大阪府の中古マンション価格ランキング・ベスト5!
あなたのマンションの相場、値上がり率は?

2020年7月17日公開(2020年7月19日更新)
櫻井幸雄

櫻井幸雄(さくらい・ゆきお)氏:新築マンションに詳しい住宅ジャーナリスト。櫻井幸雄氏が新築マンションの最新の価格動向、人気物件について解説します。

»バックナンバー一覧
バックナンバー

大阪府で「最も高く売れるマンション」「最も値上がりしたマンション」はどこなのか。大阪府の中古マンションの″売却価格″と″値上がり率″の高い順に作成した2つのランキング・ベスト100をもとに、全国のマンションに精通する住宅評論家の櫻井幸雄氏が解説。今回はそれぞれ上位5物件を紹介する。(執筆:住宅評論家・櫻井幸雄、データ提供:マンション情報サイト『マンションレビュー』

大阪府の中古マンション価格ランキングは、
「グランフロント大阪オーナーズタワー」がトップに

 まずは、大阪府の中古マンションで、最も高い値段で取引されているマンションランキング・ベスト100の売却価格が高い上位5物件は以下の通りだ。

大阪府の中古マンション「価格」ランキング・ベスト5

 大阪府の中古マンション価格ランキングは、大阪の都心部にある、駅から徒歩3分以内のタワーマンションが上位を席捲した。

  こうした中で、1位の「グランフロント大阪オーナーズタワー」だけが徒歩6分だが、これは特殊なケースだ。

 大阪駅北側に位置する「うめきた」の再開発エリアに位置する唯一のレジデンスなので、「徒歩6分」だからといって遠いとは言えない。

 「うめきた」に位置し、大阪駅から「グランフロント大阪オーナーズタワー」までの間は、オフィスと商業施設が集約されているので、“極めて便利”な駅徒歩6分マンションと言うことができる。

グランフロント大阪オーナーズタワー
写真を拡大 グランフロント大阪オーナーズタワー(画像:PIXTA)

 「グランフロント大阪オーナーズタワー」は、地上48階建て、全525戸の大規模・超高層マンションである。事業主は積水ハウス、三菱地所レジデンスほか10社。施工は大林組と竹中工務店による「梅田北ヤード共同企業体」だ。

 2012年から始まった新築分譲時、「525戸の大規模で、平均坪単価300万円は大阪では前代未聞」と言われていた。それほど、高額だったのだが、一つひとつの住戸価格をみると、そこまで高い印象はなかった。わたしの手元に残る取材メモでは、2012年11月8日時点で分譲中住戸は、約47㎡から94㎡が3810万円から9010万円。この数字だけをみると、案外控えめな数字と思えるが、より広く、より高額な住戸もあった。最も大きな住戸は約300㎡で4億円。全体の1割程度が1億円を超えた。

 高額の住戸もあるが、お買い得な住戸も存在したというところだろう。“前代未聞”といわれた「グランフロント大阪オーナーズタワー」の価格は、2020年3月時点で、平均の坪単価が536万円。新築時価格の1.5倍以上である。

 価格が跳ね上がった理由は、「うめきた」エリアの評価が上がっていること。これまで本町周辺にオフィスを構えていた企業の多くが、「うめきた」エリアに移転。「うめきた」は、大阪の中心エリアに成長している。その「ど真ん中」に立地する大規模超高層マンションなので、評価がうなぎ登りということだろう。

 「グランフロント大阪オーナーズタワー」は、新築時のプランニングで「全戸セカンドハウス」と性格づけられた。大阪中心地のセカンドハウスとして使うことを想定した間取りになっており、玄関近くにLDKがあって、奥に寝室を設置。ホームパーティーを開きやすい設計になっているわけだ。

 この発想も、「グランフロント大阪オーナーズタワー」を買おうとする人たちのニーズに合っていた。

 大阪にあっては、唯一無二の価値を持つマンションだけに、中古価格の高騰は当然だろう。

大阪府の中古マンション価格ランキング2位は、
天王寺駅直結の「アートアルテールコンドミニアムフロア」

 坪単価で第2位となった「アートアルテールコンドミニアムフロア」は、阿倍野のマンションである。阿倍野再開発事業によって生まれ変わる新しい街区に位置し、ホテル、商業施設が集まる複合施設「あべのmini」の上層階に配置されるマンションとして分譲された。

アートアルテールコンドミニアムフロア
写真を拡大 「アートアルテールコンドミニアムフロア」を含む建物の向こうには、「あべのハルカス」がそびえ立つ。(画像:PIXTA)

 わかりやすく言えば、建物の下がホテルと商業施設で、上の部分がマンションになっているわけだ。

 フットワークもよい。JR大阪環状線をはじめ、地下鉄も複数利用できる天王寺駅と、ペディストリアンデッキで直結。5駅7路線が利用でき、梅田へ15分、新大阪へは21分というアクセスを実現する。さらに、天王寺公園の緑を見下ろすなど眺望にもすぐれるなど、得がたい特徴をいくつも備えているため、新築分譲時は短期間で完売。阿倍野・天王寺エリアで、記憶に残るほどの超人気マンションだった。

 大阪の中心地に建設される超高層マンションは数多いのだが、じつは駅に直結したマンションは極めて少ない。

 「アートアルテールコンドミニアムフロア」なら、地下鉄の駅まで建物から外に出ることなく到達できる。また、屋根付きのペディストリアンデッキでJRの天王寺駅まで行くことも可能だ。

 このような駅直結マンションは、値崩れがしにくいとされてる。まさに、そのとおりの値動きで、「アートアルテールコンドミニアムフロア」は中古価格が大きく上昇。新築時は、約50㎡〜118㎡が約3000万円から1億3000万円という価格水準だったが、1.5倍以上に値上がりしている。

 なお、第3位の「ジオグランデ梅田」と4位の「ザ・ファインタワー梅田豊崎」は、いずれも梅田エリアの駅近マンション。ともに新築分譲時には、建物の質の高さが評価された。一方で、新築時には「価格が高い」という声が多かったのも事実。それが今、正当に評価されるようになった、というところだろう。

8位の「堂島ザ・レジデンスマークタワー」は、
日本初の「基礎免震+制震構造」超高層マンション

 第8位にランクインした「堂島ザ・レジデンスマークタワー」も、新築分譲時の人気は今ひとつだった。

 建設地は、梅田エリアと中之島エリアに囲まれたビジネスゾーンとなるのだが、「キタ」の飲食ゾーンにも近いことが一部の子育て層に敬遠された。(今だったら、それよりも大阪駅や「うめきた」エリアに近い価値の方が高く評価されただろうが……。)

 「南東角住戸約80㎡が5000万円台から」という住戸もあり、お買い得感が大きいマンションだった。

 「堂島ザ・レジデンスマークタワー」は、地上39階建て。大林組によって建築されたこの建物は、建物の基礎部分に免震装置を配置する基礎免震構造で、建物上層部には制震構造を採用している。

 基礎免震+制震構造の超高層マンションは当時、日本初だった。いずれも大地震が起きたときに揺れを軽減する働きをするのだが、上層部に配置された制震構造には別の役目もある。それは、日常的に発生しやすい「風による揺れ」を軽減する効果だ。

 大阪は、まれに大阪港からの風により超高層の建物が揺れることがある。免震構造+制震構造ならば、そういった風による揺れを軽減させる効果もある。

 また、建物の外観デザインは洗練され、魅力的でもある。

 建物の角は、柱ではなくガラスで構成。いわゆるコーナーサッシの採用で、建物の表情が柔らかい。建物頭頂部には、四隅にマリオン(ガラスを区切った飾り)を配置。そのマリオンを見て、「あれが堂島ザ・レジデンスマークタワー」とすぐにわかるようになっている。

 「堂島ザ・レジデンスマークタワー」と同様に、ランキングの中で目立つマンションが、10位の「ザ・タワー大阪」だ。

ザ・タワー大阪
写真を拡大 ザ・タワー大阪(画像:PIXTA)

 中之島エリアに立地する地上50階建ての超高層タワーマンション。全561戸の大規模で免震構造を採用している。

 商業施設との複合開発による利便性も高さも特徴で、首都圏で似た場所を探すと六本木ヒルズが思いつく。六本木ヒルズには賃貸マンションしかないのだが、「ザ・大阪タワー」は分譲された。2008年の完成だが、その注目度がいまだに高いのは当然である。

大阪府の中古マンション価格上昇率ランキング1位は、
「サンクタス大阪城」

大阪府の中古マンション「価格上昇率」ランキング・ベスト5

 新築分譲価格からの価格上昇率が高いマンションを見ると、新築分譲時は「割安」と評価されたマンション名が並んでいる。

 新築分譲時は、注目度が低く、安く売られた。それが今、立地の評価も改まり、中古価格が高騰しているということだろう。

 価格上昇率+64%で1位の「サンクタス大阪城」は、2012年の新築分譲時、居住エリアとしての印象が薄い場所だったこともあり、割安だった。

 価格上昇率+61%で2位の「ザ・なんばタワーレジデンス・イン・なんばパークス」も、便利な場所なのだが、庶民的な街のイメージで、割安に分譲。

 価格上昇率+59%で3位の「パークホームズ福島エルグレース」は、今でこそ梅田隣接の注目エリア「福島」が注目度を上げる前の物件だったので、初めて家を買う若い層でも手を出しやすい価格設定で分譲された。

 いずれも、割安に分譲され、エリアの評価が改まったことで、中古価格が高騰。騰落率も高くなったわけだ。

 「あのとき買っておけば」と悔しい思いをしている人も多いのではないだろうか。

◆中古マンションランキングINDEX

東京都心6区

千代田|中央||新宿|渋谷|文京

東京23区南部

品川|目黒|大田|世田谷

東京23区北西部

中野|杉並|練馬|豊島||板橋

東京市部・南多摩

八王子|町田|日野|稲城|多摩

東京市部・西多摩

青梅|福生|羽村

神奈川県

横浜|川崎|藤沢|鎌倉|相模原|海老名|茅ヶ崎

>>中古マンションランキングTOP

あなたのマンションの最新価格を調べるには?
7つの「無料サービス」を比較!

 今回紹介した、中古マンションの「価格ランキング」「価格上昇率ランキング」は、集計を行った2019年9月時点のものだ。当然、その後も売り出し価格の相場は変化し続けている点、留意してほしい。

 もし、自分が所有するマンションの「現在の売却価格の相場」を知りたい場合は、「不動産一括査定サイト」という無料サービスを利用する手がある。

SUUMO(スーモ)売却査定
リクルートのSUUMO(スーモ)でも、無料で一括査定ができる

 売却価格を知りたいマンションの情報などを一度入力するだけで、複数社の不動産仲介会社から価格査定をしてもらうことができる。査定額を比較できるので、不動産の相場観が分かるのだ。

 ただし、「査定価格が高いから」という理由だけで、その不動産仲介会社を信用しないほうがいい。客をつかまえるために「あえて高値を提示している」ということもありえるからだ。(そうした不動産仲介会社の場合、売却を依頼した後に「なかなか売れません」などと言いながら、売り出し価格の値下げを勧めてくるだろう。)

「大手に頼んでおけば安心」という人も多いが、不動産業界は大手企業であっても、売主を無視した手数料稼ぎ(これを囲い込みという)に走りがちな企業がある。

 そういう意味でも、価格査定は複数社に依頼するのがおすすめだ。査定価格と見比べながら「価格の根拠」や「売却に向けたシナリオ」「対応は誠実かどうか」といったポイントをチェックするのがいいだろう。

 以下で主な「不動産一括査定サイト」を7つピックアップし、比較した。それぞれ特徴があるので、上手に活用してほしい。
【25サイト比較はこちら】>>不動産一括査定サイト&査定業者25社で比較! メリット・デメリット、掲載不動産会社、不動産の種類で評価しよう

■無料で価格査定してもらえる「不動産一括査定」7サイト徹底比較
◆SUUMO(スーモ)売却査定(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地
掲載する不動産会社数 約2000店舗 不動産一括査定サイト「SUUMO(スーモ)売却査定」の公式サイトはこちら
サービス開始 2009年
運営会社 株式会社リクルート住まいカンパニー(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 不動産サイトとして圧倒的な知名度を誇るSUUMO(スーモ)による、無料の一括査定サービス。主要大手不動産会社から、地元に強い不動産会社まで参加しており、査定額を比較できる。
SUUMO(スーモ)売却査定はこちら
◆HOME4U(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
掲載する不動産会社数 1500社 不動産一括査定サイト「HOME4U」の公式サイトはこちら
サービス開始 2001年
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある点提携会社数は競合サイトと比較するとトップではないが、厳選されている。
HOME4U無料査定はこちら
◆イエウール(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1600社以上 不動産一括査定サイト「イエウール」の公式サイトはこちら
サービス開始 2014年
運営会社 Speee
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、掲載する会社数が多く、掲載企業の一覧も掲載しており、各社のアピールポイントなども見られる点。弱点は、サービスを開始してまだ日が浅い点。
イエウール無料査定はこちら
◆LIFULL HOME'S(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
掲載する不動産会社数 1789社(2019年12月)
サービス開始 2008年
運営会社 LIFULL(東証一部)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】強みは、匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している点。弱点は大手の不動産仲介会社が多くはないこと。
LIFULL HOME'S無料査定はこちら
◆イエイ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1000社 不動産一括査定サイト「イエイ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2007年
運営会社 セカイエ
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、サービス開始から10年以上という実績があるほか、対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある。弱点は、経営母体の規模が小さいこと。
イエイ無料査定はこちら
◆マンションナビ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション
掲載する不動産会社数 900社超、2500店舗 不動産一括査定サイト「マンションナビ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2011年
運営会社 マンションリサーチ
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
【ポイント】 強みは、マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定3社まで対応している点。弱点は、比較的サービス開始から日が浅く、取扱い物件がマンションしかない点。
マンションナビ無料査定はこちら
◆おうちダイレクト「プロフェッショナル売却」(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、一棟マンション、一棟アパート、店舗、事務所
掲載する不動産会社数 9社 おうちダイレクトの一括査定依頼サービス「プロフェッショナル売却」の公式サイトはこちら
サービス開始 2015年
運営会社 ヤフー株式会社、SREホールディングス株式会社(ともに東証一部子会社)
紹介会社数 最大9社
【ポイント】ヤフーとソニーグループが共同運営する一括査定サイト。不動産会社に売却を依頼後も、ヤフーとおうちダイレクトのネットワークを使い、購入希望者への周知をサポートしてくれる。
おうちダイレクトの一括査定依頼サービス「プロフェッショナル売却」はこちら
【注目の記事はこちら】
【査定相場を知るのに便利な、一括査定サイト&業者"25社"を比較
【業者選び売却のプロが教える、「不動産会社の選び方・7カ条」
【査定不動産一括査定サイトのメリット・デメリットを紹介
【業界動向大手不動産会社は両手取引が蔓延!? 「両手比率」を試算!
【ノウハウ知っておきたい「物件情報を拡散させる方法」
TOP