ヴィンテージマンション価格ランキング・ベスト5
あなたのマンションの相場、値上がり率は?

2021年2月13日公開(2021年2月15日更新)
櫻井幸雄
バックナンバー

東京都の中古マンションを「築10年以下」「築11年〜20年」「築21年〜30年」「31年以上」に区切ったとき、「最も価格が高いマンション」はそれぞれどこなのか。東京都のヴィンテージマンションの″価格″の高い順に作成したランキングをもとに、全国のマンションに精通する住宅評論家の櫻井幸雄氏が解説する。(執筆:住宅評論家・櫻井幸雄、データ提供:マンション情報サイト『マンションレビュー』

ヴィンテージマンションの定義とは

広尾ガーデンヒルズ
1985年築の「広尾ガーデンヒルズ」(出所:PIXTA)

 「広尾ガーデンヒルズ」「パークマンション千鳥ヶ淵」「ザ・ハウス南麻布」「ザ・パークハウスグラン千鳥ヶ淵」「ウェリス代官山猿楽町」「六本木グランドタワーレジデンス」……新築時から年月を経ても多くの人の憧れを集めるマンション=ヴィンテージマンションと呼ばれる名作たちだ。

 そのヴィンテージマンションのなかで、中古で高い価値を維持している物件にはどんなものがあるのか、今回、「築10年以下」「築11年〜20年」「築21年〜30年」「31年以上」の4つの年代で調べてみた。

 4つの年代ごとの解説を行う前に、全体を通して感じたことを記したい。
 
 ヴィンテージマンションというと、年代の古いものが多くなる印象を持つ人もいるだろう。築30年より古い建物に、きら星のような名作が並ぶのでは、と。

 確かに、ヨーロッパの都市であれば、築80年とか100年の有名集合住宅がある。が、それらは大理石を積んでつくった石造りの建物。石造りの建物であれば、1000年に及ぶ寿命がある(快適に住めるかどうかは別として)ので、築100年の集合住宅がヴィンテージ扱いされる。が、地震の多い日本では、そんなに長寿命の集合住宅はない。

 なにより、日本には石造りの分譲マンションが存在しない。地震が多い国なので、石を積み上げる方式の建物は許可されないし、大理石の産出が少ないのも原因だ。

 日本の分譲マンションはほとんどすべてが鉄筋コンクリート(RC)造か、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造だ。コンクリートを用いた建物は寿命が短く、築30年以上のマンションの場合、寿命は長くても60年。多くは40〜50年で寿命が尽き、建て替えられている。現在のコンクリートならば100〜200年の寿命があるのだが、昭和時代までは短命だった。

 そのため、昭和初期に建てられた「同潤会青山アパート」も、昭和30年代に新宿御苑近くに建てられた「コープエンパイア」も建て替えられ、原宿の「コープオリンピア」も建て替えの話が進められている。

 そして、マンションの場合、機能性の高さ(たとえば、高い断熱性・遮音性、設備機器の充実度など)が重要なので、たとえクラシカルな外観でも設備仕様が時代遅れのマンションは人気が落ちてゆくことになる

 つまり、ヴィンテージマンションといっても、実際に人気を集めるのは、まあまあ新しめのマンションなのである。

人気の高いヴィンテージマンションは、築20年までが多い

 では、「新しめのマンション」とは、築何年くらいまでを指すのか。

 築30年以上では、少々年数がたちすぎている感がある。「築21年〜30年」ならば、建物の寿命も延びているので、ヴィンテージの資格を持つマンションが多そう。ところが、この「築21年〜30年」が困った年代なのだ。

 2021年現在、「築21年〜30年」となるマンションが建設されたのは、だいたい1990年から2000年。バブル経済の絶頂期から、それがはじけた後の暗い時期にあたる。その時期、「建物にお金をかけたマンション」は数が少ない。

 もちろん、この時期に建てられたヴィンテージマンションも存在する。が、数は少ない。特に、総戸数が200戸を超えるような大規模ヴィンテージマンションは希少になっている。

 つくっても買う人がほとんどいなかったので、ヴィンテージマンションが出にくい時期だったわけだ。

 その後、2001年から都心マンションブームが起き、超高層マンションが続々登場してゆく。名作と呼ばれる分譲マンションが続々つくられるのは、21世紀に入ってからなのだ。

 そして、ディスポーザーや食器洗い乾燥機、24時間換気システム、オートロック、宅配ロッカー、防災備蓄倉庫、24時間ゴミ出しOKといったマンションの人気機能が広まったのも、21世紀に入ってから。

 つまり、ヴィンテージと呼ばれて人気を高めるマンションは、「築11年〜20年」と「築10年まで」に多いのが実情である。

 ヴィンテージマンションというと、外壁にツタがはい、ステンドグラスをはめ込んだクラシカルな姿を想像しがち。が、残念ながら、日本では“超古い”ヴィンテージマンションは極めてまれなのである。

「築10年以下」の中古マンション価格ランキング、1位は「虎ノ門ヒルズレジデンス」

 築10年程度でヴィンテージマンションと呼ぶことに、違和感を抱く人もいるだろう。まだ、若すぎる、と。

 しかし、その顔ぶれをみると、オールスターと呼ぶにふさわしい名作が並ぶ。立地、建物のつくり、品格、価格ともに、雲上のレベルなので、ヴィンテージと呼んで差し支えないだろう。

ヴィンテージマンションランキング

 「虎ノ門ヒルズレジデンス」は基本的に賃貸マンションなのだが、一部に地権者(もともとその地に住んでいた人)の住戸があり、それがまれに中古として売り出されるものだ。

 ただし、1位の「虎ノ門ヒルズレジデンス」は、特殊な物件だ。
 

 これは、関係者だけに配られた高級時計や、ゴルフのツアープロにだけ支給されたパターがプレミア付きの高値で取引されるのと似たところがある。

「ザ・パークハウスグラン」シリーズが2位と4位にランクイン

 2位の「ザ・パークハウスグラン千鳥ヶ淵」は、4位の「ザ・パークハウスグラン南青山」と同じく、三菱地所レジデンスの分譲マンションの最高峰「ザ・パークハウスグラン」の初期作品だ。

 三菱地所レジデンスは三菱地所時代、「パークハウス」のシリーズ名でマンションを分譲。マンションの格により、名称を変えることをしていなかった。だがそのシリーズ名は、三菱地所レジデンスになってから「ザ・パークハウス」に変更された。同時に、「パークハウス」の最上級マンションは、「ザ・パークハウスグラン」とされた。

 「ザ・パークハウスグラン千鳥ヶ淵」は、皇居の緑を望むマンションで、三菱地所設計渾身の作品である。その分譲当時、高額な分譲価格にもかかわらず、購入希望者が殺到。1人で10戸以上の住戸を買いたがった富裕層がいたとか、いなかったとか……。

 購入希望者が多かったため、抽選に外れて、泣く泣く購入を諦めた人が続出したマンションである。

分譲時の平均坪単価は約1000万円!
「パークコート赤坂檜町ザタワー」が3位

 3位の「パークコート赤坂檜町ザタワー」は東京ミッドタウンに連なる場所に立地する地上44階建ての超高層マンションだ。全322戸のうち、163戸を一般に分譲。極めて短期間に完売している。

パークコート赤坂檜町ザタワー
パークコート赤坂檜町ザタワー(出所:PIXTA)

  「パークコート赤坂檜町ザタワー」の分譲時価格は、最高額住戸で「15億円」であり、約130㎡の3LDKが5億8000万円など。分譲された住戸の平均坪(3.3㎡)単価は「約1000万円」……いずれも、バブル崩壊以降、一般に分譲されたマンションとしては最高水準となる。全住戸の平均坪単価が1000万円を超えるのは簡単ではないのだ。

 2003年に分譲された「ザ・ハウス南麻布」、2004年に分譲された「パークマンション千鳥ヶ淵」を超え、バブル崩壊以降、最も高額のマンションと考えられる。ちなみに、その後、都心部ではケタ外れに高額のマンションが分譲されており、最高額住戸の価格は15億円の数倍まで上がっている。が、その内容は非公開となっている。

 「パークコート赤坂檜町ザタワー」は、東京ミッドタウン、そして広大な檜町公園と一体化した唯一のマンションである。東京ミッドタウンから1段下がった場所に建設されるが、東京ミッドタウンの敷地側から空中廊下が掛けられ、同マンションの3階部分に入ることになる。まさに「一体化」を実感できる部分だ。

 建物のデザインを監修したのは建築家・隈研吾氏で、施工は大成建設……この組み合わせは、新国立競技場をつくったタッグである。設計監修は、日本一の設計会社とされる日建設計。さらに、左官や照明、グラフィックアート、室内装飾の名工・有名グループを招集し、最高の技術によって仕上げられている。

 加えて、免震構造と制震構造を組み合わせて、地震の揺れを軽減させ、長期優良住宅の認定も受けるなど、建物のスペックは非常に高い。

 「パークコート赤坂檜町ザタワー」は、羨望のつくりを誇り、今後も、中古価格が下がることは想像しにくい。まさに、ヴィンテージマンションである。

総掲載物件数は約400万件!

東京都の中古マンションを探す
(ライフルホームズのサイトへ)

 

  • RSS最新記事
◆中古マンションランキングINDEX

東京都心6区

千代田|中央||新宿|渋谷|文京

東京23区南部

品川|目黒|大田|世田谷

東京23区北西部

中野|杉並|練馬|豊島||板橋

東京市部・南多摩

八王子|町田|日野|稲城|多摩

東京市部・西多摩

青梅|福生|羽村

>>中古マンションランキングTOP

あなたのマンションの最新価格を調べるには?
7つの「無料サービス」を比較!

 今回紹介した、中古マンションの「価格ランキング」「価格上昇率ランキング」は、集計を行った2019年9月時点のものだ。当然、その後も売り出し価格の相場は変化し続けている点、留意してほしい。

 もし、自分が所有するマンションの「現在の売却価格の相場」を知りたい場合は、「不動産一括査定サイト」という無料サービスを利用する手がある。

SUUMO(スーモ)売却査定
リクルートのSUUMO(スーモ)でも、無料で一括査定ができる

 売却価格を知りたいマンションの情報などを一度入力するだけで、複数社の不動産仲介会社から価格査定をしてもらうことができる。査定額を比較できるので、不動産の相場観が分かるのだ。

 ただし、「査定価格が高いから」という理由だけで、その不動産仲介会社を信用しないほうがいい。客をつかまえるために「あえて高値を提示している」ということもありえるからだ。(そうした不動産仲介会社の場合、売却を依頼した後に「なかなか売れません」などと言いながら、売り出し価格の値下げを勧めてくるだろう。)

「大手に頼んでおけば安心」という人も多いが、不動産業界は大手企業であっても、売主を無視した手数料稼ぎ(これを囲い込みという)に走りがちな企業がある。

 そういう意味でも、価格査定は複数社に依頼するのがおすすめだ。査定価格と見比べながら「価格の根拠」や「売却に向けたシナリオ」「対応は誠実かどうか」といったポイントをチェックするのがいいだろう。

 以下で主な「不動産一括査定サイト」を7つピックアップし、比較した。それぞれ特徴があるので、上手に活用してほしい。
【25サイト比較はこちら】>>不動産一括査定サイト&査定業者25社で比較! メリット・デメリット、掲載不動産会社、不動産の種類で評価しよう

■無料で価格査定してもらえる「不動産一括査定」7サイト徹底比較
◆SUUMO(スーモ)売却査定(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地
掲載する不動産会社数 約2000店舗 不動産一括査定サイト「SUUMO(スーモ)売却査定」の公式サイトはこちら
サービス開始 2009年
運営会社 株式会社リクルート住まいカンパニー(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 不動産サイトとして圧倒的な知名度を誇るSUUMO(スーモ)による、無料の一括査定サービス。主要大手不動産会社から、地元に強い不動産会社まで参加しており、査定額を比較できる。
SUUMO(スーモ)売却査定はこちら
◆HOME4U(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
掲載する不動産会社数 1500社 不動産一括査定サイト「HOME4U」の公式サイトはこちら
サービス開始 2001年
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある点提携会社数は競合サイトと比較するとトップではないが、厳選されている。
HOME4U無料査定はこちら
◆イエウール(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1600社以上 不動産一括査定サイト「イエウール」の公式サイトはこちら
サービス開始 2014年
運営会社 Speee
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、掲載する会社数が多く、掲載企業の一覧も掲載しており、各社のアピールポイントなども見られる点。弱点は、サービスを開始してまだ日が浅い点。
イエウール無料査定はこちら
◆LIFULL HOME'S(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
掲載する不動産会社数 1789社(2019年12月)
サービス開始 2008年
運営会社 LIFULL(東証一部)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】強みは、匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している点。弱点は大手の不動産仲介会社が多くはないこと。
LIFULL HOME'S無料査定はこちら
◆イエイ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1000社 不動産一括査定サイト「イエイ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2007年
運営会社 セカイエ
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、サービス開始から10年以上という実績があるほか、対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある。弱点は、経営母体の規模が小さいこと。
イエイ無料査定はこちら
◆マンションナビ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション
掲載する不動産会社数 900社超、2500店舗 不動産一括査定サイト「マンションナビ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2011年
運営会社 マンションリサーチ
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
【ポイント】 強みは、マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定3社まで対応している点。弱点は、比較的サービス開始から日が浅く、取扱い物件がマンションしかない点。
マンションナビ無料査定はこちら
◆おうちダイレクト「プロフェッショナル売却」(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、一棟マンション、一棟アパート、店舗、事務所
掲載する不動産会社数 9社 おうちダイレクトの一括査定依頼サービス「プロフェッショナル売却」の公式サイトはこちら
サービス開始 2015年
運営会社 ヤフー株式会社、SREホールディングス株式会社(ともに東証一部子会社)
紹介会社数 最大9社
【ポイント】ヤフーとソニーグループが共同運営する一括査定サイト。不動産会社に売却を依頼後も、ヤフーとおうちダイレクトのネットワークを使い、購入希望者への周知をサポートしてくれる。
おうちダイレクトの一括査定依頼サービス「プロフェッショナル売却」はこちら
【注目の記事はこちら】
【査定相場を知るのに便利な、一括査定サイト&業者"25社"を比較
【業者選び売却のプロが教える、「不動産会社の選び方・7カ条」
【査定不動産一括査定サイトのメリット・デメリットを紹介
【業界動向大手不動産会社は両手取引が蔓延!? 「両手比率」を試算!
【ノウハウ知っておきたい「物件情報を拡散させる方法」
TOP