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不動産売却の注意点
【第35回】2019年11月22日公開(2019年11月25日更新)
梶本幸治
梶本幸治

梶本幸治(かじもと・こうじ)氏:不動産売買の業界の裏の裏まで知りつくした不動産業専門コンサルタント。普段は売却を中心とする不動産梅者のコンサルティングを中心としていますが、こダイヤモンド不動産研究所では、売主の立場に立って、「不動産を売却するときの注意点」を解説します!

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「羊羹切り」「バチる」「ノリノリ」「専通」の意味とは?
不動産業界の"地形に関する隠語・業界用語"講座

不動産業界には、業界内のみで通じる「隠語」や「業界用語」がたくさんあります。地域ごとにニュアンスや意味は少し異なりますが、おおむね全国でその意味が通用する言葉もあります。今回のコラムでは、そんな不動産業界の隠語・業界用語の中から「土地の形状」に関する言葉をいくつかご紹介したいと思います。

「"羊羹切り"で土地を割りたかったけど……」
この意味、分かる?

 例えば、不動産会社が土地の買取を依頼され、実際に現場を見に行ったときに次のような会話をしたとします。

 「良い土地だと聞いていたので期待したが、道路と反対側の隣地は高い法面(のりめん)が存在し、土地自体も隅の部分が少し削れたような形状をしているな。また、等分に分筆して販売したかったが、土地の形状から見て道路側と、専用通路奥側の二筆に分筆する必要がありそうだ。奥側の土地は間口が狭く奥行きの深い区画になるが、販売自体には問題がなさそうだ」

 この会話を、土地の形状に関する不動産業界の隠語・業界用語を用いて言い換えると次のようになります。

 「良い土地だと聞いていたので期待したが、道路裏側隣地はすごくノリノリだし、地形も隅が若干バチってるな。また、羊羹切り(もしくは「ブツ切り」)で割りたかったけど、地形が軽くうなぎの寝床風だから、奥に専通(せんつう)の区画を作って二筆に分筆する必要がありそうだ。奥の区画は旗竿地になってしまうが、販売自体には問題がなさそうだ」

 隠語・業界用語の場合は、何を言っているのかサッパリ分からないでしょう。

 これら隠語・業界用語も地域によっては若干意味が違ったり、使われ方が違ったりしますが、私が知りうる限りの範囲内で用語解説をしていきたいと思います。「そんな言い方しないぞ!」や「そんな意味では使っていないぞ!」とのご批判もあるかと存じますが、どうぞご容赦くださいね。

【ノリノリ】

 盛土や切土により人工的に作られた斜面地を法面(のりめん)と言いますが、不動産業界ではこれを略して単に「ノリ」と呼ぶことがあります。その中でも高低差が大きい法面を「ノリノリ」などと表現する場合があります。この言葉は業界全体で使用されている隠語・業界用語というよりは、少しお調子者の営業担当者が土地の短所を面白おかしく表現する場合に用いることが多いように感じます。

【バチっている】

 土地は長方形もしくは正方形の「整形地」と呼ばれる形状が、価値が高いとされています。これに対し、三角地などの不整形地は整形地に比べて価値が落ちます。しかし、一見整形地に見える土地であっても、よく見ると隅の部分などが欠けている物件があり、このような隅っこが欠けている状態を「バチっている」と表現します。私の感覚では、西日本の不動産会社でよく耳にする表現であり、東日本ではあまり聞きません。

【羊羹切り】

 不動産会社が土地を購入して分譲地を作る際、できれば道路部分をつくることなく、土地全体を「商品」として販売したいと考えます。道路に割く部分は商品になりませんので利益が出ません。そのため、間口が広く、まるで羊羹を切るように分筆するだけで販売ができる土地が喜ばれます。そしてこのような分筆方法を「羊羹切り(ようかんぎり)」と呼びます。私の感覚では、羊羹切りと表現される不動産会社は東日本に多いように感じます。西日本ではこれを「ブツ切り」と表現する方が多いようです。

【うなぎの寝床】

 間口が狭い土地をこのように呼びます。この表現は比較的世間一般にも通用する言葉ではないでしょうか。そういう意味では不動産業界の隠語・業界用語とは呼べないかもしれませんが、住宅密集地や、古くからの街並み(奈良や京都など)での不動産取引ではよく用いられる言葉ですのでご紹介させていただきました。

【専通】

 専用通路を略して「専通(せんつう)」と呼びます。羊羹切り(ブツ切り)による分筆が不可能な場合、道路に面した区画を整形地でつくり、その横に通路を作成し奥側にもう1区画を作成することになります。このようなとき「分筆時は専通になってしまうなぁ」などと表現します。

 実際にはこの専通と呼ばれる部分は駐車スペースなどにあてられ、れっきとした敷地であるため「通路」と呼ぶには少し語弊があるようにも感じますが、一般的に専通と呼ばれています。

旗竿地(はたざおち)とは

【旗竿地】

 専通をつくって分筆した区画が、旗と旗竿のような形状になるため「旗竿地(はたざおち)」と表現されます。この旗竿地と、上でご紹介した専通はおおむね同じような意味で使われることが多いように感じます。

 ……いかがでしたでしょうか?

 不動産業界の隠語や専門用語を知っていたからと言って、売主・買主のみなさんにはあまりメリットは無いかも知れませんが、言葉の意味を知ることで不動産取引の理解につながる面もあると思います。結構おもしろい表現もありますので頭の片隅にでも置いておいてください。

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