【2025年版】新築マンション相場、価格、売れ行きを櫻井幸雄氏が解説! 高倍率となった超人気マンションを一挙公開!

2025年12月25日公開(2026年1月15日更新)
櫻井幸雄:住宅評論家

最新の新築マンション市況はどうなっているのか? 新築マンションに詳しい住宅評論家・櫻井幸雄氏が、最新の価格相場、売れ行きについてデベロッパー33社を調査して作成した人気物件について解説する。(住宅評論家・櫻井幸雄)
※三菱地所レジデンス、三井不動産レジデンシャル、東京建物、東急不動産、長谷工不動産、住友不動産、野村不動産、大京、住友商事、伊藤忠都市開発、総合地所、阪急阪神不動産、大和ハウス工業、コスモスイニシア、大成有楽不動産、名鉄不動産、積水ハウス、サンケイビル、小田急不動産、関電不動産、セコムホームライフ、サンウッド、新星和大林、近鉄不動産、相鉄不動産、日鉄興和不動産、日本土地建物、NTT都市開発、旭化成不動産レジデンス、JR東日本プロパティーズ、東武鉄道、新日本建設、タカラレーベン

【2025年】首都圏で販売中の人気マンションの傾向は?

 2025年度上半期、東京23区内の新築分譲マンション平均価格は1億3309万円となり、首都圏全域の新築分譲マンション平均価格は9489万円に到達(いずれも、不動産経済研究所の発表)。相変わらず、都心部を中心にマンション価格が上昇していることを示す発表が続いている。

 「まだまだ上がる」と煽る人もいるが、こんなに価格が上がったらとても手が出ないとなげく声が増えているのも事実だ。40年にわたり、マンションの取材を続けている筆者も「そろそろ天井かな」との思いが強まっている

 このような状況で2025年夏、どんなマンションが人気を集めたのか。日本中の新築分譲マンションを対象にした調査がまとまった。

 2011年に東日本大震災後のマンション市況はどうなっているのかを調べるために始めた「新築マンション人気指数」調査、その最新版を公開しよう。

※「人気指数」では、「指数1.0倍」以上を人気物件と認定する。人気指数が「5.0倍」を超えると、短期間で完売する可能性が高く、人気指数「10.0倍」以上は瞬間蒸発的に売れる可能性が高い
人気指数 =(来場者数+資料請求数×0.1)÷ 総戸数(※販売戸数)
※販売戸数が明らかになっている場合は販売戸数で計算

人気指数1位は「Brillia Tower 乃木坂」

「Brillia Tower 乃木坂」建設地の様子(撮影:筆者)
「Brillia Tower 乃木坂」建設地の様子(撮影:筆者)

 今回の調査で、全国でもっとも高い人気指数を記録したのは「Brillia Tower 乃木坂」。東京都港区内で発売されたタワーマンションである。

 やはり都心のタワマンか…そう思う人が多いだろう。しかし、多くの人が思い描く「都心のタワマン」とは趣が異なる。そんなに背が高くないし、そんなに大規模でもない。地上27階建てで総戸数102戸。1フロアに2戸から3戸となるスリムな中規模マンションである。

 建物の下層階に大きな商業施設が入るわけではなく、周辺は静か。マンションが多く集まり、緑地も多い場所に立つレジデンスである。

 「Brillia Tower 乃木坂」は全102戸のうち、一般販売された住戸は37戸にすぎず、その結果、人気指数は25.5倍という驚異的な数字になった

 実際、同マンションは10月の第1期第1次販売で20戸が売り出され、最高倍率は49倍、平均7.6倍の抽選倍率で即日完売した。

 ちなみに、第1期2次販売でもっとも人気を集めた住戸は、20階に位置する71.19㎡の2LDKで価格は4億9,900万円だった。なお、最高価格の住戸は176.39㎡の3LDKで、25億円である。

 「Brillia Tower 乃木坂」が人気を集めた理由は、都心立地でありながら住環境がよいこと。巨大マンションではなく、落ち着きや安らぎを感じさせる点も長所となる。

 つまり、自らが住む目的で居住性の高いマンションを求める人たちに支持される要素を備えていることが大きいと考えられる。

人気を集めたのは「自らが住むために購入されるマンション」

 今回の人気マンション調査では、「Brillia Tower 乃木坂」と同様の性格を持つマンションが目立った。

 「お金儲けをもくろむ人たちが狙う、資産性の高いマンション」とは一線を画す。そこから、便利な都心のタワマンに投資目的の購入者がむらがる状況に変化が生じているのではないか、との思いが強くなる。

 2025年の気候は秋がなく、夏から一気に冬となった感がある。マンション市況も同様に、ドラスティックな変化が生じたのかもしれない。

 とはいえ、「冬」の到来を感じるのは、主に投資目的でのマンション購入を考えていた人たちだろう。自ら住む目的でマンションを探していた人にとって、マンション市況の風はさほど冷たくはないはず。むしろ、落ち着いてマンション探しができる環境になったことを喜ぶ声も多い。

首都圏の人気マンション上位の顔ぶれ

 「Brillia Tower 乃木坂」に次ぐ人気物件となった、東京都千代田区の「ザ・パークハウス千代田三番町」(人気指数10.3倍)、文京区の「Brillia文京西片」(同9.7倍)、新宿区の「ザ・パークハウス新宿富久町」(同9.3倍)は、いずれも華やかな再開発エリアではなく、住宅地系の場所で、中規模から小規模のマンションとなる。

エリア マンション名 人気指数
(倍)
23区内 Brillia Tower 乃木坂 25.5
23区内 ザ・パークハウス 千代田三番町 10.3
23区内 Brillia 文京西片 9.7
23区内 ザ・パークハウス 新宿富久町 9.3
23区内 パークホームズ入谷 9.2
23区内 パークホームズ西荻窪アベニュー 8.7
23区内 パークホームズ文京白山ヒルテラス 8.0
23区内 ブランズ西小山 7.6
23区内 サンウッド世田谷明大前 6.0
23区内 サンウッド荻窪 5.8
神奈川 パークホームズ大倉山ザ・テラス 10.0
埼玉 パークホームズ浦和常盤 緑彩邸 11.4
埼玉 ウエリス浦和高砂 5.1
福岡 ザ・ライオンズ大濠公園レジデンス 5.0
調査期間:2025年7月1日から9月30日
注)各物件の間取り、広さ、価格等は10月20日時点でのもの。その後、住戸の販売が終了している可能性がある。

 さらに、台東区内で神社との一体開発で生まれる「パークホームズ入谷」(同9.2倍)や杉並区の「パークホームズ西荻窪アベニュー」(同8.7倍)、品川区の「ブランズ西小山」(同7.6倍)、世田谷区の「サンウッド世田谷明大前」(同6.0倍)など、自らが住む目的の購入者=実需層向きのマンションが並ぶ

 東京都以外に目を向けると、神奈川県の「パークホームズ大倉山ザ・テラス」(同10.0倍)、埼玉県の「パークホームズ浦和常盤 緑彩邸」(同11.4倍)など、多少駅から離れても落ち着いた住環境が魅力となるマンションが並ぶ

 これらは、以前から地元では評価の高い場所のマンションで、転売で短期間に儲けが出るというような物件ではない。

 今、人気を集めているのは「自らが住む目的で購入されるマンション」、もしくは自ら住む目的ではないとしても「この場所ならば、ひとつ抑えておきたい」と富裕層が考えるマンションとなっているわけだ。

 具体的に、どのようなマンションがあるのか、東京23区内のリストを公開したい。全国の人気マンションは、筆者のサイト「櫻井幸雄の独自データ 独自調査で注目物件が判明 全国新築マンション「人気指数」2025年7月~9月で、マンション市況に変化。実需向けマンション増加が鮮明に」で、公開されている。

郊外では、おおむね実需向きマンションが主体に

 首都圏郊外に位置する東京市部、神奈川県、埼玉県、千葉県では、もともと投資向きのマンションが少なく、実需層向きのマンションが主体となっている。

 一部、神奈川県の武蔵小杉駅周辺や埼玉県の大宮駅と浦和駅周辺、千葉県の千葉駅周辺などで、投資目的の購入者が注目する物件がみられた程度だ。

 その分、新築分譲マンション価格は抑えられていたのだが、今回の調査では最高価格が1億円を超える物件が目立つ

 東京市部の「サンウッド吉祥寺南町一丁目」(人気指数2.2倍)は、57.82㎡〜73.22㎡の1LDK+DEN〜3LDKが1億980万円から2億4980万円。

 神奈川県の「ザ・パークハウス武蔵小杉タワーズ」(同2.5倍)では、44.07㎡〜136.04㎡の2LDK〜4LDKが6878万円から4億9898万円。

 埼玉県の「パークホームズ浦和常盤 緑彩邸」(同11.4倍)は58.56㎡〜80.11㎡の2LDK〜4LDKが6698万円から1億1298万円。

 千葉県の「ザ・ライオンズ妙典」(同2.4倍)は65.61㎡〜91.05㎡の3LDK、4LDKが7250万円から1億1900万円だ。

 とはいえ、郊外エリアで2億円を超える住戸はさすがに少ない。多くは1億円未満となるのだが、価格水準が全体的に上振れしている印象だ。3LDKで7,000万円を切る価格帯のマンションを探すのが難しくなってきている

 その結果、50年返済の長期ローンを利用せざるを得ない状況が垣間見える。価格上昇もそろそろ天井に近づいているのではないだろうか。

販売開始前で超人気となったマンションは?

 次に、販売開始前の「事前人気指数」の高いマンションを見ていこう。

※「事前人気指数」は、モデルルームを開く前の資料請求時点での人気度を探るもので、「これからの要注目物件」が浮き上がる指数となる。算出方法は、資料請求が始まった時点から調査日までの資料請求数を聞き取り調査する。その数を総戸数で割って指数を算出。「2倍」以上の物件が販売開始前の人気マンションと認定される。
事前人気指数 = 資料請求数 ÷ 総戸数(※販売戸数)

※販売戸数が明らかになっている場合は販売戸数で計算
エリア マンション名 人気指数
(倍)
23区内 ザ・ライオンズ本郷 43.8
23区内 Brillia 早稲田鶴巻町 28.3
23区内 プラウド自由が丘ヒルトップ 25.9
23区内 ルフォンリブレ板橋本町 21.8
23区内 ザ・パークハウス 目黒不動前レジデンス 21.3
23区内 ブランズ護国寺富士見坂 17.4
23区内 アトラス上野根岸 14.6
東京都市部 ジオ三鷹下連雀 12.5
東京都市部 ザ・ライオンズ府中 9.3
神奈川 プラウド美しが丘ヒルサイド 19.5
神奈川 ブランズタワー横浜北仲(定期借地権) 13.0
神奈川 イニシア武蔵小杉御殿町 4.3
神奈川 ローレルコート本厚木 リーフィアレジデンス 2.2
埼玉 サーパス熊谷銀座レジデンス 6.3
埼玉 クレヴィア和光 4.0
千葉 プレミストタワー船橋 8.5
千葉 バウス西船橋 5.9
京都 Brillia 京都北山 The Residence 12.5
大阪 グランドメゾン玉造レジデンス 12.0
兵庫 Brillia 凡川松園町 5.8
徳島 エンブレム徳島 2.5
沖縄 ブランシエラ北谷アラハビーチ 7.6
調査期間:2025年7月1日から9月30日
注)各物件の間取り、広さ、価格等は10月20日時点でのもの。その後、住戸の販売が終了している可能性がある。

 販売開始前で人気物件の目安となる事前人気指数「2.0倍」以上となったのは、全国で23物件。半年前の調査で39物件。1年前の調査で30物件、1年半前は37物件だったので、かなり減っていることになる。

 そのなかで、販売が開始されれば短期間で完売する可能性が高い「事前人気指数10倍以上」となったのは12物件。半年前の13物件とほぼ同数となる。

 事前人気指数で最高値となったのは東京都文京区に建設される「ザ・ライオンズ本郷」で、事前人気指数は驚異の「43.8倍」。全60戸の規模なので、販売が開始されれば、短期間に完売する可能性が高い。

 これに「Brillia 早稲田鶴巻町」(事前人気指数28.3倍)。「プラウド自由が丘ヒルトップ」(同25.9倍)が続く。

 以上すべてが東京23区内で発売されるマンションで、総戸数が100戸に満たない小規模物件となる。

総戸数100戸以上の人気マンション

 戸数規模が100戸を超えるマンションで、事前人気指数が高いマンションを探すと、注目物件が次々に出てくる。

 まず、「ブランズタワー横浜北仲」が全704戸で(同13.0倍)。「イニシア武蔵小杉御殿町」は、全336戸で(同4.3倍)。そして、「プレミストタワー船橋」は、全677戸で(同8.5倍)。四国の「エンブレム徳島」は、販売戸数120戸で(同2.5倍)だ。

 そのなかで、郊外の超高層タワーマンションとなるのが、「ブランズタワー横浜北仲」と「プレミストタワー船橋」である。

「ブランズタワー横浜北仲」

 「ブランズタワー横浜北仲」は、定期借地権付きマンションとなるが、今、定期借地権方式の人気が上がっている。以前のように「定期借地権なら、2割から3割安い」とはならないが、その分、つくりがよい。

 それが、最新定期借地権付きマンションの特性で、「ブランズタワー横浜北仲」もそうなることが予想される。物件に対する期待値は高い。

「プレミストタワー船橋」

 同様に、多くの人が期待を持って注視しているのが「プレミストタワー船橋」。船橋駅から徒歩2分、千葉県で最高層となり、大型複合開発のマンションである。注目要素が多いため、販売前から人気を集めるのは当然だろう。

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Q新築マンションの売れ行きは?
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新築マンション人気ランキングを参考にしてほしい。マンションデベロッパー33社に「パンフレットなどの資料請求」と「販売センターでのモデルルーム見学や商談」の数をヒアリングした最新の結果を公開している。

Q都心のマンション価格は暴落しないの?
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都心マンションの供給量は、用地不足から近年減少傾向に。一方、需要は衰えていないことから、暴落の可能性は低い。

Q新築マンション総戸数ランキングとは?
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東京23区の区別のランキングのほか、1都2府30県の都道府県別の新築マンションの人気ランキングを公開。エリア別の新築マンションのうち、人気が高い上位20%~30%のマンションを掲載している。
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