auじぶん銀行の住宅ローン

住宅ローンの10年後の変動金利は1.2%〜2.6%まで上昇と予想! 12銀行を試算【2024年最新予測】(住宅ローン金利の仕組み・第2回)

2024年7月4日公開(2024年7月26日更新)
淡河範明:住宅ローンアドバイザー

住宅ローンの10年後の金利は、どのくらい上昇するのか予想できないのでしょうか。実は、各銀行はさまざまな固定期間の金利を設定しており、それから変動金利が将来どうなると予測しているのか計算できるのです。そこで主要12銀行について変動金利の上昇を試算しました(住宅ローンアドバイザー・淡河範明)。

住宅ローンの10年後の変動金利を試算する方法とは

10年後、住宅ローンの変動金利はどれくらい上がるのか
10年後、住宅ローンの変動金利はどれくらい上がるのか(出所:PIXTA)

 住宅ローンの金利は、市場の金利や日本銀行(以下、日銀)の金融政策を参考にしつつ、銀行の経営方針に応じて設定してきたと考えられます。

 ただ、前例のないような長期間の超低金利が続いていて、銀行の金利決定を行う担当者は、金利を何%にすればよいか日夜悩んでいるに違いありません。

 そこで注目されるのが、住宅ローンの店頭金利です。店頭金利は、固定期間ごとに景気の先行きや金融政策の変化を織り込みつつ、自行の経営スタンスを反映して設定されていると考えられるからです。

 つまり、店頭金利を分析することで、それぞれの銀行の先行きの見通しを計算できます。

 これは、「インプライド・フォワードレート」と呼ばれるもので、「長期の固定金利が複数設定されていれば、将来の金利が推計できる」という考え方です。その計算方法を解説しましょう。

>>すぐに10年後の変動金利を見たい人はこちら

 まずは金融商品AとBについて次のような運用があるものとして、例にとってみます。

  • ・商品Aは、1年物で金利年1%
  • ・商品Bは、2年物で金利年2%

 この運用実績は、以下のようになります。

  • ・商品Aを100円分購入すると、1年後に101円
  • ・商品Bを100円分購入すると、2年後に約104円

 もし、商品Aを購入した人が、1年後に再び1年間の金利が1%の商品を購入するのなら、101円は、2年後に約102円にしかなりません。しかし、商品Bを購入した人は、2年後に約104円となります。1年後の1年間の金利が1%と分かっていたら、誰も商品Aを買わないでしょう。

 では、1年後に1年間の金利が3%という商品Cがあると想定されたらどうでしょう。

  • ・商品Aを買って、1年後に商品Cを買う人は、100円が2年後に約104円になります。
  • ・商品Bを買った人も、100円が2年後に約104円になります。

 この場合、商品A+C、商品Bのどちらを買っても同じなので、どちらかが有利というような状態にはなりません。

 このケースでは、1年後の1年金利について、約3%のリターンが期待できると考えているから、商品Aは成立しているのです。

インプライド・フォワードレートの考え方

 もし、どちらかがよりもうかると予想する人がいれば、もうかる商品が買われます。買い手が増えれば、利回りは下がって、どこかで落ち着くはずです。取引がたくさん行われて、商品Aと商品Bの利回りが落ち着いたら、「将来の金利について、合意が形成された」と考えるのです。

 つまり、1年と2年の金利があれば、1年後の1年金利の予測ができるのです。この考え方に基づいて将来の変動金利を予想しましょう。なお変動金利は、「半年ごとに金利を見直す」という商品なので、半年固定金利と考えて試算します。

【試算の前提】

 主要な銀行12社13商品について、インプライド・フォワードレートを計算してみました。銀行は、以下の銀行です。
 

大手銀行=みずほ銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行、三菱UFJ銀行
ネット銀行など=イオン銀行、SBI新生銀行、住信SBIネット銀行、ソニー銀行、楽天銀行、りそな銀行、auじぶん銀行、PayPay銀行
 

 今回は、銀行ごとに金利がどのように推移すると予測しているかを把握するため、各行のサイトに掲載されている固定期間別の店頭基準金利(2023年11月現在)をもとに、変動金利(基準)のインプライド・フォワードレートを計算します。変動金利(基準金利)を算出したら、それぞれの銀行の「金利優遇幅」を差し引いて、変動金利(適用金利)を算出します。

※全期間固定は除いて計算。なお、市場金利を用いてインプライド・フォワードレートを計算すると、市場関係者の予測を把握できる。また、本来は期間リスクプレミアムを控除して計算するのだが、マイナス金利の存在があること、現在の金利水準から低いため期間リスクプレミアムがきわめて小さいことから、ここでは無視して計算しています。

住宅ローン10年後の変動金利を試算(12銀行)

 まずは、12銀行の10年後の変動金利を試算してみましょう。各銀行が発表している固定金利から試算すると以下のようになりました。試算の結果は、絶対的なものではなく、あくまでも参考値だと思ってください。

12銀行の10年後の変動金利を試算 ※2024年6月試算

銀行名 10年後の変動金利(試算)
イオン銀行 2.579%
楽天銀行 2.295%
三井住友銀行 2.255%
りそな銀行 2.130%
三井住友銀行 2.108%
みずほ銀行 1.862%
auじぶん銀行 1.704%
ソニー銀行 1.651%

住信SBIネット銀行(Web申込)

1.328%
PayPay銀行 1.308%
三菱UFJ銀行 1.263%
SBI新生銀行 1.176%
※2024年6月の各銀行の金利で試算。あくまでインプライド・フォワードレートの考え方で試算したものであり、10年後の変動金利を確約するものではない。

>>各銀行の現在の変動金利をランキングで確認する

 10年後の変動金利を試算した結果、金利が最も低いのはSBI新生銀行の1.176%で、金利が最も高いのはイオン銀行の2.579%です。

 現在の変動金利は0.2%〜0.5%程度ですが、2024年には日銀の異次元緩和の大部分を終了し、かつ年内には利上げも見込まれており、12銀行の予想は「10年後の金利はかなり上昇する」と見ているようです。

 前回(2023年11月)の試算に比べれば平均で約0.1%と上昇幅はわずかですが、金利を上げた銀行が5行、下げた銀行が6行となっていて、金利を少し下げた銀行が多かったことに驚きました。

 しかし、これまでの変動金利を長いスパンで見れば、1990年代には変動金利が8%を超えた時期もあり、変動金利はまだまだ低い水準にとどまると予想しているようです。

 また、各銀行の10年固定金利と見比べてみて、特徴的なのは、12銀行中、10行は、10年固定金利の適用金利よりも10年後の変動金利が高く設定されているという点です。

 つまり、12銀行中、10行は変動金利の上昇を強く見込んでいると言えます。

 変動金利は日銀の金融政策次第で大きく変わりますが、各銀行は10年後に上記の変動金利になるとの予想のもと、金利を設定しています。銀行は日銀のゼロ金利解除も見越して、金利の上昇を確信しているようです。

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12銀行は変動金利の上昇時期を何年以内と予測しているか

 次に、各銀行が変動金利の上昇時期をどのように想定しているのか、試算してみましょう。

 2024年3月に、「マイナス金利解除」と長期金利を0%に誘導する「イールドカーブ・コントロール(YCC)」政策の撤廃を決定したことにより、非伝統的な金融政策が終了しました。

 これにより正常な金融政策に戻ったため、市場の関心は「ゼロ金利解除」に移っています。(参考記事:日銀は3月会合でマイナス金利政策を解除!今後の住宅ローンへの影響は?

 これまで、日銀による金融政策導入のタイミングで大手銀行の住宅ローンの変動金利は0.5%程度下落したため、異次元金融緩和が解除されれば、その分は上昇すると予想していました。

 しかし、2024年3月の解除から6月時点では、変動金利は0.1%も上昇していません

 これは、銀行が金利を上げると取引が減ることを恐れ、利上げに慎重になっているものと見られます。

日銀のゼロ金利解除で変動金利は1%を超える

 では、異次元金融緩和の解除からさらに一歩踏み込み、今後、日銀による「ゼロ金利政策」が解除されると、変動金利はどうなるのでしょうか。

 過去のゼロ金利解除時は、変動金利が1.875%程度でしたが、緩和的状況が続く中、金利の上昇スピードはこれまでよりも遅くなる可能性が高くなっていると見ています。

 質的・量的金融緩和を解除はするものの、景気の好循環に向かうための準備段階であり、緩やかながら着実に成長しているようで、金利は本格的に上昇を始める兆しが散見されます。

ゼロ金利解除は2年〜10年以内と予想

 異次元緩和は終了しましたが、次のゼロ金利解除までは金利が1%までは上昇しない可能性が高いと考えております。

 ここでは、変動金利が1%を超えるのはゼロ金利解除後であると想定し、銀行の予測状況を見てみました。

 日銀のゼロ金利解除の時期を各銀行が何年以内に予想しているのか試算した結果は以下のとおりです。

日銀のゼロ金利解除の時期を試算(変動金利が1%を超える時期)

時期 銀行名
2年以内 みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、ソニー銀行、三井住友信託銀行、auじぶん銀行、りそな銀行、イオン銀行、楽天銀行、PayPay銀行
3~7年以内 住信SBIネット銀行
8~10年以内 SBI新生銀行
11~15年以内 なし

 試算の結果、みずほ銀行をはじめ、12銀行中10行が3年以内(内、6行は2年以内)にゼロ金利が解除されると予想しているようです。

 前回(2023年11月)に試算した時は、3年以内に動きがあると見ている銀行はたったの2行だったので、これまでの予測を変更して、金利の上昇スピードは速くなると見ているようです。

 また、住信SBIネット銀行は、前回は2年以内と予想していましたが、5年以内と大胆な変更をしたようです。

 メガバンクや地方銀行に続き、ネット銀行も預金金利の引き上げの動きが見られるようになりました。銀行にとっての仕入れである預金金利の上昇は、売値である住宅ローン金利の上昇の前触れであると考えられます。

今後10年、20年、30〜35年までの変動金利推移を予測(12銀行)

 それでは各銀行の「X年後の変動金利推計」を試算していきます。

 銀行により固定金利の最長固定期間が、10年、20年、30年or35年と3パターンあるので、3つに分けてグラフを作成してみました。

今後10年までの金利推移予測

今後10年までの金利推移予測(イオン銀行、楽天銀行)

 物価2.0%がある程度安定的になれば、変動金利はその水準を超えて大きく下がる可能性は低いので、物価の先行きについてもインフレ傾向を見込んでいるものと思われます。

 イオン銀行と楽天銀行は、10年かけて緩やかに2.0%以上に上昇するという予想は大きく変えていませんが、金利上昇が以前よりも若干大きくなると予想しているようです。

今後20年までの金利推移予測

今後20年までの金利推移予測

三菱UFJ銀行

 1年以内にゼロ金利解除を見込んでいるようで、その後、変動金利は3%近くまで上昇すると予想。経済の安定的な成長を見込んでいるようです。10年後の金利予想だけが落ち込んでいるのは、10年固定金利を営業政策上、低めに設定しているからでしょう。

 その後も、景気は好況と不況を繰り返し、11~15年以内には金利が6%近くまでの上昇を見込んでいて、金利が経済成長率を上回る正常な状態になると見ており、理想的な経済成長を想定しているようです。

みずほ銀行

 金利上昇は緩やかになると想定していて、変動金利が1%以上となるのは2年後と想定しているようです。その後、金利は徐々に上昇していきますが、3%程度までと緩やかながら安定成長を見込んでいるようです。

三井住友銀行

 金利上昇のスピードが速いと考えているようで、3年で2%超までの上昇を見込んでいます。ただ、その後、景気後退局面入りすると見ているのか、金利が2%前後まで低迷し、10年後に金利が再び上昇を始めると見ているようです。

りそな銀行

 2年以内に1%を超えると見ており、早期の利上げを予想しているようですが、その後は緩やかな上昇と考えているようです。その後も、持続的な経済成長により金利は4%を超えるとの予想です。

 やや不自然なくらいに右肩上がりの金利上昇となっていて、10年以降は営業的な観点から数値を付けにいったにおいがしますが、このように景気が回復すればいいなと願わずにはいられません。

ソニー銀行

 2年以内にゼロ金利解除があっても、金利上昇は非常にゆっくりと予想しているようで、10年かけて2%程度に上昇との見込みのようです。10年後も持続的金利は上昇し、15年以内に3%近くまでの上昇とみているようです。

SBI新生銀行

 これまでの銀行とは大きく異なり、1年以内にゼロ金利解除がなされた後は、むしろ金利が低下するという大胆な予測のようです。

 とはいうものの、1年前と店頭金利の設定が全く変化がないため、予測というよりは、営業政策的な設定なのでしょう。

今後30年or35年までの金利推移予測

今後30年までの金利推移予測

三井住友信託銀行

 1年以内にゼロ金利が解除されると見込んでいるようです。3年たって景気は減速するも徐々に持ち直し、20年後までに変動金利は4%まで上昇するという、明るい予想です。

住信SBIネット銀行

 前回と違って、今回は金利がマイナスになるようなおかしな金利設定にはなっていませんでした。それでも、5年以内にはゼロ金利解除がないと予想するという、他行とは異なる独自路線を貫いています。

 7年後以降は、金利は急上昇し、20年後には6%近辺までとかなり極端な見込みとなっています。おそらくこれは予想ではなく、営業的な金利設定により生じたゆがみではないかと思われます。

auじぶん銀行

 2年以内にゼロ金利解除と予想しているようですが、その後、20年くらいまで金利がゆっくり2%に、30年後には3%に上がるという予想です。あくまでも個人的な見解ですが、金利設定は、あまり担当者が考えずに適当に金利設定したようにしか見えません。

PayPay銀行

 ゼロ金利解除は5年後ですぐには起こらないと見ているようです。たまた、7年目にはまた現在のゼロ金利に戻るという、非常に大胆は金利設定をしていて、やや見識を疑ってしまいます。おそらく、営業政策的な金利設定なのでしょう。

変動金利上昇は想定すべき

 以上のように、銀行によって変動金利の金利の見通しはかなり違います。また繰り返しになりますが、あくまで固定金利との金利差から試算したものであり、確定的な情報ではありません。

 とはいえ、「主要12銀行は、10年後の変動金利が1.176%〜2.579%と想定している」と試算できることはお分かりいただけたかと思います。

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変動金利のメリット・デメリットは?

 変動金利のメリットは、10年固定金利や35年固定金利といった、他の金利タイプより金利水準が低いことです。また、現在のような低金利であれば借りられる金額が増えるので、不動産が高騰しているときには、有力な選択肢になります。

 一方、変動金利にはデメリットもあります。金利が上昇すると、当然ながら支払わなければならない利息が増え、毎月返済額が増加するので家計を圧迫します。

 実際には、大半の銀行のルールとして変動金利は半年に一度(4月と10月)、その時点の市場金利に合わせて見直され、3カ月後(7月と翌年1月)から適用されます。

 ただし、あまりにも金利上昇が急激な場合に備えて、激変緩和措置が用意されています。以下の2つがその激変緩和措置です。

(1)毎月の返済額は5年間変更しない
(2)返済額の引き上げは、1回につき1.25倍が上限

 こうした激変緩和措置を用意しているものの、金利が大きく上昇した場合は、結果的に総返済額が膨らんでしまうため、支払いに困ってしまう人も出てきます。

変動金利VS固定金利、どちらを選ぶべきか

 住宅ローンを選択する際、変動金利と固定金利のどちらを選ぶかは悩ましい問題です。

 変動金利は今のところ低金利ですが、将来的に金利が上昇するリスクがあります。一方、固定金利は変動金利より金利が高く設定されていますが、返済期間中は金利が変わることはありません。

 結論から言えば、金利の動向を正確に予測することはできないため、どちらのタイプがより有利になるか断定することはできません。

 変動金利か固定金利かを選ぶ際に重要なのは、自分の家計状況に合わせて、適切な金利タイプを選ぶことです。家族構成や収入、支出、将来の教育費や老後資金など、様々な要因を考慮する必要があります。許容できるリスクの範囲内で、毎月の返済額が最小となる金利タイプを選ぶべきでしょう。

 具体的には、まず毎月の支払い可能額の上限を決めます。次に、変動金利、固定金利で、毎月の返済額をシミュレーションします。最終的に、将来にわたって支払いが可能な金利タイプの中から、最適なものを選択することが賢明です。

 このように自分の状況に合った金利タイプを選ぶことで、金利リスクを回避し、家計を守ることができるはずです。

【関連記事】>>【最新】住宅ローン変動金利ランキング132行比較|今後の金利上昇を見越して固定を選ぶべき?

変動金利が上昇したケースをシミュレーション

 では、変動金利が上昇した場合、毎月の返済額がどれくらい増加するのか、シミュレーションしてみましょう。日本では、ここ10年近く、超低金利状態が続いており、変動金利の住宅ローン金利も低いままです。

 しかし、過去には変動金利が8%を超えていたこともあるため、金利上昇のリスクはゼロではありません。そこで、金利が上昇する2ケースをシミュレーションしてみました。

  まず最初に確認したいのが、変動金利が1%で変化しないケースの場合は、毎月返済額は8.5万円で一定です。

(1)変動金利が10年ごとに1%上昇するケース
  1年目〜 1%
11年目〜 2%
21年目〜 3%
31年目〜 4%
 

【毎月支払額の推移】
当初〜  8.5万円
11年目〜 9.5万円
21年目〜 10.2万円
31年目〜 10.5万円

 このように、当初と比べると、およそ2万円も増加します。

 借入額や借入期間によって毎月返済額は変わってきます。例えば期間35年で、借入額が2倍の6000万円だったとすると、毎月返済額はこの2倍になるので、およそ4万円も毎月返済額が増加することになります。 

(2)変動金利が10年ごとに2%上昇するケース
  1年目〜 1%
11年目〜 3%
21年目〜 5%
31年目〜 7%
 

【毎月支払額の推移】
当初〜   8.5万円
11年目〜 10.6万円
16年目〜 10.7万円
21年目〜 12.2万円
31年目〜 12.8万円

 このケースは、31年後には金利が7%に到達するが、過去の金利上昇から考えれば、あながち高すぎる金利ではありません。

 毎月支払額は当初8.5万円で一緒ですが、31年目は12.8万円となります。変動金利が変化しなかったケースに比べて毎月支払額は4.3万円アップします。およそ1.5倍です。家計にとって相当大きな痛手となります。

変動金利のリスクを抑える3つの方法

 この変動金利の金利上昇リスクにどう対応すればいいのでしょうか。そこで、以下の3つの方法を考えてみました。

(A)繰上返済(返済額軽減型)を行う

 繰上返済には、「返済額軽減型」「期間短縮型」の2つの方式がありますが、まずは、A)繰上返済(返済額軽減型)でどの程度の効果があるかシミュレーションしてみましょう。

 「返済額軽減型」は、返済期間は短縮せずに、繰上返済した分は毎月支払額を減らすことに使うというもの。毎月の支払額をなるべく上げたくないという人に向いています。

 先ほどの(1)10年ごとに1%上昇するケースで検証してみます。

 繰上返済は毎月の支払いに加えて、返済をすることになるので、家計がギリギリのケースではなかなか対応できません。そこで金利が上昇する前に繰り上げ返済することにしましょう。

 当初の10年間について、毎月2万円を家計からひねり出して、年に1回繰上返済します。繰上返済する金額は合計で以下のように240万円です。

2万円✕12カ月✕10年=合計240万円

 試算すると、この繰上返済(返済額軽減型)で総支払額が95万円も安くなります。

 繰上返済(返済額軽減型)の効果を試算
(借入金額3000万円、借入期間35年、変動金利1%から10年ごとに1%アップ。繰上返済は毎年24万円×当初10年)
繰上返済 繰上返済
なし
繰上返済
(返済額軽減型)
返済期間 35年 35年
毎月返済額 1年~/8.5万円
11年~/9.5万円
21年~/10.2万円
31年~/10.5万円
1年〜/8.5万円
11年~/8.5万円
21年~/9.1万円
31年~/9.3万円
総支払額 4014万円 3919万円
(-95万円)

 もし、金利が上昇しても、毎月支払額はそれほど増加せず、31年目以降の毎月支払額は9.3万円と、当初に比べて0.8万円のアップで済んでいます。この程度なら、家計への負担も小さいといえます。

(B)繰上返済(期間短縮型)を行う

 繰上返済(期間短縮型)は、繰上返済したお金を返済期間の短縮に使うというものです。毎月支払額が多少増えてもいいから、とにかく総支払額を少なくしたい、という節約家の人には、「期間短縮型」がおすすめです。

 試算した結果は以下のとおりで、総支払額は繰上返済しなかった場合に比べて210万円も少なくなりました。240万円を繰上返済することで、210万円もの効果を生むことができるのです。

 繰上返済(期間短縮型)の効果を試算
(借入金額3000万円、借入期間35年、変動金利1%から10年ごとに1%アップ。繰上返済は毎年24万円×当初10年)
繰上返済 繰上返済
なし
繰上返済
(期間短縮型)
返済期間 35年 31年11カ月
(-3年1カ月)
毎月返済額 1年~/8.5万円
11年~/9.5万円
21年~/10.2万円
31年~/10.5万円
1年~/8.5万円
11年~/9.4万円
21年~/9.9万円
31年~/10.0万円
総支払額 4014万円 3804万円
(-210万円)

 期間を短縮した結果、借入期間は3年1カ月短縮できます。借入期間は35年なので、それほど短くなっていないと考えるかもしれませんが、金利が上昇している最後の3年1カ月の支払いがなくなるので、金利上昇に対する効果は大きいと言えます。

 ただし、毎月支払額は、返済額軽減型に比べると上昇します。31年目以降の毎月支払額は10.0万円で、当初に比べて1.5万円アップしました。こうした負担増に耐えられると考えるなら、「期間短縮型」を選択してもいいでしょう。

(C)変動金利と固定金利のミックスローン

 別のリスク軽減策としては、(C)変動金利と固定金利のミックスローンを借りてもいいでしょう。

 「繰上返済のような手続きをこまめにしたくない」という人におすすめです。最近は住宅ローン契約は1つでも、ミックスローンを利用できるという金融機関も登場し、使い勝手が良くなっています。

 ミックスローンの内訳は以下のとおりです。

・借入額3000万円
・うち、変動金利で1500万円(金利1%から10年ごとに1%上昇)
・うち、35年固定金利で1500万円(金利1.5%)

 全額を変動金利で借りたケースと、ミックスローンを比較してみましょう。

 ミックスローンは金利上昇の緩和効果が高い!
(借入金額3000万円、借入期間35年、変動金利は1%から10年ごとに1%アップ
商品 変動金利だけ ミックスローン
(変動金利1500万円+
35年固定1500万円)
返済期間 35年 35年
毎月返済額 1年~/8.5万円
11年~/9.5万円
21年~/10.2万円
31年~/10.5万円
1年~/8.8万円
11年~/9.4万円
21年~/9.7万円
31年~/9.8万円
総支払額 4014万円  → 3935万円
(-79万円)

 ミックスローンは、35年固定金利で借りた分の金利が1.5%と高いため、当初の毎月支払額は8.8万円と、変動金利だけで借りた場合に比べて0.3万円高くなります。

 ただし、金利が上昇する11年目以降は、状況が一変します。借入額の半分は固定金利で、毎月支払額が変動せず、変動金利の分だけが毎月支払額が増加するので、上昇の仕方が緩やかになるのです。結果として、31年目以降は、毎月支払額が9.8万円となり、変動金利だけの場合にくらべて0.7万円少なくなりました。

 一度借りてしまったら、その後のメンテナンスをしなくても金利上昇リスクをある程度抑えられるので、こまめでない人に向いているといえます

 なお、これまで紹介してきた「繰上返済」と「ミックスローン」を併用してもいいでしょう。この組み合わせによる、変動金利上昇のインパクトを和らげる効果はさらに大きくなります。

【関連記事】>>「変動金利」「固定金利」「ミックスプラン」住宅ローンの金利タイプの正しい選び方とは?

全期間固定なら、生活設計が立てやすい

 ちなみに、「変動金利で借りて金利上昇におびえるのは嫌だ」と考えるのなら、全期間固定で借りるしかありません。

 35年固定金利(金利1.5%)だと、毎月支払額は9.2万円、総支払額は3858万円です(借入期間35年、借入額3000万円)。こまごまと繰上返済をする必要がなく、今回の前提条件以上の金利上昇があっても支払額は変わらないので、生活設計が立てやすくて安心です。

 固定金利を選ぶべきか、変動金利を選ぶべきかは、将来の金利予想が難しいだけに正しい答えを求めることはできません。自分がどのくらい毎月支払額の上昇に耐えられるかを考えて、自分に最適な金利を選ぶといいでしょう。

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 「住宅ローン金利の仕組みを徹底解説」の連載

第1回 市場金利は「景気」の影響受けない!?
第2回 変動金利を2年以内に引き上げる銀行は4行!?
第3回 営業戦略から見る、変動金利引き上げ時期
第4回 「全期間固定金利」は、バーゲン的な低金利
第5回 「全期間固定金利」が割安と言える理由は?
第6回 「ミックスプラン」も考えてみよう

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2023年11月時の金利予想

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【諸費用】手数料・引越し代も借りられる銀行は?(17銀行比較)
【審査】「審査基準」を17銀行で比較(年収、勤続年数)

新規借入2024年7月最新 主要銀行版

住宅ローン変動金利ランキング

※借入金額3000万円、借入期間35年で試算

住宅ローン金利優遇割で、金利最大年▲0.15%
実質金利(手数料込)
0.308%
総返済額 3161万円
表面金利
年0.179%
手数料(税込)
借入額×2.2%
保証料
0円
毎月返済額
73,694円
おすすめポイント

「がん・4疾病50%+全疾病+月次返済保障」が無料!
②住宅ローン金利優遇割ならダントツの低金利
③三菱UFJ銀行とKDDIが立ち上げたネット銀行。ネット申し込みで、全国に対応

2024/7/1現在の金利であり、実際の借入日の金利により変動する。審査の結果によっては保証付金利プランとなり、上記とは異なる金利になる。 保証付金利プランは固定金利特約が3年、5年、10年に限定され、審査の結果、保証会社を利用する場合は、保証料相当額を上乗せした金利が設定されるが、別途、保証料の支払いは不要。住宅ローン金利優遇割は、au回線、じぶんでんき、J:COM NETまたはコミュファ光、J:COM TVをセットで利用した場合、金利引下幅は最大▲年0.15%。J:COM NET優遇割、J:COM TV優遇割は戸建のみ対象。J:COM NET優遇割、J:COM TV優遇割、コミュファ光優遇割は適用条件充足後、3ヶ月後から適用開始。なお、変動金利は住宅ローン金利優遇割を最大適用した金利で、他の金利タイプは適用なし。
口コミ・団信・審査基準などを表示

特徴・評判

諸費用

審査基準

団体信用
生命保険

  • 三菱UFJ銀行とKDDIが共同で立ち上げたネット銀行で、変動金利は業界トップクラスの低金利
  • 無料団信が充実しており、「がん・4疾病50%保障団信」「全疾病保障」「月次返済保障」が無料で付帯
  • ネットだけで契約を完了でき、仮審査は最短当日回答、本審査は最短2~3営業日で回答など、審査スピードも速い

プロの評判・口コミ

淡河範明さん
住宅ローンアドバイザー
淡河範明さん

auじぶん銀行の魅力は、業界トップクラスの変動金利です。変動金利が大好きな人なら、最上位にすすめたいですね。最大2億円まで借りられるのも大きなポイントです。

審査に関しては、めちゃくちゃ早いです。申し込んでから基本的には1ヶ月以内に融資実行ができるので、急いでいる場合にはありがたい。「今月中に融資して欲しい」とアピールすれば、審査がスムーズに運びやすいです。

団信では「がん・4疾病50%保障団信」が無料で付いているので、通常の団信より手厚いと言えます。通常、保障を厚くするのであれば、金利を上乗せする必要がありますが、無料でつくのは魅力です。

関連記事 auじぶん銀行の金利推移、審査基準、注意点は?
手数料(税込)
融資額×2.20%(税込)
保証料
0円(審査の結果、保証会社を利用する場合があるが、保証料相当額は金利に含まれており、別途、保証料は発生しない)
繰上返済手数料(一部)
0円(1円以上1円単位)
繰上返済手数料(全額)
・変動金利/0円
・固定金利/3万3000円(税込)
借入額
500万円以上、2億円以下(10万円単位)
借入期間
1年以上35年以内(1ヶ月単位)
融資を受けられるエリア
全国
使い道
本人または家族が住むための以下の資金
・戸建・マンション(中古物件含む)の購入資金
・戸建の新築資金
・他の金融機関で現在借入中の住宅ローンのお借換え(住宅ローンとリフォームローンの一括での借り換えを含む)資金
・上記に伴う諸費用
年収
(給与所得者)
200万円以上
勤続年数
(給与所得者)
年収
(個人事業主等)
200万円以上
事業年数
(個人事業主等)
年齢
(借入時)
満18歳以上〜満65歳未満
年齢
(完済時)
満80歳の誕生日まで
その他条件
無料の団信
一般団信(借入時年齢:65歳以下)
+がん・4疾病50%保障団信(借入時年齢:50歳以下)
+全疾病保障団信(借入時年齢:50歳以下)
+月次返済保障団信(借入時年齢:50歳以下)
死亡・高度障害と診断された場合。または、すべてのけが・病気で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。がんと診断された場合、ローン残高が半分)。急性心筋梗塞、脳卒中を発病し60日以上労働制限等が継続または手術を受けた場合、肝疾患または腎疾患で60日以上入院した場合、ローン残高が半分に。
オプション
(特約)の団信
がん100%保障団信(借入時年齢:50歳以下)
上乗せ金利年0.05%
死亡・高度障害状態、がんと診断された場合、または、すべてのけが・病気で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。4疾病50%保障は付帯せず。
がん100%保障団信プレミアム(借入時年齢:50歳以下)
上乗せ金利年0.15%
死亡・高度障害、がんと診断された場合。ローン残高が0円。急性心筋梗塞、脳卒中を発病し60日以上労働制限等が継続または手術を受けた場合、肝疾患または腎疾患で60日以上入院した場合、ローン残高がゼロ円に。
ワイド団信(借入時年齢:65歳未満)
上乗せ金利年0.30%
死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円
閉じる
頭金10%以上で変動金利が低くなる!
実質金利(手数料込)
0.399%
総返済額 3210万円
表面金利
年0.270%
手数料(税込)
借入額×2.2%
保証料
0円
毎月返済額
74,864円
おすすめポイント

①低金利の上、がん50%団信無料
②無料で全疾病保償&12カ月の就業不能保償を付帯
③金利+0.1%で、がん100%団信も付帯OK

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特徴・評判

諸費用

審査基準

団体信用
生命保険

  • 割引サービスなどを併用しなくても、変動金利は業界最低水準
  • 審査結果によって金利が上がることがない、安心の一律金利
  • がん100%保障団信が、わずか0.1%の上乗せで加入できる

プロの評判・口コミ

淡河範明さん
住宅ローンアドバイザー
淡河範明さん

PayPay銀行の住宅ローンは、ネット銀行ならではの低金利が特徴です。がん50%団信も付帯するようになり、auじぶん銀行などと人気を分けています。

 

ネット銀行ならではの、お申込みから契約までネットでお手続きを完結できる点も魅力的です。


ただし、審査は厳しめです。
 

条件のいい借り手に絞ることで低金利を実現しているものと思われます。当初の計画では、徐々に融資対象を拡大していくとしていましたが、今後どうするのか注目しています。

関連記事 PayPay銀行の金利推移、審査基準、注意点は?
手数料(税込)
借入金額×2.20%
保証料
0円
繰上返済手数料(一部)
ホームページでの手続き:無料
電話での手続き:5,500円(税込)
繰上返済手数料(全額)
手数料:33,000円(消費税含む)
PayPay銀行住宅ローンセンターに電話で申し込み
借入額
500万円以上2億円以下(10万円単位)
借入期間
1年以上35年以内(1ヶ月単位)
融資を受けられるエリア
全国
使い道
本人が住む住宅に関する以下の資金
・戸建またはマンションの購入(中古物件を含む)
・戸建の新築・現在借入中の住宅ローンの借り換え
・上記に伴う諸費用
年収
(給与所得者)
200万円以上
勤続年数
(給与所得者)
年収
(個人事業主等)
原則、利用不可
事業年数
(個人事業主等)
年齢
(借入時)
20歳以上65歳未満
年齢
(完済時)
80歳未満
その他条件
無料の団信
一般団信(借入時年齢:65歳未満)
+一般団信プラス(借入時年齢:51歳未満)
+がん50%保障団信(借入時年齢:51歳未満)
+全疾病保障&入院保障(借入時年齢:51歳未満)
一般団信プラス(死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円。がんと診断された場合、100万円の給付金。または、がん先進医療を受けた場合は、通算1000万円まで給付金)
がん50%保障団信(死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円。また、がんと診断された場合、ローン残高が半分)
全疾病保障&入院保障(けが・病気により入院した場合、毎月返済が無料になる他、就業不能状態が12ヵ月継続すると、住宅ローン残高がゼロ円に)
オプション
(特約)の団信
がん100%保障団信(借入時年齢:51歳未満)
金利+0.10%
死亡・高度障害、がんと診断された場合、ローン残高が0円。または、がんと診断された場合、100万円の給付金。上皮内がん・皮膚がんと診断された場合、50万円の給付金
11疾病保障団信(借入時年齢:51歳未満)
金利+0.30%
死亡・高度障害、がんと診断された場合。10種類の生活習慣病で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。または、がんと診断された場合、100万円の給付金。上皮内がん・皮膚がんと診断された場合、50万円の給付金。病気やけがで入院が連続5日以上の場合、10万円の給付金
ワイド団信(借入時年齢:65歳未満)
金利+0.30%
死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円
ペア連生団信
(一般団信、借入時年齢:65歳未満)
金利+0.20%
(連帯債務で借り入れを行う二人のどちらかが、死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円)ペア連生団信
(がん100%、借入時年齢:51歳未満)
金利+0.40%
(連帯債務で借り入れを行う二人のどちらかが、がんと診断及び死亡・高度障害になった場合、ローン残高が0円)
閉じる
実質金利(手数料込)
0.419%
総返済額 3221万円
表面金利
年0.290%
手数料(税込)
借入額×2.2%
保証料
0円
毎月返済額
75,123円
おすすめポイント

手数料5.5万円〜と安く、自己資金が少ない人におすすめ

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特徴・評判

諸費用

審査基準

団体信用
生命保険

  • 事務手数料11万円なら、要介護状態になると住宅ローン残高がゼロになる「安全保障付団信」が付く
  • 長期固定には「ステップダウン金利」と「長期固定金利」がある。ステップダウン金利タイプは、10年後以降、5年ごとに金利が当初金利の10%分ずつ下が理、長期で借りる人はお得

プロの評判・口コミ

淡河範明さん
住宅ローンアドバイザー
淡河範明さん

新生銀行の住宅ローンは、手数料が5.5万円からと非常に安いので、うまく使うとおとくになります。特に「借り換え」で利用される方が多く、「新規」であっても「借入金額が大きい」「期間が短い」といったケースでは魅力的な銀行となります。

 

10年固定、15年固定、20年固定といった金利が低いのも特徴的です。

商品も特徴的で、介護保障保険が付帯した商品や、長く借りていると金利が下がっていく「ステップダウン金利」があるのも主要銀行ではここだけです。

 

審査はオーソドックスに行なっている感じです。住宅ローン処理センターで集中審査しているので、窓口のかたの力量があまり問われず、公平に審査されるという印象です。

 

なお、相談から審査、契約の手続きまでネットで完結できるようになりました。不安な方には、ビデオ通話で自宅から気軽に相談ができるので、コロナ禍の現状では最適な方法が用意されているようです。

関連記事 SBI新生銀行の金利推移、審査基準、注意点は?
手数料(税込)
【定額型】5万5000円~
【定率型】借入残高×2.2%
保証料
0円
繰上返済手数料(一部)
0円(1円以上1円単位)
繰上返済手数料(全額)
0円。電話にて連絡
(安心パックW(ダブル)の場合、借り入れ日から5年以内に完済すると、繰上返済手数料として完済時に別途165,000円必要)
借入額
500万円以上3億円以下(10万円単位)
(ステップダウン金利タイプは、2000万円以上、3億円以下)
借入期間
5年以上35年以内(1年単位)
(長期固定金利タイプまたはステップダウン金利タイプの場合は、21年以上35年以内)
融資を受けられるエリア
全国
使い道
本人または家族が居住するための、
●戸建・マンション(中古物件を含む)の購入資金
●戸建住宅の新築資金
●戸建・マンションにかかる他の金融機関で現在借入中の住宅ローンの借換資金
●戸建・マンションのリフォーム資金
●上記にかかる諸費用
●延床面積で50平米以上(マンションの場合は専有面積30平米以上)
●住居専用、もしくは店舗や事務所との併用住宅(住居部分が延床面積の50%以上で、併用部分(店舗・事務所)は、自己使用であるものに限る)であるもの
年収
(給与所得者)
300万円以上
勤続年数
(給与所得者)
2年以上
年収
(個人事業主等)
300万円以上(2年平均)
事業年数
(個人事業主等)
2年以上
年齢
(借入時)
20歳以上65歳以下
年齢
(完済時)
80歳未満
その他条件
・SBI新生銀行が指定する団体信用生命保険への加入資格を有すること
・日本国籍または永住許可を有すること(永住許可を有していない場合は、配偶者が日本国籍または永住許可を有し、かつその配偶者が連帯保証人になること)
・その他SBI新生銀行所定の資格・要件を満たしていること
無料の団信
一般団信(加入時年齢:65歳以下)
死亡・高度障害と診断された場合
オプション
(特約)の団信
安心保障付団信(加入時年齢:65歳以下)
11万円
要介護3以上。または、所定の状態が180日超と診断された場合、ローン残高が0円
がん保障(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.10%
死亡・高度障害、がんと診断された場合、ローン残高が0円
閉じる
※実質金利は、借入金額3000万円、借入期間35年、団信加入、元利均等返済、ボーナス払いなし、最優遇金利を適用として、実質金利を計算。変動金利は現在の水準が継続と仮定。実質金利の計算法はこちら。諸費用は、事務手数料等、保証料とする。保証料は、大手銀行の一般的な保証料率を記載しているので、銀行によっては違う保証料率となる。主要銀行・金融機関の主な商品を対象とし、ランキングに掲載するのは各銀行の商品の中で最も実質金利が低い商品のみとする。ホームローンドクター代表の淡河範明氏の監修で作成。

住宅ローン利用者口コミ調査の詳細を見る

 今回作成した「住宅ローン利用者口コミ調査」の調査概要は以下のとおり。

【調査概要】
調査日:2023年12月
調査対象:大手金融機関の住宅ローン利用者(5年以内に住宅ローンを新規借り入れ、借り換えした人)
有効回答数:822人
調査:大手アンケート調査会社に依頼
評価対象:有効回答数47以上を対象とする

 アンケートの設問は以下の7問。回答は5段階評価とした。なお、評価点数の平均点は小数点第2位以降を四捨五入。

【アンケートの設問】
Q1.金利の満足度は?
Q2.諸費用・手数料等は妥当でしたか?
Q3.団体信用生命保険には満足しましたか?
Q4.手続き・サポートには満足しましたか?
Q5.審査について、満足していますか?
Q6.借り入れ後の対応に満足しましたか?
Q7.他の人にも現在の銀行を勧めたいと思いますか?
【回答の配点】
・各設問は5段階で回答してもらい、Q1なら以下のように配点。平均値を求めた。
満足している(5点)
どちらかといえば満足している(4点)
どちらともいえない(3点)
どちらかといえば不満である(2点)
不満である(1点)
・総合評価については、各項目の平均値を全て合算。読者が重視する「Q1金利の満足度」については点数を3倍、「Q3団信の満足度」の点数を2倍として、点数の合計を50点満点とし、10で割ることで5点満点の数値を求めた。

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