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住宅ローン選びの主役は「金利」!
金利差0.1%で、総返済額はこんなに変わる!!住宅ローンの基礎知識 第1回

【第1回】2019年1月25日公開(2021年4月21日更新)
淡河範明

住宅ローン選びで、最も重要なのは「金利」だということを御存じでしょうか。何百、何千もある住宅ローンからたった一つを探し出すには、保証料や事務手数料、付帯サービスなど、様々なポイントをチェックする必要がありますが、いちばん大事なのはやはり「金利」です。この連載では、住宅ローンの初心者向けに、基礎知識を解説していきます。第1回は「金利」の重みを知ってほしいです。金利の選び方次第で、総返済額で何百万円も差が出ることも珍しくありません。

住宅ローンは、金融機関の「商品」

 住宅ローンは金融機関が販売する「商品」です。住宅ローンの取り扱い金融機関は、都市銀行や地方銀行、信用金庫、保険会社等を合わせると1000社を超えます。商品の種類は数千、数万に及ぶといわれています。

 商品ですから、金融機関の目的は利益を得ることです。どんなに親身になって相談に乗ってくれているようでも、内心ではできるだけ「割高」な商品を買って(借りて)もらいたいのです。

 とはいえ、あからさまに高い金利の商品を売りつけては借り手がつきません。そこで、「金利」+「諸費用(保証料や事務手数料など)」+「付帯サービス」のバランスをいろいろ変えて、あえて損得の判断がつきにくい商品にしているのです。

 例えば、借入金額4000万円で「金利1%+保証料80万円」の商品と「金利1.2%+保証料0円」の商品のどちらがお得か、即答できないと思います。そもそも借入期間や返済方法によっても変わってきますし、後者の保証料(保証会社に保証人になってもらうための費用)0円の商品の場合、そのぶん、事務手数料が高額に設定されていることがほとんどです。これらを総合的に見ないと、正確なところはわからないのです。

 ですから、一般の人が住宅ローン選びを前に、途方にくれてしまうのもわかります。「販売会社が勧めるから」「付き合いのある銀行だから」といった理由で、契約を結んでしまう人が多いのは、無理からぬことなのです。

0.1%の金利差が、総返済額に与えるインパクト

 「無理からぬ」とは言っても、契約書に判を押した瞬間、保証料や事務手数料として数十万円、数百万円を失うのは望まないはずです。しかし、脅しでもあおりでもなく、借り手が気づいていないだけで、こうしたことがよく起きています。住宅ローンは知識のある・なしで、得する人もいれば、損する人もいるのです。

 そこで、住宅ローン選びでまず心得ておきたいのは、「金利」の重みです。金利差0.1%で、どれほど総返済額に違いが出るかを知れば、安易に判を押す気にはならないでしょう。

 例えば、借入額4000万円、借入期間35年(元利均等払い)の場合、金利1%の違いで、総返済額に約822万円の差が出ます。金利差0.1%で82万円の違いです。仮に先の例のように保証料80万円が無料だっとしても、金利が0.1%高いだけで、得した分は消えてしまうのです。

 下記の表は、金利差0.1%で総返済額にどれだけ違いが出るかを、借入金額別にまとめたものです。借入期間は35年としています。

金利差0.1%の総返済額の違い(借入期間35年)
借入額 総返済額の違い
2000万円 433,053円
3000万円 649,444円
4000万円 866,065円
5000万円 1,082,645円
6000万円 1,299,092円
7000万円 1,515,520円

 金利0.1%の重みがよくおわかりになるのではないでしょうか。住宅ローンを選ぶうえで、圧倒的に注意しなければならないのは金利なのです。

 ちなみに、手数料は0円から借入金額の2.16%程度まで、金融機関によってかなりバラツキがあります。しかし、2.16%という高い手数料の場合でも、借入金額が2000万円なら、手数料は43万2000円です。これは上表を見ると、金利差0.1%とほぼ同等です。

 同じ金利タイプの商品でも、金利が高い金融機関と低い金融機関では1%以上金利差があることはよくあります。「手数料が無料」「手数料が一律で安い」というキャッチフレーズに踊らされるのではなく、まずは金利が低い住宅ローンを探すことが重要なのです。

恩恵にあずかる可能性の低い「団信」より、優先すべきは金利!

 団信とは住宅ローン専用の保険で、住宅ローンの返済中に、万が一、契約者が亡くなったり、高度障害状態になったりした場合に、残債を肩代わりしてくれる保険のことです。本来、保険料は借り手が支払うべきものですが、サービスの競い合いの結果、現在ではほとんどの金融機関が借り手に代わって保険料を負担しています。

 さらにサービスの横並びが進んだ結果、今度は同じ無料でも従来の団信より保障内容を広げた「特約付団信」を提供するところが増えてきています。「がん保証特約付団信」や「8大疾病保障特約付団信」などがそうです。

 けれども、表向きは無料でも、実際には、金利に保険料分を密かに上乗せされています。単に保険料の名目で契約者に請求がこないだけの話です。ですから、団信の保障内容で住宅ローンを比較しても無意味です。

 また、国立がん研究センターの統計(2017年)によれば、現在40歳の男性が20年後に癌と診断される割合は2%、30年後でも6%です。がん以外の病気も、多くは60歳以降に罹患率が急上昇するため、実際に保険のお世話になる可能性は極めて低くなっています。

 このことからも住宅ローンを選ぶ際は、サービスの内容よりも、「金利ありき」で考えるべきなのです。

「付帯サービス」は、付いていたらラッキー程度に思っておく

 このほかにも住宅ローンに付帯する形で、いろいろなサービスが提供されています。ATM利用手数料を毎月数回分無料にしたり、一部繰上返済手数料を無料にしているところもあります。

 前者は使い果たしたとしても、年間5~6千円程度の得にしかなりません。後者の一部繰上返済手数料にしても、1回あたりの本来の費用は0円~5.4万円程度です。そう頻繁に行うものではないため、金利の比較に比べれば、重要性はぐんと落ちます。

 また、イオン銀行では、系列店での買い物を5年間5%オフにするサービスを提供しています。年間適用額などに制限があって、5年間の割引総額は最大22万5000円となります。魅力的なサービスですが、金利差0.1%のほうが重要なことは考えるまでもありません。

新規借入、借り換えを問わず、金利を「指標」に商品を絞り込む!

 以上のように、金利の高低が総返済額に与える影響力は他のサービスの比ではありません。繰り返しになりますが、住宅ローン選びで最優先すべきは金利なのです。0.1%の違いを軽んじるべきではありません。

 また、住宅ローンは金融機関名で選ぶものでありません。「どこで借りるか」は問題ではなく、「何を借りるか」が肝心です。商品単位で比較しないと、本当にお得な住宅ローンは探し当てられません。

 ただし、冒頭で触れたように、住宅ローンの商品数は数千の単位です。そのすべての自分の条件を当てはめて総返済額を計算するのは、現実的ではありません。

 だから、まずは「金利」を指標にふるいにかけて、候補を絞り込むのです。そして、絞り込んだ5つ程度の商品について、諸費用や付帯サービスの詳細をチェックし、自分の条件でいちばん得するローンを選び出すのです。

【※関連記事はこちら!】>> 【住宅ローン「実質金利」ランキング(変動金利)】新規借入で、本当にお得なローンを毎月発表!

 この手順は「新規借入」だけでなく、「借り換え」でも同じです。下図のように、借り換えの効果を大きく左右するのも、やはり金利なのです。

【※関連記事はこちら!】>> 【住宅ローン「実質金利」ランキング(変動金利)】借り換えで本当に得する最新商品を発表!

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※借入金額3000万円、借入期間35年

順位 銀行名 <商品名>
実質金利
(費用等含む)
表面金利
(費用等除く)
保証料
(税込)
事務手数料
(税込)
1
0.510%
全疾病+がん50%
0.380%
0円
借入額×2.2%
【auじぶん銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
・三菱UFJ銀行とKDDIが共同で立ち上げたネット銀行で、変動金利は業界トップクラスの低金利
・無料団信が充実しており、がんと診断されると住宅ローン残高が半分になる「がん50%保障団信」のほか、「全疾病保障」「月次返済保障」が無料で付帯
・ネットだけで契約を完了でき、仮審査は最短即日回答、本審査は最短2~3営業日で回答など、審査スピードも速い
・じぶんでんきセット割引も用意。新電力「じぶんでんき」に加入できた場合、金利を0.03%引き下げるもので、適用されない場合の金利は0.41%。
(審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。 金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5年、10年に限定されます)※審査の結果、保証会社をご利用いただく場合は、保証料相当額を上乗せした金利が設定されますが、別途お支払いいただく保証料はございません。
【関連記事】auじぶん銀行の住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
公式サイトはこちら
1
PayPay銀行 <住宅ローン 全期間引下げ(自営業、市街化調整区域は不可)・変動金利>
0.510%
0.380%
0円
借入額×2.2%
【PayPay銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
・ネット銀行のPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)が、2019年7月末に住宅ローンの貸し出しをスタート
業界最低水準という低い金利で、特に「変動金利」「10年固定金利」に強みがある
・オプションの団体信用生命保険も豊富に取りそろえる
個人事業主、家族が経営する会社に勤務している場合も原則利用不可。借地、市街化調整区域なども不可
【関連記事】PayPay銀行の住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
3
0.540%
全疾病保障付き
0.410%
0円
借入額×2.2%
【SBIマネープラザの住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
・SBIマネープラザは、証券、保険、住宅ローンなどを取り扱う、SBIグループのマネー相談プラザ
全国9支店において対面で相談できるので、初心者でも安心
変動金利が低い「ミスター住宅ローンREAL」(住信SBIネット銀行の商品)と、全期間固定金利が低い「フラット35」を取り扱っており、2種類の住宅ローンを比較して申し込める
【関連記事】SBIマネープラザの住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
公式サイトはこちら
4
0.571%
全疾病保障付き
0.440%
0円
借入額×2.2%
【住信SBIネット銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
・三井住友信託銀行とSBIホールディングスが設立したネット銀行で、変動金利の低さではトップクラス
・通常の団信に加えて、全疾病保障(8疾病+病気・ケガ)を無料で付帯しているので、おとくな商品と言える
・女性には、がんと診断されると30万円が支給される保障も無料で付けている
・審査結果によっては、表面金利に年0.1%を上乗せする
【関連記事】住信SBIネット銀行の住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
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※実質金利は、借入金額3000万円、借入期間35年、団信加入、元利均等返済、ボーナス払いなし、最優遇金利を適用として、実質金利を計算。固定期間終了後は変動金利を選択(現在の水準が継続と仮定)。実質金利の計算法はこちら。諸費用は、事務手数料等、保証料とする。保証料は、大手銀行の一般的な保証料率を記載しているので、銀行によっては違う保証料率となる。主要銀行・金融機関の主な商品を対象とし、ランキングに掲載するのは各銀行の商品の中で最も実質金利が低い商品のみとする。ホームローンドクター代表の淡河範明氏の協力で作成。

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