じぶん銀行住宅ローンの公式サイト
不動産売却の注意点
【第39回】2020年1月17日公開(2020年2月7日更新)
梶本幸治
梶本幸治

梶本幸治(かじもと・こうじ)氏:不動産売買の業界の裏の裏まで知りつくした不動産業専門コンサルタント。普段は売却を中心とする不動産梅者のコンサルティングを中心としていますが、こダイヤモンド不動産研究所では、売主の立場に立って、「不動産を売却するときの注意点」を解説します!

»バックナンバー一覧
バックナンバー

不動産屋さんの「離職率」は高い? 相談していた担当者が急に辞めたのですが……

不動産屋さんと言えば「離職率が高い」というイメージが、一般的にもあるのでしょうか? 確かに「相談中の不動産仲介会社の営業担当者が急に辞めたのですが……」という声はよく聞きます。不動産会社向けの集客&教育コンサルも行う株式会社レコの私・梶本幸治がその実態について述べたいと思います。

不動産業界は「離職が多い」は本当か

 本題に入る前に、先日、実際にあったお話を一つご紹介いたします。

 この連載を書いている私、梶本は不動産会社や住宅会社に対し、集客や社員教育のコンサルを行うのが仕事なのですが、先日、とある企業から「不動産を売却したい方向けの"会社案内"を作成したいので、どのような"会社案内"が良いか、相談に乗ってほしい」との依頼を受け、同社の社長と打ち合わせを行いました。

 社長からの要望は「スタッフの顔写真をたくさん掲載し、社内の雰囲気を売主のみなさんに知ってもらいたい」というものでしたが、それを聞いた私は次のように提案しました。

 「不動産を買いたい方に自社をアピールする際の優先順位は、第一に『物件』で、第二に『営業担当者の人柄』などの順になります。一方で、不動産を売りたい方に対しては、『営業担当者の人柄』が第一になります。その点で申し上げると、社員のみなさまの顔写真を掲載した"会社案内"は素晴らしいと思います。しかし、顔写真を入れた後に離職者が出れば、印刷済みの"会社案内"を廃棄し、デザインを手直しする必要が生じてしまいます。ですので、"会社案内"そのものには社員さんの顔写真を掲載せず、"スタッフ紹介"はパワーポイントなどで自社作成した印刷物を"会社案内"に挟み込みませんか。」

 結果的に同社は、私のこの提案を採用してくれました。

 その1カ月後、実際に2名の離職者が出たのですが、"会社案内"の破棄も、デザインのやり直しも必要もなかったため、私は社長から非常に感謝されたのです。

(……でも、こんなことで感謝されてもあまりうれしくないですよね。)

 このように、不動産業界では社員の頻繁な離職は「当たり前」のことです。

他業界より「不動産業界の離職率が高い」という
統計上のエビデンスはない

 では、不動産業界全体の離職率はどの程度なのでしょうか?

 厚生労働省が取りまとめた「平成30年雇用動向調査結果の概況」の「産業別入職・離職状況」によりますと、不動産業・物品賃貸業の離職者数は10万3800人で、離職率は13.7%でした。産業全体の離職率が14.6%ですから、不動産業界の離職率が高いとは統計上は言えないのでしょうか。
【参考サイト:厚生労働省 平成30年雇用動向調査結果の概況】https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/19-2/dl/gaikyou.pdf

 平成30年のデータだけを見ても分かりませんので、この厚生労働省雇用動向調査結果の概況を見ながら、平成26年~平成30年の不動産業界・物品賃貸業の離職率および入職率を見てみましょう。

【不動産業・物品賃貸業の離職率と入職率:厚生労働省雇用動向調査結果の概況】

 

  • ・平成30年:離職率13.7%、入職率17.9%
  • ・平成29年:離職率16.5%、入職率17.4%
  • ・平成28年:離職率11.5%、入職率16.1%
  • ・平成27年:離職率15.9%、入職率21.1%
  • ・平成26年:離職率11.8%、入職率13.0%

 直近5年間の数字を見ても、他業種に比べて不動産業界の離職率が高いとは言えません。

 しかし、さまざまな不動産会社と仕事をしている私の肌感覚でのお話で恐縮ですが、上記の厚生労働省が出している離職率は「低すぎるのではないか」と感じています。(データには、働き方改革の進む"大手"の不動産会社や、異業種であるリース会社などの"物品賃貸業"も含まれているからかもしれません)
【関連記事はこちら】>>不動産屋から営業時間外の深夜にメールの返信があったのですが「残業ばかり」なのでしょうか?

 実際、営業担当者が5名程度の小規模な不動産・住宅会社では、2年くらいで営業担当者全員が退職し、「2年前から変わらずに在籍しているスタッフは、社長と事務担当者だけ」なんて会社も珍しくないのです。

不動産会社を「離職する理由」

不動産屋の離職率は高い?

 では、離職する理由は何でしょうか?

 不動産業界・住宅業界は独立・起業する人が多い業界でもあります。

 腕に自信のある営業担当者は、ある程度の実績を積んでくると「会社勤め」に飽き足らなくなり、自らの可能性を信じて独立・起業の道を選ぶ人がいます。

 また、自ら独立・起業するまでには至らないものの、他の不動産会社から「ウチの営業部長で来てくれないか? 給料は毎月〇〇万円出すよ」などと声をかけられ、キャリアアップを理由に転職する人もいます。

 一方で、不動産業界・住宅業界は、営業担当者が厳しく結果を求められる世界でもあります。

 そのため、営業成績が振るわない営業担当者は、どうしても長く勤めることが難しい状況になりがちです。本当に残念なことではありますが、2~3カ月間くらい営業成績が落ち込めば、居場所がなくなる不動産・住宅会社は現在もまだまだたくさんあるのです。

 このように良い意味でも悪い意味でも、不動産業界・住宅業界は「実力の世界」であることが、不動産業界・住宅業界の離職率を高める一因になっていると私は思います。
【関連記事はこちら】>>不動産屋さんってどのくらいのお給料を貰っているの? 不動産業界に就職する人ってどんな人が多いの?

■主な「転職エージェント」サービスまとめ
◆dodaエージェントサービス
求人数 非公開求人を含む10万件以上
dodaエージェントサービスの無料登録はこちら
費用 無料
サービス開始 1997年(株式会社インテリジェンス)
運営会社 パーソルキャリア株式会社
【ポイント】 「正社員」での就業を前提とした転職支援サービスを展開
dodaエージェントサービスの無料登録はこちら
◆リクルートエージェント
求人数 非公開求人20万件以上
リクルートエージェントの無料登録はこちら
費用 無料
サービス開始 1977年(株式会社日本リクルートセンター)
運営会社 株式会社リクルートキャリア
【ポイント】 歴史は長く、転職支援実績は累計45万名以上(2018年3月期)※同社調べ
リクルートエージェントの無料登録はこちら
◆マイナビジョブ20's
求人数 20代対象の厳選求人1000件以上
マイナビジョブ20'sの無料登録はこちら
費用 無料
サービス開始 2011年(株式会社マイナビ)
運営会社 株式会社マイナビワークス
【ポイント】 第二新卒者・20代若手社会人を必要とする求人のみに特化
マイナビジョブ20'sの無料登録はこちら
【注目の記事はこちら】
【査定相場を知るのに便利な、一括査定サイト&業者"25社"を比較
【業者選び売却のプロが教える、「不動産会社の選び方・7カ条」
【査定不動産一括査定サイトのメリット・デメリットを紹介
【業界動向大手不動産会社は両手取引が蔓延!? 「両手比率」を試算!
【ノウハウ知っておきたい「物件情報を拡散させる方法」

<不動産売却の基礎知識>
相場を知るために、まずは「一括査定」を活用!

 不動産の売却に先駆けて、まずは相場を知っておきたいという人は多いが、それには多数の不動産仲介会社に査定をしてもらうのがいい。

 そのために便利なのが「不動産一括査定サイト」だ。一括査定サイトで売却する予定の不動産情報と個人情報を入力すれば、最大6社程度から査定してもらうことができる。不動産の相場観が分かるだけでなく、きちんと売却してくれるパートナーである不動産会社を見つけられる可能性が高まるだろう。

 ただし、査定価格が高いからという理由だけでその不動産仲介会社を信用しないほうがいい。契約を取りたいがために、無理な高値を提示する不動産仲介会社が増加している。

 「大手に頼んでおけば安心」という人も多いが、不動産業界は大手企業であっても、売り手を無視した手数料稼ぎ(これを囲い込みという)に走りがちな企業がある。

 なので、一括査定で複数の不動産仲介会社と接触したら、査定価格ばかりを見るのではなく、「売り手の話を聞いてくれて誠実な対応をしているか」、「価格の根拠をきちんと話せるか」、「売却に向けたシナリオを話せるか」といったポイントをチェックするのがいいだろう。

 以下が主な「不動産一括査定サイト」なので上手に活用しよう。

【注目の記事はこちら】
【業者選び売却のプロが教える、「不動産会社の選び方・7カ条」
【査定相場を知るのに便利な、一括査定サイト&業者"主要25社"を比較
【査定不動産一括査定サイトのメリット・デメリットを紹介
【業界動向大手不動産会社は両手取引が蔓延!? 「両手比率」を試算!
【ノウハウ知っておきたい「物件情報を拡散させる方法」
■相場を知るのに、おすすめの「不動産一括査定サイト」はこちら!
◆HOME4U(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
掲載する不動産会社数 900社 不動産一括査定サイト「HOME4U」の公式サイトはこちら
サービス開始 2001年
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある点。弱点は、提携会社数がやや少なめであること。
HOME4U無料査定はこちら
◆イエウール(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1400社以上 不動産一括査定サイト「イエウール」の公式サイトはこちら
サービス開始 2014年
運営会社 Speee
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、掲載する会社数が多く、掲載企業の一覧も掲載しており、各社のアピールポイントなども見られる点。弱点は、サービスを開始してまだ日が浅い点。
イエウール無料査定はこちら
◆LIFULL HOME'S(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
掲載する不動産会社数 1692社(2018年8月)
サービス開始 2008年
運営会社 LIFULL(東証一部)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】強みは、匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している点。弱点は大手の不動産仲介会社が多くはないこと。
LIFULL HOME'S無料査定はこちら
◆イエイ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1000社 不動産一括査定サイト「イエイ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2007年
運営会社 セカイエ
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、サービス開始から10年以上という実績があるほか、対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある。弱点は、経営母体の規模が小さいこと。
イエイ無料査定はこちら
◆マンションナビ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション
掲載する不動産会社数 900社超、2500店舗 不動産一括査定サイト「マンションナビ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2011年
運営会社 マンションリサーチ
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
【ポイント】 強みは、マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定3社まで対応している点。弱点は、比較的サービス開始から日が浅く、取扱い物件がマンションしかない点。
マンションナビ無料査定はこちら
◆HowMaスマート不動産売却(一般媒介での一括査定)
対応物件の種類 マンション、戸建て(東京23区)
掲載する不動産会社数 10社(一般媒介) HowMaスマート不動産売却の公式サイトはこちら
サービス開始 2015年
運営会社 コラビット
紹介会社数 最大6社
【ポイント】不動産会社探しを支援してくれるサービスで、不動産を売却する際に、不動産会社と会わずに契約が可能。不動産会社との契約は一般媒介なので、不動産会社による違法な「囲い込み」も心配ない。
HowMaスマート不動産売却無料査定はこちら
◆いえカツLIFE(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 分譲マンション、一戸建て、土地、一棟アパート・一棟マンション、投資マンション(1R・1K)、一棟ビル、区分所有ビル(1室)、店舗・工場・倉庫、農地、再建築不可物件、借地権、底地権、その他(共有持分についても査定・売却対象)
営業エリア 東京、千葉、神奈川、埼玉 いえカツLIFEの公式サイトはこちら
サービス開始 2012年
運営会社 株式会社 サムライ・アドウェイズ(東京マザーズ上場「アドウェイズ」の子会社)
紹介会社数 最大6社(売買2社、買取2社、リースバック2社)
【ポイント】 再建築不可物件、借地権、底地権といった「訳あり物件」の査定にも対応している。共有持ち分でも相談に乗ってくれる査定サイトは少ないので、相談してみよう
いえカツLIFE無料査定はこちら
TOP