LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)売却査定は信頼できる? 実際に利用して不動産会社の査定内容や対応を徹底検証!

2018年8月27日公開(2022年8月18日更新)
ダイヤモンド不動産研究所

「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)売却査定」で不動産一括査定を依頼すると、不動産会社からしつこく営業を受けたり、価格査定がいい加減なものだったりするのではないかと不安を感じている人も多いはず。そこで、本編集部記者が実際にLIFULL HOME'Sの売却査定サービスで、自分の住んでいるマンションの査定を行った。LIFULL HOME'Sの対応だけでなく、紹介してくれた不動産会社の対応、査定の内容などもレポートする。

【タップで気になる項目へ】

  1. >>ライフルホームズの特徴を知りたい
  2. >>ライフルホームズのメリット・デメリットを知りたい
  3. >>ライフルホームズの入力項目、査定の流れを知りたい
  4. >>ライフルホームズで実際に査定した結果を知りたい
  5. >>売却する不動産会社選びのポイントを知りたい
  6. >>まとめ:ライフルホームズは評価できる?
◆LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)
特徴

日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営
2400社以上の不動産会社と提携
匿名査定も可能で安心

対応物件 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
紹介会社数 最大6社
運営会社 LIFULL(東証プライム)
LIFULL HOME'S無料査定はこちら >>

「LIFULL HOME'S売却査定」の特徴

 不動産一括査定サイトは、売却する予定の不動産情報を入力すると、最大6社程度から価格を査定してもらうことができる。不動産の相場観が分かるだけでなく、きちんと売却してくれるパートナーになりうる不動産仲介会社を見つけるのに非常に便利なサービスだ。

 査定は無料なので、気軽に依頼できる。一気に複数の不動産会社と接点を持てる利便性から人気が高まっており、現在は数十サイトが乱立している。

 今回は、その中でも掲載する不動産会社数が約1700社と最大級の「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」について、ライバルサイトと比較しながら徹底解説する。まずは運営会社について見ていこう。

不動産一括査定サイト「LIFULL HOME'S」トップページ不動産一括査定サイト「LIFULL HOME'S」のトップページ

 不動産一括査定サイトを選ぶ際に重要なポイントとして、運営母体を確認することを挙げておこう。「LIFULL HOME'S」は、日本最大級の不動産ポータルサイトの「不動産売却査定」メニューとして提供されている。運営会社は東証プライムに上場しているLIFULL(ライフル)だ。

■LIFULL HOME'Sの運営会社は?
運営会社 LIFULL(東証プライム上場)
サービス開始 2008年
不動産一括査定サイト「LIFULL HOME'S」の公式サイトはこちら

 不動産売却査定サービスの開始は2008年で、この業界では比較的、歴史が長い方だ。運営元であるLIFULLの前身は1995年創業の「ネクストホーム」であり、不動産・住宅情報サイト「HOME'S(ホームズ)」を運営している。

 同社は現在、国内外に支店や小会社を設け、トランクルームから介護まで暮らしに関する幅広い事業を展開している。従業員数千人超のこの会社の中核をなすのが不動産・住宅情報ポータルというわけだ。会社の規模感では十分信頼に値する

 競合する他社が取得しているプライバシーマークは付与されていないが、LIFULLグループとして、すべての情報資産を保護する国際規格「ISMS」を取得しており、信頼性は高い。

査定に対応する不動産の種類が豊富

 次に、対応している「不動産の種類」を見ていこう。

 入力画面を見ると、ほぼすべての種類の不動産に対応しているところも「LIFULL HOME'S」の魅力だろう。物件査定を申し込むフォームに並んでいる項目は以下の6種類だ。

「LIFULL HOME'S」で査定できる不動産の種類
・マンション
・一戸建て
・土地
・倉庫・工場
・一棟物件(投資用)
・区分所有(投資用)

 マンションに関しては、投資用物件とそうではないものを分けており、さらに一棟物件と区分所有が選択できる画面が用意されている。これは、検索精度を高めることにつながり、よりマッチングする不動産仲介会社との出会いが期待できる

約1700社の不動産仲介会社と提携

 では、「一括査定」をすると、どんな不動産仲介会社を紹介してくれるのだろうか。下表で「LIFULL HOME'S」に掲載されている主だった不動産仲介会社を挙げておく。

■LIFULL HOME'Sが掲載する不動産会社は?
営業エリア 全国
掲載する不動産会社数 1,692社(2018年8月13日時点)
掲載する主な不動産会社 センチュリー21グループ、大京グループ、大成有楽不動産販売グループ、近鉄不動産、日本住宅流通、京王不動産、相鉄不動産販売
不動産一括査定サイト「LIFULL HOME'S」の公式サイトはこちら

 「LIFULL HOME'S」が対応するエリアは全国。「地域密着から大手まで」を売り文句にしているだけあって、全国津々浦々の不動産会社が集っている。本稿執筆時点では「全国の参加者数1,692社」とウェブサイトに掲載されているが、この数字も頻繁に更新されているようだ。

 約1700社というと、ライバル他社と比較しても多いほうだが、具体的な会社名が一部しか公開されていないところは残念だ。とはいえ、同社では2017年1月時点で「サービス利用者数420万人突破」としており、これは類似サービスの中でも上位クラスの規模となる

 大手不動産仲介会社については、「大京グループ」「大成遊楽不動産販売グループ」などが登録しており、「大手不動産会社にも査定してほしい」というニーズにも対応している。

「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)売却査定」のメリット・デメリット、おすすめの人は?

 ここで、「LIFULL HOME'S」の「メリット」「デメリット」「どんな人に向いているサイトか」について、確認しておこう。

 「LIFULL HOME'S」は、日本最大級の不動産ポータルサイトが運営しており、そのネットワークを活用しているだけに、掲載している不動産仲介会社数は約1700社とかなり多い。

 さらに掲載している不動産仲介会社の特徴や担当者のコメントが掲載されていて、選びやすくなっている。デメリットは大手の不動産仲介会社はあまり多くないところだろう。

 なお、東証プライムに上場しており、安心感があるサイトといえるだろう

■LIFULL HOME'Sのメリット、デメリットは? どんな人向けか?
メリット 不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営しており、掲載不動産会社のメリットや担当者のコメントなどが読める
デメリット 掲載している不動産仲介会社は、大手があまり多くない
どんな人に向いているか 多数の不動産仲介会社に査定して欲しい人向け
不動産一括査定サイト「LIFULL HOME'S」の公式サイトはこちら

LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)売却査定の入力項目、査定の流れ

 では、「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」を利用する際、どんな入力項目が必要なのだろうか。まず、トップ画面は以下のようになっている。

 以下の画像が、一括査定のトップ画面だ。売却を検討している物件の種別と所在地などを入力すれば、所在地に近い不動産会社をセレクトして紹介してくれる。住所については、郵便番号を打ち込めば、自動的に入力してくれる。

不動産一括査定サイトのLIFULLHOME'S(ライフルホームズ)不動産一括査定サイトのLIFULLHOME'S(ライフルホームズ)

 次のページでは、売却査定のための物件情報を入力する。ほかの一括査定サイトと同様で、住所、間取り、専有面積、築年数、現況、名義人、売却希望時期、査定理由、要望などの記入も必須だ。

 また、個人情報は、名前、住所、電話番号、メールアドレスが必須項目だ。他の一括査定サイトと異なる点は、「優先する希望連絡方法」が電話、メール、郵送の3つから選べる点だろう。「電話は嫌だ」という人は、メールや郵送を優先連絡方法にするといいだろう。また、不動産会社に直接メッセージや写真を送ることもできる。

依頼者の個人情報入力画面依頼者の個人情報入力画面(LIFULL HOME'S

 ここまで入力すると、査定を依頼できる不動産会社の一覧が表示される。今回は次の画像のように、候補として12社が表示された。このうち、最大10社に査定を依頼できる(取材当時。現在は最大6社を選べる)。

査定を依頼できる不動産会社の一覧査定を依頼できる不動産会社の一覧(LIFULL HOME'S

 名前を聞いたことがある大手から中小まで、様々な会社が表示された。但し、同じ不動産会社でも各支店、営業所ごとに1カウントとみなすため、同じ不動産会社名が連続して表示されることもある。とはいえ12社も表示されたので、かなり選択肢は広いと感じた。今回はそのうち3社に査定を依頼した。

 なお、LIFULL HOME'Sの一括査定サービス運営事務局からは、「査定依頼受付完了」のメールなど、何も連絡がなかった。メールの設定に問題があって受け取れなかったのかもしれないが、「受け付けました」というメールは欲しいなと感じた。

LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)売却査定で実際にマンションの査定を依頼

 今回の調査にあたって、査定物件は、都内の築20年の分譲マンションとした。最寄り駅から徒歩6分、3LDKで専有面積は約20坪だ。

 査定をしてもらったのは、不動産仲介会社のA社、B社、C社。名前を聞いたことがあるような大手と、中堅不動産会社を選択した。

 なお、不動産会社とのやり取りはすべてメールで行った。電話をかけてくる会社もあったが、記録を残したいので電話はすべて出なかった。それでも査定に大きな問題はなかった。

 その結果、3社の査定価格は以下のようになった。

LIFULL HOME'S紹介の不動産会社3社による査定価格
A社 B社 C社
5,378万円 4,200万円 連絡なし

 査定価格は、A社とB社で1178万円もの差があった。これだけ差があると、どちらが正しいのかわからない。そもそも、査定価格はあくまで査定であり、実際にこの値段で売れるとは限らない。

 中には、売却に向けた契約を取りたいがために、実際には売れないような高い価格を提示する不動産会社もある。査定価格の高さだけで不動産仲介会社を選ぶと、失敗することもあるので注意したほうがいい。

 そのため、不動産会社を選ぶときは、査定書を丁寧に作っていたり、メールなどのやり取りから誠実さが伺えたりする不動産会社を選ぶようにしたい

 また、C社は音沙汰なく、査定してもらえなかった。どういう経緯かわからないが、こういったこともあるので、多数の不動産仲介会社に査定依頼を出しておくといいだろう。

 ではこれ以降、査定を依頼した3社(A社、B社、C社)の対応を見ていこう。

◆LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)
特徴

日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営
2400社以上の不動産会社と提携
匿名査定も可能で安心

対応物件 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
紹介会社数 最大6社
運営会社 LIFULL(東証プライム)
LIFULL HOME'S無料査定はこちら >>

A社は、依頼した夜に査定書がメールで届く!

 A社からは、査定依頼した夜にメールで査定書が届いた。メールの内容もビジネスライクながら、節度のあるもので、強引さも感じられない。以下がそのメールの抜粋だ。

◆ 売却査定依頼をありがとうございます。

はじめまして。

☆☆不動産株式会社の△○△と申します。

この度は、売却査定依頼をありがとうございます。

査定書を作成させていただきましたのでご確認いただければと思います。

また、一度部屋の中も含め見せていただけると嬉しいです。

是非、○○様のマンションのご売却のお力になれればと思っております。

ご質問等ございましたらいつでもご連絡ください。

よろしくお願いいたします。

☆☆不動産(株) 不動産事業部  担当:△○△

 メールに添付されている査定書は7ページほどのもので、最初は、必要な情報を網羅している内容と感じた。一方、査定金額は他の不動産会社よりもかなり高い5000万円台を提示していることに驚かされた。「この金額で売れるのであれば、いますぐにでも売りたい!」と思った。以下の画像が、査定結果の抜粋だ。

A社の査定書A社の査定書

 高い査定金額をつけられて、売り手としては気分がいい。

 査定書の表紙には、「この報告書は(中略)既存住宅価格査定マニュアルを利用して作成」と書かれている。国交相も査定方法として認めている方法であり、きちっと査定しているようだ。

 しかし、違和感もある。あまりにも査定価格が高すぎるのだ。他の不動産会社からもらった周辺マンションの過去の売買事例一覧などを見ても、ここまで高い金額は正直、期待できそうにない。

 高い金額で売り出して、もしも買い手がつかなければ、売出金額を下げようと提案するのが不動産会社の常套手段であり、期待だけ抱かせて当初と違う結果になることも少なくない。

 書類を見る限りは、もっともらしい印象もあるが、不動産会社がこの金額で買い取る用意があるとか、保証をするというわけではない。疑問を感じたら、「査定金額で売れなければ、その金額で買い取ってくれますか?」と聞いてみるのもひとつだろう

 なお、査定書をじっくり見ると、高い査定価格がついた理由がわかってきた。今回の査定は、価格査定マニュアルを使っているのだが、その計算根拠となる「周辺のマンション取引事例」が高すぎるのだ。

 「中古マンション価格査定マニュアル」では、取引事例の選定について、「買い進み、売り急ぎの特殊な事情がなく、通常の条件下で取引がされた事例」としている。この事例は異常な高値なので、比較事例としてはふさわしくない可能性が高い

 なお、取引事例は、取引年月日、所在地、占有面積、間取り、開口部の方位、取引価格は記載されているが、マンション名は書いてなかった。情報の入力ミスがあったのかもしれない。

 実際、担当者も高すぎることは分かっているようで、「同年代、同規模のマンションはリノベーション済みで、4500万円〜5000万円ほどの価格で取引されている」と書いており、先ほどの査定価格5378万円を否定するような内容になっている

 また通常、査定価格は「3カ月程度で売れそうな金額」を指しており、売り出し価格はそれよりも5〜10%程度高い価格でチャレンジしてみるということが多い。ところが、売り出し時の提案価格は「5300万円〜5400万円」としており、査定価格と一緒だ。やはり、査定価格を高く出しすぎているのだ

 A社は、「現況を確認した上で、詳しい説明をしたい」という面談を強要するような営業はなく、その点は好印象ではあった。

 ただし、査定金額を高く提示して関心を引こうとしているように感じた。こういう不動産会社であれば、一度は査定金額の根拠につていの詳しい説明や提示金額で買取できるかを聞いてみると、会社や担当者の誠実さや真剣さが分かるかもしれない。

B社は、メールで催促すると、査定書を送ってきた

 B社の場合は、査定依頼を申し込んで1時間足らずで、返信が来た。その反応の早さは目を見張るものがある。そのメールは、次のようなものだ。

タイトル:HOME'Sより査定のご登録ありがとうございます。【○○不動産】

本文:

この度は【LIFULL HOME'S】より査定のご登録を頂き誠にありがとうございます。

●●不動産 ◇◇店のYと申します。

よろしくお願い致します。

多くの不動産会社の中から当店にもご依頼頂き御礼申し上げます。

大切な資産についての事ですので、今回査定登録を頂いたきっかけなど、お話をお伺いさせて頂き、
ご要望に沿った形で査定をさせて頂きます。

マンション物件に関しましては立地や建物のグレード、周辺相場などから単価を選定し
また、所在階層や陽当り向きなどのポイントにより価格が上下致します。

※中略

室内のご使用状況、修繕・リフォームの実施内容などによってプラス査定となる事もありますので、
ご状況をお教え頂けますと幸いでございます。

大切なご試算の今後についてご不明点や心配事などもあるかと思いますので、
どの様な事でも何なりとご相談下さいませ。

ご売却は未定の場合でも構いませんので、現在のエリア市況や諸税金について、
販売時の段取りやスケジュールのイメージなど、
詳しくご説明させて頂きますので一度お会いできればと思います。

今週末などのご予定はいかがでしょうか?

土曜、日曜の0時〜や15時〜などスケジュールの調整がし易くなっております。

その他平日も含めご希望日がありましたら、お気軽にご相談下さいませ。

 査定を依頼したのが木曜日で、その週末の土・日、しかも時間も誘導するようなメールが来た。「まず、相場を知りたいから」という理由で、一括査定サイトを利用する人が多いことを考えれば、いきなり面談したいという連絡は、やや強引な印象がある。いろいろな不動産会社からの査定書類を検討し、ある程度目星をつけた不動産会社とであれば、面談してもいいが、最初から面談をするのは現段階では避けたい。売り手の考え方にもよるが、これでは、獲物として狙われている感じが強くする。

 そこで、「多忙のため、メールにて査定金額の試算をお願いできないか」と返信した。

 しかし、何も返事がないため、5日後にもう一度、「メールにて査定書類をお願いできないか」「先に送ったメールが届いているか」の確認をした。

 この2回目のメールを送った同日に、5枚の査定書類が添付されて返信が来た。「机上査定価格」と、「売出提案価格」が示されていた。以下の画像が査定書の抜粋だ。

B社による机上査定価格と売出提案価格B社による査定書(机上査定価格と売出提案価格)

 査定書は、以下のように査定金額をはじき出していた。

机上査定価格が、4,200万円〜4,400万円
売出提案価格が、4,300万円〜4,700万円

 B社の査定金額は、「実勢価格や他の売却成功事例も踏まえての評価」とのことだ。価格は、周辺の類似物件の取引事例などを見ると、妥当な水準であると感じた。近くにある支店なので、価格水準はよくわかっているのだろう。

 なお、試算にあたって「1m²65万円前後での評価・売却は可能」としているが、この単価についての根拠は乏しいと感じた。「事例や詳細な内容につきましては、お伺いした際に細かくご説明」としており、過去の売却成功事例などは添付されていなかった。「やや、手抜きな対応」という感じがした。

 そこで、査定書を受け取ってすぐに、近隣の取引事例の資料を要求したところ、夕方になって業者間情報データベース・レインズで、近隣の売買事例を検索した一覧表などを送ってくれた。素早い対応には感心したが、10年以上前の成約事例や、占有面積が100平方メートルを超えるような事例も含まれており、ここから類似物件を自分で絞り込まないと参考にならないという気がした。

 最初から面談を要求してきたこと、さらに査定書を催促しなければもらえなかったことなどから、少なくとも私とはそりが合わないという気がした。ただし、査定価格は、きちんと実勢価格を踏まえているものだった

CMも出しているC社は音沙汰なし

 C社の場合は、音沙汰がなかった。

 女優を使ったテレビCMでも耳にする不動産会社だったが、査定依頼をしてから一度も電話もメールもなかった。一括査定サイトであるLIFULL HOME'S経由で、査定依頼の連絡は当然伝わっていると考えられる(同時に依頼した他の2社からは査定回答があった)。

 但し、サイトを運営しているLIFULLからも査定依頼受付完了のメールが来なかったため、問い合わせできないままになった。こうしたことも起こるので、一括査定サイトを活用する際は、なるべく多くの会社に査定を依頼したい。

査定額だけでは会社の善し悪しはわからない! 査定書や面談で、信頼できる担当者か判断しよう

 最後にもう一度、「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」による一括査定を依頼した3社の査定金額を見てみよう。

ご覧のように、回答のなかった1社をのぞく2社の金額は、1178万円もの差が出た

HOME'S(ホームズ)紹介の不動産会社3社による査定価格は?
A社 B社 C社
5,378万円 4,200万円 連絡なし

 では、この高い査定金額を提示したA社に売却依頼を任せるのがいいとはかとはならない。すでにA社の説明のところでも書いたが、A社の査定金額の算定根拠には説得力がなく、専任の仲介業者になりたいゆえの査定金額ではないかと思われる

 とはいえ、不動産は一物一価の世界。「このマンションをどうしても欲しい」という人がいたり、売却できる物件が皆無という状況であれば、それなりに高値で売れることもある。

 一方で、B社は査定価格は、過去の取引事例などを見ると、妥当だと感じた。しかし要望を出さないと動いてくれない担当者に、もどかしい思いをした。

 では、実際の不動産会社選びや、売り出し価格の設定はどうすればいいのだろうか。

 査定価格は試算する人のやり方、考え方次第で、かなり左右できるもので、数百万円の差が出るのはよくあることだ。そして、結論から言えば、査定金額だけの比較だけで選ぶべきではない。

 売り手からすると、喜ばしいのは高く売ってくれる不動産会社だ。そのために担当者がどれだけ必死に買い手を探してくれるかにかかっている。そういう意味では、信頼できる担当者なのかがカギになる。

 それを判断する材料の一つとして、査定書は重要だ。査定書の作成の仕方ひとつとっても、どの程度わかりやすく作っているのか、理解してもらいやすく工夫しているかをチェックできる。メールのやり取り、タイミング、文面の内容から不動産会社や担当者の特徴、人柄も伝わってくる。

 さらに、最後は実際にあってみることも大切だ。「査定価格の根拠は?」「どんな売買事例があるの?」「売却に向けてのスケジュールをどう立てればいい?」など質問して、細かく相談にのってくれるのかも確認するといいだろう。

 営業担当者との相性も重要だ。何人か話を聞いているうちに、信頼できる不動産会社をきっと見分けられるようになるだろう。

まとめ:「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)売却査定」は評価できる?

 なお、一括査定サイトには、それぞれ数百社から一千社超の不動産会社が登録しており、対応が悪い不動産会社も一部時混じっている可能性がある。C社のように連絡がないケースもある。そのため、しっかりと査定したいのであれば、なるべく多くの不動産会社から査定を受けた方がいいだろう

 その点、LIFULL HOME'Sであれば、売却を得意とする不動産会社について、最大6社まで一気に査定を依頼できる。また、大手の不動産仲介会社も比較的多い他サイトではあまり提携していない「大京グループ」「大成有楽不動産販売グループ」「近鉄不動産」なども提携しているので、大手にも価格査定を依頼したいという人にも対応している。

 査定は無料なので、「まずは不動産の相場を調べてみようか」という気持ちの人でも気軽に依頼できるので、是非、査定を検討してみよう。
⇒無料で査定を依頼できる「LIFULL HOME'S」の公式サイトはこちら

◆LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)
特徴

日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営
2400社以上の不動産会社と提携
匿名査定も可能で安心

対応物件 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
紹介会社数 最大6社
運営会社 LIFULL(東証プライム)
LIFULL HOME'S無料査定はこちら >>

LIFULL HOME'Sとほかの一括査定サービスを比較

 不動産一括査定を行うサイトは数多くあるため、以下の3つのポイントを押さえて選ぶと良い。

①信頼できる会社が運営している
②査定したい不動産の種類に対応している
③多くの不動産会社と提携している

 以下が、LIFULL HOME'Sとその他の主要なサイトの比較表なので、不動産一括査定サイト選びの参考にしてほしい。

不動産一括査定サイト主要6社を比較
一括査定サイト名 suumo売却査定 home4u イエウール ライフルホームズ リビンマッチ マンションナビ
おすすめな人 知名度の高いスーモで、大手から地元の会社まで多数の不動産会社に査定してほしい人。詳しくはこちら 信頼できる会社が運営しており、査定不動産会社も大手がいいという人。店舗や事務所の査定にも対応。詳しくはこちら 多数の不動産仲介会社に査定して欲しい人。農地の査定にも対応。詳しくはこちら 多数の不動産仲介会社に査定して欲しい人。投資用物件の査定にも対応。詳しくはこちら 大都市だけでなく、地方の不動産も含めて幅広いエリアで査定したいと考えている人。詳しくはこちら マンションの売却・賃貸を考えている人。詳しくはこちら
提携社数 2000以上 1800以上 1900以上 3691以上 1700以上 2500
最大紹介会社数 10
(物件所在地によって異なる)
6 6 6 6 9
主な対応物件 マンション、戸建て、土地 マンション、戸建て、土地 マンション、戸建て、土地など マンション、戸建て、土地など マンション、戸建て、土地など マンション
対応エリア 全国 全国 全国 全国 全国 全国
  公式サイト
(無料査定も可能)
公式サイト
(無料査定も可能)
公式サイト
(無料査定も可能)
公式サイト
(無料査定も可能)
公式サイト
(無料査定も可能)
公式サイト
(無料査定も可能)

【関連記事はこちら】>>不動産一括査定サイト&査定業者33社を比較! おすすめ、メリット・デメリット、選び方などを徹底解説

 また、以下の記事では、不動産一括査定サイトを使って実際のマンションの査定を行った結果を公開しているので、参考にしてほしい。

【不動産一括査定サイトで実際に査定した結果は?】
HOME4U
リビンマッチ
イエウール
・LIFULL HOME'S
マンションナビ

ライフルホームズについて 質問 FAQ

Qライフルホームズとは?
A

不動産ポータルサイト大手のLIFULL HOME'Sが提供している一括査定サービス。運営会社のLIFULLは東証プライムに上場。査定は無料で依頼できる。

Qライフルホームズのメリットは?
A

匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している。

Qライフルホームズのデメリットは?
A

大手の不動産仲介会社が多くはない。

 

Qライフルホームズの評判は?
A

ダイヤモンド不動産研究所の記者が覆面取材をしたが、便利なサービスであると感じた。大手の不動産仲介会社とも提携しており、実際にまとめて査定依頼することができた。

 

Q不動産一括査定サイトとは?
A

不動産の情報や個人情報を一括査定サイトで入力すれば、6社程度の不動産仲介会社に対してまとめて価格査定を依頼できる無料のサービスのこと。
詳しくはこちら。

 

  • RSS最新記事

<不動産売却の基礎知識>
相場を知るために、まずは「一括査定」を活用!

 不動産の売却に先駆けて、まずは相場を知っておきたいという人は多いが、それには多数の不動産仲介会社に査定をしてもらうのがいい

 そのために便利なのが「不動産一括査定サイト」だ。一括査定サイトで売却する予定の不動産情報と個人情報を一度入力すれば、複数社から査定してもらうことができる。査定額を比較できるので、不動産の相場観が分かるだけでなく、きちんと売却してくれるパートナーである不動産会社を見つけられる可能性が高まるだろう。

 以下が主な「不動産一括査定サイト」なので上手に活用しよう。

↓おすすめ不動産一括査定サイトはこちら↓
◆SUUMO(スーモ)売却査定
特徴 圧倒的な知名度を誇るSUUMOによる一括査定サービス
・主要大手不動産会社から地元に強い不動産会社まで2000社以上が登録
対応物件 マンション、戸建て、土地
紹介会社数 10社(主要一括査定サイトで最多)※査定可能会社数は物件所在地によって異なります
運営会社 株式会社リクルート住まいカンパニー(東証プライム子会社)
>>SUUMO(スーモ)の詳細記事はこちら
SUUMO(スーモ)無料査定はこちら >>
◆HOME4U(ホームフォーユー)
特徴 悪質な不動産会社はパトロールにより排除している
・20年以上の運営歴があり信頼性が高い
・1800社の登録会社から最大6社の査定が無料で受け取れる
対応物件 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
紹介会社数 最大6社
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証プライム子会社)
>>HOME4Uの詳細記事はこちら
HOME4U無料査定はこちら >>
◆マンションナビ
特徴

マンションの売却に特化
900社以上の不動産会社と提携

対応物件 マンション
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
運営会社 マンションリサーチ
>>マンションナビの詳細記事はこちら
マンションナビ無料査定はこちら >>
◆いえカツLIFE
特徴

・対応可能な不動産の種類がトップクラス

共有持ち分でも相談可能
訳あり物件(再建築不可物件、借地権、底地権など)の査定も対応

対応物件 分譲マンション、一戸建て、土地、一棟アパート・マンション・ビル、投資マンション、区分所有ビル(1室)、店舗、工場、倉庫、農地、再建築不可物件、借地権、底地権
紹介会社数 最大6社(売買2社、買取2社、リースバック2社)
運営会社 サムライ・アドウェイズ(上場子会社)
>>いえカツLIFEの詳細記事はこちら
いえカツLIFE無料査定はこちら >>
◆ズバット不動産売却
特徴 厳選した不動産会社のみと提携
比較サイト運営歴20年以上の会社が運営
・情報セキュリティマネジメントシステムの国際認証基準である「ISO27001」の認証を取得しており安心感あり
対応物件 マンション、戸建て、土地、一棟マンション、一棟ビル
紹介会社数 最大6社
運営会社 ウェブクルー
ズバット不動産売却無料査定はこちら >>
◆イエウール
特徴

掲載企業一覧を掲載、各社のアピールポイントも閲覧可能
2000社以上の不動産会社と提携
・対応可能な不動産の種類が多い

対応物件 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
紹介会社数 最大6社
運営会社 Speee
>>イエウールの詳細記事はこちら
イエウール無料査定はこちら >>
◆LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)
特徴

日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営
2400社以上の不動産会社と提携
匿名査定も可能で安心

対応物件 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
紹介会社数 最大6社
運営会社 LIFULL(東証プライム)
>>LIFULL HOME'Sの詳細記事はこちら
LIFULL HOME'S無料査定はこちら >>

 

一括査定サイトと合わせて
利用したい査定サイト

◆ソニーグループの「SRE不動産」売却査定
特徴 ・両手仲介・囲い込みを行わない
・上場企業のソニーグループが運営
・売却専門の担当者がマンツーマンで高値売却を追求
対応物件 マンション、戸建て、土地(建物付きを含む)、収益用不動産
対応エリア 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県
運営会社 SREホールディングス株式会社(ソニーグループ)
>>SRE不動産の詳細記事はこちら
60秒で簡単入力!「囲い込み」を行わない不動産会社

【不動産仲介会社の評判を徹底調査!】
・「SRE不動産(ソニーグループ)」の評判
・「三井のリハウス」の評判
・「住友不動産販売」の評判
・「東急リバブル」の評判
・「野村の仲介+」の評判
・「明和地所」の評判
・「京王不動産」の評判
・「オークラヤ住宅」の評判

 
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