
家は価格が高いほど質も良いと思いがちですが、中には高額でも良質でない家を建てる住宅会社が存在します。どんな点に注意すればいいのでしょうか。平松建築の平松社長が、YouTubeチャンネル「職人社長の家づくり工務店」で「高額な家でも後悔する住宅会社の特徴」と題して、見極めるポイントを解説しました。
1.「地域密着」「創業何十年」を押し出している
「地域密着」「創業何十年」など、地元で長く経営している会社は、それだけ地域で信頼されて残ってきたという良い要素があります。一方で、デジタル分野や住宅性能など変化が激しい時代に対応が遅れ、アップデートされていないことがデメリットになるケースもあります。
昔ながらの家づくりを続けていると、本当はより安く仕入れができるかもしれないのに、その情報を知らないために意図せずとも割高になっていることも起こりえます。なので、価格のわりに性能がそれほど良くない家を作ってしまう可能性が出てくるのです。
2. 豪華なモデルハウスに予算を使っている
豪華なモデルハウスを見ると、金額が高くても納得してしまうかもしれませんが、キッチンなど見た目の仕様にコストを集中させている場合があります。その結果、断熱性や耐震性などの性能の部分がおざなりになっていることがあります。
こうした見かけばかりを良く見せようとしている住宅会社は要注意です。そういった会社は、一見お客様のニーズを叶えているようで、建てたあとのことが見えていません。住んだあとに不具合が起っこたりして、結果的に満足度が下がってしまうリスクがあります。
3. 構造現場、工事現場を見せない住宅会社
工事中の現場を見せようとしない会社は注意が必要です。本来、こだわりを持って作っているなら、作り手はお客様に現場を見せたくなるものです。
施工のプロセスを見せない方針があるなら、「余計なことに口を出されたくない」「トラブルのもとになりたくない」などと思っているのかもしれません。そうした会社で建てた家は、性能があまり良くなく、施工精度が低くなる可能性があります。
4. デザイン系の建築家とのコラボを前面に出している
デザイン系の建築家とのコラボ住宅にも落とし穴があります。デザイン性が高いと営業的に売りやすいのは確かです。しかし、デザイン系の建築家は、経年変化で家がどういう原因で傷むのか、壊れるのか知らないことが多いと思います。10年、20年経ったときにどの部分や素材が劣化していくのか考慮しないで建ててしまうのはリスキーです。
ですので、デザイン性の高さだけで選ぶと、たいてい後悔することになるというのが私の意見です。見た目はカッコよくても、壁に湿気が多かったり、雨で劣化しやすかったり、日射がきつかったりなどさまざまなデメリットが起こったりします。
5. 高性能をアピールするものの、具体的な数字がない
高性能住宅をうたいながら、耐震等級や構造計算、断熱性能(Ua値)や気密性能(C値:相当隙間面積)などの数値を提示していない会社は要注意です。だいぶ減ってきてはいますが、いまだこうした数値を全く提示していないホームページがあったりするので、その時点でアウトと考えていいでしょう。
そして、こうした数字を出して終わりではなくて、実際に本当に光熱費が低いのか、温熱環境はどうか、といった実データを取って公表しているかが重要になってきます。
「省エネ等級が6です」とアピールしている会社に「光熱費はいくらぐらいなんですか?」と質問して「それは聞いていないので、わかりません」と返答するなら、実データを調べていません。実データを取っていない場合、作ったはいいけど振り返りをしておらず、PDCAサイクルが回っていないということです。いくら性能をアピールしていても、実際はどうなのかは分からないということを頭に入れておいてください。
6. 営業マンが現場のことを全く知らない
営業に悪いイメージを持っている方もいるかもしれませんが、営業はとても大事な仕事で、お客様の人生を豊かにする方向性を明確に決める役割を持っています。人生を豊かにするための問題解決の方法として家づくりを提案できる人が良い営業マンです。こうした営業をするには、現場のことを多少なりとも知っている必要があります。
ただ、売ればいいと思っている営業マンは、現場のことを知らない可能性があります。現場を何も知らないと、最適な提案からズレてしまいます。また、ライフプランを作らないで進めてしまうこともあるのですが、私からするとライフプランのない家づくりはあり得えないです。売るのが上手な「営業力」と、顧客に合った最適な「提案力」というのは、重なる部分もありますが、そうでない部分もあるので注意が必要です。
7. 施工能力をそもそも持っていない会社
現場監督がほとんどおらず、施工を外に丸投げしている会社もあります。丸投げ自体は禁止されていますが、それに近い実態の会社もあるので要注意です。こうした会社は、品質管理やコスト管理ができないため、価格が高いわりに質が悪い家を作ってしまうリスクがあります。
施工能力を持っていないと、自分たちは営業会社としてフィーを抜いて、そのあと2次受け、3次受け、4次受けと多重構造になり、中抜きしている分、割高になってしまうケースが起こりやすいです。
8.「無料相談」を際限なく受け付けている
基本的に「無料相談」はどこの会社でもやっていますが、限度があります。何時間でも無料相談を受け付けていて、結果契約にならなかった場合どうなるのか考えてみましょう。
住宅会社の契約率は、だいたい10%~30%の間が多いです。例えば、契約率10%の会社が、10人すべてに丁寧に相談に乗り、図面を書いて見積もりを作って、土地の提案などを無料で行ったとします。そのうち9人が失注で他へ行ってしまったら、この9人分の経費を誰が払うのかというと、契約した1人が払うのです。
無料相談に対応するのは一見親切に見えて、実は無駄な販売経費が発生している分、結果的に割高になってしまうことがあります。同じ金額の家でも内訳で販売経費の比率が多く、工事原価の割合が少ないと、それだけ家づくりにお金をかけられないので、価格は高いけど低品質な家になってしまいます。
9. SNSの発信内容と実際の家づくりが全然違う
完璧な家は存在しなくて、現場ではミスが起こるのが普通です。大事なのは、それを隠蔽せずに、公開しているかだと思います。当社のYouTubeでは、施工監査の様子を撮影した動画で、たまたま施工ミスが見つかったのですが、思い切ってそのまま公開しました。
これには、さまざまなコメントがあり、工務店など業者サイドからは「こんなことも出来ていないのか」と非難する声もありましたが、住まい手側からは「できていない部分を公開することで、家づくりに対する本気さを感じた」というような肯定的な意見が多かったです。実際に私たちは施工監査を入れて、ミスがあるところは直して、品質を高めることにとことん向き合っているので、現場のリアルを見せることでその姿勢が伝わったのだと思います。
発信内容の実情と実態が合っているかを確認するには、SNSでいいなと思った会社があったら実際に施工の現場を見たいとお願いしてみてください。その会社が施工現場を見せられるのかどうか、また見たときにちゃんと施工されていると思えるかが大事なので、確認してほしいと思います。
10. 全体最適の家づくりになっていない
全体最適ではなく、個別の特徴をアピールしている家があります。例えば、「光熱費が安くてお得です」「デザイン性が高いです」「住宅の返済が月々楽です」など。こうした個別の特徴を打ち出している場合、他のデメリットやコストが跳ね上がっていることもあるので要注意です。
住宅費は安くても光熱費やメンテナンス費が高かったり、光熱費が安くても固定資産税が高くついたり、トータルで考えると割高になるコスパの悪い家は欲しくないですよね。
我々が考える全体最適な家とは、人生設計から逆算した人生を豊かにする家です。具体的には、住宅ローンの支払い金額や住宅ローン控除、固定資産税、光熱費、メンテナンス費用、価値の減少が少ないか、太陽光発電があるか、補助金の活用などすべてひっくるめて、コストリスクを最小化する家が生活を豊かにすると考えています。
以上、危険な住宅会社10個の特徴を解説しました。金額が高いのに質が伴っていない家を買わないためにも、今回お話したポイントを判断材料にしていただければと思います。
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