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「リショップナビ」でリフォーム見積もりを依頼してみた。安くて評判の良い業者を選べるのか?

2023年2月14日公開(2023年2月13日更新)
ダイヤモンド不動産研究所

累計利用者が25万人を超えたという住宅リフォームの無料一括見積もりサイト「リショップナビ」。専門スタッフが各地域で実績ある会社を最大5社まで紹介してくれる。その使い勝手はどうなのか。実際に見積もりを依頼して、リフォーム会社の見積もりを検証してみた。

「リショップナビ」の特徴は?

リショップナビ
リショップナビは業界最大手の見積もりサイトだ(出所:リショップナビWebサイト)

 「リショップナビ」とは、リフォームの要望や予算に合わせてリフォーム会社を紹介してくれる、リフォーム会社一括見積もりサイトだ。利用料は無料で、提携企業は全国1500社以上。この中から、地域に密着したリフォーム業者を最大5社紹介してくれる。

 リショップナビで紹介されたリフォーム会社と成約した顧客は、それぞれの会社の口コミを投稿することができる。評価ポイントやレビューは、リフォーム会社選びの参考になるだろう。

 また、リフォーム会社が万一倒産などしてしまった場合に備え、リショップナビでは前払い金の返還や代替リフォーム会社の紹介などが可能な独自の保証「リショップナビ保証」を用意している。こうした保証制度があるかどうかは、一括見積もりサイトを選ぶ上で重視したい。ただし、この保証の対象は工事代金のみで、設備機器の保証ではないので注意しよう。

 さらに、リショップナビでは時期によって、成約者に祝い金をプレゼントするキャンペーンを行うことがある。今回見積もり依頼をしたタイミングでは、最大3万円分のギフト券がもらえるキャンペーンが行われていた。こうした特典もうれしい。

リショップナビの概要(リフォーム一括見積もりサイト)
登録業者数 約1500社
資料請求 無料
運営会社 株式会社じげん(資本金25億5200万円)
住所 東京都港区
紹介会社数 最大5社
【おすすめポイント】
・入力項目が少なく、操作が簡単
・電話、WEBサイトどちらでも見積もり依頼が可能
・リショップナビ担当者と直接詳細を相談できる
・契約したリフォーム会社が倒産した場合に備える、独自の保証が付いている
一括見積もりはこちら(無料) >>

リショップナビに見積もりを依頼してみた

 都内にある筆者の自宅マンションでは、ユニットバスと浴室ドア、洗面台のリフォームを予定していたので、リショップナビを使ってリフォーム会社の一括見積もりを依頼した。

 以下は、リフォーム完了までの大まかな流れだ。

【問い合わせからリフォーム完了までの流れ】

1. リショップナビに一括見積もりを依頼
2. 紹介されたリフォーム会社数社と直接やりとりをする
3. 現地調査を行い、詳細な見積もりを出してもらう
4. 契約、施工、引き渡し

 では、早速リショップナビを利用した結果をレビューしよう。

サイトから見積もりを依頼する

 リショップナビの利用方法は簡単だ。「見積もり依頼」のボタンをタップし、リフォームを検討している物件の種類(一戸建て、集合住宅、店舗)を選ぶ。

物件種類の入力フォーム。入力は非常に簡単だ(出所:リショップナビWebサイト)

 次の画面では、自宅の郵便番号・氏名・電話番号を入力して、「無料一括見積もりの依頼」ボタンをタップするだけだ。入力項目はたったこれだけなので、非常に楽だった。

リショップナビ担当者からの確認電話がかかってくる

 しばらくすると、リショップナビの運営事務局から確認の電話がかかってくる。「紹介するリフォーム会社は3、4社ほどを予定しているので、各社との対応を本人からしてください」とのことだった。すぐに見積書が送られてくるわけではないらしい。

 何社ものリフォーム会社と電話で対応するのは手間だと感じたので、「各社から私に連絡する際は、メールでの対応をお願いします。仕事中は電話に出られないこともあるので……」と事務局に伝えるものの、紹介されるリフォーム会社にしっかり伝わるのか一抹の不安も残った。

紹介するリフォーム会社の連絡先がメールで届く

 すぐにリショップナビ事務局からメールが届き、紹介する4社についての連絡先が記載されていた。いずれも都内のリフォーム会社だったが、なかには創業して年数がそれほどたっていない業者もあった。

 こちらが実際のメール文である。

リショップナビ メールリショップナビ事務局から実際に届いたメール(筆者提供、情報の一部は削除)

 基本的に、リフォーム工事の見積もりを取るには、現場の詳細を確認するための現地調査が必須だ。4社すべてに現地調査を依頼するのは時間がかかるため、めぼしい業者を絞り込むことにする。

 その後、事務局からの営業電話はかかってこなかったので、勧誘がしつこいとは感じなかった。

口コミ評価をチェックし、依頼する会社を絞り込む

 紹介された4社の中から、各社の概要ページや評価を参考に、2社まで絞り込むことにする。

 リショップナビでは、登録されているリフォーム会社の口コミ評価が公開されているので、参考にできる。評価ポイントに関しては、全体的に点数が高い傾向にあるので、本当なのかと疑いたい気持ちになった。

リショップナビ 口コミ 評判
リショップナビの会社別クチコミ評価ページ(出典:リショップナビ、情報の一部は編集部削除)

 さらに、リショップナビの口コミの他に、各社のホームページから沿革や実績などを確認した。

 4社のホームページを見て回るのも時間がかかるが、少しでも安心できるリフォーム会社を探すには、こうした手間を惜しまないことが必要だろう。

マイページから現地調査の日程を決める

 リショップナビに見積もりを依頼すると、マイページができる。このページから、紹介中のリフォーム会社の情報を確認したり、各社と現地調査の日程調整を行える。

リショップナビ マイページ
リショップナビのマイページ画面。ここから各社とのやり取りを行える(出典:リショップナビ)

 最新の口コミと評価などから2社に絞り、見積もりを依頼する。現地調査をしてもらうために、電話で連絡を取った。筆者の場合は日程的に急いでいたため、マイページからではなく、リフォーム会社と直接電話でやり取りをすることにした。

紹介されたリフォーム業者とのやりとりを紹介

 選んだうちの1社は、申し込んだ週末の土曜日の夕方に現地調査となったが、もう1社は、現地調査予定までに10日ほどかかるということで断念した。すると、依頼をしていない別のもう1社から電話があり、ぜひ現地調査をさせてほしいということで日曜日の午後に来てもらうことになった。

 ここからは、実際、どのように現地調査から見積もり・見積書が出てきたのかをレビューしていく。

1社目は手際がよく、積極的に値引きしてきた

現地調査は手際が良く、好感が持てる

 1社目のA社は、現地調査の申し込み後、すぐに日程を調整してくれ、依頼した週末には現地調査ができた。

 現地調査の際には、作業服を着た担当者がひとりで来宅。浴室と洗面台のサイズを測ると、ユニットバスのメーカーカタログを広げて、具体的な話に移る。

 LIXILとTOTOのユニットバスを候補に挙げながら、タオル掛けや棚などのオプション、浴室乾燥機付き換気扇選びに関して、一緒に確認していく。

 洗面台に関しては、幅や高さ、デザインなどを考慮して、別のメーカーをすぐに提案してくれた。実に手際が良く、好感が持てた。会社所在地も自宅から近く、アフターサービスもよさそうだ。後日、メールで見積もりを送ってくれるということで現地調査は終わった。

ユニットバスはキャンペーン価格で定価の半値以下に

 数日後、メールにて見積書が届いた。ユニットバスと洗面台の工事を含めて税込みで104万5000円だ。

リショップナビ 見積書A社が提示した実際の見積書(筆者提供、会社名・個人情報は削除)

 内訳を詳しく見ていこう。

 ユニットバスは、マンション向けユニットバス・LIXIL「リノビオ」で、売れ筋の商品。メーカー定価が122万円ほどだが、65%OFFキャンペーン中の価格として約42万円と半値以下となっていた。

LIXIL リフォーム 浴室
マンション向けユニットバス、LIXILのリノビオシリーズ(出典:LIXIL

 さらに換気扇は、乾燥暖房機能付きのものが無料となっていた。有名メーカーではないが、LIXILのものとほぼ同じ機能で国産品だという。

 見積もり全体を通して、割引率も大きいうえに、約11万円の設備機器を無料にしたので、お得感が大きく思えた。

 ただし、工事費関連で約34万円ほどかかっていた。既設ユニットバスの解体や廃棄、新しい設備の設置、給排水管接続の工事などの費用になる。

 また、洗面台は提案のあったパナソニックからセレクトし、洗面台回りのクロス貼り替えなどの関連工事を含めて18万円ほどになっている。

 担当者からはその後2度電話があり、「上司とかけあって、100万円ちょうどにする了解は取れましたので、よろしくお願いします」とのことだった。契約を取るために積極的に値引きをする姿勢がうかがえた。

2社目は、対応は早いが人気商品を勧めてばかり

担当者2人で来訪。営業担当はやや誘導気味

 もう1社であるB社は、リショップナビから紹介を受けたが、こちらから見積もり依頼をしなかったリフォーム会社だ。希望の日時に現地調査に来てくれると連絡があったので、快く見積もりを依頼した。

 おそらく、リショップナビに一括見積もりを依頼した時点で、リショップナビ事務局から顧客情報が伝わっているのだろう。

 日曜の午後に来宅したのは2人の担当者。浴室と洗面台を計測する1人と、もう1人はメーカーや製品選びの話を進める。その場でパソコンでユニットバスとバスルームの施工イメージを表示してくれた。

 手際はいいが、ユニットバスの壁の色や棚などを選ぶ際に「こちらが一番人気です」「これを選ばれる方が多いですね」と誘導するのが気になった。

見積価格はやや高め。ユニットバスの割引率はA社と変わらず

 B社も現地調査の数日後に見積書が届いた。こちらは合計金額が121万円となっていた。1社目と比べると約21万円も高くなる。

リショップナビ 見積もり書
B社のユニットバスの見積もり。見積書はユニットバスと洗面所で分かれ、4ページにわたっていた(筆者提供、会社名・個人情報は削除)

内訳を確認すると、ユニットバスは、A社と同じくLIXILの「リノビオ」で、割引率は65%。1社目と同じ割引率だ。つまりユニットバスの代金は2社ともほとんど変わらなかった。シャワータイプやタオル掛けなど、細かな付属品などが異なる程度だ。

 割引率が高いからといって、安易にお得だと判断するのは良くないことが分かった。これは、1社だけで見積もりを取っていたら気が付かなかったことだ。

 結局、ユニットバスのリフォームに関する金額は、諸経費を入れて94万円(税込み)。これに洗面台のリフォーム代、27万円(税込み)が加わり、合計121万円だ。洗面台のメーカーが異なるが、そのことを差し引いても1社目が金額的に割安になりそうだ。

A社とB社の見積もり、21万円の差はどこで発生した?

 両社ともユニットバスは同じ製品、洗面所の製品は違うが1万円程度の差しかなかった。一体、どこで21万円の差額が発生しているのだろうか。両社の見積書を見比べると、内訳の表記がそれぞれ異なるで比較しにくいのだが、大まかに区分けしてみた。

費用内訳 A社 B社
浴室リフォーム費用
浴槽(LIXIL・同一製品) 約42.7万円 約43.4万円
浴室・本体、関連機器工事費

34.3万円

37.3万円
浴室ドア材料費 なし 2万円
浴室・諸経費 なし 3万円

洗面所リフォーム費用

洗面台(別製品) 8万円 9万円
洗面所・工事費 4.5万円 8万円
洗面所・内装工事費 5.5万円 4万円
クロス材料費 なし 1.4万円
洗面所・諸経費 なし 1万円

合計金額

見積書の金額(税込)

104.5万円 121万円

割引後価格(税込)

100万円 特になし

 A社とB社を比較すると、「諸経費の有無」「付帯工事の材料費(ドア材料費・洗面所クロス材料費)の有無」「契約のための最終的な割引の有無」、そして「それぞれの工事費」が異なっていた。もちろん、製品価格も多少の差がある。

 なお、最も差が大きかったのは工事費で、A社とB社では6万円の差があった。そして、諸経費が4万円、A社による最終的な割引も4万円、ドアなどの材料費が3万円……と、最終的には21万円の差額になっていた。

 リフォーム工事の見積もりは非常に細かく、内訳が多い。1項目あたりの価格差が積み重なって、大きな開きになるケースもあるということだろう。

リフォーム会社選びは、比較することが重要

 お風呂も洗面台も機能性に大きな違いはない。あとはデザイン性や材質、メーカーブランドを優先するか、金額を優先するかだろう。そうなると、すぐには決められないし、慌てて契約することもない。見積もりを依頼しても、あくまでも比較のためであって、決めるのは時間をかけていいのである。

 リショップナビから紹介を受けた2社とも、悪い印象ではなかったが、やや決め手に欠けた。むしろA社の方は、換気扇を無料にしてくれるなどして、好印象であった。

 ただ、筆者はリショップナビ経由の他にも、いくつかリフォーム会社に見積もりを依頼していた。実際に工事を依頼したのは、知人からの紹介で知人宅の工事も行ったという実績豊富なリフォーム会社であった。

 いろいろと考えた結果、筆者自身は、価格やスピードよりも、これまでの実績と信頼性を優先してリフォーム会社を決定した。

リショップナビのメリット・デメリット

 リショップナビを利用し、リフォーム会社による現地調査、見積もりまでを行った上で感じた、メリットとデメリットを紹介する。

メリット

・見積もり依頼後の対応が早い

 リショップナビで見積もり依頼をしてから、会社を紹介されるまでの対応が早かった。情報を入力してから、会社が紹介されるまで1日程度だった。

・地域密着型のリフォーム会社が中心に紹介される

 リショップナビから紹介されるリフォーム会社は、地域に密着した企業が中心だった。リフォーム会社を選ぶ際には、自宅からその会社が近いかどうかも重要な選定ポイントになる。工事に不備があった場合に駆けつけてくれたり、進捗確認も細やかに行ってくれる。

・提案力、接客力のある会社が多い

 紹介されたリフォーム会社にはそれぞれ提案力があり、設備機器選びの組み合わせを考えてくれる点は好感が持てた。B社はやや誘導気味だったのが気になったが、それ以外は、おおむね良い対応だった。

 A社については、洗面台をリーズナブルな別メーカーの製品を提案するなど、全体の費用面からも考えたプランもあった。

 ただし、あらかじめ自分でメーカーや細かいオプションまで選んでいる人にとっては、提案は不要だと感じられるかもしれない。逆に、安くてスピーディーに工事を希望するなら好都合でもある。

デメリット

・見積もり依頼後、リショップナビ事務局から電話がかかってくる

 リショップナビで一括見積もり依頼をすると、すぐさま事務局から確認の電話がかかってきた。電話が苦手だという人には、デメリットと感じるかもしれない。メールでのやり取りを希望したら、それ以降はかかってこなかった。

・紹介された会社から、契約を促す電話がかかってきた

 今回、現地調査を依頼したA社、B社とも、2度ずつ電話があった。いずれもキャンペーンの締め切り間際で、工事も年内に行えるという内容だった。

 ただし、「複数の業者からの見積もりを比較して決めるので」と申し伝えた後は、電話はなかったので、しつこいと感じるほどではない。

まとめ

 リショップナビは、見積もり依頼の操作が簡単で使いやすい。事務局からの電話もそれほどしつこくは感じなかった。口コミ評価のページは、点数が高い会社が多かったので、それよりも実際の口コミ投稿が参考になると感じた。

 また、今回リショップナビから紹介され、現地調査を依頼した2社は、いずれも対応はおおむね好印象だった。

 なお、2社からの見積もりでは、どちらも「キャンペーン価格」としてLIXILのユニットバスが定価の65%OFFになっていた。設備機器代金よりも、施工代金や撤去費用、諸経費といった代金が、各リフォーム会社で違うようだ。

 1社だけでしか見積もりを取っていなければ、これに気づかずお得だと感じたかもしれない。リフォームは決して安い買い物ではないため、複数社から見積もりを取っておくことがおすすめだ。

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