株式投資歴10数年のグラドルとして名高い杉原杏璃さんだが、実は密かに不動産投資にも手を広げているという。
「株以外にも分散投資を!」と思い立ち、不動産を即購入!
株式投資歴10数年のグラドルとして名高い杉原杏璃さんだが、実は密かに不動産投資にも手を広げているという。
「18年の6月に、中古の1Kマンションを購入しました。リーマンショック前からずっと株式投資を続けてきて、銘柄に関する分散投資はかなり進めてきたつもりです。ただ、資産全体としても株だけに偏らずに分散を心掛けたほうがいいとも考え始め、安定的なインカムを期待できる不動産に投資することにしました」
杉原さんは投資関連のイベントに出演することも多く、そういった催しに出席した不動産投資のプロからもいろいろと話を聞いて刺激を受けていた。その一方で、家賃保証や管理費のことなど、まだ不動産知識に関して知らないことは少なくなかったが、すぐさま購入に至ったそうだ。
「まずは実際にアクションを起こして、その後から勉強をするというのが私の性格で、いつも追い込み型なんです(笑)」
杉原さんが目をつけたのは、大阪の中心的スポットである“キタ”にアクセスしやすい閑静な住宅地にある「7畳・キッチン付き」の物件で、購入額は1500万円弱、表面利回りは5.53%だった。
「上場企業が販売・管理していた物件です。この会社は物件データの解析や管理ツールなどにAIを活用していて、その情報をスマホのアプリで簡単にチェックできます。私が指定した条件をもとにAIが選び出した物件の情報がメールで送られてきて、それをチェックしていたら、すでに入居者がいる物件が見つかりました。最寄りの駅からもわりと近くて築浅(06年竣工)だったので、ほとんど迷うこともなく、あっさりと購入を決めましたね」
狙っていたわけではないが、法人借り上げの物件を購入!
その部屋は法人が借り上げていて、その従業員が入居者だった。ただし、最初からそういった物件を狙っていたわけではなく、その事実は買った後で知ったらしい。
「購入後にチェックしていたアプリの情報を改めて確認してみたら、物件概要の欄に法人が借り上げていることが記載されていました。たまたま運よく、好条件の物件に手を出したみたいです。でも、お陰でさっそく、そういった物件に注目するという発想があることを勉強できましたね」
杉原さんは安定的な需要が見込まれる東京でも物件を探していたが、最終的に大阪を選んだのは、今後の盛り上がりを期待できる気がしたからだ。
「東京はオリンピック開催後に不動産市況などがどうなるかがちょっと気掛かりでした。その点、大阪では25年に万博(日本国際博覧会)が開催される予定だし、カジノの計画(大阪RFP=夢洲地区特定複合観光施設設置運営事業の仮称で検討されている統合型リゾート施設)も進められているので、むしろこれからに期待をもてそう。それに、私は広島出身で距離的に近い大阪のほうが馴染み深くてある程度の土地勘も働きましたし、東京よりも物件価格が安いですから。道頓堀には中国人をはじめとするインバウンドが押し寄せていますし、自分が不動産で勝負するなら大阪だと思いました」
杉原さんは現地でその物件を自分の目でチェックしていないし、内見もしていないそうだ。現状では入居者がいても先々で空室リスクが顕在化する可能性があることは理解していたが、特に躊躇することはなかったという。
「大阪方面でのお仕事も多いので、もしも借り手が見つからなくなったら、自分でホテル代わりに使えばいいやと思っていました。今、大阪ではホテル不足が深刻ですから。とにかく、あれこれ悩んでいたら、なかなかも始められませんから。すべてが自己責任の株とは違って、不明点や悩みなどが生じたら、販売・管理を行っている不動産屋さんに相談できるという点では気が楽でした」
キャッシュで一括購入したことは少々後悔
初期投資はかさむものの、入居者の間で人気の高い新築物件については、最初から視野に入れていなかったと杉原さんは語る。
「新築は1年も経つと半値とかまで下がっちゃうので怖いです。私の場合はせいぜい、築5年程度で十分かなと思っています。知り合いのテレビマンには新築投資の達人がいて、駅直結とかの人気分譲物件の抽選に毎月手当たり次第に応募しています。つねに自分で住む前提で買っているのですが、あまりに人気が高くて利益が出るのですぐに売却し、また新たな物件に応募するというパターンを繰り返しているようです」
ワンルームや1Kのような単身者向けのマンションを選択したことが自分にとって本当に正解だったのか、本当は区分所有ではなく、アパートでもいいから1棟買いしたほうがよかったのかなど、不動産投資に関する勉強を始めたばかりの杉原さんの胸中には、様々な迷いや疑問もある。
「とにかく、自分が住んでも大丈夫だと思うものを選びました。それ以外の選び方をまだ私は理解できていないわけです。購入してからまだ1年少々しか経ってないので、節税対策やその効果のこともよくわかっていません」
それでもまずは買ってみたことをまったく後悔していないが、唯一、早計だったと痛感していることがあるという。
「キャッシュで一括購入してしまったことはちょっと失敗でしたね。家賃が毎月入ってくるのはうれしいのですが、単に購入に充てたお金が戻ってくるような感覚で、ローンを組んだほうが投資効率もよかったと悔やんでいます。実はローンでの購入も提案されたのですが、私は人生において一度も借金で何かを買ったことがなかったので、そのときには眼中にありませんでした。『ちゃんとお金を貯めて買いなさい』と子どもの頃からしつけられてきたんです(笑)。購入を決めた時点で、『借金とは資産である』という感覚が私の中にまだ備わっていませんでした」
現実に一歩前に踏み出してみたことで、不動産投資のプロが口にしていた言葉の真意を実感できたわけである。また、幸いというか、「類は友を呼ぶ」とでもいうか、杉原さんの周辺は投資家だらけとか。
「私のマネージャーさんは株をやっていますし、メイクさんでも1棟買いで不動産投資に取り組んでいる方もいます。1階に自分たちが住みながら2階から上を賃貸にしていて、リフォームの手配も自分で工務店を見つけて指図するほどです。こうして身近に実践している人がいると、怖いものではないと思えるから心強いですね」
(構成/大西洋平 写真/和田佳久 後半に続く)
関連記事>>【後編】 元グラドル・杉原杏璃が不動産投資を実践中-後編ー 大家になって株式投資にも好影響が。 今後の拡大を模索中なので「教えて! 詳しい人」