売りにくい「賃貸中マンション」の相場と売却の秘訣は? 入居者に購入してもらうなど、4つのポイントを公開!

2018年1月30日公開(2023年10月24日更新)
ダイヤモンド不動産研究所

賃貸中のマンションを高く売却するにはどうすればいいのだろうか。入居者がいるため、一般に「売りにくい物件」と言われており、困っている人も多い。そこで賃貸中マンションの売却について詳しい不動産のプロに、「賃貸中マンション売却の4つのポイント」を聞いた。

賃貸中のマンション売却は困難だらけ!?

 転勤や異動が決まり、自分が住んでいた分譲マンションを一時的に賃貸に出すという人は多い。いずれは戻るつもりであれば、住まいを貸して賃料収入を得るというのは上手な資産運用法といえるだろう。

 しかし、事情が変わりマンションに戻らないことが決まると、「売却」するか、「所有し続ける」かの選択を迫られる。分譲マンションは、管理費や修繕積立金、固定資産税といったコストが発生するため、「売却」を選ぶ所有者が多い

 ただし、賃貸中のマンションの売却は簡単ではない。

 「賃貸中のマンションの売却は、通常のマンションの売却とは異なり、間違いなく売りづらいと言えます」。

 転勤留守宅管理のリロケーション・インターナショナル(東京・新宿)の担当者はそう断言する。同社では、1万室以上の転勤留守宅を管理している。そのうち、賃貸中のマンションを売却する事例は毎年70~80件と多いので、「売却の鉄則」を教えてもらった。

賃貸中のマンション売却が困難な理由

 まずは、賃貸中のマンション売却が困難な理由をみてみよう。

入居者の退去時期が読めない

 賃貸中のマンションの売却が難しいのは、入居者の退去時期をこちらで決められないことにある。

 売却するマンションに賃貸入居者がいて、退去時期が未定の場合、買い手は入居できるタイミングがいつになるか分からない。購入後に賃貸入居者が退去するまで、首を長くして待つというのは考えにくいだろう。

マンションの内覧が難しい

 また、所有者のマンションではあるが、賃貸入居者の許可なく部屋の中を見せることはできないので、物件案内や内覧が困難となる。

 こうした理由から、実需物件として入居者がいるマンションを売却することは難しいのだ。

 だからといって、所有者の都合だけで入居者をすぐに追い出すこともできない。留守宅を貸し出すとき、持ち主と入居者は2~3年の定期借家契約を結ぶことが多い。この契約では、入居者に退去を命じるには6カ月前までに通知する必要がある。

 しかし、売却を思い立ってから6カ月も待たなければ入居者が出て行ってくれないということは、「次に住む物件の購入が差し迫っていて早く売りたい」という人などにとっては大きなハードルになる。

投資物件として売却するのも難しい

 また、所有者が遠方にいるため、売却活動が困難という問題もある。転勤先が海外だった場合、売却を依頼する不動産会社選びや売買契約の締結など、あらゆる点で距離が弊害になってくる。

 では逆に、賃貸入居者がいるので、「投資物件」として売却することはできないのだろうか。

 「投資用マンションはワンルームタイプが一般的です。ファミリーマンションは物件価格が高い割に、取れる賃料が低いため不動産投資市場ではあまり人気がありません」(リロケーション・インターナショナル)と、こちらも狭き門のようだ。

【関連記事はこちら】>>相続した空き家や転勤で「住まない家」はどうする? 売却、賃貸、事業投資のメリットとデメリットを解説!

賃貸中マンション売却の4つのポイント

 売りにくい要素がたくさんある賃貸中のマンション。しかし数は少ないが、賢く売却する方法はある。

 それが以下の「賃貸マンション売却の4つの鉄則」だ。

「賃貸中マンション売却の4つのポイント」
(1)管理会社などを通じて、入居者に購入の意思がないかを確認する
(2)(1)と同じタイミングで、退去の予定がないかも確認する
(3)退去の予定がある場合、一般の売却物件として売りに出す
(4)一般の売却が難しい場合、管理会社や不動産会社に買い取ってもらう

(1)管理会社などを通じて、入居者に購入の意思がないかを確認する

 まず、鉄則なのが(1)入居者に購入の意思がないかを確認することだ。賃貸入居者は、将来住宅の購入を検討していることが多く、その「お試し」として分譲マンションを借りているケースも多い。

 借りているマンションの立地が良く周辺に売り物件の少ない希少物件だと、「待ってましたとばかりに、購入する事例はかなりある」(都内不動産管理会社)という。

 管理会社を通じて声をかけてもらえれば、仲介手数料が発生しない場合もある点も大きい。募集広告の作成や内見の必要もないため、不動産会社側も手間が少なくて済む。

 「マンションを高く売却する」ということにこだわるなら、まずは管理会社などを通じて賃貸入居者に購入意思を確認してもらおう。

(2)退去の予定がないかを確認し、あれば(3)一般の売却物件として売りに出す

 また、購入の意思がない場合でも、併せて(2)退去の予定がないかも確認してもらうようにしよう。もし退去の予定があった場合、(3)一般の売却物件として売りに出すことができるからだ。

 また、先ほど述べたように、定期借家契約を結んでいる場合、6カ月前に通知すれば、入居者に退去してもらうことができるので、余裕があればそれから売却するのもいいだろう。

(4)管理会社など不動産業者に直接買い取ってもらう

 では、そのほかの選択肢はどうだろうか。実は一番多いのは、(4)管理会社など不動産業者に直接買い取ってもらうことだ。

 売却する側からみれば、早く現金化できるメリットがある。売却までの期間を重視するなら、買い取りがいいだろう。

 一方、仲介契約を結んで一般の人に買ってもらうより、価格は安くなりがちだ。ケースにもよるが、1~2割は安い価格になってしまうことは理解しておきたい。

 ちなみに、不動産業者側から見れば買い取るメリットは多い。売買を仲介するのと違い、自社で保有すれば、そのまま入居者に住んでもらい、賃料収入を得てから売却することができる。

 ランニングコストと貸主としての修繕義務をおうことになるが、相場よりも割安に買っていることもあり、買取による投資リスクは低いのだ。

【関連記事はこちら】>>不動産を高値で売却したいなら、「囲い込み」「両手取引」に気をつけよう!悪徳不動産業者の「騙しのテクニック」を公開

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遠方にいても対応できる不動産会社を見つけよう

 なお、一般の売却物件として売りに出すときに重要なのは、所有者が物件から遠方にいてもマンション売却に対応できるノウハウがある不動産会社を見つけることだ。そのため、複数社に依頼をして比較することを心掛けよう。

 また、家やマンションなど不動産の買い取りを依頼する場合は、不動産会社によって査定額に違いがあるため、複数の不動産会社に査定してもらうことが大切だ。

 手間がかかると思われがちな賃貸中マンションの売却は、「賃貸中マンション売却の4つの鉄則」を参考に攻略しよう。

なお、実際に売却する際は、複数の不動産会社に査定を依頼して、じっくりと相場を把握し、焦らずに販売していくのがいいだろう。

 その際、「不動産一括査定サイト」などを活用すると、複数の会社に簡単に査定を依頼できるので便利だ。

【関連記事はこちら!】>>不動産一括査定サイト&査定業者32社で比較! 売却におすすめのサービスや特徴などを徹底解説

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