取得資産30億円、家賃収入年間2億5000万円!
リアル地主の婿養子大家さんの
家業のリアルとは?
地主の婿養子大家 第1回

2020年7月12日公開(2021年1月29日更新)
ザイ投資戦略メルマガ編集部

たまたま結婚した奥さんの実家が地主で「婿入り」したことで不動産投資を始めた「地主の婿養子大家さん」。今では投資総額30億円を超えるメガ大家として大手不動産投資サイトで人気コラムニストとしても活躍している。今回は、婿養子になった経緯、不動産投資を始めたきっかけ、苦労などについて語ってもらった。

[参考記事]
●努力なくして地主の婿養子大家なし!
資産100億目指すが子どもに何を見せられるかが大事
地主の婿養子大家さん 第2回

地主に「婿入り」し、現在は投資規模30億円となった地主の婿養子大家さん
地主に「婿入り」し、現在は投資規模30億円となった地主の婿養子大家さん(記事の最後にプロフィール記載)

婿入り話は結婚2週間前に。地主の婿養子が語る家業のリアル

--自己紹介をお願いします。

 「地主の婿養子大家」といいます。年齢は38歳で結婚10周年を迎えました。名前の通り婿入りしていて、家族構成は、義理の両親二人と妻、子供が二人の6人です。不動産事業は義両親二人と、妻と私、妻の姉の5個人と、3法人で運営しています。

投資規模は、いま14年目で総投資額が30億、総戸数が269戸、家賃収入が2億5000万くらいになります。残債は16億くらい。残債に対する利回りが16%弱くらいですね。今年あと1棟購入する予定があるので、そうすると15%くらいかな。

--そもそも地主のお嬢さんとはどこで出会ったのですか?

出会いは留学先のオーストラリアでした。僕は貧乏留学生だったんですけど、周りはそこそこ金持ちの学生が多かったです。なので、「彼女もある程度お金があるのかな」という気はしてたんですけど、地主の娘とは知らなかった。ある時、僕がどうしてもお金なくて彼女に10ドル(約1100円)貸してもらうことになって(笑)、一緒にATMに行って記帳したら彼女がフリーズしたんです。「ちょっと残高見せてよ」といったら、2000万円ポンとお父さんから振り込まれていた。そこで「金持ちなんだ」と知りましたね。生活感とか金銭感覚は普通の学生と変わらない女性だったので、そこまで金持ちとは思ってなかった。あとで分かったんですが、彼女名義の不動産を買うための手付金としてお義父さんが振り込んだものでした。

その後日本に帰ってきたら、お姉さんが先に結婚してお嫁に行っていて、その時も彼女とは「べつに婿に入らないでいい」という話で「私は嫁に行くつもり」とずっと言われていたのですが、結婚2週間前になってお義父さんから「養子になってくれないか」と話をされて、そこではじめて考えました。

--結婚2週間前で迷いはありませんでしたか?

正直、驚きは隠せなかった。でも、お義父さんからすれば、大切な財産を任せる相手に選んだわけで、「考えさせてくれ」と言ってしまったのは失礼だったかなと思いました。自分の気持ちとしては即答でそうするべきだと。ただ「両親にはきちんと報告したい」と伝えましたね。

自分の母親は反対しましたが、僕が言ったら聞かない性格なのは、よくわかっているので許してくれました。

--ちなみに、婿さんは長男ですか?

男三人兄弟の真ん中、次男でしたね。学生時代から自由奔放にやらせてもらっていました。

「婿養子」の自分が主体になりすでに5年に

--地主の婿養子大家さんは、不動産投資サイト・楽待のコラムニストとしても活躍されていますね。

楽待で「地主の婿養子大家」とししてコラムを書いて2年になります。一本のコラムが平均4000文字なので、これまでに150万文字書いてきたことになります。コラムに書いている内容は僕一人の実績ではなくて、義父がやったことも含まれています。最初の2年間はほとんど義父がやっていて、その後から一緒にやり始めた。今では義父は完全にかかわらなくなっています。もう5年くらいですね。

--運営の主体が婿さんに移って5年ということですか? 

そうですね。じつは、最初は不動産に興味がまったくありませんでした。よく質問されるんですけど、僕が地主の婿になってなければ、そもそも不動産投資をやっていなかったと思います。婿に入ったから不動産投資をはじめた感じです。

--結婚して生活は変わりましたか?

もともとサラリーマン3年目で年収700万円と、家賃補助も含めると結構もらっている方でした。まあ単身だったので好き勝手使っていましたけど。なので生活はあまり変わってないですね。

ただ、家の仕事をはじめてから、義理のお父さんに経費を請求しづらくて、自分のお金で払っていたんですよ。最初の3、4年は。年間100万は経費がかかるけど、僕はクレジットカードももっていなかった。言わないとお金が返ってこないけど、言えなかった。僕のこの性格でもそういうのはあった。

--自己紹介で投資額が30億円といっていましたが、婿入りした最初はどのような状態だったのですか。

結婚する前からある程度、家業を一緒にやっていて、最初は投資規模6、7億円からスタートしています。もともとあった土地にお義父さんが新築を建ててその運営がスタートです。ただ僕が婿入りした時は、身動きが取れない状態でした。なぜかというと、さらに15億円の投資をして、しかもフルローン、オーバーローンだから利回り10%くらいでは常に満室じゃないと金が回らない。その運営だけに専念して10年くらい経ちました。純資産が増えている実感はあるけど、楽ではない茨の道をあえて選んだ感じでした。でも、それが僕のやるべき仕事と自覚していました。税金対策や、経費削減の勉強もしましたね。

6年前に購入した戸建1号。外壁塗装は30万円しかかかっていないとか。
2020年に1.1億円で神奈川に購入した一棟マンション。駅からはやや遠いが資産価値は購入価格以上で簡単なリフォームですぐに満室に。

--税金対策や経費削減では、具体的にはどのようなことをしました?

法人や生命保険の活用、経費として使えるものいろいろと計上したり、出張費の規定を見直したり、やれることは全部やりました。

あとは収益のアップもしました。お義父さんがやっていたころは、手元資金がそれほどなく、満室維持するために条件を下げて入居させていました。その妥協した家賃を相場並にまで上げたり…。収益のアップと経費削減の両立てで規模が規模だけに相当違ってきます。それこそ、年間のキャッシュフローで300万円くらい変わりました。

最近購入した物件の部屋で購入ポイントを説明する地主の婿養子大家さん

※2020年2月に取材 (取材・文/栗林 篤 撮影/山本佑之)

地主の婿養子大家 プロフィール
不動産投資歴14年で総投資額は30億円、総戸数269戸、家賃収入は年間2億5000万円。不動産事業は自身、義両親二人、妻と妻の姉の5個人と3法人で運営中。不動産投資サイトで絶大な人気を誇るコラムニストとしても活躍中。

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