新型コロナウイルスの感染拡大による影響によって、自宅で仕事をする“テレワーク(リモートワーク)”への関心が高まっている。働き方改革の流れもあって、これをきっかけに、自宅でのテレワーク環境の整備や、作業場所を確保するため、広めの郊外一戸建てへと引っ越す動きも出てきそうだ。(住宅ジャーナリスト・山下和之)
テレワークきっかけに引越しを考える人も
2020年4月7日、新型コロナウイルス感染の拡大を食い止めるため、安倍晋三首相はついに「緊急事態宣言」を行った。「Stay Home」がコロナウイルスに打ち勝つためのキーワードになり、その一環としてテレワーク(リモートワーク)を実施する企業が増えている。
リクルート住まいカンパニーは新型コロナウイルス感染が始まる前の2019年11月に「テレワーク×住まいの意識・実態調査」を実施。
その時点で「テレワーク実施中」とする人の割合は17%だったが、それでも、テレワークの増加に伴って、テレワークのための自宅の環境整備を行ったという人が70%に達している上、図表1にあるように、テレワークがきっかけで、「引越しを実施した」という人も10%に達していることが分かった。
ほかにも、「前向きに引越しを検討し始めている」とする人も27%いて、テレワークの浸透は、私たちのマイホームのあり方にも大きなインパクトを与えそうだ。
都心回帰の流れに大きな歯止めがかかる可能性も
まず、大きな変化として考えられるのは、勤務先と自宅の距離感の見直しではないだろうか。
これまでは、9時~17時の勤務が前提で、毎日朝早くから満員電車に揺られて、夜遅くに帰宅するのが当たり前だったので、できるだけ会社から近い住まいが求められた。特にここ数年は、夫婦共働きでマイホームを取得するケースが増えており、2人の職場が近いことが前提となるため、できるだけ都心近くの住まいが求められる……という傾向に拍車がかかっていた。
都心近くの住まいとなると、一戸建てはなかなか難しいので、必然的にマンションということになり、利便性の高い新築マンションを中心に価格が高騰したのだ。
しかし、テレワークが定着してくれば、必ずしも高いお金を払って、都心やその周辺のマンションを求める必要はなくなる。自宅での仕事が中心で、たまに出社するという働き方になれば、会社と自宅との物理的距離、時間的距離はほとんど問題なくなる。
一戸建てはマンションに比べて40㎡前後広い
そこで注目されているのが、ゆったりした住まいの郊外の一戸建て。マンションに比べて床面積が格段に広いので、テレワークの空間づくりにも適している。
都心のマンションでテレワークをするとなると、自宅で仕事場所を確保するのが簡単ではない。特に、小中学校などが休校になっていると、子どもたちが家にいて、落ち着いて仕事をすることができなくなる。新型コロナウイルス感染拡大に対応してテレワークを行っている人たちのそうした悩みが報道されることが多くなっているが、映像を見るとマンション住まいの人たちが多いように見受けられる。
実際、国土交通省の「令和元年度住宅市場動向調査」によると、2019年度に住宅を取得した人たちの床面積は図表2のようになっている。注文住宅を建てた人の床面積は120㎡台で、分譲戸建住宅のいわゆる建売住宅の場合には110㎡台。それに対して、分譲マンションを買った人は70㎡台にとどまっている。
一戸建てのほうが40㎡前後広く、その分、テレワークする場所を確保しやすいはずだ。
広い一戸建てなら会社並みの仕事場を設置可能
最近の一戸建てには、そうしたテレワークを意識した住まいが増えている。
たとえば、セキスイハイムでは「パパママ個室プラン」として、主寝室にウォークスルークローゼットを設置、その先に夫婦それぞれに書斎やメイクアップコーナーを設けるプランを提唱し、ミサワホームでは、リビングの横にオフィスと同じような環境の仕事場「ミニラボ」を配置した戸建て住宅、「ハイブリッドフォルム」の販売を推進している。
なかでも、ミサワホームの「ミニラボ」は、テレワークに不可欠なウェブ会議や取引先との電話中などに生活音を遮断できるドアを設置し、無線LAN対応情報コンセントを設置するなどの配慮を行っている。
ウェブ会議が多くなると、映される背景を気にして、場所づくりに腐心する人が増えているといわれるが、一戸建てならそれをクリアしやすいのではないだろうか。
マンションでもテレワーク対応の住まいが増加
マンションはどうしても面積が限られるため、専用部でのテレワーク対応が難しくなる。リビングに一定のコーナーを設けるなどの対応に限られるのが現実だろう。そのため、自宅内でテレワークができるようにリフォームする人が増えているが、それをリノベーションマンションで実現しようとする動きも登場している。
たとえば、コスモスイニシアはリコーと組んで、映像技術を活用して集中しやすい空間とする「コモリワーク」、住まいと仕事場の入り口を分ける「ドマワーク」などの提案を行っている。
新築マンションでも最近はテレワークを意識した物件が増えている。特に、大規模マンションの場合には、共用施設のなかに一定のワーキングスペースやライブラリーコーナーを設けるケースが多い。
自宅に仕事スペースを確保できなくても、共用施設で対応できるので、専有面積の限界をカバーできる。しかも、マンション内とはいえ、自宅から出て仕事をすることになるので、オン・オフの切り替えもしやすくなりそうだ。
夫婦や家族でよく話し合ってどちらがいいか見極めよう
床面積の広い一戸建てのほうが、何かとテレワークへの対応力が高そうだが、今後、テレワーク率がさらに高まってくれば、共用部だけではなく、専有部でも仕事をしやすいように工夫したマンションも増えてくるはずだ。
と同時に、テレワークの機会が増えれば、住まいのなかでの過ごし方や家族の関係性にも変化が出てくる。そうした点も踏まえて、一戸建て、マンション、どちらがいいのか、夫婦、家族で話し合いながら決めるようにしたいところだ。
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