住友不動産販売に売却を頼んでいい? 評判、手数料率、販売力、メリット・デメリット、査定書の出来、両手比率などを、記者が辛口評価!

2019年7月2日公開(2023年9月29日更新)
ダイヤモンド不動産研究所

「住友不動産販売」に不動産の売却を依頼しても大丈夫なのか? こうした疑問に答えるため、住友不動産販売の評判、手数料率、販売力、メリット・デメリット、査定書の出来、両手比率などを、評価しました。記者が自分のマンションを査定してもらった実際の査定書も公開します。住友不動産販売で、不動産の売却を検討している方は、ぜひ確認しましょう。

住友不動産販売に売却を依頼しても大丈夫? 注意点は仲介手数料の両手比率が非常に高い点

 住友不動産販売に不動産の売却を依頼しても大丈夫なのか? まずは、不動産売却時に最も気を付けるべき「囲い込み」を行っていないかどうかについてみてみましょう。

 不動産売却時に最も気をつけなければいけないのが、不動産仲介会社に「囲い込み」されないことです。

 一部の不動産仲介会社や営業担当者は、手数料を稼ぐために、売主と買主の両方から不動産仲介手数料を取ろうとします。両者から取れば収入は2倍になるからです。これ自体は、「両手取引」と言って、違法ではありませんが、実は問題が多いため海外では違法とする国が多いのです。

 たまたま両手取引になるのならいいのですが、悪質な仲介業者の場合、両手取引を実現するために、買主の代理人である不動産仲介業者から売却物件に関する問い合わせがあっても「すでに買い手が決まっている」などと断ってしまうことがあります。これは「囲い込み」という違法行為です。

 実際、「大手不動産仲介会社が売却中の物件については、問い合わせてもなかなか内覧させてくれない。販売資料すら渡してくれないこともある」(中堅不動産仲介会社社員)といいます。

 次の表は大手の不動産仲介会社について、2022年3月期の「両手取引の比率」と、「手数料率」とを試算したものです。

大手不動産会社の両手比率を試算(2022年版)
企業名 両手取引比率(%) 手数料率(%)
三井のリハウス 44.29 4.76
住友不動産販売 48.61 4.90
東急リバブル 37.38 4.53
野村不動産グループ 25.10 4.13
三井住友トラスト不動産 26.24 4.17
三菱UFJ不動産販売 27.92 4.22
みずほ不動産販売 25.61 4.15
大京穴吹不動産 38.83 4.58
大成遊楽不動産販売グループ 26.85 4.19
※公益財団法人不動産流通推進センター「2023不動産業統計集 (3月期改訂)」のデータを基に作成。取扱高順に掲載。手数料率は、手数料収入を取扱高で割ったもの。三菱地所リアルエステートサービス、東京建物不動産販売、中央日本土地建物グループ、積水ハウスグループ、イエステーション、伊藤忠ハウジングは、法人取引などの大型物件が多いなどの理由により、手数料利率が3.24%から6.48%に収まっていないため、除外した。

 「住友不動産販売」は特に両手比率が高いことがわかります。「両手比率が高い」=「囲い込みをしている」というわけではありませんが、各社の営業姿勢を判断するいい指標にはなります。

 「囲い込み」が常態化している不動産業界なので、両手取引比率が高い不動産仲介会社と契約する際には「囲い込み」されないよう、注意をしましょう。

囲い込みを行わない不動産会社!

 不動産売却の際に、囲い込みを避けたいという人は、囲い込みを行わない不動産会社に依頼するのがポイントです。そこで、両手取引・囲い込みを行わないと明言しているSRE不動産」を紹介します。

SRE不動産

 「SRE不動産」は、ソニーグループが運営する不動産仲介会社です。

 不動産の無料査定から売却まで対応。売却においては、売却専門の担当者がマンツーマンで高値売却を追求してくれます。

 査定時の入力は1分程度と簡単にできるので、囲い込みの心配なく不動産の査定や売却をしてほしい人は、ぜひ活用したいサービスです。

 なお、対応エリが東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県と限られています。

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【関連記事】>>大手不動産仲介会社は、「両手取引」が蔓延?!  不動産売却時は、「両手比率」が高い会社に注意を

住友不動産販売の評判は?

 ここからは、住友不動産販売の実際の査定内容が評価できるのか、査定書を分析してみましょう。

■査定資料では、あまり意味のない情報を提供

 住友不動産販売の査定書・査定資料は、「これが査定書なの?」と思うような、かなり杜撰(ずさん)なものでした。連絡してから訪問査定までの期間が短かったものの、三井のリハウスも、東急リバブルもほぼ同じ条件で査定書を作成してもらったので、弁解はできません。

 以下が査定書・査定資料の一部抜粋です(一部モザイクをかけています) 

住友不動産が持参した手書きの査定書
住友不動産が持参した手書きの査定資料(一部加工)

 この査定資料の見方を説明しましょう。まずこの一覧表は、売却予定の中古マンションの新築時の価格表です。

 「10年以上前に新築、分譲されたマンションの当時の価格表なんて、どこから手に入れたのか」と思うかもしれませんが、東京カンテイという会社が資料を持っているので、お金を払えば入手可能です。

 上段が本体価格、下段が消費税込み(8%時点)の分譲価格です。

 赤丸をした物件が、売主の物件となります。

 黒丸をした物件が、現在、売り出し中のライバル物件です。マジックで手書きしているの「3780万円」が売り出し価格で、その下に書いてある「96%」というのは、新築時の価格に対して何%で売却中なのかを示したものです。

 青丸をした物件は、過去の成約事例(実際に売却された物件)です。青字で手書きで書かれた「H27」というのが売却された日付、「3380万円」が売却価格、「99%」が新築時の価格に対する%です。

 一見、取引事例がたくさん載っていて親切な気もしますが、これは査定資料としては、「悪い」ものです。

 まず、価格表の上に手書きで字を書いているので、非常に見にくいです。

 提示している数字にもあまり意味がありません。マンションの新築時の価格は、土地代、建築費、販売経費やデベロッパーの利益を合計したもので、デベロッパーの考え方によって値付けはさまざまです。部屋ごとの値付けもディベロッパーによってかなり違います。さらに、地価や建築費は時代によって大きく変化します。

 一方、中古マンションの価格は、当初は売り出し価格に引っ張られますが、年を経るにつれて、その中古マンションの実力通りの価格への落ち着いていくものです。新築時の価格に対して、「○○%で売り出した」「○○%で売れた」というのは、あまり意味がない情報です。むしろ、人をミスリードしかねません。

 新築時にこの物件を買った人であれば、購入価格に対して、売却価格がいくらになるかということに関しては気にするかもしれません。しかし、記者は中古で当該マンションを買っているため、「新築時の何%」という数値には全く意味を感じませんでした。

 そして気になる「査定価格」については、口頭で説明があっただけでした。「3280万円で売れる可能性が高く、3100万円なら、確実に決まるでしょう」との説明でした。

 売出価格についてもやはり口頭で説明しただけです。「まずはちょっと高めの、3380万円でスタートするのがいいでしょう」とのことでした。

 訪問査定をお願いしたのに、査定価格をきちんと書面で渡してくれないのは不親切です。また、営業マンの“勘”で査定価格を決めるあたりは、かなり原始的な方法と言えるでしょう。

 ちなみに、住友不動産販売を含む大手不動産仲介3社の査定価格、そしてその後、実際に売却した価格は以下の通りです。これを見ると、大手3社の中では2番目の価格でした。実際に売れた値段とも100万円差だったので、”勘”で査定した割には、金額自体は適切だったのではないでしょうか。

 「住友不動産販売はやや高めの査定価格を出すことが多い」(都内の不動産仲介会社)という評判ですが、今回はそうしたケースには当てはまりませんでした。

■記者の不動産の「査定価格」と「売却価格」
三井のリハウス 査定価格3,109万円
住友不動産販売 査定価格3,280万円
東急リバブル  査定価格3,380万円
・・・・・・・・・・・・・・・・・
実際の売却価格     3,380万円
※実際に売却したのは、上記3社とは別の不動産仲介会社。東急リバブルは価格帯での表示だったため、中央値を掲載。

 これまで20社以上の査定書、査定資料を見てきましたが、住友不動産販売と同じ方式の査定資料は見たことがありません。住友不動産販売の営業マンがすべてこの方式ではないでしょうが、もうし少し、査定書・査定資料の質を上げるべきでしょう。

■比較事例は、同じマンションの売買事例のみ

 マンションの査定をする際に重要なのは、類似事例マンションの選び方です。今回の住友不動産販売の比較事例はすべて、売りに出す予定と同一のマンションでした。成約事例8件、現在販売中の事例2件、合計10件の販売図面を添付してくれました。

 ただし、マンションが中規模で売買事例が少なめということもあり、5年以上前の古い販売事例も入っていました。

 一方で、近隣の中古マンションの売買事例は、1件も入っていませんでした。直近数カ月以内の売買事例があれば、相場観も掴みやすいので、ここも改善すべきポイントでしょう。

不動産仲介手数料の値引きには応じない

 最近は、大手の不動産仲介会社でも不動産仲介手数料の値引きに応じるようになってきました。住友不動産販売で不動産仲介手数料を割引する方法は主に2つあります。 

①公式の割引制度を使う

 住友不動産販売では、いくつかの不動産仲介手数料割引制度があります。

 売却する物件が、住友不動産グループから購入したマンションや一戸建て、住友不動産建物サービスが管理するマンションの場合、「不動産仲介手数料10%値引き」の特典が得られます参考:「住友不動産グループ関連物件ご売却特典

②直接、値引き交渉をする。

 覆面調査したケースでは、ライバル会社が不動産仲介手数料20%値引きのキャンペーンをしていたのですが、それでも住友不動産販売は、値引きには応じないとのことでした。「手数料を値引くよりも、高く売ることに力を入れているので、最終的に売主様にメリットがあります」(住友不動産販売の営業マン)とのことだった。

 ただし住友不動産販売でも、「最近は、首都圏において若干の値引きに対応するケースも出てきた」(中堅不動産仲介会社社員)という話もあります。直接交渉してみるといいでしょう。 

住友不動産販売の概要や店舗ネットワーク

住友不動産HPトップ
住友不動産販売HPトップ

 「住友不動産販売」という名前を知らない人はいないでしょう。テレビCMや広告を大量に流していることもあり、知名度は高いです。

 首都圏だと、「売却してくれる不動産を探しています」というチラシを大量に配布しているので、誰もが見たことはあるでしょう。個人向け不動産売買仲介、不動産賃貸を主力としています。

 では、住友不動産販売の会社概要を見てみましょう。個人向け不動産仲介を行う「住友不動産販売」の店舗は、全国に271店舗(2019年6月)あり、業界2位です。不動産売買仲介取扱件数も、業界2位です。

住友不動産販売の会社概要
社名 住友不動産販売株式会社
本社 東京都新宿区西新宿二丁目4番1号
資本金・上場の有無 29.7億円(住友不動産の100%子会社)
売上高(連結) 713億円(2022年3月期)
従業員数 3,396名(2022年3月31日現在)
不動産売買仲介取扱件数 3万8144件(2022年3月期)
店舗数

271店舗(16都道府県、2019年6月現在)

北海道エリア、東北エリア、首都圏エリア(155店舗)、東海エリア、関西圏エリア、中国エリア、九州エリア

都内の主な店舗(売買) 赤坂見附、麻布十番、青葉台、御茶ノ水、荻窪、外苑前、錦糸町、吉祥寺、麹町、
駒込、新宿、渋谷、三軒茶屋、門前仲町、目白、中目黒、成増、広尾、溝ノ口など

自社サイトの販売力、掲載件数は?

 住友不動産販売の不動産の販売力を調べてみましょう。

 まずは、ネット時代だけに、住友不動産販売の自社サイトの媒体力を見てみましょう。調べてみると、以下のようになっています。

不動産仲介大手3社のPVを比較(売買だけでなく賃貸も含めた閲覧数)Similarwebで調査(2022年10月時点)
会社名 月間PV数
住友不動産販売 556万PV/月
東急リバブル 530万PV/月
三井リハウス 422万PV/月

 以下は、不動産ベンチャー企業などの自社サイトのPVだ。

不動産ベンチャー企業などの自社サイトSimilarwebで調査(2022年10月時点)
サイト名 月間PV数 特徴
マンションノート 866万PV/月 口コミ、マンションの相場情報
マンションレビュー 713万PV/月 口コミ、マンションの相場情報
マンションマーケット 173万PV/月 口コミ、マンションの相場情報

 このように大手3社の中では閲覧数(PV)は1位です。しかし最近は、ネットを得意とするベンチャーがさまざまな新サイトを立ち上げており、PVでは追い抜かれているという状況で、ネット販売力はやや見劣りします。

 なお、不動産のサイトといえば、スーモなどの不動産ポータルサイトが有名です。以下のように、住友不動産販売の20倍以上のPVがあります。

大手不動産ポータルサイトの月間PV数と比較Similarwebで調査(2022年10月時点)
サイト名 月間PV数
住友不動産販売 556万PV/月
スーモ(SUUMO) 29900万PV/月
ライフルホームズ 12700万PV/月

 自社サイトも大切ですが、こうした不動産ポータルサイトにきちんと登録していることが重要です。不動産仲介会社の一部は、不動産ポータルサイトへの登録については“手を抜く”ことがあります。査定価格を高く出し過ぎて、売れる見込みが薄い場合などは、形だけ登録しておくというケースがあるのです。

 手を抜いているかどうかは、次のチェックポイントを確認すればわかります。

  • ■不動産ポータルサイトに掲載する際のチェックポイント■
    ①   写真を10点以上掲載しているか
  • ②   内装写真を掲載しているか
  • ③   クリックしたくなるようなタイトル、説明文になっているか
  •  これらに当てはまるようなら、すぐに修正してもらうといいでしょう。

 参考までに、各媒体に掲載中の売却不動産物件数も表にしました。

不動産仲介大手3社VSスーモ
売却不動産の掲載件数は?(単位:件)
  スーモ(suumo) 三井のリハウス (三井不動産リアルティ) 住友不動産販売 東急リバブル
東京都 35,663 7,120 5,930 4,478
神奈川県 19,630 4,021 1,351 2,760
埼玉県 11,608 2,014 287 670
千葉県 9,209 1,708 179 381
茨城県 2,127 90 12 4
群馬県 1,715 0 1 0
栃木県 1,852 0 5 0
関東合計 81,804 14,953 7,765 8,293
※調査日は2023年5月時点

 やはり、不動産ポータルサイトの方が掲載物件が多く、必然的に買主の目にも触れやすくなりますので、ポータルサイトへの登録をしっかりしてもらうことが重要です。

 不動産ポータルサイトへのアクセス数を、定期的に報告してもらってもいいでしょう。

 なお、住友不動産販売は、東京都はそれなりに物件掲載がありますが、その他の県については、物件数が少なく、サイトとして魅力に欠けます

住友不動産販売の特徴

 では、住友不動産販売の特徴について見ていきましょう。

住友不動産販売は自慢げな営業担当者が多い

 住友不動産販売、といえば「マンツーマン営業体制」が特徴的です。売主一人一人に、営業担当者が付いて、サポートするという体制です。

 実際、訪問査定してもらったケースでも評判通り、30歳前後の生きのいい営業マンが一人で訪問してきました。仕立てのいいスーツをびしっと着込んだ、自己主張が強そうな営業マンです。品が良さそうな「三井のリハウス」とは対照的ですね。

住友不動産 査定書の表紙
査定書の表紙には担当営業マンの情報が載っている

 説明は、間違ったところはなかったものの、やや自慢げなのが鼻につきます。

「この物件については、チラシを22万部も撒いた」

「これは今、販売中の中古マンションの営業報告書ですが、こんなに自社ホームページPVが上がっていますよ」

 こういった調子で、自社のすごさを宣伝します。売出中の他人の営業報告書を見せるあたり、コンプライアンスがやや欠如していると感じました。

 押しもなかなか強い。

「いい時期ですので、スピード感を持って売ったほうがよろいしいでしょう。今、決めましょう」

「本気で頑張ります。やりましょう!」

 と、その場での契約を迫ってきた。「複数社を見てから決めます」と最初に説明していたのに、人の話を聞いていないようです。

 住友不動産販売の訪問査定を受けた他のケースでも、「売り方などの説明に関しても、一貫して『うちはすごいんだ』という姿勢があからさまで、あまりいい気分ではない」と言われており、強気の営業姿勢は、住友不動産販売では当たり前のことのようです。

ホームインスペクションが無料

 住友不動産販売は、仲介手数料を満額払う場合などに、「建物状況調査(ホームインスペクション)」を無料で実施してくれます。雨漏り、給排水管の故障、構造耐力上主要な部位の木部の腐食などをチェックしてくれます。

 なお、エリアによって、無料サービスの内容が違います。

 首都圏・北海道・東北・東海・中国・九州エリアは、対象が築30年以内の戸建て住宅で、調査のプロが建物を調べます。

 関西エリアについては、築30年以内の戸建てと、1981年(昭和56年)6月1日以降(新耐震基準後)建築のマンションが対象となっています。 

瑕疵保証、設備保障について

 売主、買主に対して、設備や建物の故障、瑕疵(欠陥)があった場合に、一部を無料で保証するのが「ステップエスコート」です。こうした無料サービスは、大手不動産仲介会社を中心に充実させています。

 無料保証するサービスは主に2つあります。「設備修理」と「瑕疵(欠陥)保証」です。

■「設備修理」は最高11万円と、ライバルより低額の補償金額

 「設備修理」は、物件に付属するエアコン・給湯器などの住宅設備について、引き渡し時に動作確認を実施したものについて、故障した場合に修理費用を11万円(税込)まで無料で保障するというものです。

 ただし、製造時期によって修理費用の上限が変わります。

  • ・修理費用11万円まで(製造から10年以内)
  • ・修理費用2.2万~6.6万円(製造から10年超)

 保障額は大きくはないものの、無料のサービスとしてはありがたいところです。

 なお通常、売主の責任範囲は、「売買契約書に定める設備の修復義務期間」だけで、1週間程度に設定することが多いです。そのため、住友不動産販売の無料保障は、「引き渡し後7日間」の保障でしかありません。もし、買主も住友不動産販売を通じて買っている場合は、引き渡しから2年間が保障されます。

■瑕疵保証は、最大500万円だが、その他の条件もアリ

 もう一つの売りである「瑕疵保証」は、売主、買主に対して、建物の重大な欠陥について、2年間にわたり、最大500万円(税込)まで住友不動産販売が修理費用などを負担するという無料のサービスです。

 具体的なサポートの対象は以下の4つです。

  • 雨漏り
  • 建物構造上主要な部位の木部の腐食
  • 給排水管の故障
  • シロアリの被害

 保証に先立ち、住友不動産販売の担当者が、建物をチェックします(関西圏は、調査会社によるインスペクションが必要)。引渡し後に不具合が判明した場合、補修・駆除費用などを住友不動産販売が負担します。

 ただし、住友不動産販売は、保証の上限に別の制約もあります。

 「(500万円)もしくは保証対象者さまの一方から弊社が受領した仲介手数料の2倍の金額のどちらか低い金額が上限となります」(住友不動産販売サイトより)。

 つまり、売買された不動産が3000万円の場合、不動産仲介手数料が100万円程度なので、約200万円が上限ということです。さらに、免責金額が5万円あります(シロアリを除く)。この金額は、三井のリハウスなどに比べると見劣りします。

 なお、法律上の売主の瑕疵担保責任は、引き渡し後「半年間」程度に設定するのが通常です。住友不動産販売は、売主へは半年間だけ保障します。その後に発生した欠陥については買主の責任となりますが、買主も住友不動産販売を通じて買っている場合は、残りの1年半について保障されます。

 住友不動産販売の「ステップエスコート」は、「数万円分のサービス」を無料で提供しているものです。また、三井のリハウス、東急リバブルの瑕疵保証、設備保障に比べると、保証金額が低く、見劣りしています。

■国交省の「既存住宅売買瑕疵保険」とは?
 国交省は「既存住宅売買瑕疵保険」という制度を創設しています。住友不動産販売の「瑕疵保証」に類似したものです。「既存住宅売買瑕疵保険」は、以下について、500万円または1000万円まで補修費・調査費を保険金として支払います。保険期間は5年間または1年間です。保険の対象は以下の4つです。
①   構造耐力上主要な部分
②   雨水の浸入を防止する部分
③   旧排水管の水漏れ、逆勾配
④   給排水設備・電気設備の機能停止
 住友不動産販売の「瑕疵保証」と、ほぼ同じですが、シロアリの害についてはオプションです。
 買主がこの保険に自分で加入する場合、住宅検査会社に検査を依頼すると、保険に加入できるという仕組みになっています。料金は建物のタイプ、規模によって違いますが、検査料を含めて、5万〜10万円程度です。

参照:住友不動産販売@ステップエスコート

住友不動産販売の評判、売却時の注意点のまとめ

 以上が、住友不動産販売の不動産売却の評判、実態を取材したものです。

 住友不動産販売は知名度もあり、依頼する人が多いですが、ここまで書いてきたように、不動産を売却したいという場合は、気をつけるべき点がいくつかあります。以下が、注意点とその対策ですので、参考にしてください。 

住友不動産販売で売却する時の注意点

・営業担当者に強引さがあるので、飲みこまれないようにする。また他の不動産仲介会社の査定も必ず受けて、相場を知っておく。

・手数料をなかなか値引きをしないが、直接聞いてみる。 

・両手比率が高いので、囲い込みを受けないよう、気を付ける。そのため、レインズの登録は、「契約当日中」「販売図面を添付」「広告の転載は可能」とお願いする。できれば翌日、店頭に出向いて、業者用レインズ画面で確認する(不動産会社はレインズ登録で手を抜くので注意を!を参照)。

 なお、不動産仲介会社に売却を依頼する前に、「不動産一括査定サイト」で複数の不動産仲介会社に査定を依頼し、比較することがおすすめです。

【不動産一括査定はこちら】>>不動産一括査定サイト&査定業者33社で比較! 売却価格の相場を無料で査定するおすすめサイトやメリット・デメリットなど徹底解説!

 

「囲い込み」を行わない
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「大手不動産会社の売却・査定について徹底調査!」記事一覧
売却を依頼するメリット、囲い込みの可能性、評判などを詳しく解説。実際に依頼した査定書を見ながら、査定の信頼性についても徹底検証します。
・SRE不動産(ソニーグループ)<囲い込みがなく安心!>
・三井のリハウス
・住友不動産販売
・東急リバブル
・野村の仲介+
・明和地所
・京王不動産
・オークラヤ住宅
・小田急不動産

住友不動産販売について 質問 FAQ

Q住友不動産販売の評判は?
A

実際の査定では、やや高めの査定価格を出すことが多いという評判とは異なり、平均的な査定価格だった。
詳しくはこちら。

Q仲介手数料の値引きは?
A

最近では首都圏において若干の値引きに対応するケースもある。
詳しくはこちら。

 

Q売却時の注意点は?
A

両手比率が高いので、囲い込みを受けないよう注意が必要。
詳しくはこちら。

 

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運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証プライム子会社)
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マンションの売却に特化
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対応物件 マンション
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
運営会社 マンションリサーチ
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特徴

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対応物件 分譲マンション、一戸建て、土地、一棟アパート・マンション・ビル、投資マンション、区分所有ビル(1室)、店舗、工場、倉庫、農地、再建築不可物件、借地権、底地権
紹介会社数 最大6社(売買2社、買取2社、リースバック2社)
運営会社 サムライ・アドウェイズ(上場子会社)
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対応物件 マンション、戸建て、土地、一棟マンション、一棟アパート
紹介会社数 最大15社
運営会社 SREホールディングス株式会社(東証プライム上場企業)
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特徴

掲載企業一覧を掲載、各社のアピールポイントも閲覧可能
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・対応可能な不動産の種類が多い

対応物件 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
紹介会社数 最大6社
運営会社 Speee
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対応物件 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
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