成功する投資家に共通することとは?
レッド吉田vs激安アパート経営 加藤ひろゆき(3)

2013年6月17日公開(2022年8月12日更新)
TIMレッド吉田

新米大家のレッド吉田さんが百戦錬磨の先輩大家に賃貸経営の極意を学ぶ本連載。今回のゲストは激安不動産投資家&随筆家としてマニアから熱狂的な支持を集める加藤ひろゆきさんです。最新刊の「300万円で大家になって地方でブラブラ暮らす法」も好評の加藤さん。今回は、執筆活動と成功すると投資家の共通点について。

【第1回】「借金して遠くの高い不動産を買う意味がない!」
【第2回】「東京でも激安不動産投資はできる」

 

左)セミナー用の資料を手に加藤流投資法について語る、加藤ひろゆきさん。右)加藤ひろゆきさんの最新刊に目を通す、T.I.Mのレッド吉田さん  撮影/和田佳久

印税収入はどれくらい?

レッド吉田さん(以下、レッド) 加藤さんはこれまでに本を4冊も出版されているんですね。どのくらい売れたんですか?

加藤ひろゆきさん(以下、加藤) ダイヤモンド社から出版しているのは1冊目(『ボロ物件でも高利回り 激安アパート経営―入居率95%を誇る非常識なノウハウ』)と4冊目(『300万円で大家になって地方でブラブラ暮らす法』)なんですが、1冊目は3万部くらい売れて、4冊目は発売後2カ月で1万8000部です。

レッド すごいじゃないですか? どんな内容ですか?

加藤 都会では1億円とか2億円とか大きな借金をして大家になるのがはやっているけど、そんなに借金をしなくても田舎なら楽しく暮らせますよという話です。

レッド 借金をしないなら、どうやって物件を買うんですか?

加藤 基本は現金です。300万円の家を2戸買えば、家賃が15万円くらい入ってきます。その家賃を貯めて、また次を買うという方法で増やしていくんです。

レッド 加藤さんは全部現金で買っているんですか?

加藤 いえいえ、少しだけですが、借りていますよ。スピードが欲しいときは、レバレッジが有効ですから。ただ、毎月の家賃収入に対して、返済比率は2割以下なので、借金のストレスみたいなものはありません。返そうと思えばすぐに返せる金額ですし。

レッド 地方の物件の場合、その地域の銀行でお金を借りるんですか?

加藤 地方なら旧国金(日本政策金融公庫)が使いやすいですよ。1000万~2000万円もあれば戸建が複数買えて、その家賃で生活できます。今はほとんどの地域でインフラが整っていますし、そうやってブラブラ暮らすのも楽しいですよ。

レッド なるほど。逆に言うと、インフラもないようなど田舎ではダメなんですね。

加藤 あまりに田舎だと家を買っても借り手がつきません。それに、住んでいても面白くないじゃないですか。大きな本屋にすぐ行けるとか、高速に出やすいとか、飛行場が近くにあって海外旅行に行きやすいとか、そのくらいの田舎がいいと思います。

不動産と作家の組み合わせは一番いい

レッド それにしても加藤さん、本の印税とかすごいんじゃないですか?

加藤 いやいや、ありがたいですよ。でも、『ホームレス中学生』に比べたらちょっぴりです。そういえば、邱永漢先生の本に、不動産経営と作家の組み合わせが一番いい商売だと書いてありました。マネーがぐるぐる回るから。

レッド マネーがグルグルですか~。加藤さんもグルグル回ってるんでしょうね~。

加藤 車輪がふたつあるとキャッシュが増えるのが早いですよ。女優の工藤夕貴さんが不動産のキャピタルゲインと女優業のかけもちで生活していたと聞いて、その手があったかと思いました。

レッド そういえば、不動産以外の投資はどうですか? 株やFXはやっていますか?

加藤 株は過去に挑戦して、玉砕しました。グアム・サイパン・硫黄島ですよ。トータルで100万円くらいのマイナスです。

レッド FXはどうですか?

加藤 くだらないんですけど、証拠金2万~4万円を入れて、25倍のレバをかけて遊んでいます。勝ったとき、複利で殖やそうとしないで、次の日に出金するんです。増えた分の1500円くらいを弁当代にすると、なんとなくやってやったという気がしますよ。

レッド いいですね~。せこいですね~(笑)

加藤 安いときに買って、高いときに売るという意味では不動産と同じです。主にポンドの超短期売買ですが、まあまあ面白いです。北海道の夜は寒くて長いので、眠れぬ夜にパコパコやってます。

成功する投資家に共通すること

レッド 成功する投資家に共通することってなんですか?

加藤 粘り強くて根性があることですね。弱音を吐かずに同じことを淡々と繰り返すことができる人です。例えば最初の物件を買うまでに、たくさん物件を見に行った人と、少し見てすぐに欲しくなってしまう人では、たくさん見た人の方が成功に近いですよ。

レッド 失敗する人はせっかちなんでしょうか。

加藤 20棟見てからその中で一番いいものを買えば大ハズレすることはないんです。少しだけ見て融資がつくからいいやと適当な不動産を買う人は、他と比較していないから、失敗しやすくなりますよね。

レッド なるほどね~。

加藤 リフォームも地味な作業ですが、自分で一度はやっておくといいですよ。やってみると、単価がわかるので、あとで頼むとしてもマネーをセーブできます。

レッド リフォームですか。加藤さん流にいうと「労働力投入」ですね。

加藤 そうです。北海道の住宅販売の元・営業マンで年収8000万円の人に、どうして儲かっているのかと聞いたら、「土地と建物をセットにして売っちゃえば原価がわからない」っていうんです。でも、投資家なら、売値を鵜呑みにしないで、適正価格はいくらかを考えなければいけません。

レッド 自分にとっての適正価格で指値を入れても、それが通らなかいこともありますよね? その場合はどうすればいいんですか?

加藤 それも確率の問題なんですよ。恥ずかしさと悲しみを乗り越えて機械的に買付を繰り返すうちに、買える物件が出てくるんです。

レッド 加藤さんは本当にプロですね。もっともっと稼ぎたいとは思わないんですか?

加藤 いやー。月に100万円おこづかいがあったら、それで十分じゃないですか。ゴールは人それぞれですけど、自分の場合は何千万円もいりません。毎日たらふく食べても、血糖値が上がるだけですよ。

レッド 確かに。でも、ブランド物を欲しくなったりしませんか?

加藤 うーん。これは個人的な意見ですが、自分をうまく表現できない人が、派手な服を着たりブランドに走ったりするんじゃないかな~。話がうまかったり文章を書けたりする人は、そこで自分を表現できるから、必要以上に飾る必要性がないって考えているように思います。ワタクシの場合、贅沢品はワニ革の手帳くらいで充分です。

⇒第4回に続く

(構成/加藤浩子 撮影/和田佳久)

 

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