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「不動産管理会社」に未経験で転職しても大丈夫? 管理業で重要なオーナー対応の仕事内容を解説!

2022年2月16日公開(2022年2月16日更新)
梶本幸治:株式会社レコ 取締役・コンサルティング本部長

不動産・住宅業界への転職をお考えの方で「不動産管理会社の仕事内容とは? 未経験で転職しても大丈夫?」という質問に、不動産会社向けの集客・教育コンサルを行っている私、株式会社レコの梶本幸治が解説いたします。

不動産管理会社の主な仕事とは

 不動産業界の転職シリーズでは、これまで「不動産買取再販の営業」や「不動産投資営業」など、さまざまな仕事を紹介してまいりました。今回は、「不動産管理会社」の仕事について解説いたします。

 不動産管理会社と一口に言いましても、その仕事内容は多岐にわたります。ここで、不動産管理会社の主な仕事を見ていきましょう。

【不動産管理会社の主な仕事】
1.入居者募集の集客活動と室内案内など営業活動
2.入居者からのクレーム対応や契約更新など入居者対応業務
3.建物の補修や共用部分の清掃など建物管理業務
4.家賃の集金とオーナーへの送金など家賃管理業務
5.監視カメラやオートロックの設置提案など防犯・警備業務
6.大規模修繕時期の提案や家賃設定などオーナーへのコンサルティング業務
7.自社管理物件獲得のための対オーナー営業
不動産管理会社の仕事
不動産管理会社の仕事は、入居者対応とオーナー対応の2つに分かれる(出所:PIXTA)

 このほかにも、まだまだたくさんの仕事がございます。不動産管理業務に詳しい方なら、「このくらいの業務内容じゃ、とても賃貸管理業を紹介したことにはならないよ」と指摘されてしまうかもしれません。

 つまり「不動産管理会社の仕事とは? 未経験での転職は可能?」という質問にお答えしようとすると、不動産管理業の中でも、どの業務を指すのかを特定する必要が出てきます。

 しかし、ここで特定の業務だけについて解説するのも難しいので、今回は少し視点を変えて、「誰に対応する業務なのか?」について考えてみたいと思います。

 不動産管理業は大きく分けて、不動産オーナーに対応する仕事なのか、入居者に対応する仕事なのかの2つに分かれます

 上記、管理会社の主な仕事の中では1~3が主に入居者に対応する業務、4~7が主にオーナーに対応する業務に分類されます。

 ここでは、主に不動産オーナーに対応する業務を見ていきましょう。

不動産オーナーに対する、不動産管理業務の内容

 オーナーに対応する業務の中でも、まずは既存の不動産オーナー(すでに所有物件の管理をお任せいただいているオーナー)を相手にする業務を見てみましょう。

既存のオーナーに対する仕事

不動産オーナーに対する不動産管理業
既存オーナー対応は、長期間にわたり良好な人間関係を築ける人が向いている(出所:PIXTA)

 不動産業では、不動産を所有しているお客さま(賃貸オーナーや物件の売り主)と、物件を借りたり、買ったりするお客さま(賃借人や物件の買い主)では、どちらかと言うと、不動産を所有しているお客さま側に軸足を置いて業務を行うケースが多いように感じます。

 賃借人や物件の買い主も、もちろん大切なお客さまであることに変わりはないのですが、やはり商品がなくてはどんな商売も始まりません。そのため、商品である不動産を所有している、賃貸オーナーや物件所有者に対する業務にどうしても力が入ってしまうのです。

 賃貸管理業においては、オーナーに対する業務に比重が置かれます。入居者募集の集客活動や室内案内などの営業活動は、どちらかというと「一期一会」と申しますか、人間関係がさほど深くない状態での業務となりますが、オーナーに対する業務は「反復継続」した深いお付き合いが重要になります。

 また、長年管理をお任せいただいている地主さまや大家さんへの対応を誤り、不信感を抱かれてしまうと、会社の継続的な収入に影響を及ぼす可能性もあるため、深刻な問題に発展しかねません。

 このような点を考慮すると、既存の不動産オーナーに対応する担当者としては、誠実に業務を行い、長期間にわたり良好な人間関係を築ける人が向いていると言えます。

 実際、狩猟型の不動産営業(売買仲介営業や新築販売、不動産投資営業)に疲れ果て、そのような仕事に適性を感じられなかったため不動産管理会社に転職し、既存の不動産オーナー向けの業務担当者として高い評価を受けている方を何人か存じ上げております。

 ある一定の固定されたお客さまに対し、高いクオリティーのサービスを継続的に提供できる人は、不動産管理会社の「既存の不動産オーナー」向けの業務担当者を目指されてもよいかもしれません

オーナーの新規開拓をする仕事

 次に、オーナー相手の業務で「新規開拓」の仕事に目を向けてみましょう。

 商品である不動産を所有する賃貸オーナーに対する業務に力が入ってしまうと、先程申し上げましたが、それだけ大切なお客さまであるオーナーの新規開拓は、不動産管理会社にとって最も重要な業務の一つです。

 ただし、「オーナーの新規開拓」は、そう簡単にできる訳ではありません。多くのオーナーはすでにほかの不動産管理会社とお付き合いがあります。そこに割って入るのですから、一筋縄ではいきません。

 ここで、私の知り合いである不動産管理会社が最近実施した、オーナー集客施策をご紹介します。オーナーの新規開拓は、ハードルが高いことが分かると思います。

・管理対象の県内で、一棟オーナーのリストを作成しDM送付
→リスト作成代2,000万円で新規管理獲得0件

・ハイクラスな「趣味の雑誌」に賃貸管理募集の広告出稿
→反響0件

・賃貸オーナー向けの入居率向上セミナー
→参加者はそこそこ獲得するも新規管理獲得0件

・賃貸オーナーを紹介してくれた不動産投資営業に、管理料半年分の紹介料支払い
→最も効果あり

 なお、多くの施策の中で最も効果を発揮したのが、「賃貸オーナーを紹介してくれた不動産投資営業に、管理料半年分の紹介料支払い」というもの…なんとも不動産業界らしいお話ですね。

未経験で不動産管理会社に転職しても大丈夫?

 不動産管理会社に転職される場合も、新規オーナー獲得業務を任されてしまう「営業力」に自信がないと厳しいかもしれません。管理会社によっては新規獲得に高いノルマを設定している会社もあるように聞きます。

 不動産売買の営業などに比べると、比較的厳しくない印象を持たれがちな不動産管理会社ですが、決してそんなことはございません。

 このように申し上げると、不動産業界未経験の方は、不動産管理会社への転職を躊躇(ちゅうちょ)されるかもしれません。

 しかし、既存のオーナーに対応するお仕事を希望される場合でも、オーナーの新規開拓を希望される場合でも、上記で示したそれぞれの仕事の特徴を把握していただければ、未経験の方でも十分に活躍できると考えます

 転職を希望される先の業務内容をしっかりとリサーチして、ミスマッチのない転職活動を行っていただければと思います。

【関連記事はこちら】>>不動産業界への転職はおすすめ? 未経験での転職で「成功する人」「失敗する人」

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