不動産売却の注意点
【第42回】2020年3月13日公開(2020年3月12日更新)
梶本幸治

梶本幸治(かじもと・こうじ)氏:不動産売買の業界の裏の裏まで知りつくした不動産業専門コンサルタント。株式会社レコ 取締役・コンサルティング本部長。普段は不動産会社向けの集客&教育のコンサルティングを中心としていますが、ダイヤモンド不動産研究所では売主の側に立った「不動産を売却するときの注意点」シリーズなど、さまざまな読者に向けて解説します!

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″不動産業界への転職″はおすすめ?
未経験での転職で「成功する人」「失敗する人」

「不動産業界に転職してみたい」と思っても、「辞める人も多いと聞くし、私でも活躍できるだろうか……」と不安に感じられる方もいるかもしれません。不動産業界に未経験で転職して「成功する人」と「失敗する人」の違いは、どこにあるのでしょうか? 不動産会社向けの集客&教育コンサルも行う株式会社レコの私・梶本幸治がお答えいたします。

転職者が多数活躍する
不動産業界

不動産業界への転職

 不動産業界というと、最近でこそ新卒で業界入りする方も増えていますが、やはり他業界を経験した後、ステップアップとして(もしくはさまざまな業界を、流れ流れた末に辿り着いて……)、中途採用で業界入りされる方が圧倒的に多いように思います。

 「圧倒的に多いように思います」では、私の主観になってしまいますので、不動産業界における新卒採用・中途採用の統計を探したのですが見つけられませんでした。ごめんなさい。

 ちなみに、このコラムを書かせていただいている私、梶本は平成8年に大学卒業後、新卒で不動産業界に飛び込みました。

 当時も既に、新卒で不動産会社に入社するのは、さほど珍しいことではございませんでしたが、それでも業界の先輩方からは、次のような言葉をかけられたものです。

「君は大学まで出たのに新卒で不動産屋になるなんて、よく親御さんが許してくれたね」
「不動産業界なんて30過ぎてからが勝負なのに、新卒で来る人の気が知れないよ」
「なぜ新卒で不動産会社に就職したの? 他の業界の入社試験に全部落ちたの?」

 不動産業界に憧れ(?)、就職活動では不動産業界のみを受け、青雲の志(と言えば大げさですが……)を抱いて不動産業界に飛び込んだ若き日の私は、上記のような言葉を業界の諸先輩からかけられ、それはそれはガックリ凹んだものでした。

 それから、早いもので24年。

 不動産業界から一歩も外に出ることなく、ずっと不動産関連の仕事を続けてきましたが、他の業界に転職したいと思ったことは一度もなく、仕事で辛いことや悲しいことを経験しても、不動産業自体を嫌いになったことはございませんでした。

 しかし、新卒当時、私と同期の中には入社1カ月足らずで退職した人もいましたし、知り合いの不動産会社に入社した中途採用の営業担当者が、入社後僅か2週間程度で退職した場面も見てきました。
【関連記事はこちら】>>不動産屋さんの「離職率」は高い? 相談していた担当者が急に辞めたのですが……

 この「不動産業界に向いている人」と「不動産業界に向いていない人」にはどういう違いがあるのでしょうか?

 「好きこそものの上手なれ」という言葉もありますので、「不動産業界に向いている人」「不動産業界に向いていない人」を考えることが、未経験で不動産業界に転職して「成功する人」と「失敗する人」を検証するにあたっての良い方法だと考えます。

「不動産業界に向いていそうな人」が
”営業成績も優秀”とは限らない

 では、不動産業界に向いているタイプとはどのような方なのか、一般的なイメージは次のようなものではないでしょうか。

  • ・稼ぎたい人
  • ・コミュケーション能力の高い人
  • ・話し上手な人
  • ・プレッシャーに強い人、メンタルが強い人
  • ・フットワークが軽い人
  • ・野心のある人、上昇志向の強い人

 これらの特徴を併せ持つ営業担当者は、不動産業界にたくさんいらっしゃいます。

 お給料をたくさんもらいたい、そしていつかは独立したい。そのためにはフットワーク軽く動き回り、接客時は高いトークスキルでお客様を楽しませ、厳しいノルマにもへこたれず業績を上げていく……。

 ただ、こんなステレオタイプな不動産営業担当者が「成功するタイプ」かというと、少し疑問が残ります。

 確かに不動産業界では営業ノルマを高く設定している会社も多く、そのプレッシャーに押しつぶされずに仕事ができるメンタルは必要ですし、野心とは言わないまでも、仕事を通して自己実現を果たしたいという上昇志向はあった方が良いとも思います。

 そして「コミュケーション能力が高い」ことも大切です。しかし、「話し上手」なことが重要かと言うとそうでもありません。

不動産業界への転職で成功するのは
「聞くスキル」を持った人

 不動産営業担当といえば、満面の笑み(少し胡散臭い笑み?)を浮かべ、本当か嘘か分からないような内容のマシンガン営業トークでお客様を圧倒し、商談をドンドン前に進めていくイメージがあるかも知れませんが、実際のところ、このようなタイプの営業担当者で高い業績を残している方は少ないと感じます。

 買主様も売主様も、ともに高い金額を動かすことになるわけですから、ペラペラお喋りが過ぎる営業担当者では、不安に感じられることが多いようです。

 そんなお喋り営業担当よりも、お客様の購入理由や売却理由をしっかりとお聞きし、お客様の実現したい理想を確認し、その理想の実現に向け的確なアドバイスが出来る営業担当者の方が、「息の長い優秀な営業担当」として活躍できているように私は感じています。

 つまり、「話すスキル」ではなく「聞くスキル」が大切なのです。

 私がコンサルをしている不動産会社の営業担当者がお客様のお宅へ伺うとき、私は「お客様がどのような希望・動機を持っておられるのか、しっかりとインタビューして来てください」と言って送り出します。

 そして、しっかりと「インタビュー」できている営業担当者様の方が、お喋り営業担当者よりも優秀な営業成績を残しているのです。

 このコラムをご覧くださっているあなたが今、不動産業界(特に売買仲介)への転職をお考えで、「不動産業界は興味があるけど、あまりお喋りが得意じゃないから無理かな」と思っておられるなら、あまり心配されることはないと思いますよ。

 人の話を聞くことが好きで、聞き手に回るコミュニケーションを築くことが上手く、多少のプレッシャーには押し潰されないメンタルがあれば、人並みに活躍できるのではないでしょうか。

 しかし、他人の話を聞かず自分の話ばかりしてしまう方は、不動産営業に向いていないかも知れません。

 転職のミスマッチは、求職者も企業も不幸になります。

 「不動産屋って、こんな感じだろう」と決めつけず、柔軟に業界研究・会社研究を行い、あなたが活躍できるフィールドに出会えることを祈っています。
【関連記事はこちら】>>不動産屋さんってどのくらいのお給料を貰っているの? 不動産業界に就職する人ってどんな人が多いの?

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<不動産売却の基礎知識>
相場を知るために、まずは「一括査定」を活用!

 不動産の売却に先駆けて、まずは相場を知っておきたいという人は多いが、それには多数の不動産仲介会社に査定をしてもらうのがいい。

 そのために便利なのが「不動産一括査定サイト」だ。一括査定サイトで売却する予定の不動産情報と個人情報を入力すれば、最大6社程度から査定してもらうことができる。不動産の相場観が分かるだけでなく、きちんと売却してくれるパートナーである不動産会社を見つけられる可能性が高まるだろう。

 ただし、査定価格が高いからという理由だけでその不動産仲介会社を信用しないほうがいい。契約を取りたいがために、無理な高値を提示する不動産仲介会社が増加している。

 「大手に頼んでおけば安心」という人も多いが、不動産業界は大手企業であっても、売り手を無視した手数料稼ぎ(これを囲い込みという)に走りがちな企業がある。

 なので、一括査定で複数の不動産仲介会社と接触したら、査定価格ばかりを見るのではなく、「売り手の話を聞いてくれて誠実な対応をしているか」、「価格の根拠をきちんと話せるか」、「売却に向けたシナリオを話せるか」といったポイントをチェックするのがいいだろう。

 以下が主な「不動産一括査定サイト」なので上手に活用しよう。

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■相場を知るのに、おすすめの「不動産一括査定サイト」はこちら!
◆HOME4U(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
掲載する不動産会社数 900社 不動産一括査定サイト「HOME4U」の公式サイトはこちら
サービス開始 2001年
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある点。弱点は、提携会社数がやや少なめであること。
HOME4U無料査定はこちら
◆イエウール(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1400社以上 不動産一括査定サイト「イエウール」の公式サイトはこちら
サービス開始 2014年
運営会社 Speee
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、掲載する会社数が多く、掲載企業の一覧も掲載しており、各社のアピールポイントなども見られる点。弱点は、サービスを開始してまだ日が浅い点。
イエウール無料査定はこちら
◆LIFULL HOME'S(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
掲載する不動産会社数 1692社(2018年8月)
サービス開始 2008年
運営会社 LIFULL(東証一部)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】強みは、匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している点。弱点は大手の不動産仲介会社が多くはないこと。
LIFULL HOME'S無料査定はこちら
◆イエイ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1000社 不動産一括査定サイト「イエイ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2007年
運営会社 セカイエ
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、サービス開始から10年以上という実績があるほか、対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある。弱点は、経営母体の規模が小さいこと。
イエイ無料査定はこちら
◆マンションナビ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション
掲載する不動産会社数 900社超、2500店舗 不動産一括査定サイト「マンションナビ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2011年
運営会社 マンションリサーチ
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
【ポイント】 強みは、マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定3社まで対応している点。弱点は、比較的サービス開始から日が浅く、取扱い物件がマンションしかない点。
マンションナビ無料査定はこちら
◆HowMaスマート不動産売却(一般媒介での一括査定)
対応物件の種類 マンション、戸建て(東京23区)
掲載する不動産会社数 10社(一般媒介) HowMaスマート不動産売却の公式サイトはこちら
サービス開始 2015年
運営会社 コラビット
紹介会社数 最大6社
【ポイント】不動産会社探しを支援してくれるサービスで、不動産を売却する際に、不動産会社と会わずに契約が可能。不動産会社との契約は一般媒介なので、不動産会社による違法な「囲い込み」も心配ない。
HowMaスマート不動産売却無料査定はこちら
◆いえカツLIFE(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 分譲マンション、一戸建て、土地、一棟アパート・一棟マンション、投資マンション(1R・1K)、一棟ビル、区分所有ビル(1室)、店舗・工場・倉庫、農地、再建築不可物件、借地権、底地権、その他(共有持分についても査定・売却対象)
営業エリア 東京、千葉、神奈川、埼玉 いえカツLIFEの公式サイトはこちら
サービス開始 2012年
運営会社 株式会社 サムライ・アドウェイズ(東京マザーズ上場「アドウェイズ」の子会社)
紹介会社数 最大6社(売買2社、買取2社、リースバック2社)
【ポイント】 再建築不可物件、借地権、底地権といった「訳あり物件」の査定にも対応している。共有持ち分でも相談に乗ってくれる査定サイトは少ないので、相談してみよう
いえカツLIFE無料査定はこちら
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