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不動産売却の注意点
【第31回】2019年9月10日公開(2019年9月10日更新)
梶本幸治
梶本幸治

梶本幸治(かじもと・こうじ)氏:不動産売買の業界の裏の裏まで知りつくした不動産業専門コンサルタント。普段は売却を中心とする不動産梅者のコンサルティングを中心としていますが、こダイヤモンド不動産研究所では、売主の立場に立って、「不動産を売却するときの注意点」を解説します!

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「不動産売却体験記」と題したネットの個人ブログは
信用しても大丈夫?

ネットでたくさん見かける「不動産売却体験記」の個人ブログ。初めてで分からないことだらけの不動産売却では、こうした「不動産売却体験記」を参考にしてみたいところですが、はたして信頼できる内容なのでしょうか?

ネット上には膨大な数の「不動産売却体験記」が存在する

不動産売却体験記は信頼できる?

 不動産売却と一口に申しましても、その理由はさまざまです。

 相続、離婚、転勤、遊休不動産処分(空き地、空き家などを含む)、買い換え、住み替えなど、どの理由で売却するにせよ、分からないことだらけで心配になると思います。

 そんなとき、頼りになるのがインターネットで見かける「不動産売却体験記」。特に同じような売却理由の方が書いた体験記は、参考になる意見も多いことでしょう。

 ちなみに、私がこのコラムを執筆している2019年9月5日時点に、Googleで下記のキーワードを検索した場合のヒット件数をご紹介します。

【不動産売却体験記】(約468,000件)
【不動産売却体験記 相続】(約150,000件)
【不動産売却体験記 離婚】(約119,000件)
【不動産売却体験記 転勤】(約50,400件)
【不動産売却体験記 空き地】(約13件)
【不動産売却体験記 空き家】(約73,200件)
【不動産売却体験記 買い換え】(約56,000件)
【不動産売却体験記 住み替え】(約48,700件)

 結構な件数の記事がヒットしました。

 しかし、「不動産売却体験記 空き家」というキーワードでは約73,200件もの記事がヒットしたのに、「不動産売却体験記 空き地」ではたったの約13件という点は興味深いですね。

 売却理由から体験記のヒット件数を検索したついでに、物件種別からみたヒット数も見てみましょう。

【不動産売却体験記 一戸建て】(約161,000件)
【不動産売却体験記 土地】(約323,000件)
【不動産売却体験記 マンション】(約405,000件)
【不動産売却体験記 ビル】(約204,000件)

 マンション、土地、ビル、一戸建ての順でヒット件数が多いようです。

 これだけの売却体験記と関連記事があれば、あなたの売却理由および物件種別と似た状況で、不動産を売却された記事に出会えるかも知れませんね。

 私も今回、「不動産売却体験記の個人ブログは信用できるか否か」というテーマでコラムを書かせていただくにあたり、改めて、これら不動産売却体験記の記事をじっくりと読んでみました。

「不動産売却体験記」のほとんどは"広告"

 売却体験記の多くが次のようなタイトルの文章です(少し加工しています)。

  • ・不動産売却体験記|売却で失敗しない6つのコツ
  • ・不動産売却の話|失敗と成功を分けるものとは!
  • ・不動産売却ブログ|内覧時に売り主として気をつけること
  • ・不動産売却体験記|高く早く売るための方法とは?

 記事の内容は「こんな方法で高く売れた!」と売主の利益になるような情報を掲載しているものと、「こんな方法で失敗した」と売主に注意を喚起するものとに大別できるようです。

 そして、それらほとんどの記事に「不動産一括査定サイトへの誘導」や「不動産仲介会社の広告」が付いている点も大きな特色です。また、売却体験記自体が不動産仲介会社のホームページや、不動産ポータルサイトの1コンテンツである場合も珍しくないようです。

 インターネット広告などに詳しい方なら、

 「不動産一括査定サイトへの誘導なんて当たり前でしょ!アフィリエイト広告なのだから」
「不動産仲介会社の広告がついてなきゃ、広告収入が得られないじゃないか!」
「不動産仲介会社のホームページに掲載すれば、SEO効果が高くOrganic Searchが期待できるね」

と思われたでしょうが、世の中そんなにインターネットに詳しい方ばかりではございません。

【広告だとは思っていなかった。親切な方が信頼できる不動産仲介会社や不動産サイトを紹介してくれているものとばかり思っていた】という方が、少なからずいらっしゃると思います。

 そのような方にお伝えしておくと、「不動産売却体験記」は形式の如何を問わず、そのほとんどが【広告(若しくは集客を目的とする記事)】です。

 例えば上記で少し触れたアフィリエイト広告などはその代表例です。

 アフィリエイト広告をごくごく簡単にご説明いたしますと、ブログなどに「この商品良いですよ」といったクライアント商品の紹介記事を掲載し、そこからクライアントが決めた行動(購入や資料の請求等)を達成できれば、成功報酬が発生する広告を指します。

 ここで重要なことは、これらの広告が「成功報酬」である点です。

 アフィリエイトのブログを書いている人は、クライアントが決めた行動(購入や資料の請求など)を達成できなければ報酬を手にすることができないということは、「報酬を得るために少しオーバーな表現を用いる可能性がある」ということにもなります。

 この点が肝心でして、インターネット上の無料記事が広告と紐づいていることは今や当然であり、広告と紐づいた記事の中にも読み応えのある素晴らしい記事はたくさんあります。

 しかし、中には成功報酬を手にしたいがためにオーバーな表現を用いたり、事実を捻じ曲げた記事を書いている人もいらっしゃるように感じました。

信頼できる「不動産売却体験記」の見極め方とは?

 では、信用できない「不動産売却体験記」など、不動産売却関連記事を見極めるにはどうすれば良いのでしょうか?

 あまり信用できない記事の例をご紹介します。

(例1)
当初の見積もりよりも自宅が1000万円も高く売れた!

その秘訣は、〇〇〇というサイトを利用したからです!あなたも是非お試しください。

 

(例2)
最初に相談した不動産仲介会社は悪徳不動産仲介会社でした。

しかし、この△△△というサイトで出会った不動産仲介会社に依頼してからは、全てがうまくいきました!


(例3)
今、〇〇県の不動産価格が高騰しているって事実をあなたはご存知ですか?

地価高騰中の〇〇県で不動産査定をするなら、□□□というサイトをおすすめします!

 このようなあまりにも極端な内容の文章を書いている記事は、参考にされない方が賢明でしょう。

 不動産売却に際し、あなたが参考に出来る記事に出会えると良いですね。

 また、私が書いているコラムも、あなたの参考になれば嬉しいです。
【関連記事はこちら】>>「不動産売却の方法」を総まとめ! 不動産を高値で売るための査定方法、費用、手続きの流れ、注意点を徹底解説

【注目の記事はこちら】
【査定相場を知るのに便利な、一括査定サイト"主要12社"を比較
【業者選び売却のプロが教える、「不動産会社の選び方・7カ条」
【査定不動産一括査定サイトのメリット・デメリットを紹介
【業界動向大手不動産会社は両手取引が蔓延!? 「両手比率」を試算!
【ノウハウ知っておきたい「物件情報を拡散させる方法」

<不動産売却の基礎知識>
相場を知るために、まずは「一括査定」を活用!

 不動産の売却に先駆けて、まずは相場を知っておきたいという人は多いが、それには多数の不動産仲介会社に査定をしてもらうのがいい。

 そのために便利なのが「不動産一括査定サイト」だ。一括査定サイトで売却する予定の不動産情報と個人情報を入力すれば、最大6社程度から査定してもらうことができる。不動産の相場観が分かるだけでなく、きちんと売却してくれるパートナーである不動産会社を見つけられる可能性が高まるだろう。

 ただし、査定価格が高いからという理由だけでその不動産仲介会社を信用しないほうがいい。契約を取りたいがために、無理な高値を提示する不動産仲介会社が増加している。

 「大手に頼んでおけば安心」という人も多いが、不動産業界は大手企業であっても、売り手を無視した手数料稼ぎ(これを囲い込みという)に走りがちな企業がある。

 なので、一括査定で複数の不動産仲介会社と接触したら、査定価格ばかりを見るのではなく、「売り手の話を聞いてくれて誠実な対応をしているか」、「価格の根拠をきちんと話せるか」、「売却に向けたシナリオを話せるか」といったポイントをチェックするのがいいだろう。

 以下が主な「不動産一括査定サイト」なので上手に活用しよう。

■相場を知るのに、おすすめの「不動産一括査定サイト」はこちら!
◆HOME4U(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
掲載する不動産会社数 900社 不動産一括査定サイト「HOME4U」の公式サイトはこちら
サービス開始 2001年
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある点。弱点は、提携会社数がやや少なめであること。
HOME4U無料査定はこちら
◆イエウール(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1400社以上 不動産一括査定サイト「イエウール」の公式サイトはこちら
サービス開始 2014年
運営会社 Speee
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、掲載する会社数が多く、掲載企業の一覧も掲載しており、各社のアピールポイントなども見られる点。弱点は、サービスを開始してまだ日が浅い点。
イエウール無料査定はこちら
◆LIFULL HOME'S(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
掲載する不動産会社数 1692社(2018年8月)
サービス開始 2008年
運営会社 LIFULL(東証一部)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】強みは、匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している点。弱点は大手の不動産仲介会社が多くはないこと。
LIFULL HOME'S無料査定はこちら
◆イエイ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1000社 不動産一括査定サイト「イエイ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2007年
運営会社 セカイエ
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、サービス開始から10年以上という実績があるほか、対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある。弱点は、経営母体の規模が小さいこと。
イエイ無料査定はこちら
◆マンションナビ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション
掲載する不動産会社数 900社超、2500店舗 不動産一括査定サイト「マンションナビ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2011年
運営会社 マンションリサーチ
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
【ポイント】 強みは、マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定3社まで対応している点。弱点は、比較的サービス開始から日が浅く、取扱い物件がマンションしかない点。
マンションナビ無料査定はこちら
◆HowMaスマート不動産売却(一般媒介での一括査定)
対応物件の種類 マンション、戸建て(東京23区)
掲載する不動産会社数 10社(一般媒介) HowMaスマート不動産売却の公式サイトはこちら
サービス開始 2015年
運営会社 コラビット
紹介会社数 最大6社
【ポイント】不動産会社探しを支援してくれるサービスで、不動産を売却する際に、不動産会社と会わずに契約が可能。不動産会社との契約は一般媒介なので、不動産会社による違法な「囲い込み」も心配ない。
HowMaスマート不動産売却無料査定はこちら
◆いえカツLIFE(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 分譲マンション、一戸建て、土地、一棟アパート・一棟マンション、投資マンション(1R・1K)、一棟ビル、区分所有ビル(1室)、店舗・工場・倉庫、農地、再建築不可物件、借地権、底地権、その他(共有持分についても査定・売却対象)
営業エリア 東京、千葉、神奈川、埼玉 いえカツLIFEの公式サイトはこちら
サービス開始 2012年
運営会社 株式会社 サムライ・アドウェイズ
(東京マザーズ上場「アドウェイズ」の子会社)
紹介会社数 最大6社(売買2社、買取2社、リースバック2社)
【ポイント】 再建築不可物件、借地権、底地権といった「訳あり物件」の査定にも対応している。共有持ち分でも相談に乗ってくれる査定サイトは少ないので、相談してみよう
いえカツLIFE無料査定はこちら
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