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注文住宅の相場価格はいくら? 30坪や40坪の家に必要な費用や予算の考え方を解説!

2021年6月22日公開(2023年6月16日更新)
椎名前太:住宅・不動産ライター

注文住宅の相場価格はいくらくらいなのか? 間取り・デザイン・設備・部材などを家族の好みに合わせて自由自在に建てられるのが注文住宅の魅力。しかし、実際には予算の関係である程度妥協せざるを得ないケースも多いだろう。注文住宅の相場価格について、どのくらいの予算でどのような家が建つのかも含めて解説しよう。(住宅・不動産ライター、宅地建物取引士 椎名前太)

注文住宅にかかる費用の内訳

注文住宅の相場費用
注文住宅は土地と建物でさまざまな費用がかかる(出所:PIXTA)

 注文住宅を建てるにあたって、建物の建築費のほかにもさまざまな費用が必要となる。まずは、どのような費用がかかるのかを知っておこう。

 注文住宅では大きく分けて土地にかかる費用と建物にかかる費用がある。それぞれの内訳は以下のとおりだ。

【土地にかかる費用(土地ありの場合は不要)
・土地代金
・諸費用(仲介手数料、収入印紙代、解体撤去費用)

【建物にかかる費用】

・本体工事費(建物本体の工事費で「建築坪単価」がこれに当たる)
・付帯工事費(地盤調査、給排水工事、ガス工事など建物に付帯するもの)
・別途工事費(地盤改良工事費、外構・造園工事費、内装工事費など)
・諸費用(住宅ローンの手数料、火災保険料、引っ越し費用など)
・税金(消費税、印紙税、登録免許税、不動産取得税、固定資産税・都市計画税など)

 では、実際に注文住宅を建てる場合の相場価格はいくらくらいなのか解説していこう。

全国の注文住宅の平均坪単価は62.4万円

注文住宅の相場
注文住宅の相場は都道府県によって異なる(出所:PIXTA)

 国土交通省の「建築着工統計(2017年度)」によると、全国の注文住宅の平均棟単価は2565万円で、平均床面積は142㎡(約43坪)

 平均坪単価は62.4万円となっている(都道府県によって棟数が異なるので「全国平均棟単価÷全国平均坪数=全国平均坪単価」とはならない)。

 ただし、この平均坪単価は都道府県によって大きく差があり、首都圏など人口の多い地域が高くなる傾向がある

 全国でもっとも高いのは東京都で、平均坪単価は80.5万円(平均棟単価4594万円、平均床面積188㎡)。平均坪単価がもっとも低いのは宮崎県で51.9万円(平均棟単価2122万円、平均床面積135㎡)だ。

 また、1都3県を見てみると以下のとおりとなる。

【1都3県の平均坪単価】
東京都 :80.5万円(平均棟単価4594万円、平均床面積188㎡)
神奈川県:67.0万円(平均棟単価2986万円、平均床面積147㎡)
千葉県 :62.8万円(平均棟単価2831万円、平均床面積149㎡)
埼玉県 :60.3万円(平均棟単価2503万円、平均床面積137㎡)

出所:国土交通省「建築着工統計(2017年度)」から

 地域によって相場が異なるのは、土地付きの注文住宅の場合も同様だ。住宅金融支援機構の調べによると、次のような結果になっている。

【土地付きの注文住宅の平均価格】
全国平均 :4257万円
首都圏平均:4993万円
近畿圏平均:4343万円
東海圏  :4278万円
その他地域:3869万円

出所:住宅金融支援機構「住宅ローン関連調査 土地付注文住宅 2019年度調査」から

注文住宅の建築費は住宅会社によって異なる

 上記のように注文住宅の相場は、棟単価約2500万円、坪単価約60万円ということになる。

 ならば、このくらいの予算を用意すれば満足できる家が建てられるかと言えば、そうとは言い切れない。なぜなら、人によって家に求めるものは千差万別だからだ。

 自分にとっての「費用対効果」のベストバランスを理解したうえで家を建てないと、「低予算にこだわりすぎて住みにくい」「こんなに豪華な設備は必要なかった」といった後悔を生むことになる。

 注文住宅の建築費は、建築工事の依頼先となる住宅会社の種類によって異なる。一般的なハウスメーカーや工務店といった住宅会社は、大きく分けると「ローコスト住宅会社」「一般的な工務店」「大手ハウスメーカー」の3種類だ。

 では、住宅会社それぞれの建築費(土地購入費を除く)の目安と特徴を紹介しよう。

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「ローコスト住宅会社」は、
相場価格1000万円台で30坪前後

 実は、ローコスト住宅会社に明確な定義はない。一般的には坪単価50万円以下、延べ床面積99.2㎡(約30坪)前後で、1000万円台で建てられる家を専門に扱う会社となるだろう。

ローコストだからといって住み心地が悪いわけではない

片流れ屋根の住宅
片流れ屋根のシンプルな住宅なら1000万円台で手に入る(出所:PIXTA)

 このような会社の建てる注文住宅の特徴は、内外装も設備もシンプルだということ。

 ほとんどが木造で、その多くは1階と2階が同じ床面積の総2階という造り。屋根はシンプルな形状の切り妻屋根か片流れ屋根。

 また、システムキッチン、システムバス、洗面台といった設備に関しても、最先端の機能が搭載された製品が用いられるケースは少ない。

 グレードで言うとミドルクラスよりも少し下、といったところだ。そして耐震性、断熱性といった住宅性能も特に優れているわけではなく、建築基準法に則った仕様となっている。

 とはいえ、住み心地が悪い訳ではけっしてなく、特にこだわりがない人にとっては何の問題もない家になるはず。

 要するにローコスト住宅とは、無難な家と言える。「家よりも子どもの教育費や趣味などにお金を使いたい」といった人には最適な選択肢になるだろう

【関連記事はこちら】>>予算1000万円台でもローコスト住宅なら家が建つ! デメリットや住宅会社の選び方を解説

「一般的な工務店」は、
相場価格2000万円台で40坪前後

 一般的な工務店とは、まさに前述の平均棟単価2565万円、平均床面積は142㎡(約43坪)、平均坪単価62.4万円といった家を建てる会社

 これには、アキュラホームといった全国展開をしていない地域密着型の中堅ビルダーやハウスメーカーも含まれる

 

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◆アキュラホーム(棟単価目安2000万円台)
特徴 ​・坪単価は50万〜60万円とコストパフォーマンスが良い
・完全自由設計で将来の間取り変更なども想定したプラン作成が可能
・ZEH住宅に対応。耐震性、耐熱性、耐風性に優れた設計に注力
対応エリア 関東、中部、関西、中国地方
坪単価 50万〜60万円

会社のこだわりと自分の好みが合うか否かが選択のカギ

 比較的広さに余裕のある40坪前後の家を建てることが多く、外観の形状も柔軟に対応してくれる。

ウォークインクローゼット
2000万円台の家なら憧れのウォークインクローゼットも手に入る(出所:PIXTA)

 余裕という部分では、ウォークインクローゼットや玄関のシューズインクローゼットなど、プラスアルファの収納スペースも視野に入ってくる。

 また、設備面でもミドルクラス以上が標準となるケースがほとんど。

 例えば、システムバスならローコスト住宅会社では1坪タイプが標準だが、一般的な工務店(2000万円台)なら1.25坪タイプを標準仕様とするケースも少なくない。

 さらに内外装に関しても、壁の一部にタイルを採用したり、フローリング材が無垢(むく)調だったりと、ワンランク上のタイプとなる。

 なお、住宅性能に関してはこのクラスになるとこだわりの強い会社も出てくる。

 例えば、耐震性能にこだわっている会社であれば、国がお墨付きを与える住宅性能表示制度の最高耐震等級3を標準仕様としている。

 このような会社のこだわりと自分の好みが合うか否かが選択のカギとなるだろう。

【関連記事はこちら】>>予算2000万円と3000万円で注文住宅は何が変わるのか?スペックの違いやポイントをプロが徹底解説!

「大手ハウスメーカー」は、
相場価格3000万円台で40坪前後

  一般的な住宅の場合、予算が3000万円以上あるならば、大手ハウスメーカーで建てるケースが多いはずだ。

グレードの高い設備・性能が標準仕様に

 主な大手ハウスメーカーの相場価格(平均棟単価、床面積、坪単価)は、次のようになっている。

主な大手ハウスメーカーの相場価格(2018年度)

ハウスメーカー 棟単価 床面積 坪単価
住友林業 3830万円 127.4㎡(38.5坪) 99.4万円
旭化成ホームズ 3839万円 114.0㎡(34.5坪) 98.3万円
三井ホーム 3957万円 133.5㎡(40.4坪) 98.0万円
積水ハウス 3875万円 138.0㎡(41.7坪) 92.8万円
大和ハウス工業 3730万円 135.7㎡(36.8坪) 90.9万円
パナソニックホームズ 3803万円 142.6㎡(43.1坪) 88.2万円
積水化学工業 3120万円 121.7㎡(36.8坪) 84.7万円
ミサワホーム 2841万円 119.7㎡(36.2坪) 78.5万円
ヤマダホームズ 2442万円 110.3㎡(33.4坪) 73.2万円

※住宅産業新聞のデータをもとに椎名前太が算出 

 大手ハウスメーカーの場合、棟単価は全国平均よりも1000万円近く高い。その理由としては、内外装や水まわりの設備などがすべて高グレード、耐震性・断熱性といった住宅性能項目のほとんどが最高等級といったことにある。

【関連記事はこちら】>>失敗しないハウスメーカーの選び方を解説! 平均価格より1000万円以上高い大手を選ぶメリットとは!?

 具体的には、総タイル張りの外壁、調湿・消臭機能のある内装材、無垢材にしか見えない質感なのに手入れが楽な合板フローリング材などだ。

相場価格3000万円台の注文住宅
3000万円台なら内装材も高グレードに(出所:PIXTA)

 そして何よりコストアップにつながっているのが省エネ設備だろう。

 大手ハウスメーカーで建てられる家の多くは、高気密・高断熱仕様に加えて、太陽光発電システムや蓄電池などの省エネ設備が搭載されたZEH(ゼッチ)仕様となっている。

 ZEHとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略で、高断熱とともに太陽光発電システムなどを導入することで年間の一次エネルギー消費量収支をゼロにすることを目指した住宅だ。これらの設備は数百万円するので、最近の大手ハウスメーカーの家は年々高額になっているのだ。

 とはいえ、注文住宅なので、これらの高額な設備は付けないことも可能。ちなみにもっともZEH建設実績が多いのは積水ハウスで、2019年のZEH比率は87%となっている。

 なお、ZEH住宅にすることで、最大112万円の補助金を受け取れるメリットもある。詳しくは、以下の記事を参考にしてほしい。

【関連記事はこちら】>>ZEH(ゼッチ)補助金は最大112万円! ネット・ゼロ・エネルギーハウス支援事業を徹底解説

注文住宅で大事なのは相場よりも、どのような家を建てたいのか

 以上のように、建てたい家の仕様によって建築費は2倍前後の差が出ることになる。そのため、大事なのは自分がどのような家を建てたいのかだ。例えば、

そこそこの家に住み、ほかでお金を使いたい
→1000万円台で建てられる「ローコスト住宅会社」

・一点豪華主義のように特定の分野でこだわりがある
→2000万円台の「一般的な工務店」

・予算に余裕があり、特に部材などを指定しなくても総合的に高品質で省エネな家を建てたい
→3000万円台の「大手ハウスメーカー」

 といった選択になる。注文住宅の建築を考える際、約2500万円という相場を気にするよりも、上記の点を踏まえて考えてみるとよいだろう。

【関連記事はこちら】>>予算2000万円と3000万円で注文住宅は何が変わるのか?スペックの違いやポイントをプロが徹底解説!

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