フルリノベーションのリフォーム会社おすすめランキング！ 大手11社の口コミ・評判、特徴などを徹底比較

一戸建てやマンションのフルリノベーションを行いたい場合、どのリフォーム会社を選べばいいのだろう。実際に大手リフォーム会社でリフォームした人にアンケートを実施。価格満足度から業者の対応まで10項目に点数をつけてもらいランキングを作成した。各社の口コミや評判も掲載しているので、フルリノベーションを検討している人はランキングを活用し、会社選びの参考にしてほしい。

大手11社を比較！
フルリノベーションのリフォーム会社おすすめランキング

 「フルリノベーションのリフォーム会社おすすめランキング」は、ダイヤモンド不動産研究所がアンケートを実施し、実際にリフォームを行った1544人の回答をもとに作成。今回評価対象とした大手リフォーム会社の中から、11社を総合評価の高い順にランク付けした。
※大手の中での相対比較であるため、ランキング外であるからといって、必ずしも満足度が低いわけではない。

　評価項目は10項目だが、ランキング表にはリフォーム会社選びで得に重要度の高い項目として、以下の6項目を掲載する。

　それでは、ランキングを見てみよう。

フルリノベーションのリフォーム会社おすすめランキング全11社

　フルリノベーションのリフォーム会社ランキングは以上のような結果となった。本記事の監修者でリフォームコンサルタントの高橋みちる氏に、ランキングの総評を伺った。 

　実際にリフォーム会社を選ぶ際には、「リフォーム一括見積もりサイト」を利用して複数の会社に見積もりを依頼して比較するのがおすすめだ。下表は主なリフォーム一括見積もりサイトの比較表なので、参考にしてほしい。

リフォーム一括見積もり・会社紹介サイト おすすめ12社を比較！

ランクインした11社の特徴や口コミ・評判を徹底比較！

　ここからは、ランクインしたリフォーム会社11社の特徴、実際に利用した人の口コミ・評判、会社概要、サービス内容を紹介しよう。

1位 ミサワリフォーム（旧ミサワホームイング）

■ミサワリフォームの特徴

　ミサワリフォームは、注文住宅大手のミサワホームグルーブのミサワホームイングが2018年に社名変更した会社。ミサワホームで建てた住宅以外のリフォームにも対応する。

　対応エリアは全国で、実際の運営は「ミサワホーム九州」のように地域名を冠した関連会社が担っている。24時間365日対応のコールセンターがアフターフォローするのも安心感があるようで、アンケート調査でも高評価を得た。

　大手ハウスメーカーの中では早くからリフォームに取り組んでおり、今回のアンケート調査でも、企画・提案力が8.4点（平均7.4点）、アフター対応が8.0点（平均7.1点）と、デザイン性やアフターメンテナンスの点で他社を一歩リード。

　アンケート調査では、企画・提案力が評価されたが、実際、設計は100%建築士（一級・二級）が担当することで高い提案力を実現している。

　また、価格満足度で評価を落としがちなハウスメーカー系のリフォーム会社の中で、ミサワリフォームは唯一、価格面で平均を上回ったのもポイントだ。

　内外装と水回りだけを刷新するリフォームをベーシックプランとし、間取り変更や屋根のふき替えなど、加えるオプションの数によって費用が変わる「定額制」を採用しており、見積もり金額もわかりやすくなっている。

　表層リフォームやフルリノベーションなどを検討している人で、建てた会社にこだわらないという人は見積もりを依頼してみるとよいだろう。

【関連記事】＞＞ミサワリフォーム（旧ミサワホームイング）の特徴、評判は？ デザイン性の高いリフォームを検討している方におすすめ！

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2位 積水ハウスリフォーム

■積水ハウスリフォームの特徴

　積水ハウスリフォームは、積水ハウスの家だけを専門に行うリフォーム会社。同じ積水グループなので建てられた年代による構造や部材などの違いも把握し、適切なリフォーム材料や施工方法でリフォームができる。

　一邸ごとのメンテナンス履歴なども記録・保管されているので安心して工事を任せられる。積水ハウスで建てた家に住んでいる人なら、有力な選択肢になるだろう。

 「積水ハウス総合住宅研究所」を中心に、商品や施工方法について研究しており、台風や地震に対する耐久性や耐候性、快適性などを評価検証しているのも特徴だ。

　今回のアンケート結果では、施工内容・品質で9.2点（平均8.5点）と高評価を受けているが、価格満足度は5.9点（平均6.4点）と評価が低かった。

　また、アフターメンテナンスは、8.0点（平均7.1点）と高く評価されている。全国約90拠点に専任スタッフを約1500人配置し、補修やメンテナンスが必要になった場合でも迅速な対応が可能だ。

【関連記事】＞＞積水ハウスリフォームの特徴、評判は？ 積水ハウスオーナー向けの質の良い純正リフォームが高評価！

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3位 住友林業ホームテック

■住友林業ホームテックの特徴

　総合木材企業である住友林業のグループ会社、住友林業ホームテックが手がけるリフォームサービス「住友林業のリフォーム」。木の強さや機能性、表現力を知り尽くしているので、木にこだわったリフォームが得意。住友林業の家でなくてもリフォームに対応している。

　建築士の資格を持った1,000人を超えるリフォームエンジニアが、相談と設計を担当。建築のプロが現在の住まいの不満や要望を聞いたうえで、最適なリフォームプランを作成してくれる。

　ハウスメーカーなので、小規模リフォームはもちろん、二世帯住宅化やバリアフリー化、中古物件リノベーションなど、大規模な改修工事でも任せられる安心感がある。特に木造古民家の再生に力を入れており、築100年〜150年を超えるような旧家のリフォームも可能だ。

　約30年で累計34万棟以上の実績があり、総合木材企業として木材に強みを持つ点から、アンケートの結果でも、内容・品質での評価は8.7点（平均8.5点）と高い。また、着工前のトラブルの少なさは9.9点（平均9.3点）とランキング対象の大手ハウスメーカー9社中、最高得点を獲得した。

　リフォームエンジニアによるリフォームアドバイス、資金計画サポート、仮住まい・引っ越し業者の紹介など、無料サービスが充実しているのもポイント。支店やショールームでは「リフォーム事例現場見学会」も開催しているので、実際にリフォームした住宅を見たいときには問い合わせてみるとよいだろう。

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4位 三井デザインテック（旧三井ホームリモデリング）

■三井デザインテックの特徴

　三井デザインテックは、2020年に三井不動産リフォーム株式会社と統合される形で新規発足した「デザイン力」を売りにした会社。「三井のリフォーム」として、三井ホームで建てた住宅以外のリフォームにも対応する。

　デザイン力はもちろん、大規模なフルリフォームや物件購入＋フルリノベーションにより、耐震や断熱、省エネ、バリアフリーなど、住宅性能を向上させるリフォームにも注力しており、近年頻発する台風やゲリラ豪雨などへの対策も提案してもらえるのは好印象だ。

　リフォーム専門の設計士を「リフォームプランナー®（三井不動産グループの登録商標）」と命名し、1986年に組織化。現在は約150人のリフォームプランナーが在籍しており、顧客の家族構成や日々の暮らし方、ライフスタイルを元に、デザイン面の提案を作成している。

　実際のリフォームに際しては「企画・営業担当」「リフォームプランナー®」「施工・品質担当」の3者によるプロジェクトチーム制を採用。近年のリフォームの多様化や複雑化、大型化といったニーズにも応えられる体制を構築。アンケート結果でも、説明や見積もりで7.6点（平均7.4点）、企画力・提案力7.7点（平均7.4点）と評価に反映された。

　トラブルの少なさでは、着工前が9.7点（平均9.3点）、工事中が9.2点（平均8.8点）と高く、完成後については9.5点（平均8.7点）と大手ハウスメーカー全9社中、最高点を獲得。工事中のトラブルの少なさが際立つ結果となった。

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5位 旭化成リフォーム

■旭化成リフォームの特徴

　旭化成リフォーム株式会社は、旭化成ホームズが新築を手がけるのに対し、リフォーム事業を担う会社として1980年に創業。旭化成ホームズのヘーベルハウスだけでなく、他社で建てた住宅についても、防水改修から内装・外装まで幅広いリフォームに対応してもらえる。

　ヘーベルハウスであれば、構造の成り立ちや断熱材の入り方、床下の構造など、隠れた部分についても新築時からの情報が一元管理されている。そのため、間取り変更を伴うフルリフォームや、内装・設備だけをリニューアルする部分リフォームなど、適切なリフォームプランを提案してもらえるのがメリットだ。

　アンケート結果では、内容・品質が9.4点(平均8.5点）と大手ハウスメーカー全9社中トップ。工事のトラブルの少なさに対する評価も高く、着工前が9.6点（平均8.7点）、着工中が9.3点（平均8.7点）、完成後が9.2点（平均8.7点）となった。

　料金は面積（坪単価）に応じて価格を提示する定額システムを採用しわかりやすく品質の良さも評価されたが、価格満足度は5.2点（平均6.6点）と平均を大きく下回った。価格が高くても、トラブルなく高品質なリフォームを行いたいという人は見積もりを依頼してみるとよいだろう。

【関連記事はこちら】>>旭化成リフォームの評判は？ 実際にリフォームをした経験者からメリット・デメリットを聞き取り！

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6位 東急Re・デザイン

■東急Re・デザインの特徴

　東急不動産ホールディングスの、リフォームやリノベーションを中心に行う会社。1967年に東急不動産が販売する住宅のアフターサービスを行うことを目的に設立され、現在は他社が建築した住宅のリフォームも手がけている。

　部分リフォームやフルリフォームはもちろん、住宅購入＋リノベーションにも対応。「住まい再生プランナー」が窓口となり、設計・施工、アフターサービスまでリフォームの専任チームがサポートしてくれる。

　ホームページで「話してつくるリフォーム」とうたっているように対話からリフォームプランを作成することを重視。アンケート結果でも企画力や提案力が7.6点（平均7.4点）と評価されている。一方で、説明や見積もり7.0点（平均7.4点）、工事完了後のトラブルの少なさが8.2点（平均8.7点）と評価を落とした。

　価格面では、床面積と間取りに応じて価格が決まる「定価制」を採用しており、追加料金が発生しないため予算を立てやすい。無料耐震診断、仮住まい、引っ越し、トランクルームのあっせんなど、無料サービスも充実している。

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7位 パナソニックホームズ（旧パナホーム）

■パナソニックホームズ（旧パナホーム）の特徴

　パナソニックホームズは、パナソニックとトヨタ自動車が2020年に設立したプライムライフテクノロジーズ株式会社のグループ会社。パナホームズが建てた住宅はもちろん、他社が建築した家のリフォームにも対応する。

　老後に備えたバリアフリーや二世帯住宅へのリフォーム、子育てを楽しむための家にするなど、ライフスタイルに合ったトータルリフォームの提案を得意としている。

　リフォームに際しては、ヒアリングシートを活用して細かに希望を聞き取るコンサルティングを実施する。営業・設計・インテリア・施工のそれぞれの分野で経験豊かな担当者が専任スタッフとなり、チームとなってサポートしてくれる。物件探しからリフォームまでのワンストップリノベーションにも対応可能だ。

　アンケート結果では、内容・品質が8.8点（平均8.5点）と高く、口コミでも品質の良さが評価されていた。しかし、スピードと態度・マナーは平均を0.1ポイント上回ったものの全体的に平均以下となった。

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8位 新築そっくりさん（住友不動産）

■新築そっくりさん（住友不動産）の特徴

　住友不動産が手がける「新築そっくりさん」は、中古住宅を新築のように刷新する、まるごとリフォームを売りにしている。間取り変更や耐震補強など、大規模リフォーム（リノベーション）がメインだが、水回り、屋根・外壁塗装など部分リフォームにも対応可能だ。

　住友不動産のマンションはもちろん、他社のマンションや一戸建てにも対応する。工事開始後に不足の事態が発生しても、追加料金がかからない完全定価制システムを採用しているのも特徴だ。

　まるごとリフォームでは、仮住まいのサポートをしているほか、リフォーム中の家に住みながら工事を行う「住みながら工事」サポートも行っており、アンケート調査の工事中のトラブルの少なさで9.0点（平均8.8点）と比較的高評価を受けた。一方で、施工内容・品質、完了後のトラブルで評価を落としている。

【関連記事】＞＞新築そっくりさん（住友不動産）リフォームの評判、メリット・デメリットは？ 大規模リノベーションを検討している人や、定額制プランでリフォームをしたい人におすすめ！

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9位 セキスイハイムグループのリフォーム

■セキスイハイムグループのリフォームの特徴

　セキスイハイムグループのリフォームは、セキスイハイム以外の戸建てやマンションに対応するリフォーム会社だ。

　建築関係の資格を有するリフォームコーディネーターが、専任の窓口として対応しており、セキスイハイム以外の家でも安心してリフォームの依頼が可能。なお、セキスイハイムの家に対するリフォームは、セキスイファミエスが対応する。

　施工内容は、原則その建物がなくなるまで電子カルテのように保管される。将来、再度リフォームするときや、売却時にリフォーム履歴を提示したいときにも役立ちそうだ。

　アンケート結果では、着工前のトラブルの少なさが9.4点（平均9.3点）、工事中のトラブルの少なさが8.9点（平均8.8点）とかろうじて平均を上回ったものの、ほかはすべて平均以下となった。

　ランキング対象のハウスメーカー全9社の中で、価格満足度が5.2点（平均6.4点）と下から2番目、態度・マナーが6.4点（平均7.5点）と最下位となっているのが気になるところ。

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10位 セキスイファミエス

■セキスイファミエスの特徴

　セキスイファミエスでは、セキスイハイムの戸建て住宅に住むセキスイハイムオーナーが、長期間安心して住み続けられるようなリフォームを提供している。セキスイハイム以外の住宅には、セキスイハイムグループのリフォームが対応する。

　専門知識を有したリフォームコーディネーターがリフォームプランを提案。リフォームと建て替えのどちらがよいか迷う人には、比較検討できる材料を提供してくれるのもポイントだ。

　今回のアンケート結果では、アフター対応以外の項目全てで平均を下回っており、なかでも価格満足度は4.5点（平均6.6点）と、全社中で唯一の4点台。2番目に低評価の大和ハウスリフォームと比較しても0.6ポイントも低い。全体的なリフォーム内容に対して、価格の高さが際立つ結果となった。

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11位 大和ハウスリフォーム

■大和ハウスリフォームの特徴

　大和ハウスリフォームは、自社の住宅だけでなく他社で建築した住宅のリフォームにも対応する。リフォーム前には、独自の基準をクリアしたインスペクターによるインスペクション（住宅診断）を行ってもらえるので安心だ。プラスアルファで耐震診断や断熱診断にも対応しているのが特徴。

　今回のアンケート結果では、着工前のトラブルの少なさが9.4点（平均9.3点）とかろうじて平均を上回ったものの、全体的にスコアが低く、最下位に沈んだ。

　ホームページでは、リフォームにかかる費用の目安を価格に含むもの・含まないものを明示したうえで提示しており検討しやすくなっているものの、説明や見積もりは6.9点（平均7.4点）と低評価だった。また、アフター対応が6.4点（平均7.1点）と調査対象のハウスメーカーの中で唯一6.0点台なのが気になるところだ。

【関連記事】＞＞大和ハウスリフォームの特徴・評判は？ 新築を大和ハウスで建てた人、工事前の建物調査をしっかりやりたい人におすすめ！

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フルリノベーションで失敗しない会社選びのポイント

　フルリノベーションとは、住宅の構造部分だけを残して内装を撤去し、間取りからすべて新しく作り変える大規模な改修を指す。スケルトンリフォームやスケルトンリノベーションとも呼ばれる。

　従来、住宅が劣化したときには、古くなった部分だけを新しいものと交換して「元に戻す」のが一般的だった。これはいわゆる「リフォーム」に該当する。

　対してフルリノベーションでは、現状をすべてリセットし、今の自分たちのライフスタイルにあった住宅へとすべてを刷新する。マイナスをプラスにし、今よりもより良い住環境を目指す点が、マイナスをゼロに戻す原状回復をゴールとするリフォームとは根本的に異なるといえるだろう。

　フルリノベーションを依頼する際、どのようなリフォーム会社を選べば失敗を避けることができるのだろう。

　リフォームコンサルタントの高橋みちる氏によると、「フルリノベーションのような間取りからすべてを新しくするような工事は、構造上、安全かどうかの検証が必要なので、新築を建てる技術力のあるハウスメーカーを選ぶべきです」と話す。

一戸建てのフルリノベーションなら、ハウスメーカー系の会社に依頼

　一戸建てのフルリノベーションを依頼する会社を選ぶときの選択肢は大きく分けて2つある。家を建てたハウスメーカーや工務店に依頼するか、それ以外の会社を選ぶかだ。どちらを選べばよいかは状況により異なるが、一般的な判断方法を紹介しよう。

・家を建てたハウスメーカーや工務店をまず検討する

　一戸建て住宅であれば、家を建てたハウスメーカーや工務店に依頼するのがもっとも無難な選択といえる。リフォーム工事を予定している家を建てたハウスメーカー・工務店であれば、構造や仕様を把握しており、また図面や仕様書なども保管している可能性が高いためだ。

　とくにツーバイフォーで建築された住宅は、壁が家を支える構造となっているため、通常の木造軸組工法で建てられた家よりも制限が多い。対応できる業者も少ないことから、基本的には家を建てたハウスメーカーに相談することをおすすめしたい。

　また、ハウスメーカーの長期保証に加入している場合は、他社に工事を依頼すると保証対象外となったり継続を断られたりする恐れがある。保証を継続したい場合も、家を建てた会社に相談しよう。

・家を建てた業者以外に依頼する場合は、経験値を重視する

 「図面や仕様書がなければ工事できない」と断る業者はいないので、保証の問題さえ気にならないなら、家を建てたハウスメーカーや工務店以外に工事を依頼しても問題はない。

　ただし、一戸建てのフルリノベーションは、単なる壁紙や床の張り替え、ユニットバスの入れ替えなどとは異なり大がかりな工事になる。築年数によっては、家全体の断熱を検討する必要もあるはずだ。

　近年はさまざまな業種の会社がリフォーム・リノベーションに参入しているが、基本的には家の新築も行っているハウスメーカーや工務店を選んだほうが、経験値の高さを考えると安心して任せられるだろう。

マンションのフルリノベーションなら、マンションデベロッパーでも良い

　マンションのフルリノベーションに関しては、木造住宅ほど繊細ではないため建物を建てたマンションデベロッパーにこだわる必要はない。そのため、リフォームを提供しているマンションデベロッパーかハウスメーカーを選べばよいだろう。

　ただし、マンションと一戸建てでは行う工事が異なるため、マンションのリノベーション工事に精通し、実績が豊富な業者を選ぶのがおすすめだ。

　以上のような観点で、フルリノベーションを依頼する会社を選ぶとよいだろう。ただし、多くのハウスメーカーやマンションデベロッパーの中からどの会社が自分たちに合うのかどうかの見極めは困難なので、今回のランキングをリフォーム会社選びの参考にしてほしい。

フルリノベーションのメリット・デメリットは？

　高額になりがちなフルリノベーションを行う前に、メリット・デメリットを理解したうえで検討することが大切なので、確認しておこう。

フルリノベーションのメリット

　まずは、フルリノベーションのメリットを見てみよう。メリットは大きく分けて3つある。

メリット① ライフスタイルに合った住まいに刷新できる

　フルリノベーションでは、内装をすべて撤去したうえでゼロから再設計する。そのため、今の自分たちに合った住まいに刷新できるのがメリットと言える。

　例えば、ひと昔前の家ではリビングの横に和室を設けることが多かったが、椅子とテーブルの生活では和室は不要と感じる人は多い。また近年は、壁付けキッチンよりも家族とコミュニケーションを取りながら料理ができる対面キッチンの人気が高い。

　老後に備えてバリアフリーにしておきたい、細かく区切られた部屋を広々としたワンフロアにしたいなど、今のライフスタイルに作り変えられるのはフルリノベーションのメリットだ。

メリット② 住宅性能を向上できる

　通常の壁紙や床材の張り替え、水回りの交換などでは、表面的な改修にしかならない。目に見えない部分やリフォームされなかった箇所は、そのままさらに劣化していく。また部分的に断熱工事を行ったとしても、家全体の性能向上にはつながらない。

　しかし、フルリノベーションでは内装をすべて取り払うため、通常のリフォームでは難しい給排水管の交換や、断熱改修なども行える。家全体の住宅性能が向上し、快適な住まいを実現できるのだ。

メリット③ 新築や建て替えよりもコストを抑えやすい

　フルリノベーションは、新築購入や建て替えよりもコストを抑えやすいのもポイント。例えば、現在住んでいる家をリノベーションする場合には、構造部分には費用がかからないため建て替えよりも安くなるのが一般的だ。

　中古物件を購入する場合も、住宅は築年数が古くなるほど価格が下がっていくため新築よりも安価に購入できる。築25年前後になると、一戸建てもマンションも価格がほぼ下がりきり、リノベーション費用を足しても新築よりも安くなるケースが多い。

　とくに都市部においては、新築戸建てや新築マンションの価格は高騰する一方で、簡単には手を出しづらくなっている。中古住宅のリノベーションは、よい選択肢となるだろう。

【関連記事はこちら】>>スケルトンリフォームの費用相場、工期の目安は？ 注意すべきポイントやリフォーム業者の選び方も解説！

フルリノベーションのデメリット

　フルリノベーションには、デメリットもあるので把握しておこう。

デメリット① 工事費が高額になる可能性がある

　フルリノベーションは自由に家を設計し、住宅設備や建材も好みのものを選んで導入できるため、希望をすべてかなえようとすると予算が膨らんでしまう。場合によっては工事費が高額になる可能性がある点には注意が必要だ。

　とくに戸建て住宅については、1981年5月31日以前に建築確認申請された、旧耐震基準で建てられている場合、大がかりな耐震改修が必要になることも考えられる。基礎から工事をおこなうとなると、実質新築と変わらないほど費用がかかることすらあるだろう。フルリノベーションを検討するときには、必ず建て替えの見積もりも取って比較しよう。

デメリット② 工期が長くかかる

　フルリノベーションは通常のリフォームと違い、住みながらの工事はできないため仮住まいが必要になる。しかもフルリノベーションは工事規模が大きいため、通常のリフォームよりも工期が長くかかるのが一般的だ。

　中古物件を購入してのフルリノベーションの場合も、物件の購入後すぐに住宅ローンの支払いが始まるため、ローンの返済と家賃の二重払いの期間が長くなることは頭に入れておこう。

フルリノベーションのリフォーム会社おすすめランキングまとめ

　住宅をフルリノベーションするときには、ツーバイフォーの一戸建てや、新築時の保証を継続したい場合をのぞけば、基本的にはどの業者を選んでも問題ない。ただし大がかりな工事となるため、基本的にはフルリノベーションに慣れた経験豊富な業者を選ぶことをおすすめする。

　戸建てであれば新築を手がけているハウスメーカーから、マンションであればマンションリノベーションの実績が多いハウスメーカーやマンションデベロッパーから選ぶとよいだろう。

　会社を比較するときには、まずはこれまでの実績や資格の有無を公式サイトで確認しよう。そのうえで、今回紹介した実際に利用した人の声や評価を参考にするとよいだろう。

カテゴリー別リフォーム会社ランキング

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