地元の中小不動産仲介会社に売却を依頼するメリット・デメリットとは? 素人同然の営業担当に要注意!

2022年11月15日公開(2022年11月15日更新)
梶本幸治:株式会社レコ 取締役・コンサルティング本部長

今回は「大手ではなく、地域に密着した地元の中小不動産仲介会社に売却を依頼するメリット・デメリット」について、不動産会社向けの集客・教育コンサルを行っている私、株式会社レコの梶本幸治が解説いたします。中小不動産仲介会社で注意したい、素人同然の営業担当者を見分ける方法についても紹介するので、参考にしてください。

地元の中小不動産仲介会社に売却を依頼するメリット

地域密着型の不動産仲介会社
地域情報に精通する地元の中小不動産仲介会社(出所:PIXTA)

 前回のコラム(大手不動産仲介会社は本当に高く売却してくれる? 買取ばかりすすめてくる営業担当者には要注意!)の中で、必ずしも大手不動産仲介会社のほうが高く売ってくれるとは限らず、「大手不動産仲介会社の提示してきた査定価格だからといって、うのみにしてはいけない」ということをお伝えいたしました。

 今回は、地域密着型の地元の中小不動産仲介会社に売却を依頼する時に、注意すべきポイントを紹介しましょう。

 不動産仲介会社で大手と聞くと「何となく安心」と感じる方が多いでしょう。一方、大手に比べて中小に対しては「何となく不安」と感じてしまう方も多いのではないでしょうか。

 しかし、地元の中小不動産仲介会社の中には、大手よりも高い不動産スキルを持ち、素晴らしいサービスを提供している会社も少なくないのです。

 では、売主の立場から見たときの中小不動産仲介会社を選択するメリットについて見てみましょう。

メリット① 地域の情報に精通しており物件と買主の最適なマッチングが可能

 不動産という「究極の一点もの商品」を扱うに当たって、そのエリアに精通していることが大切です。ここでいう地域の情報とは、不動産の成約事例や販売情報など不動産売却に直接関係するものはもちろんのこと、その他、地域全般の情報を指します。

 「この場所は昔、池だったから建物を建てる時は注意したほうがよい」
「近くに大きな病院が来年建つ予定だから安心」
「この辺りでおいしいお魚を買いたいときはスーパー〇〇がおすすめ」
「〇〇学習塾は国公立大への合格率が高い」

 といったマニアックな生活情報にまで精通しています。

 そして、これらの情報に精通することによって、買主へより高いレベルの提案が可能となり、その結果として物件と買主との最適なマッチングを生じさせ、思わぬ高値成約を実現するケースがあるのです。

メリット② エリア限定客のストックが豊富

 不動産売買仲介業では、いまだに顧客管理を営業担当者が属人的に行っているケースが少なくありません。

 当然、大手不動産仲介会社は最新の顧客管理システムを導入しているのですが、「顧客情報を入力したからといって業績が上がるわけじゃない」と事務作業を軽視している営業担当者が多く見受けられます。そのため、肝心の顧客情報入力や顧客情報活用が不十分となっているのです。

 ある大手不動産仲介会社が、新しい顧客管理システムを導入した後、その会社の幹部の方に「顧客管理システムを導入後、仕事面で何か変化はありましたか?」と質問したところ、その幹部の方は「顧客管理ステムに入力しろ! と営業担当者に指示する仕事が増えただけですね(笑)」とおっしゃっておられたものです。

 大手不動産仲介会社は転勤も多く、属人的な顧客管理も担当者の転勤と共にうやむやになることが多いにもかかわらず、システムによる顧客管理もままならぬとあっては、エリア限定で不動産を探している方の情報なども雲散霧消してしまうのがオチです。

 この点、良くも悪くも営業メンバーの入れ替わりが少ない地元の中小不動産仲介会社では、エリア限定で不動産を探している方の情報も継続的にストックされており(ただし、属人的な管理方法ですが…)、これらストック顧客は売主が不動産を売却する際の、「高値購入の買主予備軍」として期待することができます

メリット③ いつも「そこ」にいてくれる安心感

地域密着型不動産仲介会社のメリット
地域密着型の不動産仲介会社はいつでも相談できる安心感がある(出所:PIXTA)

 メリット②でも触れましたが、大手不動産仲介会社営業担当者は、数年で他の支店、営業所へ転勤してしまいます。

 買主からすれば「一生に一回の買い物」を手伝ってくれた営業担当者が遠方へ転勤してしまうのは、少し寂しく、また不安に感じられることもあるでしょう。

 その点、地元の中小不動産仲介会社は、ほぼ固定されたメンバーで、変わらぬ場所で店舗を構えている訳ですから、買主からすれば何かを相談した時、同じ場所に同じメンバーがいてくれることは安心でしょう。この安心感が高値成約につながることもあると思います。

 このように見ていくと、地元の中小不動産仲介会社はシステマチックで冷たい大手不動産仲介会社と比べ、地域に根差した人間味あふれる温かいサービスを提供してくれそうです。

 人と人とのつながりを大切に、末永い付き合いを希望される場合は、地元の中小不動産仲介会社を選びましょう!

 …と言いたいところですが、そうとも言い切れない理由もあります。

地元の中小不動産仲介会社に売却を依頼するデメリット

 上記のメリット①~③の中で私は次のように申し上げました。

・良くも悪くも営業メンバーの入れ替わりが少ない地元の中小不動産仲介会社では、エリア限定で不動産を探している方の情報も継続的にストックされている

・買主からすれば何か相談したい時、同じ場所に同じメンバーがいてくれる安心感がある

 中小不動産仲介会社は大手のようにコロコロとメンバーが変わることはなく、地域密着でキャリアを積み重ねてきた、信頼できる営業スタッフが勤務していることを前提に、売主としてのメリットをご説明しました。

 その直後にこのようなことを申し上げるのは気が引けますが、コロコロとメンバーが変わり、全く信用するに足らない営業担当ばかりの中小不動産仲介会社も実は多いのです。

 中小不動産仲介会社の中には、超ワンマン・超パワハラ社長が経営する会社も少なくありません。このような会社では営業社員は使い捨ての駒です。

 「良くも悪くも営業メンバーの入れ替わりが少ない」どころではなく、半年前に在籍していた社員が今は誰もいないなんていうことも珍しくありません。

 また、このような会社では営業担当の欠員が生じますので、常に社員募集を行っています。その社員は使い捨ての駒ですから、経験・経歴、人間性など全く考慮せず「来るものは拒まず(そして、成績が悪ければすぐにクビにする)」状態で採用するものですから、素人同然の営業担当者が接客を行うことになります。

 したがって、メリット①でご紹介した地域の情報に精通しているどころか、不動産の基本すら知らない素人営業担当者ばかりの会社も存在するのです。

素人同然の営業担当者に要注意! 見分ける方法とは?

 では、こんな会社(営業担当者)に引っかからないための簡単な方法をお伝えしますね。

求人情報で確認する

 その会社が出している求人を、採用媒体などで探してみましょう。

 「経験不問。年齢不問。高いインセンティブ」の3つを同時にうたって求人を行っている会社は少し気を付けましょう。「使い捨ての駒」を募集していますと言っているに等しい訳ですから。

社歴・不動産業歴を確認する

 年配でベテランっぽい雰囲気を醸し出しながらも「ズブの素人」なんていうこともあります。年配者が営業担当の場合は、社歴・不動産業歴を尋ねましょう。

専門用語の意味について質問する

 若い営業担当者の場合は、不動産専門用語の質問をしてみましょう。

 例えば「契約不適合責任って何ですか?」など、基本的な不動産用語を聞いてみましょう。まともな会社ならその程度のことは、研修で学ばせてから営業現場に出します。それすらできていない会社には気を付けましょう。

大切な不動産を高値で売ってくれる会社を選びましょう

素人の不動産営業担当者
ベテラン風の担当者だが不動産の素人かもしれない(出所:PIXTA)

 これらが全て「駄目な証拠」とは言えませんが、大切な財産である所有不動産の売却を依頼する相手ですから、しっかりと見極めてから売却の依頼先を決めてください。

 私はどちらかというと「不動産売却においては、大手不動産仲介会社よりも地元の中小不動産仲介会社に任せたほうがよい」と考えています。

 ただし、中小不動産仲介会社の中には、驚くほどレベルの低い営業担当者のいる会社や組織の体をなしていないむちゃくちゃな会社が残念ながら存在します

 中小不動産仲介会社に売却を依頼する場合は、そんな会社や営業担当に捕まらず、先に述べた方法で確認するなどして信用に足るしっかりとした会社を探しましょう。

 また、大手不動産仲介会社の場合は、会社組織も営業担当者も、最低限のレベルは保証されています。とんでもなくむちゃくちゃな会社や営業担当者はまずいないでしょう。

 大手か地元の中小か、それぞれのメリット・デメリットなどを確認して、高値で売却してくれる不動産仲介会社を探すようにしてくださいね。

【関連記事はこちら】>>大手不動産仲介会社は本当に高く売却してくれる? 買取ばかりすすめてくる営業担当者には要注意!

  • RSS最新記事

<不動産売却の基礎知識>
相場を知るために、まずは「一括査定」を活用!

 不動産の売却に先駆けて、まずは相場を知っておきたいという人は多いが、それには多数の不動産仲介会社に査定をしてもらうのがいい

 そのために便利なのが「不動産一括査定サイト」だ。一括査定サイトで売却する予定の不動産情報と個人情報を一度入力すれば、複数社から査定してもらうことができる。査定額を比較できるので、不動産の相場観が分かるだけでなく、きちんと売却してくれるパートナーである不動産会社を見つけられる可能性が高まるだろう。

 以下が主な「不動産一括査定サイト」なので上手に活用しよう。

↓おすすめ不動産一括査定サイトはこちら↓
◆SUUMO(スーモ)売却査定
特徴 圧倒的な知名度を誇るSUUMOによる一括査定サービス
・主要大手不動産会社から地元に強い不動産会社まで2000社以上が登録
対応物件 マンション、戸建て、土地
紹介会社数 10社(主要一括査定サイトで最多)※査定可能会社数は物件所在地によって異なります
運営会社 株式会社リクルート住まいカンパニー(東証プライム子会社)
>>SUUMO(スーモ)の詳細記事はこちら
SUUMO(スーモ)無料査定はこちら >>
◆HOME4U(ホームフォーユー)
特徴 悪質な不動産会社はパトロールにより排除している
・20年以上の運営歴があり信頼性が高い
・1800社の登録会社から最大6社の査定が無料で受け取れる
対応物件 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
紹介会社数 最大6社
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証プライム子会社)
>>HOME4Uの詳細記事はこちら
HOME4U無料査定はこちら >>
◆マンションナビ
特徴

マンションの売却に特化
900社以上の不動産会社と提携

対応物件 マンション
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
運営会社 マンションリサーチ
>>マンションナビの詳細記事はこちら
マンションナビ無料査定はこちら >>
◆いえカツLIFE
特徴

・対応可能な不動産の種類がトップクラス

共有持ち分でも相談可能
訳あり物件(再建築不可物件、借地権、底地権など)の査定も対応

対応物件 分譲マンション、一戸建て、土地、一棟アパート・マンション・ビル、投資マンション、区分所有ビル(1室)、店舗、工場、倉庫、農地、再建築不可物件、借地権、底地権
紹介会社数 最大6社(売買2社、買取2社、リースバック2社)
運営会社 サムライ・アドウェイズ(上場子会社)
>>いえカツLIFEの詳細記事はこちら
いえカツLIFE無料査定はこちら >>
◆ズバット不動産売却
特徴 厳選した不動産会社のみと提携
比較サイト運営歴20年以上の会社が運営
・情報セキュリティマネジメントシステムの国際認証基準である「ISO27001」の認証を取得しており安心感あり
対応物件 マンション、戸建て、土地、一棟マンション、一棟ビル
紹介会社数 最大6社
運営会社 ウェブクルー
ズバット不動産売却無料査定はこちら >>
◆イエウール
特徴

掲載企業一覧を掲載、各社のアピールポイントも閲覧可能
2000社以上の不動産会社と提携
・対応可能な不動産の種類が多い

対応物件 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
紹介会社数 最大6社
運営会社 Speee
>>イエウールの詳細記事はこちら
イエウール無料査定はこちら >>
◆LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)
特徴

日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営
2400社以上の不動産会社と提携
匿名査定も可能で安心

対応物件 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
紹介会社数 最大6社
運営会社 LIFULL(東証プライム)
>>LIFULL HOME'Sの詳細記事はこちら
LIFULL HOME'S無料査定はこちら >>

 

一括査定サイトと合わせて
利用したい査定サイト

◆ソニーグループの「SRE不動産」売却査定
特徴 ・両手仲介・囲い込みを行わない
・上場企業のソニーグループが運営
・売却専門の担当者がマンツーマンで高値売却を追求
対応物件 マンション、戸建て、土地(建物付きを含む)、収益用不動産
対応エリア 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県
運営会社 SREホールディングス株式会社(ソニーグループ)
>>SRE不動産の詳細記事はこちら
60秒で簡単入力!「囲い込み」を行わない不動産会社
 
TOP