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不動産売却の注意点
【第28回】2019年7月17日公開(2019年7月29日更新)
梶本幸治
梶本幸治

梶本幸治(かじもと・こうじ)氏:不動産売買の業界の裏の裏まで知りつくした不動産業専門コンサルタント。普段は売却を中心とする不動産梅者のコンサルティングを中心としていますが、こダイヤモンド不動産研究所では、売主の立場に立って、「不動産を売却するときの注意点」を解説します!

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離婚したい!と思ったときに
「家を売るといくらになるか」調べる際は、
査定書が自宅に届かないように注意しよう

離婚をきっかけに、マンションなどの不動産を売却される方が増えています。「不動産の査定をして下さい」と依頼して来られる方が30代なら「あっ! 離婚かな」と思ってしまうほどです。そこで今回は、離婚を原因として自宅を売却する際に、「価格査定で注意すべきこと」をお伝えしていこうと思います。

離婚の意思を、
まだ配偶者に伝えていない人は必読

離婚の話し合いをする前に、不動産の査定を行う場合の注意点

 離婚に伴い、「自宅の価格を知りたい」と思ったときに、最も手軽な方法の一つとして挙げられるのが「不動産一括査定サイト」の利用です。

 不動産一括査定サイトなら、所有不動産の概要や個人情報を入力するだけで、6社ほどの不動産仲介会社に対して査定依頼を行えるので、簡単かつ複数のプロの意見を聞くことができて参考になります。

 しかし、離婚に向けた配偶者との話し合いが「現在どの段階なのか」によっては、不動産一括査定サイトの使い方に少し注意が必要です。

 実際に、離婚がきっかけで不動産査定を依頼される方は、主に以下の3つの段階に分かれます。

(1)離婚の意思を配偶者に伝えていない段階
(2)離婚に向けた話し合いの途中
(3)離婚が成立、もしくは、ほぼ成立する見通しが立った段階

 このうち、(2)と(3)の段階であれば特に注意することは無く、不動産一括査定サイトを通じて粛々と売却活動を進めていくだけです。

 一方、少し注意が必要なのは、(1)の「離婚の意思を配偶者に伝えていない段階」です。

 不動産一括査定サイトは、一般の不動産所有者から見れば、不動産の価格査定を複数の不動産仲介会社に対して無料&一括で依頼できるのですから、便利で使い勝手の良いサービスといえます。

 しかし、不動産仲介会社側から見ると、最初から「競合ありき」のサイトですので、同業者間での苛烈な競争が待っています。

少し注意が必要な理由は
「不動産一括査定サイト」のビジネスモデルと関係あり

 不動産一括査定サイトに加盟している不動産仲介会社は、1件の問い合わせを受けるたびに、およそ9000円~1万3000円の料金を不動産一括査定サイトの運営会社に支払います。

 ほとんどの不動産一括査定サイトが、このような"反響課金"の制度を採用しており、反響課金である以上、「他の不動産仲介会社に負けた」「お客様と会えなかった」「お客様に電話に出てもらえなかった」など、仕事につながらなかった場合でも1件当たり、上記の料金が発生するのです。

 そのため、一括査定サイトに加盟している不動産仲介会社は、問い合わせ後、すぐに電話を掛けられる体制づくりを進めており、中には一括査定サイト対応用のコールセンターを設置している会社もあると聞きます。

 こんな風に書くと「商売なのだから競争が激しくて当たり前だ! 不動産屋がどう思おうと、われわれ一般の利用者には関係ないじゃないか! それに、そもそもこんな話と、離婚を原因として自宅を査定する際の注意点と何の関係があるんだ!」と怒られてしまいそうですが、別に不動産仲介会社の肩を持とうとしている訳ではございません。

 ここで知っていただきたいことは、不動産一括査定サイトに加盟している不動産仲介会社は、1件の問い合わせを受けるたびに、9000円~1万3000円くらいの料金をサイト運営会社に支払う義務が発生するため、「必死になって連絡をしてくる」ということなのです。

「この査定書、何なの?」
望ましくない事態を避けるには

 あなたが不動産一括査定サイトを利用されたら、次のようなことを体験させると思います。

・問い合わせ直後に複数の不動産仲介会社から電話が入る
・登録したメールアドレスに多数のメールが届き、携帯のSMSにも連絡が入る
・自宅に査定書や不動産仲介会社の会社案内が届く

 真剣に「不動産を売りたい」「不動産の価格を知りたい」とお考えの方にとってはうれしい対応かも知れませんが、「配偶者に離婚の意思を伝えていない段階」の方にとってはどうでしょう?

 100歩譲って、多数の電話やメールは許容したとしても、「自宅に査定書や不動産仲介会社の会社案内が届く」は絶対に困りますよね。

 まだ「離婚の意思があることを配偶者には伝えていない段階」であるにも関わらず、不動産仲介会社から査定書や会社案内が届けば、配偶者の方に不審がられる可能性もあるからです。

 このような事態を避けるために、不動産一括査定サイトに加盟している不動産仲介会社には「郵便物は送って来ないでほしい」と必ず伝えるようにしてください。

 伝える方法は簡単です。不動産一括査定サイトには「不動産会社への要望」「コメント」といった、自由にメッセージを記載できる箇所がございますので、ここに「今回の査定はまだ家族にも伝えていません。そのため、自宅への訪問や郵便物の郵送などはご遠慮ください」などのコメントを挿入されることをおすすめします。

「わざわざそんなコメントを書かなければ、ゴリゴリ営業してくるなんて……やはり不動産営業マンは怖いよ」と思われたかもしれませんが、不動産の営業担当も「お客様から査定依頼があったから対応している」のであり、無理矢理に踏み込んで来るわけではございません。

 しかし、結果として不利益を被るようなことがないように、上記のようにご自身の要望をしっかりと伝えるようにしてください。

 不動産一括査定サイト自体は、本当に便利なサービスです。上手に使って「あなたの望むサービス」を受けられるようにしましょう。

【関連記事はこちら】>>「離婚」や「相続」で、不動産をすぐに売りたい!
”買い取り業者”の上手な使い方

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<不動産売却の基礎知識>
相場を知るために、まずは「一括査定」を活用!

 不動産の売却に先駆けて、まずは相場を知っておきたいという人は多いが、それには多数の不動産仲介会社に査定をしてもらうのがいい。

 そのために便利なのが「不動産一括査定サイト」だ。一括査定サイトで売却する予定の不動産情報と個人情報を入力すれば、最大6社程度から査定してもらうことができる。不動産の相場観が分かるだけでなく、きちんと売却してくれるパートナーである不動産会社を見つけられる可能性が高まるだろう。

 ただし、査定価格が高いからという理由だけでその不動産仲介会社を信用しないほうがいい。契約を取りたいがために、無理な高値を提示する不動産仲介会社が増加している。

 「大手に頼んでおけば安心」という人も多いが、不動産業界は大手企業であっても、売り手を無視した手数料稼ぎ(これを囲い込みという)に走りがちな企業がある。

 なので、一括査定で複数の不動産仲介会社と接触したら、査定価格ばかりを見るのではなく、「売り手の話を聞いてくれて誠実な対応をしているか」、「価格の根拠をきちんと話せるか」、「売却に向けたシナリオを話せるか」といったポイントをチェックするのがいいだろう。

 以下が主な「不動産一括査定サイト」なので上手に活用しよう。

■相場を知るのに、おすすめの「不動産一括査定サイト」はこちら!
◆HOME4U(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
掲載する不動産会社数 900社 不動産一括査定サイト「HOME4U」の公式サイトはこちら
サービス開始 2001年
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある点。弱点は、提携会社数がやや少なめであること。
HOME4U無料査定はこちら
◆イエウール(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1400社以上 不動産一括査定サイト「イエウール」の公式サイトはこちら
サービス開始 2014年
運営会社 Speee
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、掲載する会社数が多く、掲載企業の一覧も掲載しており、各社のアピールポイントなども見られる点。弱点は、サービスを開始してまだ日が浅い点。
イエウール無料査定はこちら
◆LIFULL HOME'S(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
掲載する不動産会社数 1692社(2018年8月)
サービス開始 2008年
運営会社 LIFULL(東証一部)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】強みは、匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している点。弱点は大手の不動産仲介会社が多くはないこと。
LIFULL HOME'S無料査定はこちら
◆イエイ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1000社 不動産一括査定サイト「イエイ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2007年
運営会社 セカイエ
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、サービス開始から10年以上という実績があるほか、対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある。弱点は、経営母体の規模が小さいこと。
イエイ無料査定はこちら
◆マンションナビ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション
掲載する不動産会社数 900社超、2500店舗 不動産一括査定サイト「マンションナビ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2011年
運営会社 マンションリサーチ
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
【ポイント】 強みは、マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定3社まで対応している点。弱点は、比較的サービス開始から日が浅く、取扱い物件がマンションしかない点。
マンションナビ無料査定はこちら
◆HowMaスマート不動産売却(一般媒介での一括査定)
対応物件の種類 マンション、戸建て(東京23区)
掲載する不動産会社数 10社(一般媒介) HowMaスマート不動産売却の公式サイトはこちら
サービス開始 2015年
運営会社 コラビット
紹介会社数 最大6社
【ポイント】不動産会社探しを支援してくれるサービスで、不動産を売却する際に、不動産会社と会わずに契約が可能。不動産会社との契約は一般媒介なので、不動産会社による違法な「囲い込み」も心配ない。
HowMaスマート不動産売却無料査定はこちら
◆いえカツLIFE(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 分譲マンション、一戸建て、土地、一棟アパート・一棟マンション、投資マンション(1R・1K)、一棟ビル、区分所有ビル(1室)、店舗・工場・倉庫、農地、再建築不可物件、借地権、底地権、その他(共有持分についても査定・売却対象)
営業エリア 東京、千葉、神奈川、埼玉 いえカツLIFEの公式サイトはこちら
サービス開始 2012年
運営会社 株式会社 サムライ・アドウェイズ
(東京マザーズ上場「アドウェイズ」の子会社)
紹介会社数 最大6社(売買2社、買取2社、リースバック2社)
【ポイント】 再建築不可物件、借地権、底地権といった「訳あり物件」の査定にも対応している。共有持ち分でも相談に乗ってくれる査定サイトは少ないので、相談してみよう
いえカツLIFE無料査定はこちら
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