「不動産一括査定サイト」は不動産の相場を無料で知れて便利だが、どこを選べばいいのか悩んでいる人のために、主要な不動産一括査定サイト&査定業者を徹底比較した。「メリット、デメリット」「掲載している不動産仲介会社」「運営会社」「運営開始年」「対応できる不動産の種類」などで徹底的に分析したので、自分に合った最適な不動産一括査定サイト選びの参考にしよう。
◆不動産一括査定サイトを利用するメリットは?
◆一括査定サイト 主要6社
(HOME4U、LIFULL HOME'S、リビンマッチ、イエイ、イエウール、マンションナビ)
・「運営会社」「サービス開始年」「プライバシーマーク認定の有無」で比較!
・「一括査定可能な不動産の種類」で比較!
・「営業エリア」「掲載している不動産仲介会社数」「主な掲載会社」で比較!
・「メリット」「デメリット」「どんな人に向いているか」で比較!
◆一括査定サイト 特徴のある8社
(ハウマ、イエシル、スモーラ、リガイド、すまいValue、いえカツLIFE、不動産査定エージェント、マイスミEX)
◆不動産仲介会社 特徴のある8社
(REDS、マンションマーケット、カウル、三井のリハウス、住友不動産販売、東急リバブル、ミライアス、EGENT)
◆まとめ~一括査定サイトをうまく使いわけよう
不動産一括査定サイトを利用するメリットは?
不動産の相場を知りたい時に「不動産一括査定サイト」は便利な存在だ。不動産の情報や個人情報を一括査定サイトで入力すれば、6社程度の不動産仲介会社に対してまとめて価格査定を依頼できる。価格査定はすべて無料だ。
いちいち不動産会社を探す手間がいらないだけでなく、価格の相場がわかり、複数の不動産会社から様々なアドバイスを得られ、自分に最適な不動産仲介会社を選ぶのに便利だ。営業電話がかかってくるなどのデメリットもあるが、上手に活用したい存在といえる。
ただし、不動産一括査定サービスは数十サイトあり、どこを選んでいいかわからない人も多い。そこで主要な不動産一括査定サイト14社について、徹底的に比較してみた。まず主要6サイトを見て、次に特徴ある8サイトを見ていこう。
HOME4Uは、NTTデータ子会社が運営
まずは不動産一括査定サイト主要6サイトについて、「運営会社」「サービス開始年」「プライバシーマーク認定の有無」を見てみよう。一括査定サイトを使うのであれば、運営会社に信頼感があるサイトや、運営歴が長くてノウハウを持っているサイトを活用したい。個人情報保護のために「プライバシーマーク認定」を取っていれば信頼感はさらに増すだろう。
◆一括査定サイト主要6社の運営会社、サービス開始年 | |||
サイト名 | 運営会社 | サービス開始年 | プライバシー マーク認定 |
HOME4U | NTTデータ・スマートソーシング(親会社が東証一部上場) | 2001年 | ○ |
LIFULL HOME'S | LIFULL(東証一部上場) | 2008年 | × |
リビンマッチ | リビン・テクノロジーズ(東証マザーズ) | 2006年 | ○ |
イエイ | セカイエ(非上場) | 2007年 | × |
イエウール | Speee(非上場) | 2014年 | × |
マンションナビ | マンションリサーチ(非上場) | 2011年 | × |
主要6サイトのうち、運営会社または親会社が上場しているのは、「HOME4U」「LIFULL HOME’S」「リビンマッチ」の3サイトだ。
「HOME4U(ホームフォーユー)」はNTTデータ(東証一部上場)の子会社であるNTTデータスマートソーシングが運営。NTTデータは、言わずと知れたNTTグループの主要企業であり、信頼性がある。HOME4Uでは、不動産一括査定以外にも、不動産の購入、土地活用や賃貸経営の支援サービスも行なっている。
「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」は、誰もが知っている不動産ポータルサイト大手のLIFULL HOME’Sが提供している一括査定サービスだ。運営会社のLIFULLは東証一部に上場している。旧社名はネクストで、2017年に現社名に変更したばかりだ。「リビンマッチ」も2019年6月28日に、東京証券取引所マザーズ市場へ上場している。
一方で、「イエイ」「イエウール」「マンションナビ」は、いわゆるベンチャー企業が運営している。都内に本社を持ち、サイトには運営会社の資本金、住所などを記載している。
次に、運営歴を見てみよう。やはり、ある程度の運用実績を持っていれば安心感を持てる。一括査定サイトを最初にスタートしたのは「HOME4U」で、2001年のこと。すでに17年の実績がある。また、運営歴が10年以上あるのは、「LIFULL HOME’S」「リビンマッチ」「イエイ」だ。
一方で、サイトとして個人情報保護のために「プライバシーマーク認定」を取っているのは、「HOME4U」「リビンマッチ」の2社。大切な個人情報を入力するだけに、きちんと管理されているかどうかを知る指標の一つと言えるだろう。
査定可能な不動産の種類は、サイトで大きく違う
次に、「一括査定可能な不動産の種類」をみてみよう。サイトによって、取り扱っている不動産の種類が違うので、下記の対応表をもとに、自分に最適な一括査定サイトを探そう。マンション、一戸建て、土地だけでなく、アパートなどの投資物件や、工場、農地といった幅広い不動産に対応しているサイトもある。
◆一括査定サイト主要7社の対応物件 | ||||||
サイト名 | 対応物件の種類 | |||||
マンション | 戸建て | 土地 | 投資用物件 | 店舗・工場・倉庫 | 農地 | |
HOME4U | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
LIFULL HOME'S | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
リビンマッチ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
イエイ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
イエウール | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
マンションナビ | ○ | × | × | × | × | × |
○:記載あり、×:記載なし。ただし、HOME4U、イエウールは、「その他不動産」の査定が可能 |
マンションについては、主要6サイトすべてが対応しているので、どこに依頼しても大丈夫だ。
戸建て、土地、投資用物件については、「HOME4U」「LIFULL HOME'S」「リビンマッチ」「イエイ」「イエウール」の6サイトが対応している。
店舗・工場・倉庫は、「HOME4U」「LIFULL HOME'S」「リビンマッチ」「イエイ」「イエウール」の5サイトが取り扱っている。この手の物件を取扱対象としている不動産仲介会社は少ないので、複数のサイトで申し込んでもいいだろう。
農地については、7大サイトでは「イエイ」「イエウール」だけが査定対象としている。ただし、「HOME4U」「イエウール」については、入力時に「その他の不動産」という枠があり、自由に不動産の種類を入力できるので、対応できる不動産仲介会社が見つかるかもしれない。
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LIFULL HOME’Sは1700社弱を掲載
次に、「営業エリア」、「掲載している不動産仲介会社数」、「主な掲載会社」を見ていこう。
◆一括査定サイト主要7社の掲載社数、主な掲載企業 | |||
サイト名 | 営業エリア | 掲載する不動産会社数 | 掲載している主な 大手不動産会社 |
HOME4U | 全国 | 1300社 | 野村不動産グループ 三菱UFJ不動産販売 センチュリー21グループ 三井住友トラスト不動産 みずほ不動産販売 大成有楽不動産販売グループ 住友林業ホームサービス スターツグループ 東京建物不動産販売 ナイス 京王不動産 |
LIFULL HOME'S | 全国 | 1,692社以上 (2018年8月時点) |
センチュリー21グループ 大京グループ 大成有楽不動産販売グループ 近鉄不動産 日本住宅流通 京王不動産 相鉄不動産販売 |
リビンマッチ | 全国 | 1,400社 | センチュリー21グループ みずほ不動産販売 大京グループ 大成有楽不動産販売グループ 住友林業ホームサービス 近鉄不動産 東京建物不動産販売 長谷工リアルエステート ポラスグループ・中央住宅 朝日住宅 |
イエイ | 全国 | 1,000社 | 三菱UFJ不動産販売 センチュリー21グループ 三井住友トラスト不動産 大京グループ 大成有楽不動産販売グループ 住友林業ホームサービス スターツグループ 近鉄不動産 長谷工リアルエステート ポラスグループ・中央住宅 ナイス 朝日住宅 |
イエウール | 全国 | 1,400社以上 | センチュリー21グループ 三井住友トラスト不動産 みずほ不動産販売 大京グループ 大成有楽不動産販売グループ 住友林業ホームサービス スターツグループ 日本住宅流通 長谷工リアルエステート ポラスグループ・中央住宅 ナイス 朝日住宅 京王不動産 京急不動産 |
マンションナビ | 全国(大都市中心) | 900社超(2,500店舗) | 三菱UFJ不動産販売 センチュリー21グループ みずほ不動産販売 大京グループ 大成有楽不動産販売グループ 近鉄不動産 日本住宅流通 ポラスグループ・中央住宅 朝日住宅 |
基本的には、掲載会社(または店舗数)が多いサイトを選びたいところだ。1,000社近く掲載会社があれば十分だろう。というのも、掲載会社数は時期によって増減するだけでなく、ほとんど稼働していない不動産会社もあるからだ。比較している主要6サイトは一定数の掲載会社・店舗数を確保しているので、規模の面では最低限のレベルはクリアしている。
掲載している不動産会社数が多いのは「LIFULL HOME’S」で1,500社以上、「イエウール」「リビンマッチ」が1,400社の3社だった。
一方で、不動産会社数が少ないのは「HOME4U」で1300社、
また、不動産を査定してもらう際は、物件の近くにある不動産会社に頼むのが鉄則だ。営業エリアについては、6サイトとも、全国で展開と記載しているが、「マンションナビ」については、店舗が大都市圏に集中している傾向があるので、地方で一括査定する場合はその2社以外を選ぶのが妥当だろう。
なお、主要6サイトとも、ネームバリューがある大手不動産仲介会社を多数掲載している。ただし、不動産売却については、大手であっても顧客を軽視した「囲い込み」行為を行う会社もあるので、規模やブランド力だけで選んではいけない。下記の記事を参考に両手取引比率などをチェックしたり、実際に問い合わせしたりして、信頼できる不動産仲介会社を確実に見つけよう。
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自分が向いているサイトはどれ?
最後に、主要6サイトの「メリット」「デメリット」「どんな人に向いているか」を今一度、確認しておこう。
◆「HOME4U」のメリットとデメリット | ||
メリット | デメリット | どんな人に向いているか |
日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある | 提携会社数が業界トップではないが、すべて社名を記載 | 信頼できる会社が運営しており、掲載不動産会社も大手がいいという人向け |
「HOME4U」は、NTTデータ(東証一部上場)グループが運営しているので安心感がある。
提携している不動産仲介会社数はやや少ないものの、すべて社名記載するなど、誠実なサイト運営を心掛けており、信頼できるサイトの一つと言えるだろう。
◆「LIFULL HOME'S」のメリットとデメリット | ||
メリット | デメリット | どんな人に向いているか |
不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営しており、掲載不動産会社のメリットや担当者のコメントなどが読める | 掲載している不動産仲介会社は、大手があまり多くない | 多数の不動産仲介会社に査定して欲しい人向け |
「LIFULL HOME’S」は、日本最大級の不動産ポータルサイトが運営しており、そのネットワークを活用しているだけに、掲載している不動産仲介会社数は1,500社以上とかなり多い。さらに掲載している不動産仲介会社の特徴や担当者のコメントが掲載されていて、選びやすくなっている。デメリットは大手の不動産仲介会社はあまり多くないところだろう。
なお、東証一部に上場しており、安心感があるサイトと言えるだろう。
◆「リビンマッチ」のメリットとデメリット | ||
メリット | デメリット | どんな人に向いているか |
掲載している不動産仲介会社数が多く、マンション、戸建て、土地以外の工場、倉庫、農地も取り扱いがある | エリアによって売却査定候補の不動産会社数が少なく表示される場合がある | 大都市だけでなく、地方の不動産も含めて幅広いエリアで査定したいと考えている人向け |
「リビンマッチ」についても、掲載する不動産仲介会社が1,400社と多め。投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫など幅広い種類の不動産にも対応しているだけでなく、地方の不動産仲介会社ネットワークも充実しており、あらゆるエリア、あらゆる物件を査定しようとした時でも対応できるのがメリットだろう。
運営会社は東証マザーズに上場しており、サービス開始も2006年と、10年以上のサービス歴を持っている。不動産に関する様々なサービスを幅広く手掛けており、知名度は徐々に上がってきている。
◆「イエイ」のメリットとデメリット | ||
メリット | デメリット | どんな人に向いているか |
対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある | 経営母体の規模が小さい | マンション、戸建だけでなく、店舗、農地など幅広い不動産を売りたい人向け |
「イエイ」は、10年以上の運営歴がある老舗の一つだ。店舗、農地など幅広い不動産にも対応しているのがメリットだ。
特徴のあるサービスとしては、「お断り代行」がある。「不動産の担当者が熱心で断りづらい」、「対応が不誠実な会社があった」と言った場合、イエイのサポートデスクの相談員が、売主に代わって不動産会社へ断りの連絡を入れてくれるというものだ。それも、イエイで掲載していない不動産仲介会社への断りの連絡も対応してくれるという。
運営会社は、2017年にリフォーム関連会社と合併している。今後、相乗効果を発揮して業績を伸ばしていけば、より信頼感が増すだろう。
◆「イエウール」のメリットとデメリット | ||
メリット | デメリット | どんな人に向いているか |
掲載する不動産会社数が多く、掲載企業の一覧も公開しており、各社のアピールポイントなども見られる | サービスを開始してまだ日が浅い | 多数の不動産仲介会社に査定して欲しい人向け |
「イエウール」は、掲載する不動産会社数が1,400社以上と多いのが特徴。掲載している不動産会社の一覧も公開していることからも、誠実な企業の姿勢がうかがえる。不動産会社のアピールポイントなども見られる。入力フォームもユーザーフレンドリーで、誰もがストレスなく情報を入力できるので、「パソコンやスマホの操作が苦手」という人には向いている。
ただし、サービス開始が2014年と、運用開始から間もないのがデメリットだろう。
◆「マンションナビ」のメリットとデメリット | ||
メリット | デメリット | どんな人に向いているか |
マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定3社まで対応している | 比較的サービス開始から日が浅く、取扱い物件がマンションしかない | マンションの売却・賃貸を考えている人向け |
「マンションナビ」は、マンションに特化しているのが特徴だ。マンション売却査定なら6社、賃貸に出す場合は3社まで一括で査定することができる。店舗数も2500店舗を掲載しているので、十分と言えるだろう。
また、入力フォームがユーザーフレンドリーになっている。物件情報を入れただけで、候補となる不動産会社が表示されるのだ。気に入った不動産会社があれば、それをチェックしてから、最後に個人情報を入力するという流れになっている。
他の多くのサイトは、物件情報、個人情報をすべて入れてからしか不動産仲介会社名が表示されない。それだと、「せっかくすべての情報を入れたけど、対応してくれる不動産会社がなかった」とイライラする可能性があるのだ。
特徴のある一括査定サイト8社を比較!
では次に、特徴ある一括査定サイト8社を見ていこう。まずは各サイトの特徴を紹介する。
◆一括査定サイト 特徴ある8社の概要 | |||
サイト名 | 特徴 | ||
ハウマ | 不動産会社と直接会わなくても契約できるだけでなく、「一般媒介」という売主に有利な契約方法を推奨しているので、高値で売れる可能性がある | ||
イエシル | マンションの部屋ごとの相場をオンラインで見られる。東証一部上場会社が運営 | ||
スモーラ | 最大9社(売買6社、賃貸3社)の価格査定に対応しているので、賃貸も検討している人におすすめ | ||
リガイド | 売却査定だけでなく、賃料査定やリフォーム査定にも対応。ヤフーのIDがあれば、情報連携も可能 | ||
すまいValue | 大手不動産会社6社の共同運営サイトであり、ネームバリューがある不動産会社が集まっている | ||
いえカツLIFE | 再建築不可物件、借地権、底地権といった「訳あり物件」の査定にも対応している。共有持ち分でも相談に乗ってくれる査定サイトは少ない | ||
不動産査定エージェント | 他の一括査定サイトに比べて口コミが充実していたり、各市町村の不動産の相場価格が紹介されているなど、利用者目線のコンテンツが特徴 | ||
マイスミEX | 東証一部上場した企業が運営しており、また、プライバシーマーク認定も取っているので信頼性がある |
各社様々な特徴を持っている。
まず、「不動産会社からのしつこい営業は嫌だ」という人に適しているのが、「ハウマ」。運営会社が間に入って複数の不動産会社と契約してくれるので、営業電話などに悩まされることがない。
査定する不動産の種類については、「リガイド」が売却査定でなく、賃貸の査定にも対応しているほか、「いえカツLIFE」は、再建築不可物件など「訳あり物件」に対応しているほか、「共有持分」の買取にも対応している。
なお、「すまいValue」は、大手不動産会社6社が共同運営するサイト。加盟している不動産仲介会社は、上場企業やそのグループ企業だ。ただし、共同運営がどんな体制になっているかは明らかになっておらず、問い合わせ先の住所も記載されていないので、やや不親切。紹介できる不動産会社数は6社(三井不動産リアルティ、東急リバブル、住友不動産販売、野村不動産アーバンネット、三菱地所ハウスネット、小田急不動産。ただし830店舗)だけだ。
次に、運営会社と、サービス開始年を見ておこう。
◆一括査定サイト 特徴ある8社の運営会社、サービス開始年 | |||
サイト名 | 運営会社 | サービス開始年 | |
ハウマ | コラビット | 2015年 | |
イエシル | リブセンス(東証一部) | 2015年 | |
スモーラ | マンションリサーチ | 2011年 | |
リガイド | ウェイブダッシュ | 2006年 | |
すまいValue | なし(6社共同運営) | 2017年 | |
いえカツLIFE | サムライ・アドウェイズ(上場子会社) | 2012年 | |
不動産査定エージェント | セカイエ株式会社(ディーエムソリューションズ株式会社から運営変更) | 2004年 | |
マイスミEX | 株式会社じげん(東証一部) | 2015年 |
上場しているのは「イエシル」「いえカツLIFE」「マイスミEX」。「すまいValue」は、参加している企業の大半が上場企業グループだ。
おまけ ~ 特徴のある不動産仲介会社を比較!
不動産一括査定サイトのいちばんのメリットは、複数の不動産仲介会社による無料査定で「売却価格の相場」が分かることだが、読者の中には、複数の不動産仲介会社とやりとりするのを手間と感じる人もいるかもしれない。そういう人は直接、不動産仲介会社に査定の依頼をすることになる。そこで、ここでは「仲介手数料を値引きしてくれる」など、ダイヤモンド不動産研究所が取材した特徴のある不動産仲介会社をいくつか挙げておこう。
「仲介手数料の値引き」をアピールする不動産仲介会社には、仲介手数料の割引に相当する何らかの業務効率化によって手数料を割引できる仕組みがある。逆に言えば、仲介手数料を割引できる正当な理由を説明できない不動産仲介会社は、実態として手数料を割り引いていなかったり、業務を簡略化して手を抜いていたりする可能性があるので気をつけたい。以下は、ダイヤモンド不動産研究所が「根拠のある値引き」を行っていると判断した不動産仲介会社だ。
◆「仲介手数料を割引してくれる不動産仲介会社」の比較 | |||
サイト名 | 売主の手数料 | 買主の手数料 | 営業エリア |
REDS | 半額(個人が買主) 無料(不動産会社が買主) |
半額(個人が売主) 無料(不動産会社が売主) |
首都圏(都心ターミナル駅まで30分程度のエリア) |
マンションマーケット | 49万8000円+消費税(定額) | 3%+6万円+消費税 | 東京23区、神奈川の一部のマンション(売却) |
カウル | 半額(専任媒介で、3000万円以上) | 3%+6万円+消費税 | 東京23区、三鷹市、武蔵野市、西東京市、横浜市、川崎市のマンション |
「REDS」は、広告活動を行わず、路面店舗を持たないことで経費を抑え、不動産販売の仲介手数料を法定上限金額の半額以下を実現。個人と不動産会社の間の売買では仲介料は無料となっている。また、両手仲介は一切しない。
「マンションマーケット」は、自社で不動産のポータルサイト的機能を持つサイトの運営をすると同時に、売買、簡易査定、賃貸物件を扱っている。売却の仲介手数料は49万8000円の固定。
「カウル」は、スマホを使い、人工知能で分析した中古マンションを適正価格で売買できる不動産ネットサービスを展開。専任媒介の売却に限って、仲介手数料が半額になる。
この他、ダイヤモンド不動産研究所では「三井のリハウス」「住友不動産販売」「東急リバブル」といった大手から、注目ベンチャーの「ミライアス」や「EGENT」まで、さまざまな不動産仲介会社やサービスを徹底的に取材しているので、参考にしてみてほしい。
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>>ミライアスが「平均29日」のスピードで中古住宅を売却できる理由
>>EGENTのような不動産売買のエージェント検索は日本でも普及するのか
まとめ ~ 一括査定サイトをうまく使いわけよう
以上が、不動産一括査定サイトの徹底比較だ。
「自分にとって最適な不動産仲介会社を探すため」はもちろんのこと、気になる不動産仲介会社がある人でも「売却価格の相場を知るため」などに役立てることができる。不動産一括査定サイトは上手に使いたいところだ。
【注目の記事はこちら】 【査定】相場を知るのに便利な、一括査定サイト&業者"22社"を比較 【業者選び】売却のプロが教える、「不動産会社の選び方・7カ条」 【査定】不動産一括査定サイトのメリット・デメリットを紹介 【業界動向】大手不動産会社は両手取引が蔓延!? 「両手比率」を試算! 【ノウハウ】知っておきたい「物件情報を拡散させる方法」 |
<不動産売却の基礎知識>
相場を知るために、まずは「一括査定」を活用!
不動産の売却に先駆けて、まずは相場を知っておきたいという人は多いが、それには多数の不動産仲介会社に査定をしてもらうのがいい。
そのために便利なのが「不動産一括査定サイト」だ。一括査定サイトで売却する予定の不動産情報と個人情報を入力すれば、最大6社程度から査定してもらうことができる。不動産の相場観が分かるだけでなく、きちんと売却してくれるパートナーである不動産会社を見つけられる可能性が高まるだろう。
ただし、査定価格が高いからという理由だけでその不動産仲介会社を信用しないほうがいい。契約を取りたいがために、無理な高値を提示する不動産仲介会社が増加している。
「大手に頼んでおけば安心」という人も多いが、不動産業界は大手企業であっても、売り手を無視した手数料稼ぎ(これを囲い込みという)に走りがちな企業がある。
なので、一括査定で複数の不動産仲介会社と接触したら、査定価格ばかりを見るのではなく、「売り手の話を聞いてくれて誠実な対応をしているか」、「価格の根拠をきちんと話せるか」、「売却に向けたシナリオを話せるか」といったポイントをチェックするのがいいだろう。
以下が主な「不動産一括査定サイト」なので上手に活用しよう。
■相場を知るのに、おすすめの「不動産一括査定サイト」はこちら! |
◆HOME4U(不動産一括査定サイト) | ||
対応物件の種類 | マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所 | |
掲載する不動産会社数 | 900社 | ![]() |
サービス開始 | 2001年 | |
運営会社 | NTTデータ・スマートソーシング(東証一部子会社) | |
紹介会社数 | 最大6社 | |
【ポイント】 強みは、日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある点。弱点は、提携会社数がやや少なめであること。 | ||
◆イエウール(不動産一括査定サイト) | ||
対応物件の種類 | マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地 | |
掲載する不動産会社数 | 1400社以上 | ![]() |
サービス開始 | 2014年 | |
運営会社 | Speee | |
紹介会社数 | 最大6社 | |
【ポイント】 強みは、掲載する会社数が多く、掲載企業の一覧も掲載しており、各社のアピールポイントなども見られる点。弱点は、サービスを開始してまだ日が浅い点。 | ||
◆LIFULL HOME'S(不動産一括査定サイト) | ||
対応物件の種類 | マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件 | |
掲載する不動産会社数 | 1692社(2018年8月) | ![]() |
サービス開始 | 2008年 | |
運営会社 | LIFULL(東証一部) | |
紹介会社数 | 最大6社 | |
【ポイント】強みは、匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している点。弱点は大手の不動産仲介会社が多くはないこと。 | ||
◆イエイ(不動産一括査定サイト) | ||
対応物件の種類 | マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地 | |
掲載する不動産会社数 | 1000社 | ![]() |
サービス開始 | 2007年 | |
運営会社 | セカイエ | |
紹介会社数 | 最大6社 | |
【ポイント】 強みは、サービス開始から10年以上という実績があるほか、対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある。弱点は、経営母体の規模が小さいこと。 | ||
◆マンションナビ(不動産一括査定サイト) | ||
対応物件の種類 | マンション | |
掲載する不動産会社数 | 900社超、2500店舗 | ![]() |
サービス開始 | 2011年 | |
運営会社 | マンションリサーチ | |
紹介会社数 | 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社) | |
【ポイント】 強みは、マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定3社まで対応している点。弱点は、比較的サービス開始から日が浅く、取扱い物件がマンションしかない点。 | ||
◆HowMaスマート不動産売却(一般媒介での一括査定) | ||
対応物件の種類 | マンション、戸建て(東京23区) | |
掲載する不動産会社数 | 10社(一般媒介) | ![]() |
サービス開始 | 2015年 | |
運営会社 | コラビット | |
紹介会社数 | 最大6社 | |
【ポイント】不動産会社探しを支援してくれるサービスで、不動産を売却する際に、不動産会社と会わずに契約が可能。不動産会社との契約は一般媒介なので、不動産会社による違法な「囲い込み」も心配ない。 | ||
◆いえカツLIFE(不動産一括査定サイト) | ||
対応物件の種類 | 分譲マンション、一戸建て、土地、一棟アパート・一棟マンション、投資マンション(1R・1K)、一棟ビル、区分所有ビル(1室)、店舗・工場・倉庫、農地、再建築不可物件、借地権、底地権、その他(共有持分についても査定・売却対象) | |
営業エリア | 東京、千葉、神奈川、埼玉 | ![]() |
サービス開始 | 2012年 | |
運営会社 | 株式会社 サムライ・アドウェイズ (東京マザーズ上場「アドウェイズ」の子会社) |
|
紹介会社数 | 最大6社(売買2社、買取2社、リースバック2社) | |
【ポイント】 再建築不可物件、借地権、底地権といった「訳あり物件」の査定にも対応している。共有持ち分でも相談に乗ってくれる査定サイトは少ないので、相談してみよう | ||