不動産を売却する際、時間をかければ高く売れるのか? 長期で高値売却を検討する際の注意点やポイントを解説!

2023年4月15日公開(2023年4月14日更新)
梶本幸治:株式会社レコ 取締役・コンサルティング本部長

今回は「時間がかかっても不動産を高く売りたい!」という方に向けて、注意点やポイントについて、不動産会社向けの集客・教育コンサルを行っている私、株式会社レコの梶本幸治が解説いたします。所有する不動産の売却を考えている人は、参考にしてください。

「時間をかけさえすれば、不動産が高く売れる」のか?

不動産売却イメージ
不動産は時間をかければ高く売れる?(出所:PIXTA)

 不動産を売却したいと考えている方は、「早く売りたい」か「高く売りたい」のどちらかに分類されます。

 しかし、「早く売りたい」方でも高く売れるにこしたことはなく、やはり「高く売れる」ことは、不動産売却を検討される方全員に共通したご希望と言えるでしょう。

 今回のコラムでは「時間がかかっても高く売りたい」という、高値売却特化型ともいえる売却方法を模索する際、注意すべき点やポイントを考えていきたいと思います。

 この「時間がかかっても高く売りたい」というご希望を成就させるためには、「時間をかけさえすれば、不動産が高く売れる可能性は高まるのか?」という問題を考える必要がございます。

 そこで、「不動産マーケット」と「不動産の売り方」の観点から「時間をかけさえすれば、不動産が高く売れる可能性は高まるのか?」を検証してみましょう。

不動産マーケットが上昇基調なら、時間をかければ高く売れる可能性が高い

 ここで少し、昔話をさせていただきます。

 私が新卒で不動産業界に入ったのは平成8年なのですが、当時はバブル崩壊の痛手が全く癒えず、不動産価格は下落に下落を続けておりました。

 そんな市場にあって新人の頃の私は、担当した売主様に対し次のようにご提案していたものです。

 「今日より明日、明日より明後日のほうが不動産は値下がりしています。少しでも高く売りたいとお考えなら早く売りに出される事をおすすめします」

 上記のように、不動産マーケットが下落基調にある時は「時間がかかっても高く売りたい!」は成立しにくいものです。

 では、現在の不動産マーケットの状況を見てみましょう。

 このコラムを書いている一昨日(2023年3月22日)、公示地価が発表されました。国土交通省の報道発表資料をここで引用します。

令和5年地価公示においては、新型コロナの影響で弱含んでいた地価は、ウィズコロナの下で、景気が緩やかに持ち直している中、地域や用途などにより差があるものの、都市部を中心に上昇が継続するとともに、地方部においても上昇範囲が広がるなど、コロナ前への回復傾向が顕著となった。
引用元:国土交通省報道発表資料「全国の地価動向は全用途平均で2年連続上昇 ~令和5年地価公示~」2023年3月22日

 上記、国土交通省の発表によりますと、三大都市圏(東京圏、大阪圏、名古屋圏)、地方四市(地方四市:札幌市・仙台市・広島市・福岡市)では地価の上昇率が拡大し、その他の地域でも多くのエリアで上昇に転じたとのことです。

 どうやら我が国の不動産は、景気の緩やかな持ち直しの影響などから徐々に価格上昇の気配を見せているようです。

 このようなマーケットの推移を見ていると、緩やかではありますが「今日より明日、明日より明後日」のほうが不動産価格は上昇すると考えられますので、「時間をかけさえすれば不動産が高く売れる可能性は高まる」との理屈も成り立つように思えます。

 したがいまして、不動産を高く売却したいとお考えの方は、できるだけ長期的なスパンで販売計画を立案し、地価の上昇を待ちながら売却するのが得策と言えるでしょう。めでたし、めでたし。

…と、申し上げたいところですが、そう簡単な話でもないのです。

現在の不動産マーケットは?

 三大都市圏や地方四市の中には、私のコンサルサービスを受けていただいているクライアント(不動産会社)も多数いらっしゃいます。

 その中でも特に地価上昇の激しいエリアを商圏としておられるクライアントにお話を聞くと、次のような声に触れる機会が多くなってきました。

 「売主様の価格目線が上がり過ぎて、買主様がとてもついていけない。市場に出ている売り物件が高値のまま滞留してきた」

 「価格の上昇率が目に見えて鈍化してきた。そもそもなぜ、地価が上昇しているのか明確な理由が分からないまま上がってきたが、ここに来て上がり切った感が出てきた」

 また、そこまで地価上昇率が高くない地域でも「不動産高騰期の、終わりの始まりがやってきた気がする」との肌感覚をお持ちの不動産会社は確かに増えています。

 まあ、不動産価格の推移なんてものは昔から、経済の専門家である偉い先生でも予想が難しいものですから、私のように一介の不動産集客コンサルごときが見通せるものでもございません。

 しかし、常に全国各地の不動産現場と共にある身としましては、不動産市場の先行きを懸念しております。

 したがいまして私は、2023年3月時点で、現場レベルの不動産マーケットの動きから「時間をかけさえすれば不動産が高く売れる可能性は高まる」との考えには納得しかねます

1年後にビックリするくらいの価格で売れるケースもある

不動産売却イメージ
時間をかけることで高く売れることも(出所:PIXTA)

 次に、不動産の売り方の観点から「時間をかけさえすれば、不動産が高く売れる可能性は高まるのか?」を見てみましょう。

 不動産の販売は基本的に、「3カ月間」を1つのターンとして考える不動産会社が多いように感じます。

 これは、媒介期間が基本的に3カ間を期限としているからだと思われますが、3カ月たって売れなければ、不動産会社の担当営業から「少し価格を下げませんか?」との提案を受けることになります。

 そこで、売主様の「売り切ってしまいたい期限」が近づいているなら、売り出し価格を下げて売り切るという流れになります。

【関連記事はこちら】>>不動産を売却するまでの流れを解説! 「3カ月で売却できます」には要注意!?

 では、「時間がかかっても高く売りたい」という場合はどうすればいいのでしょうか。

 この場合は営業担当者に「積極的な販売活動はしなくていいし、レインズに載せておくだけでも良いから、しばらくこの価格で頑張ってみたい」とお伝え下さい

 不動産営業担当からは「物件がさらし者になってかわいそう」とか、「3カ月で売れないものは半年、一年たっても売れない」とのアドバイス(?)を受けるでしょうが、「販売活動はしなくていいし、売れなくても文句は言わないから」と言って説得(?)しましょう。

 この不動産営業担当の言っていることは、おおむね正しいのですが、たまに「売り出し後、1年後にビックリするくらいの価格で売れる物件」もあるのです。そして、高値で売れた理由も不明な場合が多いのです。

 このような場面に出くわした時、「不動産ってやっぱり縁のものだなあ」とつくづく感じます。

 あなたのご所有不動産も、このようにレアな高値成約をするかもしれません。本当にいつ売れてもいいし、なんなら売れなくてもいいという場合は、「販売活動はせず、ただレインズに載せておいて欲しい」と不動産会社に依頼するのも選択肢の一つだと思いますので、営業担当者にご相談されることをおすすめします。

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