不動産が売れなくて困っている売主は必見!
値下げのタイミングのチェック方法と、
買主を呼び込む「効果的な値下げ方法」とは?

2018年6月1日公開(2018年11月6日更新)
ダイヤモンド不動産研究所

家やマンションなど不動産が売れなくて困っている人は、不動産の値下げを検討したほうがよい。不動産が売れない理由は、不動産の価格が相場と比べて高いことが原因であることが多いためだ。しかし、わざと不動産の価格を下げさせて、手っ取り早く不動産を売ってしまおうとする不動産会社も存在する。そこで、本当にべ下げすべきタイミングのチェック方法と、不動産の効果的な値下げ方法についてまとめた。

不動産が売れないのは価格が高いから?
値下げの判断は、あくまで自分で行うべき

 「不動産が何カ月たっても売れない…」という人は、一度、不動産の値下げを検討すべきだ。不動産の成約の決め手となる大きな要因のひとつとして、“価格の低さ”が挙げられる。近隣で同じような条件の不動産が売りに出されていた場合、当然ながら、不動産の価格が低いほうが早く売り抜けられる可能性が高い。

 ただし、積極的に不動産の値下げをすすめてくる不動産会社には注意が必要だ。

 不動産会社の人に「不動産の価格が高いので反響が薄く、内覧者もほとんどいません。このままでは不動産が売れないので、価格を下げたほうがよいですよ」と持ちかけられたら、多くの人は「不動産売却のプロがそういうなら…」とその言葉を鵜呑みにしてしまうのではないだろうか。

 しかし、不動産会社に促されるまま不動産の値下げを行ってはならない。なぜなら、てっとり早く不動産を売りきってしまいたいがために、わざと不動産の価格を下げさせる、不動産会社が少なからず存在するからだ。

 そのため、まずは不動産会社が適切な販売活動を行っているかどうかを確認する。そのうえで、本当に不動産の値下げが必要だとわかってから、はじめて値下げを検討しよう。

 不動産の値下げを行うかどうかは、あくまで自分の基準で行うべきなのだ。

【関連記事はこちら!】
>>不動産を高値で売却したいなら、「囲い込み」「両手取引」に気をつけよう! 悪徳不動産業者の「騙しのテクニック」を公開
>>不動産が売れないのは、不動産会社に問題がある?「レインズに登録」「詳細な報告があるか」など、販売活動をチェックする4つのポイントを紹介

不動産の値下げが妥当かどうかは
内覧者の内覧回数と滞在時間でチェック!

 不動産会社の販売活動が充分かどうかを確認するためのポイントは何だろうか。不動産の売却成功のためのセカンドオピニオンサービスなどを行っている、コーラル株式会社代表取締役・井上正子氏はその見分け方について、「注目すべきポイントはそれぞれの内覧者の内覧回数と滞在時間だ」と述べる。

 たとえば、首都圏の売れ筋マンションだったら、内覧者の数は最低でも1カ月5人はほしい。それくらいの内覧者があれば不動産価格の適正値だ。内覧者数がそれ以下だと、不動産の価格が高すぎるという目安になる。逆に、内覧者が10人以上来ているとなると、不動産の価格が低すぎる可能性がある。

 また、一度だけ内覧に来て10分程度で帰るような人は、冷やかしかその物件が気に入らなかったという人だろう。ブロガーなど不動産の調査目的で内覧に来る人もいる。10分以上滞在しているような、確度の高そうな内覧者が多ければ、値下げのタイミングではない。

 不動産会社と専任契約を行っていれば、必ず内覧者について報告があるはずだ。しかし、大手不動産会社でも、業務報告書に「今日の内覧者は○○人でした」程度しか書かれていないことも多く、「内覧者数に一喜一憂し、内覧回数や滞在時間にまで考えが及んでいない人がほとんどだ」と井上氏は言う。

 まともな不動産会社であれば、内覧者の内覧回数や滞在時間は教えてくれるはずだ。それすら把握できていないような不動産会社なら、さっさと乗り換えるのが無難だろう。

 ちなみに、不動産会社との専任契約時にさまざまな特約を設定できる。契約の際は必ず、内覧者の内覧回数や滞在時間まで報告するように伝え、それに反した場合、契約を解除するという旨を特約に入れ込めばよりスムーズだ。

  最終確認として、不動産一括査定サイトで再度、査定価格を確認したり、セカンドオピニオンサービスをを行う不動産会社に聞いてみたりするのもひとつの手だろう。

【関連記事はこちら!】
>>不動産一括査定サイトで上手に不動産は売れるか? メリット・デメリットと、売却への7ステップを紹介

不動産売却の期限と基準を設けて
自分なりの値下げタイミングを計ろう

 以上の方法で、不動産会社が適切な販売活動をしているが、なかなか売れないということであれば、いよいよ不動産の値下げのタイミングになったと考えていいだろう。

 通常、不動産を売りに出してから「3カ月」が、不動産の価格を下げるひとつのタイミングといわれる。

 値下げに踏み切るには大きな決心が必要だ。しかし、はっきりといえるのは、3カ月間様子を見ても売れる気配がないのであれば、なにか解決策を講じるほかないということ。売れる不動産は1カ月でも売れる。なぜ売れ残ってしまったかを冷静に分析し、価格を下げる決断をしなければならない。売れない期間をずるずると延ばしても、不動産の価値を下げてしまうだけだ。

 しかし、3カ月という決まった周期で価格を下げればよいわけでもない。これはあくまで目安に留めておくべきだ。

 大切なのは自分で「ここまでには売らなければならない」という期間を決めること。その際、期間は3つに区切り、それぞれの期間を過ぎたら値下げしていけばいい。最初は自分が売りたい「チャレンジ価格」、次にスーモやアットホームで見ている「(相場の)価格」、これ以下は妥協できないという「最低価格」を考えておけば、売れる可能性が高まるだろう。

 ただし、スピード重視で売却したいのなら、金額は安くなるが不動産業者に売ってしまうのが一番手っ取り早い方法だ。通常、相場の1-3割引で買い取ってくれることが多い。

価格を下げるなら、500万円区切りになっている
ポータルサイトの価格帯を意識する

 では、不動産の価格はどのくらい下げていったらいいのか?

 ダメなのは、少額で刻みながら値下げを行うというもの。

 「お客様によっては、あまり急激に値下げをしすぎると損だと思って、10万円単位で価格を下げたいというかたもいらっしゃいますが、これはまったく意味がありません。500万円の区切りを意識しながら値下げ額を決めましょう」(井上氏)

 スーモやアットホームといったポータルサイトの価格検索は500万円ごとに区切られており、それを超えると、新たな顧客層にヒットする。

 たとえば、4550万円だった価格を、100万円引き下げて4450万円にすれば、検索帯が変わり、見てくれる顧客が変わるということだ。100万円、200万円というある程度の大きな単位で値下げするのがいい。

 これは、自分が買主側になったときのことを考えれば理解できるはず。不動産は何千万円ものお金が動くもの。たった10万円値下げしてもお得感がないどころか、気付かれることすらない可能性がある。それこそ販売価格の下げ損になりかねない。

ライバル物件の価格は必ずチェック!
状況によっては一旦売却をやめるのもアリ

 しかし、近隣にライバル物件が存在する場合、話が変わってくる。

 ライバル物件の価格が下がると、相対的にこちらも不動産の価格を下げなければならなくなる可能性がある。自分で設定したインターバルと関係なく、ライバル物件の価格をきちんと確認することも大切だ。

 もし、あなたがマンションの売却を考えているなら、マンションだけでなく戸建てもライバル物件になり得るということには気を付けておこう。

 マンションは、購入後にかかる管理費や修繕積立金、駐車場費などを含めると、戸建てと価格が変わらないという場合がある。ともすれば、戸建てのほうが総支払額を抑えられるというケースも出てくる可能性があり、「ライバルだと思っていなかった戸建てといつのまにか競合していた」ということがよくあるのだ。

 ただし、これはライバル物件が売り急いでいないときの場合だ。

 世の中には相続や海外転勤で不動産を売り急がなければならず、相場よりはるかに低い価格設定にしている人もいる。それに合わせて価格を下げてしまっては損をしてしまうので、価格を重視してゆっくり売却できるのであれば、一度売却をやめてしまうのもひとつの手だ。その物件が売れたのを確認してから、再度売りに出そう。

【関連記事はこちら!】
>> マンションを高く売るなら、リフォームしよう! 「必要最低限に抑える」「相見積もりをとる」など、成功するためのリフォーム5カ条を紹介!

信頼できる不動産業者探しと
競合相手のリサーチを徹底しよう!

 以上が、不動産の値下げが妥当かどうかの確認方法と、値下げが必要だった場合、できる限り値下げ幅を抑え、より高値で売却できる方法だ。

 まとめると、以下のようになる。

・「チャレンジ価格」「相場価格」「最低価格」と、販売期間を決める
・決して不動産業者に促されるまま値下げしない
・内覧者数や滞在時間を確認して、販売活動をチェック
・ライバル物件次第では、早めに値下げ
・値下げは100万円単位で

 記事で紹介したフローをしっかりと守り、不動産の売却で損をしないようにしてほしい。また、あまりにもいい加減な不動産会社なら、思い切って不動産会社を変更したり、臨機応変に対応しよう。

【関連記事はこちら!】
>>不動産売却のプロが教えてくれた、正しい不動産会社・営業担当者の選び方とは? 騙されたくない人向けに「7カ条」を公開!

  • RSS最新記事

 

一括査定サイトと合わせて
利用したい査定サイト

 

◆SREリアルティ(旧ソニー不動産)売却査定
60秒で入力可能! 囲い込みのない不動産会社
特徴 ・両手仲介・囲い込みを行わない
・上場企業のソニーグループ関連会社が運営
・売却専門の担当者がマンツーマンで高値売却を追求
対応物件 マンション、戸建て、土地(建物付きを含む)、収益用不動産
対応エリア 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県
運営会社 SREホールディングス株式会社
>>SREリアルティの詳細記事はこちら
おすすめ不動産一括査定サイトはこちら

※不動産一括査定サイトとは、売却したい不動産の情報と個人情報を入力すれば、無料で複数社に査定依頼ができます。査定額を比較できるので売却相場が分かり、きちんと売却してくれる不動産会社を見つけやすくなる便利なサービスです。

◆SUUMO(スーモ)売却査定
SUUMO(スーモ)
 無料査定はこちら >>
 
特徴 圧倒的な知名度を誇るSUUMOによる一括査定サービス
・主要大手不動産会社から地元に強い不動産会社まで2000社以上が登録
対応物件 マンション、戸建て、土地
紹介会社数 10社(主要一括査定サイトで最多)※査定可能会社数は物件所在地によって異なります
運営会社 株式会社リクルート住まいカンパニー(東証プライム子会社)
>>SUUMO(スーモ)の詳細記事はこちら
◆リビンマッチ
特徴

・マンション、戸建、土地のほか、工場、倉庫、農地の査定にも対応可能

1700社の不動産会社と提携

対応物件 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫
紹介会社数 最大6社(売却6社、賃貸、買取)
運営会社 リビン・テクノロジーズ(東証グロース上場企業)

◆すまいValue
不動産一括査定サイトのすまいValue
簡単60秒入力、大手6社に査定依頼できる!
特徴 大手不動産会社6社が運営する一括査定サイト
対応物件 マンション、戸建て、土地、一棟マンション、一棟アパート、一棟ビル
対応エリア 北海道、宮城、東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、愛知、岐阜、三重、大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良、和歌山、岡山、広島、福岡、佐賀
運営会社 大手不動産会社6社(東急不動産、住友不動産販売、三井のリハウス、三菱地所の住まいリレー、野村の仲介+、小田急不動産)
>>すまいvalueの詳細記事はこちら
◆マンションナビ
マンションナビ
 無料査定はこちら >>
 
特徴

マンションの売却に特化
・マンションを賃貸に出したい人の賃料査定にも対応
900社以上の不動産会社と提携

対応物件 マンション
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
運営会社 マンションリサーチ
>>マンションナビの詳細記事はこちら
◆HOME4U(ホームフォーユー)
HOME4U
 無料査定はこちら >>
 
特徴 悪質な不動産会社はパトロールにより排除している
・20年以上の運営歴があり信頼性が高い
・1800社の登録会社から最大6社の査定が無料で受け取れる
対応物件 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
紹介会社数 最大6社
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証プライム子会社)
>>HOME4Uの詳細記事はこちら
◆いえカツLIFE
いえカツLIFE
 無料査定はこちら >>
 
特徴

・対応可能な不動産の種類がトップクラス
共有持ち分でも相談可能
訳あり物件(再建築不可物件、借地権、底地権など)の査定も対応可能

対応物件 分譲マンション、一戸建て、土地、一棟アパート・マンション・ビル、投資マンション、区分所有ビル(1室)、店舗、工場、倉庫、農地、再建築不可物件、借地権、底地権
紹介会社数 最大6社(売買2社、買取2社、リースバック2社)
運営会社 サムライ・アドウェイズ(上場子会社)
>>いえカツLIFEの詳細記事はこちら
◆おうちクラベル
おうちクラベル
 無料査定はこちら >>
 
特徴

・AI査定で、査定依頼後すぐに結果が分かる
・SREホールディングスが運営する一括査定サイト

対応物件 マンション、戸建て、土地、一棟マンション、一棟アパート
紹介会社数 最大15社
運営会社 SREホールディングス株式会社(東証プライム上場企業)
>>おうちクラベルの詳細記事はこちら
◆イエウール
イエウール
 無料査定はこちら >>
 
特徴

掲載企業一覧を掲載、各社のアピールポイントも閲覧可能
2000社以上の不動産会社と提携
・対応可能な不動産の種類が多い

対応物件 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
紹介会社数 最大6社
運営会社 Speee
>>イエウールの詳細記事はこちら
◆LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)
LIFULL HOME'S
 無料査定はこちら >>
 
特徴

日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営
2400社以上の不動産会社と提携
匿名査定も可能で安心

対応物件 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
紹介会社数 最大6社
運営会社 LIFULL(東証プライム)
>>LIFULL HOME'Sの詳細記事はこちら

 

不動産一括査定サイトを比較
評価・評判を実際に一括査定して検証!

サイトロゴ suumo売却査定 home4u マンションナビ おうちクラベル イエウール ライフルホームズ リビンマッチ いえカツLIFE HowMa RE-Guide マイスミEX イエイ すまいValue
サイト名 suumo売却査定 HOME4U マンションナビ おうちクラベル イエウール ライフルホームズ リビンマッチ いえカツLIFE HowMa RE-Guide マイスミEX イエイ すまいValue
提携社数 2000以上 1800以上 2500 不明 1900以上 3691以上 1700以上 500以上 6400以上 29 800以上 1700以上 6
最大紹介社数 10
※物件所在地によって異なる
9 6 6 6 6 6 6 6 6 10 7 6
主な対応物件 マンション、戸建て、土地 マンション、戸建て、土地 マンション マンション、戸建て、土地など マンション、戸建て、土地など マンション、戸建て、土地など マンション、戸建て、土地など マンション、戸建て、土地など マンション、戸建て、土地 マンション、戸建て、土地など マンション、戸建て、土地など マンション、戸建て、土地など マンション、戸建て、土地など
対応エリア 全国 全国 全国 全国 全国 全国 全国 東京、千葉、神奈川、埼玉 全国 全国 全国 全国 全国
記事を読む 評判や査定内容の検証はこちら 評判や査定内容の検証はこちら 評判や査定内容の検証はこちら 評判や査定内容の検証はこちら 評判や査定内容の検証はこちら 評判や査定内容の検証はこちら 評判や査定内容の検証はこちら 評判や査定内容の検証はこちら 評判や査定内容の検証はこちら 評判や査定内容の検証はこちら 評判や査定内容の検証はこちら 評判や査定内容の検証はこちら 評判や査定内容の検証はこちら

【不動産仲介会社の評判を徹底調査!】
・「SREリアルティ(旧ソニー不動産)」の評判
・「三井のリハウス」の評判
・「住友不動産販売」の評判
・「東急リバブル」の評判
・「野村の仲介+」の評判
・「明和地所」の評判
・「京王不動産」の評判
・「オークラヤ住宅」の評判
・「小田急不動産」の評判

TOP