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不動産を高値で売却する方法[2019年]
【第1回】2019年9月20日公開(2019年11月18日更新)
ダイヤモンド不動産研究所
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離婚したら、わが家はどうなる? 不動産売却で
住宅ローンを完済できても「いばらの道」
~離婚問題に詳しい弁護士が解説~離婚と「わが家」シリーズ 第1回

家族との安住の地として、家などの不動産を購入する人は多い。しかし、その念願のマイホームが「配偶者との離婚」によって解決し難いトラブルの元へと一転してしまう。3回シリーズの今回は基本編として、「住宅ローンのない持ち家」と「住宅ローンはあるが、不動産売却額が住宅ローン残高を上回る持ち家」の財産分与に関して、離婚問題に詳しい弁護士の白井可菜子氏に話を訊いた。不動産売却や代償金の支払いなど、財産分与の具体的な方法についてわかりやすく解説する。

■離婚と「わが家」シリーズ リンク集■
第1回 財産分与の基本

第2回 家を売っても、住宅ローンの負債が……
第3回 住み続けるなら、どうやって分与する?

離婚時の「財産分与」は、2分の1が原則

 日本では婚姻件数が年間約61万組である一方、離婚件数は約21万組もあり、離婚時に家などの不動産でトラブルとなるケースは少なくない(出展:厚生労働省「平成29年(2017)人口動態統計月報年計(概数)の概況 結果の概況」)。「まさか自分たちが離婚するはずはない」と考えている人も、不動産と離婚の関係を学んでおけば将来のリスクを最小化できるだろう。

 離婚することになった夫婦は、婚姻生活上で築いた財産を分け、精算しなければならない。これを民法上「財産分与」という。

第768条【財産分与】
① 協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。

 財産分与は、原則2分の1で分ける。これは双方の収入の大小によらない。

 「『妻は収入のない専業主婦で、財産は全部夫である自分が稼いだものだから、わが家では2分の1とならない』と主張する人も多くいらっしゃいます。しかし、主婦の家事労働は金銭を稼がなくても労働となりますので、このケースでも2分の1の原則から外れません」(法律事務所アルシエン・白井可菜子弁護士)

 家などの不動産はもちろん、預貯金や自動車、積立型の保険、株、投資信託、現金など、経済的価値があるすべての財産が財産分与の対象となる。

 ただし、「婚姻生活上で築いた財産」に限るため、結婚前から有していた財産や相続などの婚姻生活と無関係に取得した財産は、財産分与の対象にならない。これらは「特有財産」と呼ばれる。

第762条【夫婦間における財産の帰属】
① 夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産は、その特有財産(夫婦の一方が単独で有する財産をいう。)とする。
② 夫婦のいずれに属するか明らかでない財産は、その共有に属するものと推定する。

 「婚姻前から貯めていた預金や、婚姻後でも親からの相続等で取得した預貯金、不動産などが特有財産にあてはまり、財産分与の対象からは外されます」(白井氏)

売却か、代償金の支払いか

法律事務所アルシエン・白井可菜子弁護士
白井可菜子(弁護士)
法律事務所アルシエン所属。離婚前の相談から協議、調停、訴訟まで丁寧・迅速に対応。親権、養育費、DV・モラハラ、不倫慰謝料など家庭内問題に明るく、特に一番の被害者となりやすい子供の幸せを守るという視点を大事にしている。著書に『弁護士が語る我が子の笑顔を守る離婚マニュアル ~円満離婚のススメ~』(啓文社書房)。

 預貯金は2分の1ずつに分けるだけだが、自動車などは大きく2つの方法が取られる。ひとつは売却し、得た金銭を2分の1ずつ分ける方法。もうひとつは査定を経て財産的価値を算出した後、現物を所得する側がもう一方に対し、2分の1にあたる金銭(「代償金」という)を渡すことで精算する方法だ。

 なお、財産を算定する基準日は公的に離婚したとき、または別居したときのどちらか早いほうになる。

 離婚協議が2~3年続くのは珍しくないが、その期間に家などの不動産の価値や預貯金が増減しても、基準日に算定された財産が対象になる。

 「別居時に500万円あったはずの預貯金が協議終了前に全部なくなっていたとしても、その金額があるものとして計算することになります」(白井氏)

不動産売却で住宅ローン完済でも、
一方が取得する場合は対立も

 さて肝心の不動産(家やマンション)だが、白井氏は「もっとも紛争の種になりやすい財産」だと断言する。

 「抵当権付住宅ローンがついていることがほとんどであり、ときには不動産の価値を住宅ローン残高が上回る、いわゆる『オーバーローン』の状態になっているためです」(白井氏)

 今回はまず、理解しやすい「住宅ローンのない持ち家の財産分与」を検討してみる。その場合は、

  • 「方法1」第三者に家を売却し、売却益を1/2で分ける
  • 「方法2」どちらか一方が家を取得し、不動産価値の半額相当分の代償金を支払う

の2択になる。これは前述した自動車の例と同様だ。

 「方法1」の場合は、まず不動産仲介会社を通して持ち家を売却し、売却代金から不動産仲介会社への手数料や税金などの各種費用を支払った後、残額を夫婦双方で2分の1に分与することになる。

【関連記事はこちら】>>「不動産売却の方法」を総まとめ! 不動産を高値で売るための査定方法、費用、手続きの流れ、注意点を徹底解説

 「方法2」は、不動産仲介会社などで算出された家の売却査定額を元に不動産価値を明らかにし、この2分の1にあたる代償金を、家を取得する側がもう一方に支払うことになる。

 「この場合、家などの不動産を取得する側は支払う代償金を最小化するため安価な売却査定額を望み、反対に、不動産を取得しない側は受け取る代償金を最大化するため高額な売却査定額を望む、という利害が対立する関係となるため、不動産の評価額はもめやすいところです」(白井氏)
【関連記事はこちら】>>不動産一括査定サイト&仲介業者22社で比較! メリット・デメリット、掲載不動産会社、不動産の種類で評価しよう

「住宅ローン付き不動産」は金融機関との折衝が不可避

 次は、「住宅ローンはあるが、売却額が住宅ローン残高を上回る持ち家」の場合をみてみよう。

 こちらも2択あり、

  • 「方法1」第三者に家を売却。売却益で住宅ローンを完済したのち残金を1/2で分ける
  • 「方法2」どちらか一方が取得し、不動産価値の半額相当分の代償金を支払う

となる。

 財産分与に関わる課題は先の「住宅ローンのない持ち家の財産分与」とほぼ同様だが、大きく異なるのは、住宅ローンのある不動産には抵当権がついているということだ。

 「方法1」のように家の売却を希望する場合、家の抵当権を押さえている金融機関への相談が不可欠になる。家の売却代金が住宅ローン残高を上回り、かつ優先的に返済する確約が取れれば、通常は家の売却を了承してくれる。

 「方法2」の場合、不動産の取得者と住宅ローン債務者が同一であれば問題はないが、例えば妻が不動産の取得者で夫が住宅ローン債務者など、これが異なるようであれば、住宅ローン債務者の変更等の手続きが必要となるため、金融機関との折衝が求められる。

 実際には、住宅ローン債務者の変更に対応してくれない金融機関が多い。上記のケースなら、妻に支払い能力があれば、妻名義で住宅ローンを借り換えるというのが現実的な選択肢だ。
【関連記事はこちら】>>離婚時の不動産売却の流れ&5つの処分方法を解説! 連帯保証人の外し方から、業者に高値で売るコツ、「夫婦間売買」まで、離婚の住宅問題のプロが伝授!

財産分与の具体例
~離婚時に不動産売却で住宅ローンを完済できる場合~

 最後に「方法1」について、住宅ローンを組み、10年前に8000万円で購入した自宅不動産(新築・中古問わず)を例にしてみてみよう。

 「インターネットを使えば、2~3日で家の無料査定が取れますので、予想される売却代金が住宅ローン残高を上回っているようなら銀行に家の売却の相談をし、了承を取り付けます」(白井氏)
【関連記事はこちら】>>不動産一括査定サイトを主要12社で比較! メリット・デメリット、掲載不動産会社、不動産の種類で評価しよう

 たとえば家の売却代金が6000万円、ローン残高が5000万円であれば、まずは完済して、抵当権のない不動産を新しいオーナーに売却する。

 「この時点で1000万円が残りますが、家の売却価格のおよそ3%が不動産仲介会社への手数料としてかかり、この他にも印紙税、登録免許税なども含めると、各種費用として300万円程度はかかることが多いです」(白井氏)

 そのため、残りの700万円ほどを夫婦で二分することになる。

 次回は、夫婦間で最ももめることになる「住宅ローンがあり、売却額が住宅ローン残高に満たない持ち家」の財産分与について詳しく解説する。

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第1回 財産分与の基本

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<不動産売却の基礎知識>
相場を知るために、まずは「一括査定」を活用!

 不動産の売却に先駆けて、まずは相場を知っておきたいという人は多いが、それには多数の不動産仲介会社に査定をしてもらうのがいい。

 そのために便利なのが「不動産一括査定サイト」だ。一括査定サイトで売却する予定の不動産情報と個人情報を入力すれば、最大6社程度から査定してもらうことができる。不動産の相場観が分かるだけでなく、きちんと売却してくれるパートナーである不動産会社を見つけられる可能性が高まるだろう。

 ただし、査定価格が高いからという理由だけでその不動産仲介会社を信用しないほうがいい。契約を取りたいがために、無理な高値を提示する不動産仲介会社が増加している。

 「大手に頼んでおけば安心」という人も多いが、不動産業界は大手企業であっても、売り手を無視した手数料稼ぎ(これを囲い込みという)に走りがちな企業がある。

 なので、一括査定で複数の不動産仲介会社と接触したら、査定価格ばかりを見るのではなく、「売り手の話を聞いてくれて誠実な対応をしているか」、「価格の根拠をきちんと話せるか」、「売却に向けたシナリオを話せるか」といったポイントをチェックするのがいいだろう。

 以下が主な「不動産一括査定サイト」なので上手に活用しよう。

■相場を知るのに、おすすめの「不動産一括査定サイト」はこちら!
◆HOME4U(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
掲載する不動産会社数 900社 不動産一括査定サイト「HOME4U」の公式サイトはこちら
サービス開始 2001年
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある点。弱点は、提携会社数がやや少なめであること。
HOME4U無料査定はこちら
◆イエウール(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1400社以上 不動産一括査定サイト「イエウール」の公式サイトはこちら
サービス開始 2014年
運営会社 Speee
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、掲載する会社数が多く、掲載企業の一覧も掲載しており、各社のアピールポイントなども見られる点。弱点は、サービスを開始してまだ日が浅い点。
イエウール無料査定はこちら
◆LIFULL HOME'S(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
掲載する不動産会社数 1692社(2018年8月)
サービス開始 2008年
運営会社 LIFULL(東証一部)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】強みは、匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している点。弱点は大手の不動産仲介会社が多くはないこと。
LIFULL HOME'S無料査定はこちら
◆イエイ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1000社 不動産一括査定サイト「イエイ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2007年
運営会社 セカイエ
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、サービス開始から10年以上という実績があるほか、対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある。弱点は、経営母体の規模が小さいこと。
イエイ無料査定はこちら
◆マンションナビ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション
掲載する不動産会社数 900社超、2500店舗 不動産一括査定サイト「マンションナビ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2011年
運営会社 マンションリサーチ
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
【ポイント】 強みは、マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定3社まで対応している点。弱点は、比較的サービス開始から日が浅く、取扱い物件がマンションしかない点。
マンションナビ無料査定はこちら
◆HowMaスマート不動産売却(一般媒介での一括査定)
対応物件の種類 マンション、戸建て(東京23区)
掲載する不動産会社数 10社(一般媒介) HowMaスマート不動産売却の公式サイトはこちら
サービス開始 2015年
運営会社 コラビット
紹介会社数 最大6社
【ポイント】不動産会社探しを支援してくれるサービスで、不動産を売却する際に、不動産会社と会わずに契約が可能。不動産会社との契約は一般媒介なので、不動産会社による違法な「囲い込み」も心配ない。
HowMaスマート不動産売却無料査定はこちら
◆いえカツLIFE(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 分譲マンション、一戸建て、土地、一棟アパート・一棟マンション、投資マンション(1R・1K)、一棟ビル、区分所有ビル(1室)、店舗・工場・倉庫、農地、再建築不可物件、借地権、底地権、その他(共有持分についても査定・売却対象)
営業エリア 東京、千葉、神奈川、埼玉 いえカツLIFEの公式サイトはこちら
サービス開始 2012年
運営会社 株式会社 サムライ・アドウェイズ
(東京マザーズ上場「アドウェイズ」の子会社)
紹介会社数 最大6社(売買2社、買取2社、リースバック2社)
【ポイント】 再建築不可物件、借地権、底地権といった「訳あり物件」の査定にも対応している。共有持ち分でも相談に乗ってくれる査定サイトは少ないので、相談してみよう
いえカツLIFE無料査定はこちら
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