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リフォーム費用はいくらかかる? 外壁・キッチン・浴室など部分別に相場を大公開!

2023年10月31日公開(2023年11月9日更新)
ダイヤモンド不動産研究所
監修者 高橋みちる:アールイーデザイン一級建築士事務所 代表

日本では、家の寿命は木造住宅30年、マンション50~70年とよくいわれます。しかし、適切なリフォームにより、少なくともあと30年は寿命を延ばし、安心して生涯住み続けることができます。ポイントは傷が浅いうちの早めの手当てですが、リフォームメニューや費用についての情報は意外に少なく、二の足を踏みがちです。ここでは、リフォーム費用の相場を部分別に細かく見ていきます。

リフォーム費用の相場

「全面リフォーム」の費用はいくらになる?

 「建て替え」と「全面リフォーム(フルリフォーム)」は似て非なるものです。

 建て替えは基礎部分から取り壊して、更地の状態から建て直すもの。全面リフォームは既存の基礎部分や壁、柱、梁(はり)などの構造部分を残したまま、それ以外のほぼすべての部分を改築・修繕するものです。

 この基礎部分や構造部分を残すかどうかで、解体費用や材料費、人件費などが大きく違ってきます。全面リフォームは建て替えにかかる費用の50~70%くらいですみます。全面リフォームのほうが、建て替えよりも工事期間が2、3カ月短くなるため、仮住まいの費用も安くすみます。

 全面リフォームの費用は、広さや設備のグレードなどによって異なりますが、戸建てで400万~2,500万円(坪単価10万~70万円)程度、マンションで250万~1,500万円(坪単価17~60万円)程度を目安に考えておくといいでしょう。

リフォーム費用の考え方はシンプルで、現在の住宅で残せる部分が多いほど費用を抑えられます。

 

ですから、特に基礎や構造部分がダメージを受けないように、日頃から雨漏りやシロアリ対策などのメンテナンスに気を配ることが、長い目で見てリフォーム費用を抑えることにつながります
(アールイーデザイン一級建築士事務所・代表 高橋みちる氏) 

【関連記事】>>全面リフォーム(フルリノベ)が得意なリフォーム会社を独自調査でランキング! 1位は大手ハウスメーカーのあの会社!

「部分リフォーム」の費用はいくら?

リフォーム 費用 相場
リフォーム費用の目安を、部分別に確認しよう(画像:PIXTA)

 家の一部を改修する部分リフォームの場合、さらに費用は安くすみます。原状回復や最新設備の導入、おしゃれ度アップなど、その目的はさまざまですが、数万円から数十万円、かかって300万~500万ほどで済むものがほとんどです。

 なお、足場を作ったり、壁を剥がしたりするなど、工事の手間を考えると、ある程度まとめて依頼したほうが、安上がりになるケースが多くなります。まずはどんな選択肢が用意されていて、どれくらいの予算感なのかを把握しましょう。

 なお、家の状態や工事の規模はもちろんのこと、依頼先がハウスメーカー(大手住宅工事業者)か、工務店(地元密着の住宅工事業者)か、リフォーム会社(一般的には電気工事やガス工事、内装リフォームなどある分野に特化した住宅工事業者)かなどによって、サービスの範囲に違いがあるため、同内容の工事でも費用は1~3割程度上下します。

 そこでここでは、工務店に依頼した場合の費用(設備費+工事費)を目安としてみていきます。また工期は施工開始後の日数(打ち合わせ等は除く)です。

【屋根・天井】の主なリフォーム費用

・スレート屋根、金属屋根の棟板金のメンテナンス
 10万円~/工期:半日~1日

・スレートから金属屋根への重ね葺(ぶ)き
 110万円~(雨桶含む)/工期:5~10日

・金属屋根の重ね葺き
 60万円~(雨桶含む)/工期:1~2週間

・ストレート屋根、瓦屋根の葺き替え
 120万円~(雨桶含む)/工期:1~2週間

・天井裏または屋根裏への断熱材充填
 35万円~/工期:1~2日

※屋根面積15坪(約49.5㎡)の場合
※別途、足場代として20万円程度必要

 屋根には大きく瓦(和瓦)、スレート(セメント+繊維)、金属屋根の3つがあり、リフォームには軽くて耐久性の高い金属屋根がおすすめです。新築で主流となっているスレート屋根は、屋根の最頂部を棟板金という金属の山形の板を被せて雨水の浸入を防いでいて、10~15年ごとにメンテナンスが必要です。

屋根 リフォーム 費用
スレート屋根は、最も普及している屋根の種類(画像:PIXTA)

 また、屋根の交換には、既存の屋根を撤去して新たな屋根に入れ替える葺(ふ)き替えと、既存の屋根の上から新たな屋根を被せる重ね葺きがあります。屋根の交換は見た目だけの問題ではなく、屋根の下に敷かれている防水シートの寿命が20年程度のため、下地から交換しなければならない場合もあります。

 なお、自分の住まいの屋根面積は1階の床面積×1.15倍が概算となります。

【関連記事】>>屋根リフォームの費用相場、工期の目安は? 
【関連記事】>>天井リフォームの費用相場、工期の目安は?

【外壁】の主なリフォーム費用

・モルタル外壁の塗装
 80万円~/工期:1~2週間

 

・モルタル外壁に金属サイディングを重ね塗り
 160万円~/工期:2~3週間

 

・モルタル外壁からサイディング外壁への張り替え
 180万円~/工期:3~4週間

 

・サイディング外壁のメンテナンス
 シーリングのみ25万円+外装塗装100万円~/工期:4日~2週間

 

・外壁に外張り断熱材を追加
 100万円~(外壁張り替えは別)/外壁工事+1週間

 

・外壁に内部から断熱材充填
 100万円~(仕上げ材の撤去・復旧は別)/外壁工事+1週間

※別途、足場代として20万円程度必要

外壁 リフォーム 費用
一般的な、サイディングの外壁(画像:PIXTA)

 1960年~1980年代の外壁はモルタル(+塗装)中心でしたが、近年は新築の7~8割はサイディングです。

 モルタルはセメントに水と砂(コンクリートより粒が小さい)を混ぜたもので、外壁に塗り付け、その上を仕上げ材で塗装して施工します。サイディングは工場で生産されたセメント製や金属製のパネル状の外壁材です。外壁に張りつけ、パネルとパネルのつなぎ目をシーリング材(ゴム状の防水材)で充填します。自分の家がモルタルかサイディングかは、このつなぎ目の有無でおよそ確認できます。

 防水対策として、モルタルであれば外壁の塗装、サイディングであればシーリングのメンテナンスを10年程度のスパンで行います。

 屋根が小さく、がかかりやすいモルタル+塗装の場合は、下地の寿命も考慮して、30年程度でサイディングへの張り替えがおすすめ。サイディングの場合は、20~30年程度で張り替えるのが理想です。

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【バルコニー】の主なリフォーム費用

・トップコート再塗装
 8万円~/工期:1~4日

・防水層作り直し
 20万円~/工期:1~4日

・バルコニー(幅180cm×奥行90cm程度)の新設(外付け)
 12~50万円/工期:1~2日

・駐車場に柱を立てて、2階部分にバルコニーを新設
 150万円~/工期:2週間~1カ月

※別途、足場代として20万円程度必要

 手すり壁が建物と同じ素材で一体となって作られているバルコニーは、メンテナンスが必要です。バルコニーの床には通常防水材が使われていて、その上をトップコートと呼ばれる塗膜で覆っています。トップコートは10年で再塗装、防水材は20~30年で交換が目安です。

【関連記事】>>バルコニー・ベランダリフォーム費用相場、工期の目安は?

【窓】の主なリフォーム費用

・内窓(二重窓)の増設
 5万~10万円(窓一つあたり)/工期:1~2日

・断熱ガラスに交換
 6万~15万円(窓一つあたり)/工期:1~2日

・断熱サッシに交換
 15万円~(窓一つあたり。内外壁補修・足場代別)/工期:1~2日

 

・腰高窓を掃き出し窓にする
 30万~40万円/工期:1~2日

※場合によって、足場代や外壁の張り替え費用が発生

 断熱対策、防音対策で最も費用対効果が高いのは、内窓を設置して二重窓にすることです。5mm厚以上の内窓を新設した場合、騒音レベルは約半減されます。さらに内窓を断熱ガラスにすると、およそ3~4℃の断熱効果を得られ、結露対策にもなります。

窓 リフォーム 費用
樹脂サッシかつ二重窓であれば、断熱・防音効果は更に高まる(画像:写真AC)

 また一般的なアルミ製サッシを、熱伝導率の低い木製や樹脂製などの断熱サッシに換えるのも、断熱効果を高めます。

 なお、腰高窓を掃き出し窓(大きな窓)にするには比較的簡単にできますが、窓のない壁に新たに窓を設置するときは、その壁が地震に対して家を支える「耐力壁」でないことを確認することが大切です。耐力壁には、「筋交い」と呼ばれるクロスした補強材が入っていたり、合板が張られていたりします。

 業者ができると言ってもうのみにせずに、耐震性能についてきちんと検討なされているかどうか、しっかり確認しましょう。

【関連記事】>>窓リフォームの費用相場・工期の目安はどれぐらい?

【トイレ】の主なリフォーム費用

・暖房便座への交換
 4万~7万円(コンセントを増設する場合、1万~3万円プラス)/工期:30分~1時間

・温水洗浄便座付きに交換
 20万~30万円(コンセントを増設する場合、1万~3万円プラス)/工期:1~2時間

・便器・壁材・天井材・床材など丸ごと交換
 20万~55万円~/工期:1~2日

・和式から洋式への交換
 15万~60万円~/工期:2~3日

・トイレの移動・新設
 30万~100万円~/工期:3~5日

 暖房便座や温水洗浄便座への交換は、文字通り「便座」だけの交換ですみます。また、トイレ本体だけを丸ごと交換することもできますが、古いトイレと大きさや形が異なるため、壁や床材も一緒に交換するとキレイに仕上がります。

【関連記事】>>トイレリフォームの費用相場、工期の目安は? 

【浴室】の主なリフォーム費用

・ユニットバスの交換
 50万~150万円(配管交換は別)/工期:4日~1週間

・在来浴室からユニットバスへの改修
 70万~150万円(配管交換は別)/工期:1週間~10日

・在来浴室から在来浴室への改修
 50万~200万円/工期:3週間~1カ月

・洗面台の交換
 10万円~50万円/工期:数時間~4日

・水道管(鋼管)を樹脂管へ交換
 30万円/工期:1~2日

 マンションの浴室の多くはユニットバス(壁・天井・床・浴槽が一体化している浴室)のため、浴槽だけを交換するようなことはできません。リフォームする場合は浴室を丸ごと入れ替えることになります。ただし、規格が決まっているため、入れ替えはスムーズです。

 一方、築年数の古い戸建てに多い、モルタルとタイル仕上げの在来浴室の場合、いったん床や壁を解体しないとリフォームできないため、マンションよりも費用や時間がかかります。また、浴室は日の当たらない北側に配置されていることが多く、解体したところシロアリの被害を発見することも珍しくありません。防蟻(ぼうぎ)処理(後記)の費用もあらかじめ予算に入れておきましょう。

 洗面台については。ユニットの洗面台交換だけなのか、収納棚などを新たに設置するかなどによって、費用が違ってきます。

 また、2000年より前に建てられた家は、水道管のリフォームも必須です。

 「昔は鋼管が使われていましたが、想定寿命は30年~40年。早ければ20年程度でも漏水を起こすケースはあります。家の内部で漏水が起こると、気づかないうちに基礎や構造に致命的なダメージを与えかねません。水道管をすべて樹脂管に交換すれば、50年は心配しなくてすみます。交換するタイミングは、浴室のリフォームと同時に行うのが費用を抑えるコツです」(前出・高橋氏)

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【キッチン】の主なリフォーム費用

・IHクッキングヒーターへの取り換え
 15万~25万円/工期:1日~1週間

 

・システムキッチン(標準的なグレード)に交換
 60万~110万円(シンプルなグレードで50万~80万円)/工期:2~3週間

 

・壁付けから対面式(または対面式から壁付け)への変更
 50万~200万円~/工期:2週間~1カ月

 キッチンのリフォームは、基本的に、カタログから好きな設備を選んで入れ替えることになります。ビルトインコンロの場合も、規格が統一されているため、ガスコンロからIHコンロ(IHクッキングヒーター)への交換は可能です。

 リフォーム費用は設備のグレードに左右されますが、通常、定価から割引がきき、その分が工事代になるくらいの見当になります。コンロやレンジフードなどの交換だけであれば、30万円以内に収まることが多くなります。

 壁付けからアイランド式に換えるなど、キッチン全体をリフォームする場合は、50万~200万円程度かかります。なお、水回りの位置についてはなるべく動かさないようにしましょう。延長管を使えば配管類の移動も可能ですが、排水系の曲がりが増えるような移動はできるだけ避けましょう。トラブルの原因となります。

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【玄関】の主なリフォーム費用

・土間スペースの拡大
 10万~20万円/工期:1日

 

・シューズインクロークの新設
 10万~20万円/工期:1日

 

・玄関ドアの交換
 25万円~/工期:1日

 

・断熱玄関ドアに交換
 40万円~/工期:1日

 玄関ドアの交換は、既存のドア枠組みに新たなドアの枠組みを被せるようにして取り付ける工法が主流です。被せる分、ドアが少し小さくなるデメリットはありますが、外壁などを壊す必要がないため、通常、1日でリフォームが完了します。

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【居室】の主なリフォーム費用

・フローリングの張り替え(6畳、新規)
 8万~20万円/工期:2~3日

・フローリングの張り替え(6畳、重ね張り)
 6万~15万円/工期:1~2日

・和室をフローリングに変更
 8万~25万円/工期:2~3日

・壁クロスの張り替え(6畳)
 10万~20万円/工期:1日

・間取り変更
 50万円~800万円/工期:2週間~2カ月

・ドアの交換(同タイプのドア同士)
 5万~10万円/工期:1日

・ドアの交換(開き戸から引き戸)
 20万~30万円/工期:1~2日

・ウォークインクローゼットの新設、押し入れからの変更
 15万~40万円/工期:1~3日

・床下から断熱材を充填
 30万円~(断熱工事のみ)/工期:1日

 フローリングからフローリングへの張り替えは、あまり手間がかかりませんが、戸建ての和室をフローリング(洋室)にする場合、畳の下の根太(ねだ)の間隔を詰めるなど、下地をやり直さなければならないケースが多くなります。マンションではその必要は通常ありませんが、遮音等級など管理規約で指定されている条件に合った処置が必要です。

 間取り変更については、戸建てでは、壁の位置を変えたり取り除いたりすることで、耐震性に影響がないか、構造計算をきちんとしてもらうこと。一方、マンションはコンクリートの構造壁とパイプスペース(PS)、ダクトスペース(DS)以外の壁は、自由に撤去や移動が行えます。

【耐震工事】の主なリフォーム費用

・耐震補強工事
 100万~200万円/工期:規模による

・制震システムの設置
 50万円~(仕上げ材の撤去、復旧は別)/工期:3日~

 日本木造住宅耐震補強事業者協同組合が、2006年4月から2019年7月に行った耐震診断の基本データによると、耐震補強(改修)工事の平均施工金額は約167万円、施工金額中央値は約140万円(平均築年数37.9年)となっています。減税制度や自治体によっては助成制度(補助金の支給)があるため、実際に支払う金額は数十万円程度少なくて済むケースも珍しくありません。

 また「耐震」ではなく、建物内部に制震部材(ダンパー)を組み込み、揺れを吸収する「制震」システムもあります。建築基準法で定められている耐震とは異なり、各メーカーが独自の試験・基準で商品化しているものです。

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【太陽光発電・節電】の主なリフォーム費用

・太陽光発電システムの設置
 30万円~(1kwあたり)/工期:1週間~

・家庭用蓄電システムの新設
 100万円~(5kwhあたり。補助金を含む)/工期:1日~

・V2Hシステムの新設
 70万~170万円/工期:1~2日

・電気で給湯・エコキュートの新設
 40万円~(床暖房は別途)/工期:1~2日

 家庭用蓄電システムは日中に太陽光発電で作った電気を蓄えておき、夜間に利用するものです。6~7kWhの蓄電で夜間の冷蔵庫・照明・テレビなどをまかなえます。

 V2Hシステムは電気自動車と家の双方で電気のやり取りをするためのものです。災害時の非常用電源としても役立ちます。

 また、太陽光発電をより効果的に活用したい場合はエコキュートの設置も選択肢の一つになります。エコキュートは電気でお湯を沸かす給湯器のことです。一般的な給湯器はガスを使用しますが、電気のほうが安くすみます。

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【換気システム】の主なリフォーム費用

・標準的な換気システムの設置
 10万円~(内外装補修・足場代別)/工期:1日

・熱交換(省エネ)型換気システムの設置
 60万円~(仕上げ材の撤去、復旧などは別))/工期:1週間

 断熱関連のリフォームを行い、家の気密性を高めると、強制的に換気を行う必要が出てきます。その際、室内の暖かい空気が外に逃げないように工夫されたのが熱交換(省エネ)型換気システムです。

【そのほか】

・防蟻処理
 12万円(1坪当たり1万円程度)~/工期:半日~3日

・防湿コンクリート打設
 90万円~(床材撤去、仕上げ含む)/工期:2週間~

 いずれも家の耐久性を高めるにあたって重要なものばかりです。阪神・淡路大震災で倒壊した神戸市東灘区の建物のうち、シロアリ被害や腐朽が見られた建物の9割が全壊。それに対して、シロアリ被害や腐朽のなかった建物の全壊は2割未満で、5割以上が軽微な損傷で済んでいます。

【関連記事】>>耐震補強をするなら、補助金制度、税制優遇制度を活用しよう!申請の流れや売却時に有利になる理由も解説

 

リフォーム費用はケース・バイ・ケース!
節約のポイントは計画性

 実際のリフォーム費用は、築年数や広さ、家のつくりなどによって工事の難易度が違ってきます。そのため、どこでコストを抑えられるかはケース・バイ・ケースですが、共通するポイントもあります。

 一つは材料や設備のグレードのチョイスです。たとえば、壁紙にしても、標準的なクロス仕上げと珪藻土仕上げ、カントリー風木材仕上げでは、材料費が2~3、4倍違ってきます。浴槽やシステムキッチンなども同様です。同じリフォーム内容でも、使い勝手やおしゃれ度を求めるほど費用は高くなるので、どこにお金をかけるかメリハリが大切です。

 また、リフォーム費用で大きなウエートを占めるのは人件費です。急を要するリフォームは仕方ありませんが、同じ足場を使うリフォームをセットで依頼すれば、数回に分けて依頼した場合に重複する工賃分をコストカットできます。このようにセットで依頼するには、将来を見越した計画的なリフォームプランが必要です。それには、自分でも最低限のリフォームの知識を身に付けて、積極的に依頼先の業者にアドバイスを求めるようにしましょう。

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