じぶん銀行住宅ローンの公式サイト

相続税対策は必要ない!?
「控除制度」や「特例による減額」の活用法を伝授!

2020年10月23日公開(2020年10月23日更新)
白鳥純一

白鳥純一(しらとり・じゅんいち)氏:宅地建物取引士や行政書士としても活動しているライター。専門知識や実務経験を交えた解説記事やコラムを執筆している。

»バックナンバー一覧
バックナンバー

超高齢社会の日本では、「相続税対策」と謳うノウハウが飛び交い、保険、証券など多くの金融商品も販売されている。しかし実際は、亡くなった方の資産総額が相続税の控除額の範囲内に収まるケースが大半。本当に大掛かりな相続対策が必要になるケースや、実際に巨額の相続税を支払う義務が発生するケースはごくわずかなのだ。今回は、多くの人にとっては相続税対策が必要ない理由を詳しく解説しよう。(協力・監修:株式会社アセットコンサルティングネットワーク 代表取締役・大城嗣博氏)

相続のほとんどは、申告の必要なし!
相続税の仕組み

 相続税の納税額は、上の図のような仕組みで決められています。相続税は、亡くなった方の遺産総額から、基礎控除額が差し引かれた部分に対して課税されます。

 相続税の支払いが免除される「基礎控除額」の範囲は、「3000万円+600万円×法定相続人の数」という計算式によって決まります。
【関連記事はこちら】>>不動産を相続した際の「相続税の計算方法」を解説!

 例えば5人で相続をする場合、計算式に当てはめると、基礎控除額は6000万円(3000万円+600万円×5人=6000万円)。

 もし残された資産の総額が6000万円以下だった場合には、相続税が課税されないどころか、申告すらも必要ありません。

最大1億6000万円まで適用される
配偶者控除

 さらに、亡くなった人(被相続人)の配偶者が相続人に含まれている場合は、「配偶者控除」(正式名称:配偶者の税額軽減制度)を使用できるため、控除額の範囲が拡大されます。

 配偶者控除は、亡くなった方(被相続人)の配偶者が相続した財産が、法定相続分もしくは1億6000万円までは、相続税がかからない制度のことです。

 前項で解説した「基礎控除制度」とは、

・配偶者が多額の財産を保有していた場合は、制度が使用できないケースがある点
・配偶者が亡くなった後の相続には、従来どおりの相続税が加算される点
・基礎控除額を超えている場合には、相続税の申告が必要になる点

などの違いがあるものの、額面の大きさは魅力的です。

不動産にも、さまざまな特例が適用される

 例えば、1億円のタワーマンションを所有していた場合、相続の際には、実際の取引価格ではなく、路線価などを元にして計算した額として評価されます。
【関連記事はこちら】>>「タワーマンション」や「一般社団法人」を使った相続税対策は今後どうなる?

 上のようなタワーマンションの場合、市場取引価格のおよそ30%にあたる、およそ3000万円程度の資産として評価されることが一般的です。もし、詳細な計算が必要な場合には、専門家に相談するほうが良いでしょう。

 また、不動産の相続で適用できる特例もあります。たとえば「特定居住用宅地の特例」は、土地面積330㎡までの不動産の評価額が80%減される(20%の額として計算される)という小規模宅地等の特例の一つです(特例の対象となるのは文字通り土地部分で、建物部分は対象外)。対象不動産に亡くなられた方が居住していた場合には、特定居住用宅地の特例が適用されるケースがあります。
【関連記事はこちら】>>実家の相続で活用すべき「小規模宅地等の特例」を解説! 気をつけたい"3つの落とし穴"と、売却時の注意点は?

 たとえば「特定居住用宅地の特例」を、評価額3000万円の土地A(330㎡)と土地B(400㎡)に使用した場合を見てみましょう。

 土地Aは、実際には3000万円の評価額でありながらも、「特定居住用宅地の特例」が適用された場合には、600万円の土地として評価され、この部分が課税額の対象となります。

 一方の土地Bは、330㎡部分に特例、残りの70㎡は一般的な基準が適用され、上図の計算式により、1020万円の土地として評価されます。 

 「特定居住地の特例」の適用を受けられると、大幅に資産評価額を下げ、結果として相続税対策にも繋げることができます。所有不動産に適用できるのかどうかを知りたい方は、専門家などに相談することをおすすめします。

それでも相続税対策が必要なときの
基本的な注意点

 ここまで見てきたように、多くの人は大胆な相続税対策をする必要はありません。最後に、相続税対策が必要となった方向けの注意点を2つ挙げます。

(1)相続の期限について

 財産の相続は、被相続人の死亡によって開始されます。相続人は、相続を知った時点から3カ月以内に承認または放棄の決断を、10カ月以内に相続税の申告をしなければなりません。
【関連記事はこちら】>>相続では「誰が」「どれくらい」もらえる? 相続の手続きの基本からスケジュールまで詳しく解説!

 もし、相続税の納税が期限までに間に合わなかった場合は、従来の納税に加えて、延滞税も課されます。納税期限から2カ月以内の延滞の税率は2.6%。2カ月を超える期間については8.9%(税率は平成30年~令和元年のもの)と、期限が延びるほど増額されます。

 しかし、事前に届け出れば、期間の延長も認められています。もし、相続の話し合いがうまくまとまらない場合などには、時間に追われながら慌てて手続きをするのではなく、期間の延長をして、どうすれば幸せな相続になるのか、幸せな人生が歩めるのかについて、じっくり考えた方がいいでしょう。相続人同士の不平等感や、感情のもつれによる遺恨を残さないことが大切です。

(2)不動産の評価について

 不動産は個別要素の高い資産です。建設されているエリア、築年数、さらには収益性といったさまざまな要素を加味しながら、実際の評価額が決まります。

 不動産を相続する際には、居住用や賃貸用といったような物件の利用形態に関する評価、路線価などを元にして算出された相続税評価額、さらには小規模宅地特例が適用できるかどうかといった点などを中心に考えることになりますが、専門性の高い領域に踏み込むケースもあるので、困った際には相続を専門とする税理士や司法書士に相談したうえで、対策を立てていくようにしましょう。
【関連ページはこちら】>>相続の相談先は税務署、税理士、弁護士…どれが正解?

【注目の記事はこちら】
【査定相場を知るのに便利な、一括査定サイト&業者"25社"を比較
【業者選び売却のプロが教える、「不動産会社の選び方・7カ条」
【査定不動産一括査定サイトのメリット・デメリットを紹介
【業界動向大手不動産会社は両手取引が蔓延!? 「両手比率」を試算!
【ノウハウ知っておきたい「物件情報を拡散させる方法」

<不動産売却の基礎知識>
相場を知るために、まずは「一括査定」を活用!

 不動産の売却に先駆けて、まずは相場を知っておきたいという人は多いが、それには多数の不動産仲介会社に査定をしてもらうのがいい。

 そのために便利なのが「不動産一括査定サイト」だ。一括査定サイトで売却する予定の不動産情報と個人情報を一度すれば、複数社から査定してもらうことができる。査定額を比較できるので、不動産の相場観が分かるだけでなく、きちんと売却してくれるパートナーである不動産会社を見つけられる可能性が高まるだろう。

SUUMO(スーモ)売却査定
リクルートのSUUMO(スーモ)でも、無料で一括査定ができる

 ただし、査定価格が高いからという理由だけでその不動産仲介会社を信用しないほうがいい。契約を取りたいがために、無理な高値を提示する不動産仲介会社が増加している。

 「大手に頼んでおけば安心」という人も多いが、不動産業界は大手企業であっても、売り手を無視した手数料稼ぎ(これを囲い込みという)に走りがちな企業がある。

 なので、一括査定で複数の不動産仲介会社と接触したら、査定価格ばかりを見るのではなく、「売り手の話を聞いてくれて誠実な対応をしているか」、「価格の根拠をきちんと話せるか」、「売却に向けたシナリオを話せるか」といったポイントをチェックするのがいいだろう。

 以下が主な「不動産一括査定サイト」なので上手に活用しよう。

【注目の記事はこちら】
【業者選び売却のプロが教える、「不動産会社の選び方・7カ条」
【査定相場を知るのに便利な、一括査定サイト&業者"主要25社"を比較
【査定不動産一括査定サイトのメリット・デメリットを紹介
【業界動向大手不動産会社は両手取引が蔓延!? 「両手比率」を試算!
【ノウハウ知っておきたい「物件情報を拡散させる方法」
■相場を知るのに、おすすめの「不動産一括査定サイト」はこちら!
◆SUUMO(スーモ)売却査定(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地
掲載する不動産会社数 約2000店舗 不動産一括査定サイト「SUUMO(スーモ)売却査定」の公式サイトはこちら
サービス開始 2009年
運営会社 株式会社リクルート住まいカンパニー(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 不動産サイトとして圧倒的な知名度を誇るSUUMO(スーモ)による、無料の一括査定サービス。主要大手不動産会社から、地元に強い不動産会社まで参加しており、査定額を比較できる。
SUUMO(スーモ)売却査定はこちら
◆HOME4U(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
掲載する不動産会社数 1500社 不動産一括査定サイト「HOME4U」の公式サイトはこちら
サービス開始 2001年
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある点提携会社数は競合サイトと比較するとトップではないが、厳選されている。
HOME4U無料査定はこちら
◆イエウール(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1600社以上 不動産一括査定サイト「イエウール」の公式サイトはこちら
サービス開始 2014年
運営会社 Speee
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、掲載する会社数が多く、掲載企業の一覧も掲載しており、各社のアピールポイントなども見られる点。弱点は、サービスを開始してまだ日が浅い点。
イエウール無料査定はこちら
◆LIFULL HOME'S(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
掲載する不動産会社数 1789社(2019年12月)
サービス開始 2008年
運営会社 LIFULL(東証一部)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】強みは、匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している点。弱点は大手の不動産仲介会社が多くはないこと。
LIFULL HOME'S無料査定はこちら
◆イエイ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1000社 不動産一括査定サイト「イエイ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2007年
運営会社 セカイエ
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、サービス開始から10年以上という実績があるほか、対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある。弱点は、経営母体の規模が小さいこと。
イエイ無料査定はこちら
◆マンションナビ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション
掲載する不動産会社数 900社超、2500店舗 不動産一括査定サイト「マンションナビ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2011年
運営会社 マンションリサーチ
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
【ポイント】 強みは、マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定3社まで対応している点。弱点は、比較的サービス開始から日が浅く、取扱い物件がマンションしかない点。
マンションナビ無料査定はこちら
◆おうちダイレクト「プロフェッショナル売却」(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、一棟マンション、一棟アパート、店舗、事務所
掲載する不動産会社数 9社 おうちダイレクトの一括査定依頼サービス「プロフェッショナル売却」の公式サイトはこちら
サービス開始 2015年
運営会社 ヤフー株式会社、SREホールディングス株式会社(ともに東証一部子会社)
紹介会社数 最大9社
【ポイント】ヤフーとソニーグループが共同運営する一括査定サイト。不動産会社に売却を依頼後も、ヤフーとおうちダイレクトのネットワークを使い、購入希望者への周知をサポートしてくれる。
おうちダイレクトの一括査定依頼サービス「プロフェッショナル売却」はこちら
 
TOP