マンション、戸建て、土地、不動産の種類ごとに異なる売却のポイントを解説! タワーマンションの手数料値引きには要注意!?シリーズ「不動産売却の秘訣」

2021年3月9日公開(2021年4月9日更新)
山本健司
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マンション、戸建て、土地。一口に不動産売却といっても、どういう種類の物件を売るのかで、売却の仕方は変わってきます。また、中古マンションでは、一般的なマンションかタワーマンションかによって、セールスポイントが違います。物件の種類で異なる売却時の注意点や特徴を知っておきましょう。

不動産の種類ごとに違う、売却のポイント

 不動産売却では、マンション、戸建て、土地など不動産の種類によって、購入希望者が注目する事項や期待することが違います。そのため、売主さんがアピールすべきポイントも少しずつ違ってきます。的確な購買者層にアプローチし、スムーズに成約を決めるためには、それぞれの物件タイプに強い不動産仲介会社を選択することも大切です。こうしたさまざまな観点から、主な物件の種類ごとにポイントを押さえておきましょう。

中古マンションを売る場合
「総会議事録」を保管しておくことが大切

中古マンションの売却
ベテランの担当者を望むなら査定時に伝えておく(出所:PIXTA)

 中古マンションの売買取引のプロセスに関しては、戸建てや土地ほど複雑ではありません。そのためしばしば、比較的経験値の浅い担当者が配置される場合があります。

 若手だからこそ、売主さんのために人一倍がんばって成果を上げることもありますが、はじめからベテランの担当者を望むなら、査定を依頼するときに、不動産仲介会社に希望を伝えておきましょう。

 また、中古マンションの場合、購入検討者のなかには、階下への騒音を気にせず生活したいという方もいますから、必ずしも上層階が高く売れ、下層階は安くなるということはありません。新築分譲マンションと違い、住戸のコンディションには個別格差があるため、部屋のコンディションが良ければ、下層階でも高く売れる可能性があります。

 一方、売買の際はマンションの管理規定にも注意を払う必要があります。ある売主さんは、バイクの駐車スペースが条件のお客さまに対して、専用の置き場があるから心配ないと説明していました。ところが、管理規定の変更が記録されている「総会議事録」を確認したところ、バイク置き場は廃止が決まっていたのです。売主さんは忙しくて議事録をよく読んでいなかったため、そのことを知りませんでした。

 「総会議事録」には、マンション全体に関する重要な事項が記載されています。できれば直近3年分の総会議事録を保管しておき、不動産仲介会社に渡すようにしましょう。

【関連記事はこちら】>>中古マンションの査定価格はどう求めればいい?
国交省も認める「価格査定マニュアル」の計算方法を分かりやすく解説!

タワーマンションを売る場合
不動産会社の手数料値引きには注意を

 タワーマンションは分譲会社が大手であることが多く、そのステータス性から価格が高額になる傾向があります。不動産会社からすると、高額な取引ほど手数料収入も多いため、何がなんでも媒介契約(売却委任)を取り付けたい物件です。

 手数料値引きで契約を取ろうとしてきますが、手数料の安さで仲介会社を選ぶと、値引いた分の手数料を両手仲介で回収しようと「囲い込み」が始まりかねません。その点にはご注意ください。
【関連記事はこちら】>>大手不動産仲介は「囲い込み」が蔓延?! 住友不動産販売の「両手比率」は、62.75%! 不動産売却時は「両手比率」が高い会社に注意を

 タワーマンションには、国内外の投資家による投資用不動産としてのニーズもあります。また、共用部分が充実していることが多いので、この点も積極的にアピールすべきです。海や富士山が見える、夜景が素晴らしいなどもセールスポイントですが、その眺望を遮る建築計画がある場合は、購入希望者への告知が必要です。

 また、遮るものがない高層階では、北向きでも十分な採光を得られることが多く、逆に南向きでは直射日光で暑すぎるなど、夏場の販売には不向きな場合もあります。そして、高層階のプレミアム住戸は、安売りをせずに勝負ができます。査定に際しては、担当者が一般住戸とプレミアム住戸の成約事例を混同していないか、注意してください

 一方、以前に社会を騒がせた免震ダンパー偽装や杭工事のデータ偽装問題を記憶しているというお客さまもおられますので、調査結果など信用材料となる資料が手元にあれば、不動産会社に提出してください。

戸建てを売る場合
建物に関する調査実績や保証制度を持つ会社を選択

 戸建て住宅は物件ごとの個別性が高く、その評価における不動産仲介会社の調査能力の違いが、売買価格に大きく反映します。できるだけ、戸建て住宅の売買経験が豊富な担当者をつけてもらいましょう。

 木造住宅であれば、経年劣化の早さ、雨漏り、地面下の配管の劣化といったリスクがあり、そのリスク範囲の大きさから、購入者目線に立つと、将来の維持管理費が高額になるという印象があります。そこで重要になるのが、建物に関する調査・保証の有無です。建物調査の実績と保証制度がある不動産仲介会社に媒介を依頼するほうが、売却価格と成約率の向上が見込めます

 また、建築時もしくは取得時の建物の設計図書や構造計算書は、購入者の安心材料です。住宅メーカーが建築した戸建てであれば、数年おきの定期点検の資料も合わせて開示してください。住宅メーカーによる建物の保証は、次の購入者に引き継ぎができることもあります。

【関連記事はこちら】>>一戸建てを「高く売却する」ための5つのコツと、税金で損をしないコツを解説!

土地を売る場合
その土地に住まうイメージを伝えられる不動産会社を選ぶ

土地の売却
土地の売却では樹木の剪定などを提案してくれる仲介会社を選ぼう(出所:PIXTA)

 土地を購入する理由は、たいていは建物を建てて住むためですから、その土地に住むイメージを伝える力のある不動産会社を選ぶことが重要です。販売用の図面には、土地面積に応じた家屋の参考間取り図も掲載してもらいましょう。それだけで建築可能な建物の大きさが想像でき、見た人が前向きに購入を検討する可能性が高くなります。

 ほかにも成約率を上げる有効な手段として、次のような販売活動や、提案をしてくれる不動産仲介会社がおすすめです。

  • ・現地に販売看板を設置してくれる
  • ・地中埋設物調査や地盤調査の提案をしてくれる
  • ・見栄えがよく見えるように、樹木の剪定を提案してくれる
  • ・住宅展示場へ土地の資料を持ち込んで、宣伝をしてくれる (展示場には建築用地を探しているお客さまも多い)
  • ・隣接地に購入の打診をしてくれる (隣地所有者への売却では、高く売れる傾向がある)

 また、測量は完了しているか、前面道路が私道の場合は、通行や配管工事の承諾は得ているか、塀、植栽、配管など、隣接地とトラブルになりそうなことはないかなど、買手が困らないための対策も必要です。購入検討者の購買意欲や希望価格に大きく影響しますので、担当者に早めに対処してもらいましょう。

【関連記事はこちら】>>土地を高く売る5つのコツとは!? 売却の流れや価格の仕組みを解説!

まとめ

・中古マンションでは、直近3年分の総会議事録を保管しておき、不動産仲介会社に渡す

・タワーマンションでは、手数料値引きや担当者が一般住戸とプレミアム住戸の成約事例を混同していないかに注意する

・戸建は、建物調査の実績と保証制度がある不動産仲介会社に媒介を依頼する

・土地は、販売用図面に家屋の参考間取り図を掲載して、その土地に住まうイメージを持たせてくれる不動産仲介会社を選ぶ

◆ミライアスの売却査定(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地
相談実績数 2万7411件 「ミライアス」の公式サイトはこちら
サービス開始 2018年
運営会社 ミライアス株式会社(東京都渋谷区)
営業エリア 東京都、神奈川、埼玉、千葉県
【ポイント】平均成約日数33日のスピード成約を誇るだけでなく、売り出し価格と売却価格の乖離率も4.5%と低い(2020年3月実績)。売り手も買い手も喜ぶ、最大750万円の建物・設備補償は、大手に引けを取らない充実ぶり。
ミライアス売却査定はこちら
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<不動産売却の基礎知識>
相場を知るために、まずは「一括査定」を活用!

 不動産の売却に先駆けて、まずは相場を知っておきたいという人は多いが、それには多数の不動産仲介会社に査定をしてもらうのがいい。

 そのために便利なのが「不動産一括査定サイト」だ。一括査定サイトで売却する予定の不動産情報と個人情報を一度入力すれば、複数社から査定してもらうことができる。査定額を比較できるので、不動産の相場観が分かるだけでなく、きちんと売却してくれるパートナーである不動産会社を見つけられる可能性が高まるだろう。

SUUMO(スーモ)売却査定
リクルートのSUUMO(スーモ)でも、無料で一括査定ができる

 ただし、査定価格が高いからという理由だけでその不動産仲介会社を信用しないほうがいい。契約を取りたいがために、無理な高値を提示する不動産仲介会社が増加している。

 「大手に頼んでおけば安心」という人も多いが、不動産業界は大手企業であっても、売り手を無視した手数料稼ぎ(これを囲い込みという)に走りがちな企業がある。

 なので、一括査定で複数の不動産仲介会社と接触したら、査定価格ばかりを見るのではなく、「売り手の話を聞いてくれて誠実な対応をしているか」、「価格の根拠をきちんと話せるか」、「売却に向けたシナリオを話せるか」といったポイントをチェックするのがいいだろう。

 以下が主な「不動産一括査定サイト」なので上手に活用しよう。

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◆SUUMO(スーモ)売却査定(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地
掲載する不動産会社数 約2000店舗 不動産一括査定サイト「SUUMO(スーモ)売却査定」の公式サイトはこちら
サービス開始 2009年
運営会社 株式会社リクルート住まいカンパニー(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 不動産サイトとして圧倒的な知名度を誇るSUUMO(スーモ)による、無料の一括査定サービス。主要大手不動産会社から、地元に強い不動産会社まで参加しており、査定額を比較できる。
SUUMO(スーモ)売却査定はこちら
◆HOME4U(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
掲載する不動産会社数 1500社 不動産一括査定サイト「HOME4U」の公式サイトはこちら
サービス開始 2001年
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある点提携会社数は競合サイトと比較するとトップではないが、厳選されている。
HOME4U無料査定はこちら
◆イエウール(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1600社以上 不動産一括査定サイト「イエウール」の公式サイトはこちら
サービス開始 2014年
運営会社 Speee
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、掲載する会社数が多く、掲載企業の一覧も掲載しており、各社のアピールポイントなども見られる点。弱点は、サービスを開始してまだ日が浅い点。
イエウール無料査定はこちら
◆LIFULL HOME'S(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
掲載する不動産会社数 2399社
サービス開始 2008年
運営会社 LIFULL(東証一部)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】強みは、匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している点。弱点は大手の不動産仲介会社が多くはないこと。
LIFULL HOME'S無料査定はこちら
◆イエイ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1700社 不動産一括査定サイト「イエイ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2007年
運営会社 セカイエ
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、サービス開始から10年以上という実績があるほか、対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある。弱点は、経営母体の規模が小さいこと。
イエイ無料査定はこちら
◆マンションナビ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション
掲載する不動産会社数 900社超、2500店舗 不動産一括査定サイト「マンションナビ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2011年
運営会社 マンションリサーチ
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
【ポイント】 強みは、マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定は3社まで対応している点。弱点は、比較的サービス開始から日が浅く、取り扱い物件がマンションしかない点。
マンションナビ無料査定はこちら
◆おうちダイレクト「プロフェッショナル売却」(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、一棟マンション、一棟アパート、店舗、事務所
掲載する不動産会社数 9社 おうちダイレクトの一括査定依頼サービス「プロフェッショナル売却」の公式サイトはこちら
サービス開始 2015年
運営会社 ヤフー株式会社、SREホールディングス株式会社(ともに東証一部子会社)
紹介会社数 最大9社
【ポイント】ヤフーとソニーグループが共同運営する一括査定サイト。不動産会社に売却を依頼後も、ヤフーとおうちダイレクトのネットワークを使い、購入希望者への周知をサポートしてくれる。
おうちダイレクトの一括査定依頼サービス「プロフェッショナル売却」はこちら
 
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