不動産売却のタイミングはいつがベスト? 築年数やシーズンによって売れやすさや価格が異なる!シリーズ「不動産売却の秘訣」

2020年12月18日公開(2023年10月19日更新)
山本健司:ミライアス株式会社 代表取締役

自宅など不動産の売却をする場合、家の築年数や売りに出す時期が非常に大切になります。売り時を間違えると、建物の価値がゼロになってしまうこともあるので注意が必要です。また、まず売却してから次の住居を決める「売り先行」か、次の住居を確保してから売る「買い先行」か、どちらにするのかを考えておくことも重要になります。

売却のタイミングは、築10年〜15年の間がベスト

 不動産の売り時を判断する要素として、不動産市況と物件の築年数があります。

 一般の方が不動産市況を正確に読むのはかなり難しいので、こちらは信頼のおける不動産仲介会社のプロに相談するほうが確かでしょう。

 一方、物件の築年数は、売主が自分で売り時を判断するための、より分かりやすい指標といえます。

 住宅は入手したその日から、建物価値が下がっていきます。一番価値が高いのは言うまでもなく新築時ですが、人が住んで1、2年たつと、早くも評価は下がり、築15年目くらいを境に、さらに大きく価値を落とします。

 したがって、築年数をもとに物件自体の資産価値を考えると、築15年を迎える前後がひとつの節目。売却のベストタイミングとしては、「築10年から15年の間」が目安となります。

 特に戸建て住宅では、築20年を経過すると、建物の価値がゼロ評価になってしまうことがありますので、気をつけてください。

保有期間は5年を超えてから売るほうが、税率面では有利

 不動産を売って利益が出た場合、譲渡所得税と住民税、および東日本大震災の復興財源に繰り入れる復興特別所得税がかかります。税率は、売却年の1月1日時点で、その不動産を何年保有していたかをもとにして計算されます。

譲渡所得税率

  所有期間
長短区分 短期譲渡所得 長期譲渡所得
期間 5年以下 5年超 10年超所有軽減税率の特例
居住用 39.63%
・所得税(※)30.63%
・住民税9%
20.315%
・所得税15.315%
・住民税5%

①課税譲渡所得
6千万円以下の部分14.21%
・所得税10.21%
・住民税4%

 

②課税譲渡所得
6千万円超の部分20.315%
・所得税15.315%
・住民税5%

非居住用 39.63%
・所得税30.63%
・住民税9%
20.315%
・所得税15.315%
・住民税5%
※所得税には復興特別所得税が含まれます

保有期間が5年以下の場合は、譲渡所得の39.63%
(所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%)

保有期間5年超なら、譲渡所得の20.315%
(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)

 上記のとおり、税率は5年を境に大きく変わりますので、所有期間が5年を超えての売却は、税金面からは得だといえます。最適な売却時期を考えるうえで、決定的な要素というわけではありませんが、判断材料のひとつとして知っておくとよいでしょう。

 なお、譲渡所得にはさまざまな特別控除がある。自宅として購入した不動産を売却した場合に最高3000万円までが売却益から差し引かれる「居住用財産の3000万円控除」が代表的。詳しく知りたい方は記事「不動産売却にかかる税金の節税方法を解説! 特別控除は自宅、賃貸、相続した空き家などで異なる」を参考にしてほしい。

【関連記事】
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不動産は1月から3月が売り時

 不動産売買では1年という単位のなかにも、売却のベストタイミングが存在します。

 1年のうちで家やマンションが売りやすいのは、ズバリ、1月から3月です。

 就職・転職、転勤、子どもの学校の新学期と、年度替わりの4月を前に引っ越す人が多いためで、不動産業に携わる私たちが、年間で一番忙しくなる時期です。

 事情が許すのであれば、短期間で買手が見つかりやすいこの時期に照準を合わせて、売却準備をするのがおすすめです。

「売り先行」「買い先行」どちらにする?

 住み替えを考え始めると必ず突き当たるのが、「いまの家を売るのと、新しい家を買うのと、どちらを先に進めるべきか」、あるいは、「住んだまま売るか、引っ越してから売るか」という問題です。それぞれのメリット、デメリットを見てみましょう。

「売り先行」のメリット

 住み替えを検討する人の多くは、いま住んでいる家のローンがまだ残っています。このため、まず家を売って、そのお金でローンの残りを一括返済し、それから住宅ローンを組み直して新しい家を買う、という流れをとるのが一般的です。

 こうした「売り先行」では落ち着いて家の売却に臨めるので、買手との交渉にもじっくり取り組めます。確定した売却価格をもとに、資金計画を立てやすいというメリットもあります。

 ただし、売買契約が成立したら、引き渡し日までに物件から確実に退去できるよう、速やかに住み替え先を決めなくてはなりません。間に合うように新居が確保できないと、仮住まいが必要になることもありますから、引き渡し日の調整を含めて担当者とよく相談しておきましょう。

 新居の購入契約は急がないまでも、物件探しはある程度早い時期から心掛けておくと安心です。

「買い先行」のメリット

 一方、次の住まいをしっかり確保してから、いま住んでいる家を売却するのが「買い先行」。新居探しにたっぷり時間がかけられますし、いま住んでいる家を引き払う時点で、すでに次の住まいが決まっているという安心感が得られます。

 難しいのは、売却のタイミングです。

 いま住んでいる家のローンが完済していない場合は、売却したお金で残りの住宅ローンを支払ったうえで、新居の住宅ローンを組むことになりますが、なかなか買い手がつかないと資金の予定が立ちません。

 新居はもう決めてしまっているので、安く叩かれても売らざるを得なくなったり、場合によっては新居の購入をキャンセルする事態もあり得ます。買い先行では、資金繰りができるかどうかがポイントになります。

【関連記事】>>マンションが売り手市場のいま、「売却先行」の買い替えは失敗する?! おすすめは低リスクの「購入先行」

住宅ローン完済と新居購入に使える「住み替えローン」とは?

 資金計画ですが、売却する住まいの住宅ローンを完済していれば、新居購入のための住宅ローンを新しく組むことができます。前の住宅ローンが残っていても、不動産の売却代金で残債を一括返済すれば大丈夫です。

 ところが、実際には、売却代金が住宅ローン残債に満たないことが、少なからずあります。

 残債があると抵当権を抹消できず、売買契約自体が成立しません。そこで自己資金で補塡して住宅ローンを完済するわけですが、それも難しい場合は、銀行によっては「住み替えローン」というものが使える場合があります。

 「住み替えローン」とは、家を売却しても住宅ローンが完済できないときに限って、残債分と新居の購入資金を、まとめて借りられるローンです。

・自宅を売却しても、ローンが残る人
→住み替えローンが使えます

・自宅を売却してローン完済できる人
→住み替えローンは使えません

 住み替えに便利な住宅ローンですが、「住まいの売却日と、新居の購入日を同日にしなければならない」という条件がつく場合があります。

 住み替えローンの利用を検討するのであれば、うまく日程を合わせられるかどうか、不動産会社の担当者に早い段階で相談する必要があります。

【関連記事】>>マンションの買い替え・住み替えの流れとベストなタイミングは?
理想の「買い先行」に対応した住宅ローンも紹介

不動産売却のタイミングまとめ

 以上、不動産売却のタイミングについて解説しました。まとめると以下の通りです。

・最適な売り時の目安は、築10年から15年の間

・税金面では保有期間5年超が有利

・時期は、1月から3月がベストシーズン

・売り先行では引き渡し日までに新居の確保が必要

・買い先行は資金繰りがカギ

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