火災保険の選び方を解説! ネット保険も視野に入れ、加入前には複数社に見積もりを

2023年10月31日公開(2023年11月13日更新)
椎名前太:住宅・不動産ライター

火災保険は、あまり比較せずに加入する人が多いが、保険会社によって保険料も補償内容も千差万別だ。そこでおすすめなのが、ネット保険も視野に入れて、加入前には複数社に見積もりをとること。火災保険は2022年度にも値上げが控えているので、自分にあった割安な火災保険の選び方を解説しよう。(住宅・不動産ライター 椎名前太)

火災保険の補償内容

 自分自身で火災保険を選ぶには、まずは「火災保険とはなにか?」をある程度知る必要があるだろう。火災保険とは文字通り、住まいが火災に遭った際に損害を補償する保険だが、補償されるのは火災だけではない。

 火災保険の補償対象になっているのは、おもに「火災」「落雷」「破裂」「爆発」「風災」「雹(ひょう)災」「雪災」。また、これとは別に特約をオプションで付けることができる。このため、自然災害で被った損害は、多くの場合、火災保険で補償を受けることが可能だ。

  • ・火災:失火やもらい火、放火などによる火災の損害
  • (例:火災により住宅が燃えてしまった 等)
     ※契約者または被保険者などが放火犯の場合は補償されない
  •  
  • ・落雷:落雷による損害
    (例:雷が落ちて、家電製品が壊れた 等)

  • 破裂・爆発:ガス漏れなどによる破裂・爆発の損害
  • (例:漏れたガスに引火して住宅が燃えてしまった 等)

    ・風災、雹(ひょう)災・雪災:強風や雹(ひょう)、大雪による損害
    (例:台風により住宅の屋根が破損した 等)
     ※風災:台風、旋風、暴風、暴風雨等をいい、洪水、高潮等を除く
     ※雪災:豪雪、雪崩(なだれ)等をいい、融雪洪水を除く

火災保険の対象となるのは?

 火災保険の対象は「建物」「家財」の2種類で分けられている。

 建物とは一戸建てやマンションの外壁、ビルといった建物の基礎部分のこと。戸建てだと、塀や門、車庫なども建物扱いとなる。また、基礎部分に直接備え付けてある冷暖房設備、浴槽、キッチン、畳や建具なども対象だ。

 一方、家財とは建物の中にある家財道具のことだ。家具家電、食器、日用品などが家財にあたり、貴金属や宝飾品が含まれることもある。通常、火災保険に加入する場合には、建物と家財の両方に加入する。

 注意したいのは分譲マンションの場合。マンションは、自分の居住スペースである専有部分と、廊下やバルコニーといった共用部分に分かれている。共用部分は管理組合で火災保険に加入するため、個人で加入するのは専有部分のみとなるのが一般的だ。

 ちなみに、賃貸住宅の場合、建物に関してはオーナーが火災保険に加入するので、入居者が契約するのは家財保険のみとなる。

知っておきたい「失火責任法」

隣家のもらい火で自分の家が損害を受けたとしても、火元となった人に損害賠償を請求することはできない。ただし、寝タバコなど重大な過失があった場合は、責任がある
隣家のもらい火で自分の家が損害を受けたとしても、火元となった人に損害賠償を請求することはできない。ただし、寝タバコなど重大な過失があった場合は、責任がある(出所:PIXTA)

 火災保険に加入するのは、なにも自然災害に対する備えだけではない。日本には通称「失火責任法」と呼ばれる法律があるがご存じだろうか。

 これは、失火者(火元となった人)の責任に関する法律で、これによると「失火によって火災を発生させた場合には、その責任を負わない。ただし重大な過失の場合を除く」とされている。ちなみに、重大な過失とは、寝たばこや、火がついたままの石油ストーブに給油したというような、ほんのわずかな注意を払えば回避できるようなことを指す。

 失火責任法があることによって、本人に重大な過失がない限り、火事を起こして隣の家に火が燃え移っても損害賠償はしなくてよいことになっている。逆をいえば、隣家のもらい火によって自分の家が損害を受けたとしても、火元となった人に損害賠償を請求することはできないのだ。

火災保険の選び方、入り方

 では、火災保険を選ぶ際のポイントや、契約までのステップについて確認していこう。

1.火災保険の対象を決める

 まずは、火災保険の対象を決めよう。火災保険の対象は、「①建物のみ」「②家財のみ」「③建物+家財」の3種類から選ぶことができる。どちらにするかは、持ち家か賃貸住宅かによって異なっている。持ち家であれば、「③建物+家財」にするのが一般的。賃貸住宅の場合は、建物部分は所有者(大家)が火災保険に加入しているため、「②家財のみ」を選択する。

火災保険 保険の対象 建物 家財

【関連記事】>>賃貸住宅の火災保険とは? 加入が必要な理由と、お得な入り方を解説! 自分で選べば、保険料が年間半額程度になることも

2.建物の構造級別を確認する

 次に確認するのは建物の構造級別だ。火災保険の保険料は、建物の構造によって異なっている。耐火性が強い住宅は保険料が安く、逆に、耐火性が低ければ保険料が高くなるという仕組みだ。

 住宅の構造級別は、建物の種類(コンクリート造か、鉄骨造か、木造か)、共同住宅か戸建てか、耐火性能によって、M構造・T構造・H構造に分かれている。

・M構造……マンション構造。コンクリートなどで建築された共同住宅など
・T構造……耐火構造。鉄構造やコンクリート造など、耐火建築物に該当する戸建て住宅など
・H構造……木造など、特に火災対策がされていない戸建て住宅、共同住宅

 自分の住まいがどの構造級別に該当するかは、不動産取得時の書類や、建築確認申請書類で確認することができる。

3.補償範囲を決める

 建物の構造級別が分かったら、補償範囲を決めよう。火災保険は、ベーシックな補償のみで構成される商品と、さまざまなリスクに備えるため補償範囲を広げて構成された商品とがある(出典:一般社団法人 日本損害保険協会WEBサイト

補償範囲の種類

 火災保険で言うベーシックな補償(=基本補償)とは、火災、落雷、破裂・爆発、風災・雹(ひょう)災、雪災のこと。火災保険に加入する際には、これらの補償は必須で加入することになるので、これだけで十分とするのか、それともオプションで補償範囲を追加するかを決める。補償範囲を追加する場合は、どこまでを補償範囲とするかを選ぶ必要がある。

 オプションで追加する主な補償は、水災、外部からの飛び込みなどによる飛来・落下・衝突、水濡れ、騒擾(じょう)などによる暴行・破壊、盗難などだ。

追加する補償範囲は、どうやって決める?

 自分の住まいがどのようなリスクが高いのかによって、追加する補償を選択する。例えば、河川の近くや低地に住んでいる場合は、水災リスク(浸水など)が高くなるため、水災補償を付ける必要があるだろう。築年数が古いマンションだと、給排水設備が老朽化による漏水リスクが高いので、水漏れ補償は付けて加入した方がいい…といった具合だ。住まいの特性と、災害リスクを把握するのが重要というわけだ。

 なお、自分の居住地域の災害リスクを知るには、国や自治体が公表しているハザードマップを確認するのが便利だ。(出典:国土交通省 ハザードマップポータルサイト)

4.保険金額を決める

 火災保険にはいくらの保険金額をかけるのが妥当なのだろうか。火災保険の保険金額は、建物・家財ともに「再調達価額」とするのが一般的だ。再調達価額とは、簡単に言うと「もう一度同じ家を買う場合の価格」のこと。土地取得や諸費用でかかった価格は、再調達価格に含まれていない。

 新築注文住宅の建築費が2,500万円なら、再調達価額も2,500万円となる。それよりも高額な保険金額を設定することも可能だが、万一のときに支払われる保険金額は再調達価額が上限なので意味がない。

 何年か住んでいる家の場合、保険料を低く設定するために、経年劣化分の価値を差し引いた「時価」で保険金額を設定することも可能だ。だが、それだと全焼後に入ってくる保険金は少なくなるので、もともと住んでいた家と同じレベルの家を建てられなくなってしまう。そのため、ほとんどの契約の保険金額は再調達価額になっているのだ。

 では、再調達価格はどうやって決めているのだろうか。まずは、建物の再調達価額の場合から見ていこう。

建物の保険金額(再調達価額)の決め方

■新築注文住宅の場合

 新築注文住宅の場合は簡単に知ることができる。建築費(土地代や諸費用を抜いた価格)が2,500万円かかったのなら、再調達価額も2,500万円だ。

■中古住宅の場合

 中古住宅の再調達価額を知るには、まず建物の構造を知る必要がある。「建物の構造」とは、建物の燃えにくさや壊れにくさを表す区分だ。火災保険における建物の構造は3種類。

・「M(マンション)構造」……コンクリートなどで建築された共同住宅
・「T(耐火)構造」……鉄構造など、戸建てで耐火建築物に該当する住宅
・「H(非耐火)構造」……木造など、特に火災対策がされていない住宅

 マンションなどは「M(マンション)構造」、鉄骨造など(耐火の木造含む)は「T(耐火)構造」、木造(非耐火)などは「H(非耐火)構造」となる。これらの構造を基にして、面積と所在地の都道府県を加味して算出するのだが、この計算方法は複雑なので一般的には保険会社や代理店に依頼することになる。

 通常は、建築時の価格に物価上昇分などを加味した金額で設定することが多い。現在の物価水準で同じ建物が建てられるようにという考えだ。

■新築建売住宅の場合

 新築建売住宅の場合は、消費税の金額で建物価格を算出することができる。消費税がかかっているのは建物のみで、土地にはかかっていない。したがって「消費税額÷0.1」で建物価格は算出できる。

 たとえば、全体の購入金額が4,000万円で消費税額が200万円だった場合は、200÷0.1=2000」なので建物の再調達価額は2,000万円だ。なお、マンションの場合は、ここから共用部分の価格を差し引くが、この計算は一般的には保険会社または代理店が行う。

家財の保険金額(再調達価額)の決め方

 家財とは、建物内にある電化製品や家具、衣類、食器など、「生活用の動産(動かせる財産)」のこと。これは、家族構成や年齢、住宅の広さなどによって大きく異なります。

 家財の再調達価額は、各家財を再調達した場合にかかる現時点の費用を、ざっくり積算するのがベストな方法となるが、実際にすべての家財について計算するのは骨が折れる。そこで、各損保会社が出している「家財の評価額の目安表」を用いるのも一つの方法だ。

家財 再調達価額 目安表
表「家族構成別、標準世帯における家財の評価額例(再調達価額)」

【関連記事】>>火災保険の対象には「家財」も必要? 保険の対象になるもの・ならないものや、保険金額の決め方を確認しよう!

5.保険期間を決める

 火災保険の保険期間は、1年~10年間で設定することができる。火災保険には「長期割引制度」があるため、契約期間を長く設定するほど、保険料は割安になるので、保険料を少しでも抑えたいのであれば10年契約がお勧めだ。ただし、2022年度からは契約期間が最長5年間となる動きもあり、長期契約を考えている人は早めに契約しておいた方がいいだろう。
【関連記事】>>火災保険は2022年度、10%から15%程度の値上げ! 沖縄県の木造は+36.6%もの値上げに

家の特徴に合わせたオプション(特約)を選ぼう

 適正な保険金額の目安が分かったら、次は自分に必要なオプションを確認したい。

 前述のように、火災保険の補償対象は基本的に「火災」「落雷」「破裂」「爆発」「風災」「雹災」「雪災」だが、それ以外にも「水災」「水濡れ」「盗難(損傷・汚損など)」「建物外部からの物体の落下・飛来・衝突」などを、オプションで選ぶことができる。

  • 水災:台風や集中豪雨などによる損害
  • (例:豪雨により住宅が浸水した 等)
    ※地震による津波の被害は除く

     
  • ・水濡れ:漏水による損害
    (例:給排水設備の故障で部屋が水浸しになった 等)

  • 盗難(損傷・汚損など):盗難による汚損、損害

    建物外部からの物体の落下・飛来・衝突:建物外部からの物体の落下・飛来・衝突による損害
    (例:車が衝突して、家の壁が破損した 等)

 たとえば、河川の増水による浸水被害が頻発する地域に住んでいるのであれば、ぜひ「水災」のオプションを付けたい。このような自然災害の危険性は、火災保険に加入する前に国土交通省や各自治体が公開しているハザードマップなどで確認しておこう。

 空き巣被害の多い住宅地に住んでいるのならば、「盗難」のオプションを付けておくと安心感が増すはずだ。犯罪被害の状況については、各市区町村のホームページや管轄の警察署ホームページで確認できる。

 そして、オプションで忘れてはならないのが地震保険だ。地震保険はあくまで火災保険のオプション扱いであり、単独では加入できない。地震保険の保険金額は、火災保険の30~50%(建物5,000万円、家財1,000万円が上限)とされており、その金額だけでは、万が一のときに家を建て直すことはできない。しかし、それでも被災時に保険金が入ると入らないとでは大違いのはず。

 このほかにも主なオプションとしては、
・「個人賠償特約(日常生活の事故で他人に怪我をさせたり、他人の物を壊した場合の賠償。自動車事故を除く)
・「弁護士費用特約」
・「類焼損害特約
(被保険者の失火により、近隣に与えた損害を補償)
などがオプションとして用意されているので、一度きちんと確認してみよう。

火災保険料の相場はどれぐらい?

 次に、火災保険料の相場の目安を確認しよう。ある程度の相場を知っておけば、あきらかに割高な商品を避けることができるだろう。

 火災保険料は、専有面積や所在地、建物構造(M、T、H構造)、補償内容の範囲など、さまざまな要素によって決まっている。また、地震保険の有無も保険料に大きく影響する。先ほども述べたが、地震保険は火災保険とセットでしか加入できず、保険金額は火災保険の30~50%にしか設定できない。

 東京都内の新築住宅を例にして、主要保険会社の保険料の相場を試算した。なお、年間の保険料の目安は、5年間の保険料総額を5で割った金額(百円単位は切り上げ)とした。保険会社やオプションの詳細によって金額は上下するが、おおむねこの料金で加入することができるだろう。

  • 【保険料の相場】M構造(コンクリート造マンションなど)
  •  
  • ・火災、落雷、風災等のみ:年間約3,000円~6,000円
  • (地震保険を付けた場合:年間約2万4,000円~2万6,000円
  •  
  • ・オプション全部付き(水災、盗難など含む):年間約7,000円~1万4,000円
  • (地震保険を付けた場合:年間約2万7,000円~3万4,000円
  • 【保険料の相場】T構造(鉄鋼造り、木造戸建て省令耐火建築物など)
  •  
  • ・火災、落雷、風災等のみ:年間約4,000円~8,000円
  • (地震保険を付けた場合:年間約2万5,000円~2万9,000円
  •  
  • ・オプション全部付き(水災、盗難など含む):年間約1万2,000円~1万8,000円
  • (地震保険を付けた場合:年間約3万3,000円~3万8,000円
  • 【保険料の相場】H構造(木造戸建て非耐火建築物など)
  •  
  • ・火災、落雷、風災等のみ:年間約1万1,000円~2万円
  • (地震保険を付けた場合:年間約4万4,000円~5万2,000円
  •  
  • ・オプション全部付き(水災、盗難など含む):年間約2万2,000円~3万6,000円
  • (地震保険を付けた場合:年間約5万4,000円~6万8,000円
※ 共通する条件:新築、東京都、建物の保険金額1500万円、家財補償500万円、契約年数5年間。2020年6月試算。

お得な火災保険を探すには?

火災保険 お得な選び方
火災保険の費用をなるべく抑えるにはどうするか?(出所:PIXTA)

 最後に、火災保険にお得に加入する方法を解説しよう。2021年には火災保険・地震保険のダブル値上げが控えているので、新規加入の人も、更新の人も、割安な火災保険を選ぶようにしたい。

 なお、多くの人は、住宅ローンを借りた銀行や、不動産会社から勧められるがままに火災保険に入ってしまうが、彼らは火災保険のプロではない。そのため、不必要な補償が入っていたり、代理店手数料が含まれて割高な商品になっていることもあるので注意したい。

 火災保険の料金を抑えるには、次のような方法がある。

【インターネット販売の保険会社を選ぶ】

 最近は、保険代理店を通さずインターネットで火災保険を販売する会社が増えている。このような会社の商品は、中間マージンがかからない分だけ保険料が安い場合が多い。

【必要な補償を選べる保険会社を選ぶ】

 大手保険会社が提供している従来の火災保険は、さまざまな補償やオプションがセットになったパッケージ型の商品が中心だった。しかし昨今は、自分に必要な補償を選べる保険会社も多い。

 とくに、代理店を通さずインターネットで直接申し込むタイプの火災保険は、補償内容や免責金額、オプションなどを自分で細かく選択するケースが多い。必要な補償内容をカスタマイズできる会社の商品を選んだ方が、無駄なくリーズナブルになるだろう。

【長期契約・長期一括払いを選ぶ】

 火災保険の契約期間の多くは、1年~10年の間の1年刻みで選べるが、1年契約よりも10年契約の方が、年間あたりの火災保険料は割安になる。

 また、保険料の支払いについても1年ごとに支払う「年払い」と、数年間分の保険料を一括で支払う「長期一括払い」を選ぶことができ、「長期一括払い」の方が、年間あたりの火災保険料は割安になる。

 そのため、「長期契約」+「長期一括払い」の方が、保険料は安くすむのだ。たとえば、損保ジャパンの商品で試算すると、以下のようになる。

【契約期間が長いほど、保険料は安い】
・1年契約(一括払い):13,740円/年、1年分の保険料13,740円を一括払い
・5年契約(一括払い):12,092円/年、5年分の保険料60,460円を一括払い
・10年契約(一括払い):11,815円/年、10年分の保険料118,150円を一括払い
⇒最大1,925円/年の差額

【年払いよりも長期一括払いの方が、保険料は安い】

・年払い(5年契約):12,790円/年、毎年支払い

・一括払い(5年契約):12,092円/年、5年間の合計保険料60,460円

⇒最大698円/年の差額


出典:損保ジャパン「クイック試算」THEすまいの保険スリム(I型)
※条件:新築木造戸建て(省令準耐火など=T構造)、東京都、建物の保険金額1500万円、家財の保険金額500万円、水災補償あり、地震保険なし

 大きな額ではないかもしれないが、少しでも保険料を安くしたいなら、長期契約・長期一括払いを選んだ方がいいだろう。

 なお、地震保険については契約期間は最大5年と、最大10年の火災保険よりは短くなっている。

【火災保険一括比較サイトを利用する】

 インターネットで「火災保険 比較サイト」といったキーワードで検索すれば、複数の比較サイトが見つかるはずだ。「保険の窓口インズウェブ」「住宅本舗」などでは、最大16社の火災保険を一括で見積もりすることが可能だ。このようなサイトを利用すれば、同じ補償内容で、より保険料の安い商品を簡単に探せる。

 たとえば上記の相場を見ると、「H構造(木造)、オプション全部付き、地震保険なし」では、年間約2万2,000円~3万6,000円と、保険料が安い会社と高い会社では年間1万円以上の差がある。これだけの差があるのだから、比較サイトを利用しない手はないだろう。

 とはいえ、この時点では水災・盗難などのオプション内容の詳細に違いがあることもあるので、まったくの横並び比較とは言えない。商品によっては、水災の補償が保険金額の50%までしか払われなかったり、免責金額(損害額のうち自己負担しなければならない金額)が設定されていたりする。正確な見積りは、サイト上から気になる保険会社へ資料請求して、手に入れることになる。

 このように、火災保険の保険料は保険会社・補償内容によって大きく上下することが分かるだろう。火災保険についての基礎知識を身に付け、自分に最適な火災保険に加入しよう。

【関連記事はこちら】>>火災保険が2021年に最大31%の値上げ! 値上げの実態と、保険料を安くする方法を解説!

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