2024年、火災保険はさらに値上げへ! 47都道府県別・値上げ予測と、来年度の改定ポイントについて徹底解説!

2023年10月18日公開(2024年6月12日更新)
福崎剛:フリージャーナリスト,ダイヤモンド不動産研究所

以下、2022年10月の火災保険改定情報について紹介します。

2022年10月、火災保険料が改定となった。調査によると、築15年・木造(H構造)で全国平均23%の値上げとなることが分かった。中でも、大阪は約1.5倍、群馬では1.4倍の値上げとなり家計への負担が増しそうだ。対策としては、値上げ前に契約し直すのがおすすめだが、改定前の9月がラストチャンスだ。(フリージャーナリスト:福崎剛)

2022年10月、火災保険の3つの改定ポイント

 すでに新聞などでも報道されているが、損害保険大手4社(東京海上日動火災保険、損保ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険)は、2022年10月にも火災保険料の改定を予定している。

 さらに、火災保険料の改定と同じタイミングで、損保各社は「契約期間の短縮」と「家財保険の自己負担金額の引き上げ」も行うことが分かっている。

 そこで、この10月に予定されている、火災保険の3つの重要な改定ポイントについて説明しよう。

1.火災保険料の改定(最大約1.5倍の値上げ)

 2021年6月16日、損害保険各社でつくる団体「損害保険料算出機構」は、火災保険の保険料の目安となる「参考純率」を全国平均で10.9%引き上げることを発表した(出典:損害保険料算出機構「火災保険参考純率改定のご案内」)。

 参考純率の発表から約1年〜2年後、各損保会社が、この参考純率の数値を基に、火災保険料の改定を行う。この引き上げ分が反映されるのが、2022年10月である。

新保険料はどれぐらい値上げする? 47都道府県別に徹底調査!
(SBI損保の場合)

 では、新保険料はどのくらい上がるのだろうか? 実際に、SBI損保で見積もりを取り、これまでの保険料と比較したので確認してみよう。

SBI損保 火災保険料の上昇・下落率

(新築、2022年10月〜)

続きを見る

都道府県名

M構造
(マンションなど)

T構造
(鉄骨・RC造など)

H構造

(木造など)

北海道 +7% +17% +17%
青森 +5% +17% +16%
岩手 +6% +16% +16%
宮城 +6% +16% +15%
秋田 +5% +17% +16%
山形 ー1% +12% +12%
福島 +5% +14% +15%
茨城 +3% +20% +23%
栃木 ー1% +11% +11%
群馬 0% +19% +22%
埼玉 +5% +16% +16%
千葉 +8% +25% +26%
東京 +7% +17% +16%
神奈川 +8% +24% +26%
新潟 +2% +13% +14%
富山 +2% +13% +13%
石川 +2% +13% +13%
福井 +1% +13% +14%
山梨 +5% +18% +16%
長野 +5% +13% +14%
岐阜 +1% +13% +14%
静岡 +6% +15% +16%
愛知 +4% +14% +15%
三重 +3% +13% +12%
滋賀 +4% +14% +15%
京都 +6% +15% +16%
大阪 +8% +26% +32%
兵庫 +6% +15% +16%
奈良 +2% +8% +7%
和歌山 +3% +9% +7%
鳥取 +6% +17% +16%
島根 +5% +15% +15%
岡山 +5% +15% +15%
広島 +4% +14% +16%
山口 +2% +8% +7%
徳島 +6% +15% +16%
香川 +6% +16% +16%
愛媛 +6% +16% +16%
高知 +6% +15% +16%
福岡 0% +7% +6%
佐賀 ー3% +4% +4%
長崎 ー3% +5% +5%
熊本 ー3% +11% +18%
大分 0% +6% +6%
宮崎 ー3% +11% +18%
鹿児島 ー3% +11% +17%
沖縄 +1% +14% +12%
全国平均 +3% +14% +15%

※SBI損保「無料見積もり」で試算。

【試算条件】築年数:新築、保険金額(建物)M構造:1000万円、T構造・H構造:2000万円、

保険金額(家財):600万円、契約期間5年間、地震保険:なし

 構造別に値上げ率を見てみよう。

【各構造の全国平均値上げ率(新築の場合)】
・M構造:+3%
・T構造:+14%
・H構造:+15%

 T構造とH構造に関しては、新築であっても、各都道府県いずれも新保険料は値上げとなる。

 特に値上げ率が高いのは大阪府で、T構造は26%、H構造が32%の値上がりだ。他に値上げ率が高い都道府県は、茨城県、千葉県、神奈川県で、T構造・H構造いずれも20%を超えている。

 一方、新保険料で値下げになる都道府県もある。いずれもマンションなどのM構造で、栃木県、山形県、九州5県(沖縄県、0%の福岡県、大分県をのぞく)ではがわずかに値下げになる。 

 次に、築15年ではどのくらいの値上げ率になるのか見てみよう。

SBI損保 火災保険料の上昇・下落率

(築15年、2022年10月〜)

続きを見る

都道府県名

M構造
(マンションなど)

T構造
(鉄骨・RC造など)

H構造

(木造など)

北海道 +16% +29% +28%
青森 +11% +32% +30%
岩手 +11% +23% +23%
宮城 +11% +19% +19%
秋田 +10% +32% +29%
山形 +5% +26% +26%
福島 +10% +18% +19%
茨城 +9% +29% +33%
栃木 +4% +15% +15%
群馬 +6% +35% +40%
埼玉 +10% +23% +23%
千葉 +13% +35% +37%
東京 +12% +21% +20%
神奈川 +13% +34% +36%
新潟 +7% +21% +21%
富山 +7% +17% +17%
石川 +7% +17% +17%
福井 +7% +22% +24%
山梨 +11% +33% +30%
長野 +10% +23% +23%
岐阜 +7% +22% +24%
静岡 +10% +21% +22%
愛知 +9% +20% +21%
三重 +8% +23% +23%
滋賀 +9% +20% +22%
京都 +10% +22% +23%
大阪 +15% +39% +49%
兵庫 +11% +22% +23%
奈良 +7% +15% +13%
和歌山 +8% +15% +13%
鳥取 +11% +24% +24%
島根 +10% +19% +19%
岡山 +10% +19% +19%
広島 +10% +21% +22%
山口 +7% +14% +13%
徳島 +11% +21% +22%
香川 +11% +20% +19%
愛媛 +11% +20% +19%
高知 +11% +21% +23%
福岡 +5% +13% +12%
佐賀 +2% +11% +11%
長崎 +2% +12% +11%
熊本 +4% +23% +36%
大分 +5% +13% +12%
宮崎 +3% +23% +36%
鹿児島 +3% +23% +35%
沖縄 +7% +27% +27%
全国平均 +9% +22% +23%

※SBI損保「無料見積もり」で試算。

【試算条件】築年数:15年、保険金額(建物)M構造:1000万円、T構造・H構造:2000万円、

保険金額(家財):600万円、契約期間5年間、地震保険:なし

 新築では値下げになるケースもあったが、築15年ではいずれの構造物でも大幅な値上げになることが分かった。構造別の平均値上げ幅を見てみよう。

【各構造の全国平均値上げ率(築15年の場合)】
・M構造:+8%
・T構造:+22%
・H構造:+23%

 M構造(マンションなど)では平均で約+8%。値上げ率が最も高かったのは、北海道の+16%、続いて大阪+15%になる。

 その他、10%超の値上げをする都道府県も多く、東北4県のほか関東甲信では千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、関西の兵庫県、さらに四国4県。そのほかでは鳥取県が10%を超える値上げ率になる。

 T構造(耐火構造・鉄骨造など)では、全国平均で+22%の値上げ率となり、30%を超える値上げ率の都道府県は青森県、秋田県、群馬県、千葉県、神奈川県、山梨県、大阪府だ。

 H構造(木造など)では、全国平均で+23%の値上げになる。特に大阪府は+49%、約1.5倍ともなり値上げ率が最も高い。次に高いのは群馬県が+40%。さらに千葉県は+37%、神奈川県が+36%だ。また九州の熊本県、宮崎県も+36%、鹿児島県も+35%の値上げ率で高い。

 値上げ率が高い地域は、過去に自然災害による被害が大きかったことが要因だ。

 このように、実際の新保険料は住んでいる都道府県や建物の種類によって大きく差があるので、実際に見積もりをしてみなければ、分からない。

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新保険料はどれぐらい値上げする?
(あいおいニッセイ同和損保の場合)

 なお、あいおいニッセイ同和損保では、契約者に対して、2022年10月以降の大まかな保険料改定率を公表している。

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あいおいニッセイ同和損保 火災保険料の上昇・下落率

(築25年以上または不明、2022年10月〜)

都道府県名

M構造
(マンションなど)

T構造
(鉄骨・RC造など)

H構造

(木造など)

北海道 +10%以上 +10%以上 +10%以上
青森 −10%未満 +10%以上 +10%以上
岩手 +10%未満 +10%以上 +10%以上
宮城 +10%未満 +10%以上 +10%以上
秋田 −10%未満 +10%以上 +10%以上
山形 −10%未満 +10%以上 +10%以上
福島 −10%未満 +10%以上 +10%以上
茨城 +10%未満 +10%以上 +10%以上
栃木 −10%未満 +10%以上 +10%以上
群馬 −10%未満 +10%以上 +10%以上
埼玉 +10%未満 +10%以上 +10%以上
千葉 +10%未満 +10%以上 +10%以上
東京 +10%未満 +10%以上 +10%以上
神奈川 +10%未満 +10%以上 +10%以上
新潟 −10%未満 +10%以上 +10%以上
富山 −10%未満 +10%以上 +10%以上
石川 −10%未満 +10%以上 +10%以上
福井 −10%未満 +10%以上 +10%以上
山梨 −10%未満 +10%以上 +10%以上
長野 −10%未満 +10%以上 +10%以上
岐阜 −10%未満 +10%以上 +10%以上
静岡 −10%未満 +10%以上 +10%以上
愛知 −10%未満 +10%以上 +10%以上
三重 −10%未満 +10%以上 +10%以上
滋賀 −10%未満 +10%以上 +10%以上
京都 −10%未満 +10%以上 +10%以上
大阪 +10%未満 +10%以上 +10%以上
兵庫 −10%未満 +10%以上 +10%以上
奈良 −10%未満 +10%以上 +10%以上
和歌山 −10%未満 +10%以上 +10%以上
鳥取 −10%未満 +10%以上 +10%以上
島根 +10%未満 +10%以上 +10%以上
岡山 +10%未満 +10%以上 +10%以上
広島 −10%未満 +10%以上 +10%以上
山口 −10%以上 +10%以上 +10%未満
徳島 −10%未満 +10%以上 +10%以上
香川 −10%未満 +10%以上 +10%以上
愛媛 −10%未満 +10%以上 +10%以上
高知 −10%未満 +10%以上 +10%以上
福岡 −10%未満 +10%以上 +10%未満
佐賀 −10%未満 +10%以上 +10%未満
長崎 −10%未満 +10%以上 +10%未満
熊本 +10%未満 +10%以上 +10%以上
大分 −10%以上 +10%以上 +10%未満
宮崎 +10%未満 +10%以上 +10%以上
鹿児島 +10%未満 +10%以上 +10%以上
沖縄 −10%未満 +10%以上 +10%以上

※あいおいニッセイ同和損保

【試算条件】築年数:25年以上または不明、

契約プラン M構造:セレクト(水災なし)、T構造・H構造:フルサポート、

保険金額(建物)M構造:1000万円、T構造:2500万円、H構造:2000万円、

免責金額:「風災、雹(ひょう)災、雪災」「水ぬれ」「破損、汚損」は5万円、それ以外は0円

 あいおいニッセイ同和損保では、築25年以上の建物の改定率を公表している。資料によると、T構造・H構造ともにすべての都道府県で+10%以上の値上がりとなっていた。やはり、全国的に災害リスクが高まっていることから、築年数が古く、損壊の恐れがある建物については保険料が大幅値上げとなる動きだ。

 一方、M構造(マンションなど)については、33の都道府県で値下げとなっている。中でも、山口県、大分県については−10%以上の値下げとなる予定。

 ただし、SBI損保の場合、新築のM構造でもほとんどの都道府県が保険料を値上げしている。損保会社によっても保険料の改定率は異なるということだ。そのため、自分の火災保険を見直す際には、やはり複数の損保会社で見積もりを取ることが賢明だろう。

火災保険料はどう決まる?

 そもそも、火災保険料の価格はどのように決まっているのだろうか。

 火災保険をはじめとした損害保険は、将来に起こりうるリスクに備える商品であるため、実際に事故などが起こるまで、保険金額がいくら支払われるのかは分からない。そのため、保険料を決めるにあたっては、「保険料率」という、保険料の目安となる数値を参考にして、損害保険会社各社がおのおの設定することになっている。

 この保険料率とは、支払い保険金の原資となる「純保険料率(参考純率)」と、損保会社の運営資金となる「付加保険料率」で構成されている。

・純保険料率(参考純率)…事故により損害が発生したときに、保険会社が支払う保険金に充てられる部分
・付加保険料率…損害保険会社が事業を行うために必要な経費の部分

 「純保険料率(参考純率)」は、自然災害のリスクや、社会状況を見据えながら適正な水準であるかを検証して、業界団体である損害保険料率算出機構が算出している。

 もしも適正な水準になければ、損害保険料算出機構が純保険料率(参考純率)を見直して、金融庁長官に変更届を提出。適合性審査結果通知を得て、公表する。

 純保険料率(参考純率)が引き上げられれば、それをもとにして損保各社は保険料の値上げを実施する。なお、必要経費などにあたる付加保険料率は、損保各社が試算して保険料に付加している。

 そして、2021年6月の参考純率改定の影響を受け、保険料が改定となるのが2022年10月というわけだ。参考純率は、建物の構造・築年数・建物の所在地によって異なるが、今回の改定では全国平均で10.9%引き上げとなっている。

火災保険の参考純率が改定され、値上げの方向kが決まった

   主に木造住宅が対象となるH構造(築10年以上、保険金額が建物2000万円、家財1000万円の場合)だと、参考純率が最も引き上げられたのが沖縄県の+36.6%で、大阪府も+30.9%と高かった。

 なお、先ほど紹介したSBI損保の見積もり結果(築10年・H構造)によると、沖縄県は+27%、大阪府は+49%の上昇幅だった。参考純率の上昇幅と比例している訳ではないが、参考純率が引き上がった都道府県は、保険料も値上がりすると考えて良いだろう。

2. 契約期間の短縮(最長10年から最長5年へ)

 現在、火災保険は最長10年間の契約が可能だが、この10月からは最長5年間へと短縮される。これは、近年、突発的な自然災害が増えているため、災害が発生する確率を予測することが困難になっており、長期的なリスクを抱えることができなくなったことが原因だ。

 これまでも、火災保険の契約期間は徐々に短縮されている。

【火災保険 最長契約期間の変遷】
・〜2015年9月末までの契約:最長36年間
・2015年10月〜2022年9月までの契約:最長10年間
・2022年10月以降の契約:最長5年間

 なお、契約期間の短縮は、実質的な保険料の値上げに近い。契約期間の短縮には、以下のようなデメリットがあるからだ。

長期割引の割引率が小さくなる

 火災保険には、「長期割引」という割引制度がある。これは、契約期間が長ければ長いほど、保険料が割り引かれるというもの。1年契約を10回更新した場合(その間値上げがない前提)と、10年契約一括払いとでは、後者の方が保険料が18%割安になる。

 契約期間が短くなると、割引率も悪くなる。現在、5年長期割引の割引率は約14%なので、10年の長期契約をしている場合からすると、割引率がおよそ4%も下がるのだ。

保険料改定の影響を受けやすい

 実は、2015年までは、火災保険は最大35年間の契約ができた。過去に35年契約を結んだ人は、その間、保険料が変わることはない。

 しかし、自然災害の頻発により損保各社が長期的なリスクへの対応が難しくなり、2015年10月から「最長10年契約」に短縮されたのだ。それからわずか6年しかたっていないというのに、長期契約期間は10年から5年へと、さらに短縮されるというわけだ。

 契約期間が短くなると、更新時には新しい保険料で契約を結び直すことになる。そのため、改定された保険料が反映されやすくなるのだ。

3. 自己負担額(免責金額)の引き上げ

 そして、3つ目の改定ポイントが「自己負担額(免責金額)の引き上げ」だ。

 損保会社大手4社では、この10月に、自己負担額の最低金額を改定して大幅に引き上げるとしている。「いままでは自己負担額を、0円・1万円などお客様が選べましたが、一律5万円に引き上げます」と、損保会社大手の広報担当者は話す。

 特に対象となっているのは、「破損・汚損」「(給排水管の故障による)水濡れ」「盗難」「暴力・騒擾(そうじょう)」などだ。

※自己負担額(免責金額)は?

その金額までは保険が適用されない(自己負担する)という金額のこと。
自己負担金額5万円の場合、5万円以下の少額補償は支払われない。
5万円を超える補償を受けられた場合も、5万円分の自己負担を除いた保険金しか支払われない。

例)高級家具を破損し、12万円の修理が必要になった。
支払い保険金:12万円−5万円(自己負担額)=7万円

 自己負担額の引き上げに踏み切ったのは、家財の少額補償申請が増えたことも一因だ。「コロナ禍で在宅ワークが増えたこともあり、家で仕事をしていてパソコンを落としてしまうケースなどで保険金申請も増えている」(大手損保・広報担当者)

 金額の多少にかかわらず、保険金申請があれば対応業務が発生する。そのため、損保各社としては、自己負担額を引き上げることで、増加した少額の申請の事務処理を抑えたいという狙いがあるようだ。

自己負担額が引き上がると、どうなる?

 現在は、多くの場合、家財保険の自己負担額を契約時に選ぶことができ、0円(なし)とすることも、補償内容によっては可能だった。ところが、今回の改定では、最低5万円は自己負担額が発生するようだ。

 ユーザーからすると、補償範囲が少し狭くなるため使い勝手は悪くなるものの、逆に自己負担額が引き上げられることで、保険料を抑えることができるメリットもある。自己負担額を高く設定すればするほど、保険料は安くなるからだ。

 「万一に備えて保険に入っていたのに自己負担しなきゃいけないの?」という疑問を抱く人も少なくないだろう。

 ただし、「火災保険は本来、少額補償を目的にしたものではありません。事故や大災害に備えるために加入するものなので、少額の保険金申請が激増してしまったことでモラルハザードを起こし、自己負担額を引き上げざるを得なかったのでは」と語るファイナンシャルプランナーもいた。

火災保険料の値上げが続く理由とは?

 なぜ、これほど頻繁に火災保険料は値上げになっているのだろうか?

 最大の理由は、自然災害による保険金の支払い額が想定以上に膨らみ、このままでは保険金の支払いが厳しくなるからである。近年目立つのは、風水災害による被害だ。

【表】近年発生した大規模自然災害と、その保険金支払額

保険金支払い事例
写真を拡大 出典:損保協会 「令和4年度税制改正に関する要望」(※色付きの箇所は、平成30年・令和元年に発生した災害)

 例えば、損保協会が発表した「巨大自然災害の保険金支払事例(地震除く)」によると、第1位が2018年の台風21号による大阪、京都、兵庫を中心にした風水災害で、その支払保険金は、1兆678億円と桁違いだ。実は、2018年にはこのほかに台風24号や7月豪雨もあり、合わせて約5000億円の追加支払いも発生している。

 第2位が2019年の台風19号による東日本広域の被害で、保険金支払額は5826億円。同じ2019年には台風15号による関東中心の被害もひどく、4656億円の保険金支払いがあった。

 火災などさまざまな事故の補償をする火災保険は、これまでにも風水災害による被害に対して多大な補償金を支払ってきた。これは、災害リスクを鑑みての準備金(異常危険準備金)を用意して対処しているが、年々増える自然災害による被害額は想定を上回ることも起きている。そのため、どうしても保険料を値上げせざるを得ないというわけだ。

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