高知県の空き家率は20.28%で全国5位【2025年版】ランキングや長期推移、活用事例などを解説!

高知県の空き家率は20.28%で全国5位【2025年版】ランキングや長期推移、活用事例などを解説!
2025年8月10日公開(2025年8月8日更新)
ダイヤモンド不動産研究所

高知県の空き家率・空き家数ランキングを公開する。全国的に問題視されている「空き家問題」は、地方だけでなく都市部でも年々増加しており、社会課題のひとつとなっている。本記事では、高知県の空き家率とその全国順位を紹介し、空き家の特徴や対策・活用方法についても解説しよう。

高知県の空き家率、長期推移、特徴

 高知県の空き家の全体概要をみてみよう。

 最新のデータ(2023年度)によると、高知県の空き家数は78,700戸、空き家率は20.28%となっている。高知県の空き家率は全国5位に位置しており、全国の13.84%に比べて高い

 高知県は人口の流出が長年にわたって続き、空き家率が一貫して高止まりしている。近年でも空き家率が約20%を超えて推移している。山間僻地から中山間地域にかけて若い世代が減少し、親世代の家屋が無人のまま残されているケースが多い。

 賃貸や売却にも出されていない放置空き家の割合も全国的に見て高く、老朽化した空き家が台風時の倒壊などの安全面のリスクとなっている。県内では空き家バンクによる移住促進や市町村の老朽住宅除却の支援策がとられているが、広域的な空き家問題への対応が課題となっている。

高知県の空き家率の長期推移は?

 2023年度の高知県の空き家率は、前回調査データ(2018年度)から1.23ポイント増加。空き家数は4,100戸増加した。人口減少と高齢化の影響が顕著に現れており、今後も増加傾向が続く可能性が高い。

 以下に、1958年からの空き家率と空き家数の推移を示す。

高知県の空き家率の長期推移

高知県の空き家の推移(1958年〜2023年)

空き家率 空き家数(戸) 住宅総数(戸)
2023 20.28% 78,700 388,100
2018 19.05% 74,600 391,600
2013 17.79% 69,800 392,400
2008 16.57% 62,600 377,700
2003 14.06% 52,500 373,500
1998 13.28% 46,100 347,200
1993 14.37% 48,500 337,500
1988 13.35% 43,200 323,500
1983 11.27% 33,700 299,000
1978 8.25% 23,000 278,800
1973 6.74% 17,400 258,300
1968 4.93% 11,350 230,020
1963 2.91% 6,000 206,000
1958 2.79% 5,500 197,000
※空き家率は総務省統計の総合窓口「住宅・土地統計調査 / 平成30年住宅・土地統計調査 / 時系列統計表」の住宅総数と空き家数のデータを基に作成。

高知県の空き家ランキング【2023年度最新版】

 高知県の市区町村の空き家の状況はどうなっているのか。以下は、空き家率が高い順のランキングだ。表の市区町村名からはそのエリアの将来の中古戸建て価格予想が確認できるので、売却などを検討している方は参考にしてほしい。

  • 空き家率順
  • 放置空き家率順
順位 市区町村名
リンク先は
将来価格予想
空き家率 空き家数(戸) 放置空き家率 放置空き家数(戸) 住宅総数(戸)
1 土佐清水市 39.45% 3,890 32.86% 3240 9860
2 室戸市 32.14% 2,610 27.46% 2230 8120
3 宿毛市 28.42% 3,280 20.71% 2390 11540
4 須崎市 27.27% 3,390 17.38% 2160 12430
5 安芸市 25.97% 2,670 19.94% 2050 10280
6 いの町 25.64% 2,990 17.75% 2070 11660
7 四万十町 24.49% 2,170 23.02% 2040 8860
8 四万十市 20.56% 3,670 13.78% 2460 17850
9 香南市 20.02% 3,430 13.95% 2390 17130
10 香美市 18.71% 2,690 13.98% 2010 14380
11 土佐市 16.71% 1,930 11.52% 1330 11550
12 南国市 16.18% 3,890 9.98% 2400 24040
13 高知市 15.37% 27,960 6.44% 11720 181970
※空き家率は政府統計の総合窓口「住宅・土地統計調査 令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 全国・都道府県・市区町村の住宅総数と空き家数のデータを基に作成。放置空き家率は、同データの賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家が総戸数に占める割合。

空き家率がもっとも高い市区町村は土佐清水市

 高知県で空き家率がもっとも高かったのは土佐清水市の39.45%だ。

 土佐清水市は、別荘や賃貸、売却用を除いた調査で高い空き家率となり、人口減少と高齢化が深刻化している。海沿いの集落に老朽化した住宅が多く、所有者不明や維持が困難な物件が長期にわたり放置されている。

深刻化している「放置空き家」率がもっとも高いのは土佐清水市

 近年注目されている空き家問題だが、中でも深刻化しているのが、賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家、つまり放置空き家である。

 2023年の住宅・土地統計調査によると、全国の放置空き家数は3,856,000戸で、住宅総戸数に占める放置空き家の割合は5.93%に達している。

 放置空き家は、管理されずに放置状態にあるケースが多く、倒壊・火災等の安全性の問題、ゴミの不法投棄や不審者の侵入等による治安悪化、周辺の不動産価値の低下などの問題を引き起こす。特に地方では人口減少に伴い放置空き家が増加し、集落の維持が困難になるケースも出ている。

 高知県の放置空き家率がもっとも高かったのは、土佐清水市で32.86%となっている。

 国は「空家等対策の推進に関する特別措置法」により特定空家等への対策を強化しているが、所有者不明や相続放棄による管理者不在の空き家も多く、対応が難しい状況である。空き家の発生予防と利活用促進の両面からの対策が急務となっている。

高知県の空き家対策や活用事例は?

​ 高知県では市町村と連携し、「空き家対策補助金制度」を設け、空き家の除却や改修を支援している。​また、「空き家活用専門家グループ」を設置し、建築設計や不動産取引、相続登記などの専門的な支援を提供している。​さらに、空き家の所有者や関係者向けに「空き家のトリセツ(取扱説明書)」などのリーフレットを作成し、情報を提供している。

高知県における空き家活用事例

 土佐清水市では、空き家となっていた3軒の民家を改修し、「satoyadoくぼつ」をオープンした。定置網漁で栄える漁師町の空き家を、地域の漁師らがDIYでリノベーションし、昭和レトロな家具を配した3棟「艏(omote)」「艫(tomo)」「舫(moyai)」を貸切宿として提供している。

所有する空き家はどうすればいい?

 相続などにより所有する空き家がある場合、売却、解体、賃貸活用の3つの対策が考えられる。

売却する

所有する空き家の対策①売却する
所有する空き家の対策①売却する(出所:PIXTA)

 今後も使う予定がなく、解体や賃貸にも魅力を感じないならば、売却を検討しよう。

 都心部などでは、不動産会社による仲介を通じて買い手を探すのが一般的だが、売却期間が数カ月以上かかる場合もある。

 一方、不動産会社による直接買取ならばスピーディに契約でき、契約不適合責任が免除されるメリットもあるが、売値は仲介に比べて低くなりがちだ。

 地方や限界集落では買い手を見つけるのが困難な場合もあり、各都道府県の「空き家バンク」を活用して移住希望者とマッチングするか、不動産買取専門業者に相談する手もある。

 さらに、相続した土地ならば「相続土地国庫帰属制度」の利用も視野に入れて、全体的な負担を減らす手段を探ることが大切である。

所有する不動産、いくらで売れる?

不動産を売却するなら、まずは「不動産一括査定」で売却価格の目安を知ろう。

「無料査定スタート」を押すだけで、現在表示している地域の査定依頼ができる。無料で最大6社の査定額を受け取れるので、ぜひ活用してみよう。

提携する不動産仲介会社が1,700社以上と多く、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地など幅広い種類の不動産にも対応している(サービス提供:リビンマッチ)。

解体する

所有する空き家の対策②解体する
所有する空き家の対策②解体する(出所:PIXTA)

 建物が老朽化して倒壊リスクが高い場合、解体を早めに検討するのが望ましい。特に豪雪地帯などでは、降雪前に建物を取り壊しておけば周囲への被害を防げる。

 解体費用はかかるが、放火や倒壊などのリスクを考慮すれば、結果的に周囲とのトラブルやメンテナンスの負担を減らすことにつながる。解体後の土地にすぐ利用予定がない場合は、時間貸し駐車場やマッチングサービスを使って暫定的に運用するのも一つの手だ。

 今後も使い道がなければ、早めの売却によって固定資産税などの負担が軽減されることにもなる。

サイト名 クラッソーネロゴ 解体の窓口ロゴ 解体無料見積ガイドロゴ
おすすめポイント ・全国約100自治体と空き家除却促進の協定締結を結んでおり、安心して見積もりが取れる
・解体工事会社の倒産等により工事が履行されなくなってしまった場合の「完工保証」も無償で用意している
逆オークション方式なので安い業者が見つかりやすい
・しつこい電話営業がない
・依頼をキャンセルしたい場合は無料でキャンセル連絡を代行してくれる
・1回の見積もり依頼で最大6社の見積もりを無料で受け取れる
・もし解体工事が完了しなかった場合は着手金を補償してくれる
解体補助金申請サポートにも対応
費用 無料 無料 無料
掲載会社数 2,000社以上(2024年12月時点) 700社以上(2020年12月時点) 1000社以上
対応エリア 全国 全国 全国
運営会社名 株式会社クラッソーネ バリュークリエーション株式会社 社団法人 あんしん解体業者認定協会
  無料で見積もり依頼(公式サイト) 無料で見積もり依頼(公式サイト) 無料で見積もり依頼(公式サイト)

賃貸活用する

所有する空き家の対策③賃貸活用する
所有する空き家の対策③賃貸活用する(出所:PIXTA)

 空き家がそのまま使える、あるいはリフォームすれば活用可能な場合は、賃貸住宅として貸し出すのが一般的な選択肢となる。

 ファミリー向け物件が不足している地域では、安定した賃料収入が期待できるかもしれない

 また、短期利用のニーズを狙うならば、シェアスペースとしてイベントや集まりに提供する手法や、観光需要が回復しつつある中で民泊として運用する方法もある。

 空き家をどう活用するのがいいかプロに提案してほしいという方は、無料の「空き家解決プラン提案サービス」を利用するのも一つの方法だ。

タウンライフ空き家解決(無料プラン提案)
特徴 ・簡単な質問に答えるだけで空き家のプロがベストな解決策を無料で提案
・診断結果に合わせて複数社から無料で提案してもらえる
補助金の提案もしてもらえる
運営会社 タウンライフ株式会社
 

最大10万円もらえる 空き家解決診断(無料)はこちら >>

  • RSS最新記事

空き家率ランキングエリアメニュー

サイト名 クラッソーネロゴ 解体の窓口ロゴ 解体無料見積ガイドロゴ
おすすめポイント ・全国約100自治体と空き家除却促進の協定締結を結んでおり、安心して見積もりが取れる
・解体工事会社の倒産等により工事が履行されなくなってしまった場合の「完工保証」も無償で用意している
逆オークション方式なので安い業者が見つかりやすい
・しつこい電話営業がない
・依頼をキャンセルしたい場合は無料でキャンセル連絡を代行してくれる
・1回の見積もり依頼で最大6社の見積もりを無料で受け取れる
・もし解体工事が完了しなかった場合は着手金を補償してくれる
解体補助金申請サポートにも対応
費用 無料 無料 無料
掲載会社数 2,000社以上(2024年12月時点) 700社以上(2020年12月時点) 1000社以上
対応エリア 全国 全国 全国
運営会社名 株式会社クラッソーネ バリュークリエーション株式会社 社団法人 あんしん解体業者認定協会
  無料で見積もり依頼(公式サイト) 無料で見積もり依頼(公式サイト) 無料で見積もり依頼(公式サイト)
おすすめ不動産一括査定サイトはこちら

※不動産一括査定サイトとは、売却したい不動産の情報と個人情報を入力すれば、無料で複数社に査定依頼ができます。査定額を比較できるので売却相場が分かり、きちんと売却してくれる不動産会社を見つけやすくなる便利なサービスです。

◆SUUMO(スーモ)売却査定
SUUMO(スーモ)
 無料査定はこちら >>
 
特徴 圧倒的な知名度を誇るSUUMOによる一括査定サービス
・主要大手不動産会社から地元に強い不動産会社まで2000社以上が登録
対応物件 マンション、戸建て、土地
紹介会社数 10社(主要一括査定サイトで最多)※査定可能会社数は物件所在地によって異なります
運営会社 株式会社リクルート住まいカンパニー(東証プライム子会社)
>>SUUMO(スーモ)の詳細記事はこちら
◆すまいValue
不動産一括査定サイトのすまいValue
簡単60秒入力、大手6社に査定依頼できる!
特徴 大手不動産会社6社が運営する一括査定サイト
対応物件 マンション、戸建て、土地、一棟マンション、一棟アパート、一棟ビル
対応エリア 北海道、宮城、東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、愛知、岐阜、三重、大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良、和歌山、岡山、広島、福岡、佐賀
運営会社 大手不動産会社6社(東急不動産、住友不動産販売、三井のリハウス、三菱地所の住まいリレー、野村の仲介+、小田急不動産)
>>すまいvalueの詳細記事はこちら

 

 

一括査定サイトと合わせて
利用したい査定サイト

 

◆ソニーグループの「SRE不動産」売却査定
60秒で入力可能! 囲い込みのない不動産会社
特徴 ・両手仲介・囲い込みを行わない
・上場企業のソニーグループが運営
・売却専門の担当者がマンツーマンで高値売却を追求
対応物件 マンション、戸建て、土地(建物付きを含む)、収益用不動産
対応エリア 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県
運営会社 SREホールディングス株式会社(ソニーグループ)
>>SRE不動産の詳細記事はこちら
タウンライフ空き家解決(無料プラン提案)
特徴 ・簡単な質問に答えるだけで空き家のプロがベストな解決策を無料で提案
・診断結果に合わせて複数社から無料で提案してもらえる
補助金の提案もしてもらえる
運営会社 タウンライフ株式会社
 

最大10万円もらえる 空き家解決診断(無料)はこちら >>

TOP