和歌山県の空き家率は21.25%で全国2位【2025年版】 ランキング、長期推移、活用事例などを解説

和歌山県の空き家率は21.25%で全国2位【2025年版】 ランキング、長期推移、活用事例などを解説
2025年7月13日公開(2025年7月10日更新)
ダイヤモンド不動産研究所

和歌山県の空き家率・空き家数ランキングを公開する。全国的に問題視されている「空き家問題」は、地方だけでなく都市部でも年々増加しており、社会課題のひとつとなっている。本記事では、和歌山県の空き家率とその全国順位を紹介し、空き家の特徴や対策・活用方法についても解説しよう。

和歌山県の空き家率、長期推移、特徴

 和歌山県の空き家の全体概要をみてみよう。

 最新のデータ(2023年度)によると、和歌山県の空き家数は105,300戸、空き家率は21.25%となっている。和歌山県の空き家率は全国2位に位置しており、全国の13.84%に比べて高い

 和歌山県は全域で深刻な過疎化が進み、山間部から和歌山市周辺の住宅地まで空き家が広範囲に存在している。とくに、放置空き家率の高さは全国トップクラスである。白浜町の別荘空き家も含むが、多くは住まい手がいない実家や農家である。

和歌山県の空き家率の長期推移は?

 2023年度の和歌山県の空き家率は、前回調査データ(2018年度)から0.97ポイント増加。空き家数は6,900戸増加した。人口減少と高齢化の影響が顕著に現れており、今後も増加傾向が続く可能性が高い。

 以下に、1958年からの空き家率と空き家数の推移を示す。

和歌山県の空き家率の長期推移

和歌山県の空き家の推移(1958年〜2023年)

空き家率 空き家数(戸) 住宅総数(戸)
2023 21.25% 105,300 495,600
2018 20.28% 98,400 485,200
2013 18.07% 86,000 475,900
2008 17.89% 83,700 467,900
2003 17.52% 80,400 459,000
1998 14.52% 62,600 431,200
1993 12.68% 50,800 400,700
1988 12.94% 49,600 383,400
1983 10.57% 38,500 364,300
1978 9.07% 31,700 349,400
1973 5.62% 17,500 311,400
1968 4.90% 13,510 275,510
1963 3.02% 7,500 248,000
1958 2.86% 6,400 224,000
※空き家率は総務省統計の総合窓口「住宅・土地統計調査 / 平成30年住宅・土地統計調査 / 時系列統計表」の住宅総数と空き家数のデータを基に作成。

和歌山県の空き家ランキング【2023年度最新版】

 和歌山県の市区町村の空き家の状況はどうなっているのか。以下は、空き家率が高い順のランキングだ。表の市区町村名からはそのエリアの将来の中古戸建て価格予想が確認できるので、売却などを検討している方は参考にしてほしい。

  • 空き家率順
  • 放置空き家率順
順位 市区町村名
リンク先は
将来価格予想
空き家率 空き家数(戸) 放置空き家率 放置空き家数(戸) 住宅総数(戸)
1 白浜町 43.21% 7,190 15.69% 2610 16640
2 かつらぎ町 24.58% 1,910 18.66% 1450 7770
3 田辺市 24.33% 9,970 13.54% 5550 40980
4 新宮市 23.83% 3,980 15.69% 2620 16700
5 海南市 21.08% 5,250 13.85% 3450 24910
6 有田市 20.76% 2,350 15.64% 1770 11320
7 有田川町 20.54% 2,530 17.61% 2170 12320
8 御坊市 20.33% 2,560 15.09% 1900 12590
9 和歌山市 19.87% 38,800 9.05% 17670 195230
10 橋本市 18.83% 5,570 11.73% 3470 29580
11 紀の川市 16.50% 4,580 11.24% 3120 27750
12 上富田町 14.32% 1,060 9.86% 730 7400
13 岩出市 10.99% 2,810 5.51% 1410 25580
※空き家率は政府統計の総合窓口「住宅・土地統計調査 令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 全国・都道府県・市区町村の住宅総数と空き家数のデータを基に作成。放置空き家率は、同データの賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家が総戸数に占める割合。

空き家率がもっとも高い市区町村は白浜町

 和歌山県で空き家率がもっとも高かったのは白浜町の43.21%だ。

 白浜町は、温泉地や海水浴場として別荘や二次的住宅が林立している。オフシーズンには利用が激減し、所有者の管理負担や交通の不便性が長期の空き家状態を助長している。

深刻化している「放置空き家」率がもっとも高いのはかつらぎ町

 近年注目されている空き家問題だが、中でも深刻化しているのが、賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家、つまり放置空き家である。

 2023年の住宅・土地統計調査によると、全国の放置空き家数は3,856,000戸で、住宅総戸数に占める放置空き家の割合は5.93%に達している。

 放置空き家は、管理されずに放置状態にあるケースが多く、倒壊・火災等の安全性の問題、ゴミの不法投棄や不審者の侵入等による治安悪化、周辺の不動産価値の低下などの問題を引き起こす。特に地方では人口減少に伴い放置空き家が増加し、集落の維持が困難になるケースも出ている。

 和歌山県の放置空き家率がもっとも高かったのは、かつらぎ町で18.66%となっている。

 国は「空家等対策の推進に関する特別措置法」により特定空家等への対策を強化しているが、所有者不明や相続放棄による管理者不在の空き家も多く、対応が難しい状況である。空き家の発生予防と利活用促進の両面からの対策が急務となっている。

和歌山県の空き家対策や活用事例は?

​ 和歌山県では、空き家対策を推進するため、平成28年度に「和歌山県空家等対策推進協議会」を設立した。​この協議会は市区町村の取り組みを支援し、特定空き家などの判断基準や所有者不明の物件への対応マニュアルを策定している。

 ​また、相談体制の整備や専門家との連携を通じて、空き家問題の解決を図っている。​これらの取り組みにより、地域の安全と住環境の向上を目指している。​​

和歌山県における空き家活用事例

​ 田辺市では、築約90年の空き家を学生や地域住民が共同で改修し、学習や交流の場「TOUZANSOU」として活用している。

 有田川町では、空き家バンクの成約率向上を図るため、改修費の補助制度や短期滞在型施設「ししがせの家」を提供し、移住希望者が地域生活を体験できる取り組みを行っている。

所有する空き家はどうすればいい?

 相続などにより所有する空き家がある場合、売却、解体、賃貸活用の3つの対策が考えられる。

売却する

所有する空き家の対策①売却する
所有する空き家の対策①売却する(出所:PIXTA)

 今後も使う予定がなく、解体や賃貸にも魅力を感じないならば、売却を検討しよう。

 都心部などでは、不動産会社による仲介を通じて買い手を探すのが一般的だが、売却期間が数カ月以上かかる場合もある。

 一方、不動産会社による直接買取ならばスピーディに契約でき、契約不適合責任が免除されるメリットもあるが、売値は仲介に比べて低くなりがちだ。

 地方や限界集落では買い手を見つけるのが困難な場合もあり、各都道府県の「空き家バンク」を活用して移住希望者とマッチングするか、不動産買取専門業者に相談する手もある。

 さらに、相続した土地ならば「相続土地国庫帰属制度」の利用も視野に入れて、全体的な負担を減らす手段を探ることが大切である。

所有する不動産、いくらで売れる?

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解体する

所有する空き家の対策②解体する
所有する空き家の対策②解体する(出所:PIXTA)

 建物が老朽化して倒壊リスクが高い場合、解体を早めに検討するのが望ましい。特に豪雪地帯などでは、降雪前に建物を取り壊しておけば周囲への被害を防げる。

 解体費用はかかるが、放火や倒壊などのリスクを考慮すれば、結果的に周囲とのトラブルやメンテナンスの負担を減らすことにつながる。解体後の土地にすぐ利用予定がない場合は、時間貸し駐車場やマッチングサービスを使って暫定的に運用するのも一つの手だ。

 今後も使い道がなければ、早めの売却によって固定資産税などの負担が軽減されることにもなる。

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賃貸活用する

所有する空き家の対策③賃貸活用する
所有する空き家の対策③賃貸活用する(出所:PIXTA)

 空き家がそのまま使える、あるいはリフォームすれば活用可能な場合は、賃貸住宅として貸し出すのが一般的な選択肢となる。

 ファミリー向け物件が不足している地域では、安定した賃料収入が期待できるかもしれない

 また、短期利用のニーズを狙うならば、シェアスペースとしてイベントや集まりに提供する手法や、観光需要が回復しつつある中で民泊として運用する方法もある。

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