鹿児島県の空き家率は20.48%で全国3位【2025年版】ランキングや長期推移、活用事例などを解説!

鹿児島県の空き家率は20.48%で全国3位【2025年版】ランキングや長期推移、活用事例などを解説!
2025年8月20日公開(2025年8月18日更新)
ダイヤモンド不動産研究所

鹿児島県の空き家率・空き家数ランキングを公開する。全国的に問題視されている「空き家問題」は、地方だけでなく都市部でも年々増加しており、社会課題のひとつとなっている。本記事では、鹿児島県の空き家率とその全国順位を紹介し、空き家の特徴や対策・活用方法についても解説しよう。

鹿児島県の空き家率、長期推移、特徴

 鹿児島県の空き家の全体概要をみてみよう。

 最新のデータ(2023年度)によると、鹿児島県の空き家数は184,200戸、空き家率は20.48%となっている。鹿児島県の空き家率は全国3位に位置しており、全国の13.84%に比べて高い

 鹿児島県は、離島部や山間僻地で人口の減少が進み、誰も住まなくなった住宅が多数残されている。統計上も「賃貸・売却用・二次的住宅を除く空き家」の割合が全国でも高く、管理されていない空き家が地域社会に深刻な影響を及ぼしている。火山灰の降る鹿児島市内でも老朽化した家屋の空き家化が問題となる地区がある。

鹿児島県の空き家率の長期推移は?

 2023年度の鹿児島県の空き家率は、前回調査データ(2018年度)から1.49ポイント増加。空き家数は17,200戸増加した。人口減少と高齢化の影響が顕著に現れており、今後も増加傾向が続く可能性が高い。

 以下に、1958年からの空き家率と空き家数の推移を示す。

鹿児島県の空き家率の長期推移

鹿児島県の空き家の推移(1958年〜2023年)

空き家率 空き家数(戸) 住宅総数(戸)
2023 20.48% 184,200 899,600
2018 18.99% 167,000 879,400
2013 17.03% 147,300 864,700
2008 15.26% 129,900 851,300
2003 13.14% 106,400 809,700
1998 11.44% 89,400 781,600
1993 11.21% 83,800 747,500
1988 11.26% 80,900 718,500
1983 8.24% 54,700 664,000
1978 6.27% 38,200 609,400
1973 5.01% 27,100 540,900
1968 3.49% 17,510 501,910
1963 2.12% 9,800 462,000
1958 1.97% 8,900 452,000
※空き家率は総務省統計の総合窓口「住宅・土地統計調査 / 平成30年住宅・土地統計調査 / 時系列統計表」の住宅総数と空き家数のデータを基に作成。

鹿児島県の空き家ランキング【2023年度最新版】

 鹿児島県の市区町村の空き家の状況はどうなっているのか。以下は、空き家率が高い順のランキングだ。表の市区町村名からはそのエリアの将来の中古戸建て価格予想が確認できるので、売却などを検討している方は参考にしてほしい。

  • 空き家率順
  • 放置空き家率順
順位 市区町村名
リンク先は
将来価格予想
空き家率 空き家数(戸) 放置空き家率 放置空き家数(戸) 住宅総数(戸)
1 伊佐市 32.04% 4,950 24.98% 3860 15450
2 南さつま市 31.32% 6,010 26.73% 5130 19190
3 垂水市 29.88% 2,540 21.53% 1830 8500
4 さつま町 28.99% 3,430 23.16% 2740 11830
5 阿久根市 28.23% 2,930 23.12% 2400 10380
6 薩摩川内市 26.43% 14,760 17.05% 9520 55840
7 南九州市 25.64% 4,610 23.75% 4270 17980
8 志布志市 25.15% 4,170 20.27% 3360 16580
9 指宿市 24.79% 5,550 19.92% 4460 22390
10 枕崎市 23.84% 2,880 20.36% 2460 12080
11 霧島市 22.66% 16,780 12.43% 9200 74040
12 曽於市 22.30% 4,000 18.73% 3360 17940
13 いちき串木野市 22.17% 3,030 16.90% 2310 13670
14 鹿屋市 19.27% 10,690 9.93% 5510 55480
15 日置市 18.89% 4,450 14.77% 3480 23560
16 出水市 18.48% 5,140 13.66% 3800 27820
17 姶良市 18.41% 7,380 11.77% 4720 40090
18 奄美市 17.76% 4,180 11.52% 2710 23530
19 西之表市 17.11% 1,410 13.11% 1080 8240
20 鹿児島市 15.28% 51,080 7.43% 24830 334270
※空き家率は政府統計の総合窓口「住宅・土地統計調査 令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 全国・都道府県・市区町村の住宅総数と空き家数のデータを基に作成。放置空き家率は、同データの賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家が総戸数に占める割合。

空き家率がもっとも高い市区町村は伊佐市

 鹿児島県で空き家率がもっとも高かったのは伊佐市の32.04%だ。

 伊佐市は、産業の衰退による若年層の流出と所有者の高齢化が進み、住宅・土地統計調査で鹿児島県の平均を大きく上回る結果となっている。

深刻化している「放置空き家」率がもっとも高いのは南さつま市

 近年注目されている空き家問題だが、中でも深刻化しているのが、賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家、つまり放置空き家である。

 2023年の住宅・土地統計調査によると、全国の放置空き家数は3,856,000戸で、住宅総戸数に占める放置空き家の割合は5.93%に達している。

 放置空き家は、管理されずに放置状態にあるケースが多く、倒壊・火災等の安全性の問題、ゴミの不法投棄や不審者の侵入等による治安悪化、周辺の不動産価値の低下などの問題を引き起こす。特に地方では人口減少に伴い放置空き家が増加し、集落の維持が困難になるケースも出ている。

 鹿児島県の放置空き家率がもっとも高かったのは、南さつま市で26.73%となっている。

 国は「空家等対策の推進に関する特別措置法」により特定空家等への対策を強化しているが、所有者不明や相続放棄による管理者不在の空き家も多く、対応が難しい状況である。空き家の発生予防と利活用促進の両面からの対策が急務となっている。

鹿児島県の空き家対策や活用事例は?

​ 鹿児島県では、2016年に「かごしま空き家対策連携協議会」を設立し、国や市区町村、専門家団体と連携して総合的な対策を進めている。​また、「空き家バンク制度」を通じて、空き家所有者と利用希望者のマッチングを支援し、地域の活性化を図っている。​さらに、空き家の適正管理に関する啓発活動や、所有者への助言、指導を行い、空き家の放置による地域への悪影響を防止している。

鹿児島県における空き家活用事例

 伊佐市では、空き家を移住希望者向けの「体験型宿泊施設」として整備する取り組みが進められている。短期滞在で実際の暮らしを体験しながら地域の雰囲気や住環境を知ることができる。単なる宿泊だけでなく、住民との交流や地域資源の紹介を通じて、移住検討者が安心して暮らしをイメージできるよう工夫されており、空き家の再生と移住促進を兼ねた事例として注目されている。

所有する空き家はどうすればいい?

 相続などにより所有する空き家がある場合、売却、解体、賃貸活用の3つの対策が考えられる。

売却する

所有する空き家の対策①売却する
所有する空き家の対策①売却する(出所:PIXTA)

 今後も使う予定がなく、解体や賃貸にも魅力を感じないならば、売却を検討しよう。

 都心部などでは、不動産会社による仲介を通じて買い手を探すのが一般的だが、売却期間が数カ月以上かかる場合もある。

 一方、不動産会社による直接買取ならばスピーディに契約でき、契約不適合責任が免除されるメリットもあるが、売値は仲介に比べて低くなりがちだ。

 地方や限界集落では買い手を見つけるのが困難な場合もあり、各都道府県の「空き家バンク」を活用して移住希望者とマッチングするか、不動産買取専門業者に相談する手もある。

 さらに、相続した土地ならば「相続土地国庫帰属制度」の利用も視野に入れて、全体的な負担を減らす手段を探ることが大切である。

所有する不動産、いくらで売れる?

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解体する

所有する空き家の対策②解体する
所有する空き家の対策②解体する(出所:PIXTA)

 建物が老朽化して倒壊リスクが高い場合、解体を早めに検討するのが望ましい。特に豪雪地帯などでは、降雪前に建物を取り壊しておけば周囲への被害を防げる。

 解体費用はかかるが、放火や倒壊などのリスクを考慮すれば、結果的に周囲とのトラブルやメンテナンスの負担を減らすことにつながる。解体後の土地にすぐ利用予定がない場合は、時間貸し駐車場やマッチングサービスを使って暫定的に運用するのも一つの手だ。

 今後も使い道がなければ、早めの売却によって固定資産税などの負担が軽減されることにもなる。

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賃貸活用する

所有する空き家の対策③賃貸活用する
所有する空き家の対策③賃貸活用する(出所:PIXTA)

 空き家がそのまま使える、あるいはリフォームすれば活用可能な場合は、賃貸住宅として貸し出すのが一般的な選択肢となる。

 ファミリー向け物件が不足している地域では、安定した賃料収入が期待できるかもしれない

 また、短期利用のニーズを狙うならば、シェアスペースとしてイベントや集まりに提供する手法や、観光需要が回復しつつある中で民泊として運用する方法もある。

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