新潟県の空き家率は15.30%で全国28位! ランキング、長期推移、活用事例などを解説

新潟県の空き家率は15.30%で全国28位! ランキング、長期推移、活用事例などを解説
2025年6月18日公開(2025年6月17日更新)
ダイヤモンド不動産研究所

新潟県の空き家率・空き家数ランキングを公開する。全国的に問題視されている「空き家問題」は、地方だけでなく都市部でも年々増加しており、社会課題のひとつとなっている。本記事では、新潟県の空き家率とその全国順位を紹介し、空き家の特徴や対策・活用方法についても解説しよう。

新潟県の空き家率、長期推移、特徴

 新潟県の空き家の全体概要をみてみよう。

 最新のデータ(2023年度)によると、新潟県の空き家数は155,300戸、空き家率は15.30%となっている。新潟県の空き家率は全国28位に位置しており、全国の13.84%に比べて高い

 新潟県は、豪雪地帯で冬季に居住しない空き家も存在するが、統計上は通年無人の家のみがカウントされている。農村部の放置空き家が深刻化し、その他の空き家率も上昇している。新潟市などの都市部では、学生の減少による賃貸空室が増えているが、市場で流通しやすいため放置空き家には至りにくい。

新潟県の空き家率の長期推移は?

 2023年度の新潟県の空き家率は、前回調査データ(2018年度)から0.60ポイント増加。空き家数は9,100戸増加した。人口減少と高齢化の影響が顕著に現れており、今後も増加傾向が続く可能性が高い。

 以下に、1958年からの空き家率と空き家数の推移を示す。

新潟県の空き家率の長期推移

新潟県の空き家の推移(1958年〜2023年)

空き家率 空き家数(戸) 住宅総数(戸)
2023 15.30% 155,300 1,015,200
2018 14.70% 146,200 994,500
2013 13.58% 132,000 972,300
2008 12.13% 112,800 929,700
2003 10.37% 92,100 888,000
1998 9.01% 76,000 843,500
1993 7.83% 60,900 777,300
1988 7.86% 57,100 726,700
1983 6.30% 43,500 690,900
1978 5.11% 32,500 636,100
1973 4.15% 24,900 600,200
1968 2.54% 13,340 525,470
1963 1.38% 6,500 472,000
1958 1.22% 5,300 436,000
※空き家率は総務省統計の総合窓口「住宅・土地統計調査 / 平成30年住宅・土地統計調査 / 時系列統計表」の住宅総数と空き家数のデータを基に作成。

新潟県の空き家ランキング【2023年度最新版】

 新潟県の市区町村の空き家の状況はどうなっているのか。以下は、空き家率が高い順のランキングだ。表の市区町村名からはそのエリアの将来の中古戸建て価格予想が確認できるので、売却などを検討している方は参考にしてほしい。

  • 空き家率順
  • 放置空き家率順
順位 市区町村名
リンク先は
将来価格予想
空き家率 空き家数(戸) 放置空き家率 放置空き家数(戸) 住宅総数(戸)
1 佐渡市 28.03% 7,780 24.64% 6840 27760
2 糸魚川市 20.30% 3,970 13.80% 2700 19560
3 加茂市 18.93% 2,150 11.62% 1320 11360
4 柏崎市 18.79% 7,570 9.04% 3640 40280
5 村上市 17.38% 4,480 12.42% 3200 25770
6 阿賀野市 17.02% 2,760 6.72% 1090 16220
7 胎内市 16.89% 2,010 10.42% 1240 11900
8 新潟市中央区 16.36% 17,590 5.59% 6010 107510
9 新潟県 15.30% 155,300 7.63% 77500 1015200
10 妙高市 15.20% 1,900 10.32% 1290 12500
11 長岡市 13.46% 16,240 6.11% 7370 120650
12 上越市 13.40% 11,070 7.52% 6210 82590
13 新潟市西区 13.39% 10,590 5.18% 4100 79110
14 魚沼市 13.36% 1,900 7.59% 1080 14220
15 新潟市 13.12% 50,100 5.74% 21900 381800
16 燕市 12.99% 4,290 8.27% 2730 33030
17 五泉市 12.96% 2,520 9.82% 1910 19450
18 新潟市西蒲区 12.80% 2,790 8.03% 1750 21800
19 新潟市東区 12.61% 8,260 5.18% 3390 65500
20 新発田市 12.52% 5,060 7.70% 3110 40410
21 三条市 11.95% 4,590 7.55% 2900 38410
22 新潟市秋葉区 11.56% 3,640 7.91% 2490 31480
23 十日町市 11.48% 2,210 9.09% 1750 19250
24 小千谷市 10.71% 1,440 6.40% 860 13440
25 見附市 10.06% 1,540 5.68% 870 15310
26 新潟市南区 9.64% 1,630 5.85% 990 16910
27 新潟市北区 9.49% 2,940 6.13% 1900 30980
28 新潟市江南区 9.22% 2,630 4.38% 1250 28530
29 南魚沼市 8.70% 2,150 4.25% 1050 24700
※空き家率は政府統計の総合窓口「住宅・土地統計調査 令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 全国・都道府県・市区町村の住宅総数と空き家数のデータを基に作成。放置空き家率は、同データの賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家が総戸数に占める割合。

空き家率がもっとも高い市区町村は佐渡市

 新潟県で空き家率がもっとも高かったのは佐渡市の28.03%だ。

 佐渡市は離島ゆえの交通不便と若年層の本土への移住が顕著である。観光需要も季節集中型で定住需要が乏しく、老朽建築の再利用の進まないまま、空き家化が続いている。

深刻化している「放置空き家」率がもっとも高いのは佐渡市

 近年注目されている空き家問題だが、中でも深刻化しているのが、賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家、つまり放置空き家である。

 2023年の住宅・土地統計調査によると、全国の放置空き家数は3,856,000戸で、住宅総戸数に占める放置空き家の割合は5.93%に達している。

 放置空き家は、管理されずに放置状態にあるケースが多く、倒壊・火災等の安全性の問題、ゴミの不法投棄や不審者の侵入等による治安悪化、周辺の不動産価値の低下などの問題を引き起こす。特に地方では人口減少に伴い放置空き家が増加し、集落の維持が困難になるケースも出ている。

 新潟県の放置空き家率がもっとも高かったのは、佐渡市で24.64%となっている。

 国は「空家等対策の推進に関する特別措置法」により特定空家等への対策を強化しているが、所有者不明や相続放棄による管理者不在の空き家も多く、対応が難しい状況である。空き家の発生予防と利活用促進の両面からの対策が急務となっている。

新潟県の空き家対策や活用事例は?

​ 新潟県では、増加する空き家問題に対応するため、所有者への早期対策の呼びかけや、空き家の活用や処分を支援するパンフレットの配布を行っている。​また、空き家セミナーや出前講座を通じて、県民への啓発活動を実施している。​

 さらに、「新潟県版空き家バンク」の運用や、市町村との連携による補助制度の整備など、多角的な取り組みを展開している。​

新潟県における空き家活用事例

 十日町市の越後妻有アートトリエンナーレでは、空き家や廃校を現代アート作品の展示空間や美術館として活用している。地域に点在する空き家が芸術作品と融合することで国内外から多くの来訪者を集め、過疎地域の活性化に貢献している。

 三条市下田地域農村部で古民家を改修した、「Sanju~燕三条古民家の宿」は、市が所有物件の運営を有限責任事業組合CRAFT VILLEGE INC.に委託した事業。若手農業家を中心に、観光者、移住検討者、地域住民が共に交流し、賑わいの創出と共に、移住定住促進へとつなげていくものである。

所有する空き家はどうすればいい?

 相続などにより所有する空き家がある場合、売却、解体、賃貸活用の3つの対策が考えられる。

売却する

所有する空き家の対策①売却する
所有する空き家の対策①売却する(出所:PIXTA)

 今後も使う予定がなく、解体や賃貸にも魅力を感じないならば、売却を検討しよう。

 都心部などでは、不動産会社による仲介を通じて買い手を探すのが一般的だが、売却期間が数カ月以上かかる場合もある。

 一方、不動産会社による直接買取ならばスピーディに契約でき、契約不適合責任が免除されるメリットもあるが、売値は仲介に比べて低くなりがちだ。

 地方や限界集落では買い手を見つけるのが困難な場合もあり、各都道府県の「空き家バンク」を活用して移住希望者とマッチングするか、不動産買取専門業者に相談する手もある。

 さらに、相続した土地ならば「相続土地国庫帰属制度」の利用も視野に入れて、全体的な負担を減らす手段を探ることが大切である。

所有する不動産、いくらで売れる?

不動産を売却するなら、まずは「不動産一括査定」で売却価格の目安を知ろう。

「無料査定スタート」を押すだけで、現在表示している地域の査定依頼ができる。無料で最大6社の査定額を受け取れるので、ぜひ活用してみよう。

提携する不動産仲介会社が1,700社以上と多く、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地など幅広い種類の不動産にも対応している(サービス提供:リビンマッチ)。

解体する

所有する空き家の対策②解体する
所有する空き家の対策②解体する(出所:PIXTA)

 建物が老朽化して倒壊リスクが高い場合、解体を早めに検討するのが望ましい。特に豪雪地帯などでは、降雪前に建物を取り壊しておけば周囲への被害を防げる。

 解体費用はかかるが、放火や倒壊などのリスクを考慮すれば、結果的に周囲とのトラブルやメンテナンスの負担を減らすことにつながる。解体後の土地にすぐ利用予定がない場合は、時間貸し駐車場やマッチングサービスを使って暫定的に運用するのも一つの手だ。

 今後も使い道がなければ、早めの売却によって固定資産税などの負担が軽減されることにもなる。

サイト名 クラッソーネロゴ 解体の窓口ロゴ 解体無料見積ガイドロゴ
おすすめポイント ・全国約100自治体と空き家除却促進の協定締結を結んでおり、安心して見積もりが取れる
・解体工事会社の倒産等により工事が履行されなくなってしまった場合の「完工保証」も無償で用意している
逆オークション方式なので安い業者が見つかりやすい
・しつこい電話営業がない
・依頼をキャンセルしたい場合は無料でキャンセル連絡を代行してくれる
・1回の見積もり依頼で最大6社の見積もりを無料で受け取れる
・もし解体工事が完了しなかった場合は着手金を補償してくれる
解体補助金申請サポートにも対応
費用 無料 無料 無料
掲載会社数 2,000社以上(2024年12月時点) 700社以上(2020年12月時点) 1000社以上
対応エリア 全国 全国 全国
運営会社名 株式会社クラッソーネ バリュークリエーション株式会社 社団法人 あんしん解体業者認定協会
  無料で見積もり依頼(公式サイト) 無料で見積もり依頼(公式サイト) 無料で見積もり依頼(公式サイト)

賃貸活用する

所有する空き家の対策③賃貸活用する
所有する空き家の対策③賃貸活用する(出所:PIXTA)

 空き家がそのまま使える、あるいはリフォームすれば活用可能な場合は、賃貸住宅として貸し出すのが一般的な選択肢となる。

 ファミリー向け物件が不足している地域では、安定した賃料収入が期待できるかもしれない

 また、短期利用のニーズを狙うならば、シェアスペースとしてイベントや集まりに提供する手法や、観光需要が回復しつつある中で民泊として運用する方法もある。

  • RSS最新記事

空き家率ランキングエリアメニュー

関東

東京都|神奈川県|千葉県|埼玉県|群馬県|栃木県|茨城県

関西

大阪府|京都府|兵庫県|奈良県|和歌山県

中部

愛知県|三重県|静岡県|新潟県|富山県|石川県|福井県|山梨県|長野県|岐阜県

北日本

北海道|青森県|岩手県|宮城県|秋田県|山形県|福島県

西日本

鳥取県|島根県|岡山県|広島県|山口県|徳島県|香川県|愛媛県|高知県|福岡県|佐賀県|長崎県|大分県|熊本県|宮崎県|鹿児島県|沖縄県

サイト名 クラッソーネロゴ 解体の窓口ロゴ 解体無料見積ガイドロゴ
おすすめポイント ・全国約100自治体と空き家除却促進の協定締結を結んでおり、安心して見積もりが取れる
・解体工事会社の倒産等により工事が履行されなくなってしまった場合の「完工保証」も無償で用意している
逆オークション方式なので安い業者が見つかりやすい
・しつこい電話営業がない
・依頼をキャンセルしたい場合は無料でキャンセル連絡を代行してくれる
・1回の見積もり依頼で最大6社の見積もりを無料で受け取れる
・もし解体工事が完了しなかった場合は着手金を補償してくれる
解体補助金申請サポートにも対応
費用 無料 無料 無料
掲載会社数 2,000社以上(2024年12月時点) 700社以上(2020年12月時点) 1000社以上
対応エリア 全国 全国 全国
運営会社名 株式会社クラッソーネ バリュークリエーション株式会社 社団法人 あんしん解体業者認定協会
  無料で見積もり依頼(公式サイト) 無料で見積もり依頼(公式サイト) 無料で見積もり依頼(公式サイト)
おすすめ不動産一括査定サイトはこちら

※不動産一括査定サイトとは、売却したい不動産の情報と個人情報を入力すれば、無料で複数社に査定依頼ができます。査定額を比較できるので売却相場が分かり、きちんと売却してくれる不動産会社を見つけやすくなる便利なサービスです。

◆SUUMO(スーモ)売却査定
SUUMO(スーモ)
 無料査定はこちら >>
 
特徴 圧倒的な知名度を誇るSUUMOによる一括査定サービス
・主要大手不動産会社から地元に強い不動産会社まで2000社以上が登録
対応物件 マンション、戸建て、土地
紹介会社数 10社(主要一括査定サイトで最多)※査定可能会社数は物件所在地によって異なります
運営会社 株式会社リクルート住まいカンパニー(東証プライム子会社)
>>SUUMO(スーモ)の詳細記事はこちら
◆すまいValue
不動産一括査定サイトのすまいValue
簡単60秒入力、大手6社に査定依頼できる!
特徴 大手不動産会社6社が運営する一括査定サイト
対応物件 マンション、戸建て、土地、一棟マンション、一棟アパート、一棟ビル
対応エリア 北海道、宮城、東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、愛知、岐阜、三重、大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良、和歌山、岡山、広島、福岡、佐賀
運営会社 大手不動産会社6社(東急不動産、住友不動産販売、三井のリハウス、三菱地所の住まいリレー、野村の仲介+、小田急不動産)
>>すまいvalueの詳細記事はこちら

 

 

一括査定サイトと合わせて
利用したい査定サイト

 

◆ソニーグループの「SRE不動産」売却査定
60秒で入力可能! 囲い込みのない不動産会社
特徴 ・両手仲介・囲い込みを行わない
・上場企業のソニーグループが運営
・売却専門の担当者がマンツーマンで高値売却を追求
対応物件 マンション、戸建て、土地(建物付きを含む)、収益用不動産
対応エリア 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県
運営会社 SREホールディングス株式会社(ソニーグループ)
>>SRE不動産の詳細記事はこちら

【不動産仲介会社の評判を徹底調査!】
・「SRE不動産(ソニーグループ)」の評判
・「三井のリハウス」の評判
・「住友不動産販売」の評判
・「東急リバブル」の評判
・「野村の仲介+」の評判
・「明和地所」の評判
・「京王不動産」の評判
・「オークラヤ住宅」の評判
・「小田急不動産」の評判

TOP