徳島県の空き家率は21.33%で全国1位【2025年版】 ランキングや長期推移、活用事例などを解説

徳島県の空き家率は21.33%で全国1位【2025年版】 ランキングや長期推移、活用事例などを解説
2025年7月17日公開(2025年7月14日更新)
ダイヤモンド不動産研究所

徳島県の空き家率・空き家数ランキングを公開する。全国的に問題視されている「空き家問題」は、地方だけでなく都市部でも年々増加しており、社会課題のひとつとなっている。本記事では、徳島県の空き家率とその全国順位を紹介し、空き家の特徴や対策・活用方法についても解説しよう。

徳島県の空き家率、長期推移、特徴

 徳島県の空き家の全体概要をみてみよう。

 最新のデータ(2023年度)によると、徳島県の空き家数は83,000戸、空き家率は21.33%となっている。徳島県の空き家率は全国1位に位置しており、全国の13.84%に比べて高い

 徳島県は全国でもっとも空き家率が高い県であり、5年で大幅に上昇し21%を超える水準に達した。山間部の多くの集落で人口が激減し、住む人のいない家屋が数多く放置されている。賃貸や売却にも出されていない放置空き家の割合も非常に高く、管理されない老朽化した住宅が地域の防災および衛生上の大きな課題となっている。

徳島県の空き家率の長期推移は?

 2023年度の徳島県の空き家率は、前回調査データ(2018年度)から1.87ポイント増加。空き家数は8,900戸増加した。人口減少と高齢化の影響が顕著に現れており、今後も増加傾向が続く可能性が高い。

 以下に、1958年からの空き家率と空き家数の推移を示す。

徳島県の空き家率の長期推移

徳島県の空き家の推移(1958年〜2023年)

空き家率 空き家数(戸) 住宅総数(戸)
2023 21.33% 83,000 389,200
2018 19.46% 74,100 380,700
2013 17.54% 64,000 364,900
2008 15.89% 56,500 355,600
2003 13.71% 46,100 336,300
1998 12.77% 40,800 319,500
1993 12.07% 36,700 304,100
1988 10.73% 30,000 279,600
1983 9.48% 25,000 263,700
1978 7.22% 17,600 243,700
1973 5.31% 11,700 220,400
1968 4.19% 8,340 198,860
1963 2.62% 4,800 183,000
1958 1.74% 3,000 172,000
※空き家率は総務省統計の総合窓口「住宅・土地統計調査 / 平成30年住宅・土地統計調査 / 時系列統計表」の住宅総数と空き家数のデータを基に作成。

徳島県の空き家ランキング【2023年度最新版】

 徳島県の市区町村の空き家の状況はどうなっているのか。以下は、空き家率が高い順のランキングだ。表の市区町村名からはそのエリアの将来の中古戸建て価格予想が確認できるので、売却などを検討している方は参考にしてほしい。

  • 空き家率順
  • 放置空き家率順
順位 市区町村名
リンク先は
将来価格予想
空き家率 空き家数(戸) 放置空き家率 放置空き家数(戸) 住宅総数(戸)
1 三好市 37.60% 5,640 29.80% 4470 15000
2 美馬市 26.68% 3,980 19.17% 2860 14920
3 阿波市 24.12% 3,770 17.59% 2750 15630
4 鳴門市 23.87% 6,960 13.85% 4040 29160
5 小松島市 23.07% 4,470 10.94% 2120 19380
6 阿南市 22.72% 7,990 14.25% 5010 35160
7 吉野川市 20.33% 3,730 13.46% 2470 18350
8 徳島市 18.11% 26,400 7.07% 10310 145800
9 北島町 13.20% 1,480 7.23% 810 11210
10 石井町 12.58% 1,360 9.44% 1020 10810
11 藍住町 10.64% 1,740 5.01% 820 16360
※空き家率は政府統計の総合窓口「住宅・土地統計調査 令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 全国・都道府県・市区町村の住宅総数と空き家数のデータを基に作成。放置空き家率は、同データの賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家が総戸数に占める割合。

空き家率がもっとも高い市区町村は三好市

 徳島県で空き家率がもっとも高かったのは三好市の37.60%だ。

 三好市は、過疎化と少子高齢化が顕著で、若年層の都市部への流出に伴い住宅需要が低迷している。さらに、定住を前提としない山間部の二次的住宅も多数あり、長期的な空室が累積している。

深刻化している「放置空き家」率がもっとも高いのは三好市

 近年注目されている空き家問題だが、中でも深刻化しているのが、賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家、つまり放置空き家である。

 2023年の住宅・土地統計調査によると、全国の放置空き家数は3,856,000戸で、住宅総戸数に占める放置空き家の割合は5.93%に達している。

 放置空き家は、管理されずに放置状態にあるケースが多く、倒壊・火災等の安全性の問題、ゴミの不法投棄や不審者の侵入等による治安悪化、周辺の不動産価値の低下などの問題を引き起こす。特に地方では人口減少に伴い放置空き家が増加し、集落の維持が困難になるケースも出ている。

 徳島県の放置空き家率がもっとも高かったのは、三好市で29.80%となっている。

 国は「空家等対策の推進に関する特別措置法」により特定空家等への対策を強化しているが、所有者不明や相続放棄による管理者不在の空き家も多く、対応が難しい状況である。空き家の発生予防と利活用促進の両面からの対策が急務となっている。

徳島県の空き家対策や活用事例は?

 ​徳島県では、​「とくしま回帰」住宅対策総合支援センターを設置し、空き家に関する相談をワンストップで受け付けている。弁護士や建築士などの専門家による無料相談会で所有者や移住希望者からの相談に対応する。​

 また、県内各市区町村と連携し、空き家の除却や利活用に対する補助制度を実施している。​さらに、「空き家判定士」の育成を通じて、空き家の現況調査や利活用の可能性を評価し、適切な管理と活用を促進している。

徳島県における空き家活用事例

 三好市では築80年の古民家を改修し、地域おこし協力隊員が運営するコミュニティカフェとして再生している。地元食材を活用したメニューの提供と移住相談窓口を併設することで、地域内外の人々との交流拠点として機能している。

 美波町では「空き家リノベスクール」事業を展開し、建築やデザインの専門家と協働で古民家の再生を進めている。参加者は実践的な改修技術を学びながら空き家の価値を再発見し、クリエイティブな視点を取り入れた再生事例を生み出している。

所有する空き家はどうすればいい?

 相続などにより所有する空き家がある場合、売却、解体、賃貸活用の3つの対策が考えられる。

売却する

所有する空き家の対策①売却する
所有する空き家の対策①売却する(出所:PIXTA)

 今後も使う予定がなく、解体や賃貸にも魅力を感じないならば、売却を検討しよう。

 都心部などでは、不動産会社による仲介を通じて買い手を探すのが一般的だが、売却期間が数カ月以上かかる場合もある。

 一方、不動産会社による直接買取ならばスピーディに契約でき、契約不適合責任が免除されるメリットもあるが、売値は仲介に比べて低くなりがちだ。

 地方や限界集落では買い手を見つけるのが困難な場合もあり、各都道府県の「空き家バンク」を活用して移住希望者とマッチングするか、不動産買取専門業者に相談する手もある。

 さらに、相続した土地ならば「相続土地国庫帰属制度」の利用も視野に入れて、全体的な負担を減らす手段を探ることが大切である。

所有する不動産、いくらで売れる?

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解体する

所有する空き家の対策②解体する
所有する空き家の対策②解体する(出所:PIXTA)

 建物が老朽化して倒壊リスクが高い場合、解体を早めに検討するのが望ましい。特に豪雪地帯などでは、降雪前に建物を取り壊しておけば周囲への被害を防げる。

 解体費用はかかるが、放火や倒壊などのリスクを考慮すれば、結果的に周囲とのトラブルやメンテナンスの負担を減らすことにつながる。解体後の土地にすぐ利用予定がない場合は、時間貸し駐車場やマッチングサービスを使って暫定的に運用するのも一つの手だ。

 今後も使い道がなければ、早めの売却によって固定資産税などの負担が軽減されることにもなる。

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賃貸活用する

所有する空き家の対策③賃貸活用する
所有する空き家の対策③賃貸活用する(出所:PIXTA)

 空き家がそのまま使える、あるいはリフォームすれば活用可能な場合は、賃貸住宅として貸し出すのが一般的な選択肢となる。

 ファミリー向け物件が不足している地域では、安定した賃料収入が期待できるかもしれない

 また、短期利用のニーズを狙うならば、シェアスペースとしてイベントや集まりに提供する手法や、観光需要が回復しつつある中で民泊として運用する方法もある。

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