茨城県の空き家率は14.11%で全国35位【2025年】ランキング、長期推移、活用事例などを解説!

茨城県の空き家率は14.11%で全国35位【2025年】ランキング、長期推移、活用事例などを解説!
2025年8月22日公開(2025年8月19日更新)
ダイヤモンド不動産研究所

茨城県の空き家率・空き家数ランキングを公開する。全国的に問題視されている「空き家問題」は、地方だけでなく都市部でも年々増加しており、社会課題のひとつとなっている。本記事では、茨城県の空き家率とその全国順位を紹介し、空き家の特徴や対策・活用方法についても解説しよう。

茨城県の空き家率、長期推移、特徴

 茨城県の空き家の全体概要をみてみよう。

 最新のデータ(2023年度)によると、茨城県の空き家数は196,200戸、空き家率は14.11%となっている。茨城県の空き家率は全国35位に位置しており、全国の13.84%に比べて高い

 茨城県は首都圏内に位置するため、つくば市や守谷市など開発が進む地域では新築需要が強く、空き家率が低い傾向にある。一方、水戸市や鹿行地域では高齢化で空き家が増加している。農村部では管理されず放置された古民家が増え、その他空き家率がやや上昇している。

茨城県の空き家率の長期推移は?

 2023年度の茨城県の空き家率は、前回調査データ(2018年度)から0.73ポイント減少。空き家数は1,000戸減少した。一定の改善傾向が見られるものの、引き続き注視が必要な状況である。

 以下に、1958年からの空き家率と空き家数の推移を示す。

茨城県の空き家率の長期推移

茨城県の空き家の推移(1958年〜2023年)

空き家率 空き家数(戸) 住宅総数(戸)
2023 14.11% 196,200 1,390,900
2018 14.84% 197,200 1,328,900
2013 14.56% 184,700 1,268,200
2008 14.58% 178,400 1,223,800
2003 12.91% 146,700 1,135,900
1998 12.15% 129,400 1,064,800
1993 9.75% 92,600 949,300
1988 8.79% 74,000 842,200
1983 6.91% 52,800 763,800
1978 6.46% 42,900 664,000
1973 4.18% 23,400 560,300
1968 3.02% 14,320 474,470
1963 1.58% 6,700 423,000
1958 1.31% 5,100 388,000
※空き家率は総務省統計の総合窓口「住宅・土地統計調査 / 平成30年住宅・土地統計調査 / 時系列統計表」の住宅総数と空き家数のデータを基に作成。

茨城県の空き家ランキング【2023年度最新版】

 茨城県の市区町村の空き家の状況はどうなっているのか。以下は、空き家率が高い順のランキングだ。表の市区町村名からはそのエリアの将来の中古戸建て価格予想が確認できるので、売却などを検討している方は参考にしてほしい。

  • 空き家率順
  • 放置空き家率順
順位 市区町村名
リンク先は
将来価格予想
空き家率 空き家数(戸) 放置空き家率 放置空き家数(戸) 住宅総数(戸)
1 鹿嶋市 20.64% 7,420 7.87% 2,830 35,950
2 北茨城市 20.39% 4,250 9.02% 1,880 20,840
3 鉾田市 20.24% 4,110 9.75% 1,980 20,310
4 石岡市 19.31% 6,780 9.37% 3,290 35,120
5 大子町 19.24% 1,420 15.72% 1,160 7,380
6 高萩市 18.65% 2,590 9.29% 1,290 13,890
7 大洗町 18.52% 1,400 12.70% 960 7,560
8 水戸市 18.04% 26,880 6.64% 9,900 148,990
9 阿見町 16.98% 4,410 5.81% 1,510 25,970
10 結城市 16.75% 3,840 7.20% 1,650 22,920
11 日立市 16.68% 15,270 5.66% 5,180 91,550
12 小美玉市 16.52% 3,630 10.24% 2,250 21,970
13 常陸大宮市 16.30% 2,990 11.29% 2,070 18,340
14 稲敷市 15.88% 2,720 11.50% 1,970 17,130
15 神栖市 15.77% 7,660 5.81% 2,820 48,570
16 笠間市 15.42% 5,330 10.07% 3,480 34,560
17 桜川市 15.38% 2,350 8.84% 1,350 15,280
18 行方市 15.19% 1,880 11.87% 1,470 12,380
19 常陸太田市 15.00% 3,370 10.95% 2,460 22,470
20 城里町 14.58% 1,200 13.24% 1,090 8,230
21 古河市 14.43% 9,610 7.61% 5,070 66,580
22 下妻市 14.43% 2,690 6.81% 1,270 18,640
23 潮来市 14.31% 1,780 7.07% 880 12,440
24 筑西市 13.79% 6,010 7.62% 3,320 43,570
25 かすみがうら市 13.37% 2,350 6.71% 1,180 17,580
26 取手市 12.96% 6,890 6.85% 3,640 53,160
27 常総市 12.76% 3,270 6.36% 1,630 25,620
28 ひたちなか市 12.48% 9,440 4.75% 3,590 75,630
29 土浦市 12.47% 9,470 4.21% 3,200 75,970
30 坂東市 12.36% 2,520 6.33% 1,290 20,390
31 八千代町 12.25% 850 6.34% 440 6,940
32 龍ケ崎市 10.94% 4,010 4.50% 1,650 36,640
33 茨城町 10.62% 1,420 9.05% 1,210 13,370
34 東海村 10.15% 1,720 4.43% 750 16,940
35 那珂市 9.93% 2,310 6.84% 1,590 23,260
36 牛久市 9.85% 3,880 4.55% 1,790 39,380
37 利根町 9.50% 660 8.20% 570 6,950
38 境町 9.39% 900 6.58% 630 9,580
39 つくば市 8.14% 10,680 4.12% 5,400 131,220
40 つくばみらい市 6.86% 1,570 4.98% 1,140 22,870
41 守谷市 6.37% 1,920 2.42% 730 30,140
※空き家率は政府統計の総合窓口「住宅・土地統計調査 令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 全国・都道府県・市区町村の住宅総数と空き家数のデータを基に作成。放置空き家率は、同データの賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家が総戸数に占める割合。

空き家率がもっとも高い市区町村は鹿嶋市

 茨城県で空き家率がもっとも高かったのは鹿嶋市の20.64%だ。

 鹿嶋市は、東京からアクセスしやすい別荘地として二次的住宅が急増。観光やレジャー用途の別荘は利用頻度が低く、統計上、空き家とみなされる物件が多いため、空き家率が県内で最高水準となっている。

深刻化している「放置空き家」率がもっとも高いのは大子町

 近年注目されている空き家問題だが、中でも深刻化しているのが、賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家、つまり放置空き家である。

 2023年の住宅・土地統計調査によると、全国の放置空き家数は3,856,000戸で、住宅総戸数に占める放置空き家の割合は5.93%に達している。

 放置空き家は、管理されずに放置状態にあるケースが多く、倒壊・火災等の安全性の問題、ゴミの不法投棄や不審者の侵入等による治安悪化、周辺の不動産価値の低下などの問題を引き起こす。特に地方では人口減少に伴い放置空き家が増加し、集落の維持が困難になるケースも出ている。

 茨城県の放置空き家率がもっとも高かったのは、大子町で15.72%となっている。

 国は「空家等対策の推進に関する特別措置法」により特定空家等への対策を強化しているが、所有者不明や相続放棄による管理者不在の空き家も多く、対応が難しい状況である。空き家の発生予防と利活用促進の両面からの対策が急務となっている。

茨城県の空き家対策や活用事例は?

​ 茨城県では、​市区町村が運営する「空き家バンク」制度を通じて、空き家の所有者と購入および入居希望者のマッチングを支援し、移住促進や地域活性化を図っている。​また、空き家のリフォームやリノベーション事例を紹介することで、利活用の具体的なイメージを提供している。​さらに、不動産団体やシルバー人材センターと連携し、空き家の適正管理を推進している。​

茨城県における空き家活用事例

 北茨城市では、空き家を改装した一棟貸し型の宿泊施設「ELM On The Beach」がある。2023年にオープンし、海辺の立地を生かしたゲストハウスとして国内外の旅行客を受け入れ、1年余りで500人以上が利用している。宿泊者は海や川遊び、地元の神社巡りなど地域体験を楽しみ、外国人ゲストがボランティアスタッフとして滞在する仕組みも導入。空き家を観光資源化し、地域との交流拠点として成功した事例である。

 神栖(かみす)市では「お試し住宅」事業を展開し、空き家を移住希望者向けの体験住宅として活用している。実際の生活を一定期間体験できる機会を提供することで、移住検討者の不安解消と定住促進を図っている。

所有する空き家はどうすればいい?

 相続などにより所有する空き家がある場合、売却、解体、賃貸活用の3つの対策が考えられる。

売却する

所有する空き家の対策①売却する
所有する空き家の対策①売却する(出所:PIXTA)

 今後も使う予定がなく、解体や賃貸にも魅力を感じないならば、売却を検討しよう。

 都心部などでは、不動産会社による仲介を通じて買い手を探すのが一般的だが、売却期間が数カ月以上かかる場合もある。

 一方、不動産会社による直接買取ならばスピーディに契約でき、契約不適合責任が免除されるメリットもあるが、売値は仲介に比べて低くなりがちだ。

 地方や限界集落では買い手を見つけるのが困難な場合もあり、各都道府県の「空き家バンク」を活用して移住希望者とマッチングするか、不動産買取専門業者に相談する手もある。

 さらに、相続した土地ならば「相続土地国庫帰属制度」の利用も視野に入れて、全体的な負担を減らす手段を探ることが大切である。

所有する不動産、いくらで売れる?

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解体する

所有する空き家の対策②解体する
所有する空き家の対策②解体する(出所:PIXTA)

 建物が老朽化して倒壊リスクが高い場合、解体を早めに検討するのが望ましい。特に豪雪地帯などでは、降雪前に建物を取り壊しておけば周囲への被害を防げる。

 解体費用はかかるが、放火や倒壊などのリスクを考慮すれば、結果的に周囲とのトラブルやメンテナンスの負担を減らすことにつながる。解体後の土地にすぐ利用予定がない場合は、時間貸し駐車場やマッチングサービスを使って暫定的に運用するのも一つの手だ。

 今後も使い道がなければ、早めの売却によって固定資産税などの負担が軽減されることにもなる。

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賃貸活用する

所有する空き家の対策③賃貸活用する
所有する空き家の対策③賃貸活用する(出所:PIXTA)

 空き家がそのまま使える、あるいはリフォームすれば活用可能な場合は、賃貸住宅として貸し出すのが一般的な選択肢となる。

 ファミリー向け物件が不足している地域では、安定した賃料収入が期待できるかもしれない

 また、短期利用のニーズを狙うならば、シェアスペースとしてイベントや集まりに提供する手法や、観光需要が回復しつつある中で民泊として運用する方法もある。

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