青森県の治安ランキング! 犯罪が少なく安全に暮らせる市区町村はどこ?

青森県の治安ランキング! 犯罪が少なく安全に暮らせる市区町村はどこ?
2025年8月19日公開(2025年8月20日更新)
ダイヤモンド不動産研究所
監修者 京師美佳:防犯アドバイザー

青森県では、市区町村によって治安状況に大きな差がある。近年は特殊詐欺の増加や犯罪の低年齢化など、犯罪の質的な変化も課題となっている。そこで、警察庁と総務省の統計資料をもとに青森県内の市区町村別の治安ランキングを作成した。日本初の女性防犯アドバイザー、犯罪予知アナリストである京師美佳氏には防犯対策について伺った。安全、安心に暮らすために参考にしていただきたい。

青森県の治安ランキング(治安の良さ)は全国14位

種別 犯罪件数 概要
凶悪犯 49件 殺人/強盗/放火/強制性交/その他
粗暴犯 430件 凶器準備集合/暴行/傷害/脅迫/恐喝/その他
窃盗犯 2,970件 すり/ひったくり/置引き/万引き/その他
知能犯 535件 詐欺/横領/偽造/占有離脱物横領/その他知能犯
風俗犯 143件 不同意わいせつ/その他
その他 688件 器物破損/住居侵入/賭博/その他
総合ランキング 4,815件 犯罪遭遇率 246人に1件(全国14位)

参照:警察庁『令和6年警察白書 統計資料』と統計局『人口推計(2023年(令和 5年)10月 1日現在)‐全国:年齢(各歳)、男女別人口 ・ 都道府県:年齢(5歳階級)、男女別人口』を参照。犯罪遭遇率は「人口÷犯罪件数」で算出して全国ランキングを作成。総合ランキングは、すべての犯罪を含む刑法犯罪の発生率の低さで作成。窃盗犯は、ATM破り/金庫破り/旅館荒らし/官公署荒らし/学校荒らし/病院荒らし/給油所荒らし/事務所荒らし/出店荒らし/工場荒らし/更衣室荒らし/倉庫荒らし/空き巣/忍込み/居空き/自動車盗/オートバイ盗/自転車盗/車上ねらい/部品ねらい/自販機ねらい/工事場ねらいも含む

 青森県は治安の良さで全国14位。事件はおよそ246人に1人の割合で発生し、比較的治安が良い県に入る。 

 しかし、知能犯や風俗犯には注意が必要だ。被害が深刻化しており、2024年にSNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数は67件発生し、被害額は約4億4,611万円にも及んだ。出典:青森県警察「特殊詐欺、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害防止」

 あらゆる世代が被害に遭遇しており、青森県警察は手口を紹介して注意を呼び掛けている出典:青森県警察「令和6年12月末現在、特殊詐欺の認知件数・被害額 (数値は暫定値)」

青森県の犯罪発生率の推移

青森県の犯罪発生率の推移(全国平均、各都道府県の比較)50年分
出典:「令和6年警察白書 統計資料」など

 青森県の犯罪発生率は、1980年代から1990年代前半にかけては横ばいで推移していたが、1990年代後半から2000年にかけて急激に上昇し、2002年にピークを迎えた。これはバブル経済の崩壊による経済の停滞失業率の上昇が影響したと考えられる。

 そして、2003年以降から2020年まで低下した。この頃、警察が犯罪を防止するため、街頭防犯カメラシステムを導入した。また、子どもの安全を守るための児童見守りシステムの導入効果だと捉えられる。出典:警視庁「街頭防犯カメラシステム」 出典:総務省「児童見守りシステム導入の手引書」

 しかし、2020年以降、再び犯罪発生率が上昇傾向にある。これは全国的な傾向でもあり、新型コロナウイルス終息後に外出する人が増えたことによるものだ。出典:法務省「新型コロナウイルス感染症と刑法犯認知件数の推移」

 また、青森県は高齢化率が高く、地域の防犯機能が弱体化していることも指摘されている。出典:青森県「青森県犯罪のない安全・安心まちづくり推進計画」

【市区町村別】青森県の治安ランキング(令和6年)

 青森県で治安が良い市区町村はどこなのか。公的データをもとに、市区町村の治安ランキングを作成した。下記の地図は、犯罪遭遇率に基づき色分けしたもので、治安が良い順に「白」「黄緑」「緑」「赤」で塗り分けた。

【市区町村別】青森県の治安ランキング
犯罪遭遇率に基づき色分け。犯罪遭遇率0~150人に1件「赤」、151~300人に1件「緑」、301~450人に1件「黄緑」、451人~に1件「白」
順位 市区町村 犯罪遭遇率
(人口÷犯罪件数)
犯罪発生率
(犯罪件数÷人口)
犯罪総数 人口
1位 田子町 2220人に1件 0.045% 2件 4,440人
2位 東通村 1795人に1件 0.056% 3件 5,386人
3位 大間町 1419人に1件 0.070% 3件 4,258人
4位 大鰐町 979人に1件 0.102% 8件 7,835人
5位 田舎館村 865人に1件 0.116% 8件 6,918人
6位 六戸町 780人に1件 0.128% 13件 10,146人
7位 平内町 715人に1件 0.140% 13件 9,294人
8位 中泊町 664人に1件 0.151% 13件 8,635人
9位 東北町 570人に1件 0.175% 27件 15,392人
10位 平川市 553人に1件 0.181% 53件 29,311人
11位 深浦町 536人に1件 0.187% 12件 6,433人
12位 南部町 472人に1件 0.212% 33件 15,570人
13位 五戸町 463人に1件 0.216% 32件 14,814人
14位 三戸町 460人に1件 0.217% 18件 8,287人
15位 鰺ヶ沢町 455人に1件 0.220% 18件 8,192人
16位 外ヶ浜町 430人に1件 0.232% 11件 4,733人
17位 鶴田町 386人に1件 0.259% 29件 11,203人
18位 板柳町 368人に1件 0.271% 32件 11,789人
19位 階上町 367人に1件 0.273% 35件 12,830人
20位 横浜町 328人に1件 0.305% 12件 3,936人
21位 八戸市 311人に1件 0.321% 687件 213,919人
22位 むつ市 300人に1件 0.333% 166件 49,831人
23位 七戸町 294人に1件 0.340% 46件 13,523人
24位 つがる市 292人に1件 0.342% 98件 28,615人
25位 黒石市 288人に1件 0.347% 104件 29,959人
26位 おいらせ町 282人に1件 0.354% 85件 24,012人
27位 野辺地町 277人に1件 0.361% 41件 11,369人
28位 藤崎町 276人に1件 0.363% 51件 14,060人
29位 六ヶ所村 254人に1件 0.393% 39件 9,922人
30位 十和田市 246人に1件 0.407% 235件 57,732人
31位 三沢市 239人に1件 0.419% 156件 37,248人
32位 弘前市 228人に1件 0.438% 700件 159,675人
33位 五所川原市 228人に1件 0.440% 212件 48,230人
34位 青森市 203人に1件 0.494% 1290件 261,306人

※人口3000人以下の市区町村はランキング対象外。青い森オープンデータカタログ「推計人口-20240401(令和6年4月1日)_R6.5月修正版」と青森県警察「青森県の犯罪統計資料 令和6年(確定値)の概況 市町村別刑法犯の状況」を参照。犯罪遭遇率は「人口÷犯罪総数」で算出。都道府県により公開データが異なるため、公表されている最新データを使用している。岩手県、愛知県、香川県、大分県、沖縄県は令和5年のデータ。

治安がもっとも良い市区町村は「田子町」

田子町コミュニティバス
1乗車100円(高校生以下は無料)の田子町コミュニティバス 出典:総務省

 田子町では「田子町美しいまちづくり条例」が定められており、環境美化の日に清掃活動(町内一斉クリーンアップ作戦)が行われている。まちをキレイにすることで犯罪を抑止している。 出典:青森県田子町「美しいまちづくりについて」

 また、田子町はにんにくの生産地として有名だ。収穫時期の間は警察の防犯指導隊と農家が一体となり、にんにく盗難防止パトロールを行い、被害ゼロを目指している。 出典:青森県田子町「にんにく盗難防止パトロール」

 2025年からは野生鳥獣による農作物への被害防止を図るため、田子町鳥獣被害防止計画を策定しセンサーカメラを設置した。 出典:青森県田子町「田子町鳥獣被害防止計画」

 さらに、住民が町内を移動できるように田子町コミュニティバスを運行。青森県警察の交通事故月報によると、2024年の年間事故発生件数は4件、死亡事故は0件と事故の抑制につながっており、住民の安全と安心を支えていることがわかる。 出典:青森県警察「交通事故月報(令和6年12月末)」

治安がもっとも悪い市区町村は「青森市」

客引き行為禁止の青森市
客引き行為等が禁止されている指定区域 出典:青森市

 2005年に青森市と浪岡町が合併して、新しい地域「青森市」ができた。気候は夏が短く冬が長く涼しいため、春から秋にかけて快適に過ごすことができる。冬は、たくさん雪が降るため、有数の豪雪都市といわれている。 出典:青森市「青森市ってどんなまち?」

 本町周辺などの繁華街は観光スポットだが、風営法違反や迷惑防止条例違反が多く、治安が悪化している。特に客引き行為に威圧感があると声が上がっていた。

 このような背景から、青森市と青森警察署、青森市本町安全・安心まちづくり協力会が連携・協力し、青森市客引き行為等の防止に関する条例の普及、啓発活動、客引き行為の一掃を目指している。協力会には、本町周辺の町内会、飲食店、ビル管理会社、ビル所有者などが加入済みだ。 出典:青森市「青森市客引き行為等の防止に関する条例」

青森県ではどのような犯罪が多い?どのような防犯対策が必要?

 青森県では「窃盗」「特殊詐欺」「風俗犯」が多いが、ちょっとした意識と行動により対策ができる。どのように防犯対策をすべきか、日本初の女性防犯アドバイザーであり犯罪予知アナリストでもある京師美佳氏に伺ったので、ぜひ試してみて欲しい。

窃盗

窃盗
鍵のかけ忘れが狙われる 出典:PIXTA

 犯罪件数の約6割を占めるのが窃盗だ。

 地方ではご近所付き合いが頻繁で、隣人が留守でも入ってくることから、戸締まりをする習慣が無い人もいる。しかし、このご時世、戸締まりは必須。お隣を締め出したと思われない様にしたいのであれば、合鍵を渡す方が安全だ。

 住居侵入は0時~6時に犯行が行われる印象があるが、朝や昼も狙われる。幼稚園の送り迎えやゴミ出し時に鍵をかけ忘れるなど、ちょっとした隙が特に狙われやすい。出典:警察庁「令和5年 罪種別 発生時間帯別 認知件数」

 窃盗犯は、侵入と物色で合計10分あれば犯行に及べるため、わずかな油断が被害に直結する。そのため、戸締まりが不可欠だ。戸締まりが面倒だと感じる方は、顔認証スマートロックの取り付けを検討してみてほしい。

 また、約7割は5分以上、約9割は10分を超えると犯行を諦めるという出典:警視庁「住まいる防犯110番 侵入者プロファイリング~心理と行動③」

 したがって、住居侵入に時間をかけさせる工夫が必要だ。具体的には、窓に防犯フィルムや補助錠を取り付けることで、時間をかけさせる方法が有効だ。

 これからマイホームを建てるご予定がある方は、警察庁、国土交通省、経済産業省が防犯性能が高いと認定しているCPマーク付き建材を選んでみて欲しい。ピッキングやこじ開けに対して、一定時間以上の抵抗力を持つと証明されているため、防犯対策におすすめだ。出典:警視庁「住まいる防犯110番 防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」

特殊詐欺

 青森県では特殊詐欺の被害も相次いでおり、幅広い世代が被害に遭遇しているから注意が必要だ。青森県警察では詐欺の手口を紹介して注意喚起を呼び掛けている。

 近頃はSNSで誰とでもつながれるようになったことで、SNS型投資詐欺やロマンス詐欺など詐欺事件が多発している。出典:青森県警察「特殊詐欺、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害防止」 このような被害を避けるためには、SNS上で投資に勧誘された場合は詐欺を疑うことが大切だ。

 特殊詐欺では、特に地方が狙われている。闇バイトで地元の人を雇い、方言を喋らせて、警察官や区役所を装い高齢者を騙すなど手口が巧妙化している。

闇バイト、特殊詐欺
地方の学生が闇バイトの標的にされている 出典:PIXTA

 また青少年犯罪も報告されている。「手軽に」「短時間で」「簡単に」稼げるアルバイトに手を染めてしまい、特殊詐欺の受け子や出し子、強盗の実行犯など犯罪組織の手先として利用されているため要注意だ。出典:青森県「~ネットトラブルを防止しよう~!!『闇バイト』は犯罪実行者の募集です」

 自分の子どもに闇バイトをさせないためには、その後の人生にどのような影響があるかを伝えることが重要だ。例えば、共同正犯に問われて強盗致死で裁かれたら、無期懲役や死刑の可能性がある。有期懲役でも結婚や就職が難しくなることを知ってもらうことで犯罪を抑止できる。

風俗犯

 マッチングアプリやSNS上で出会いが増えている。恋愛感情を利用したロマンス詐欺が多発しており、「君と結婚したいけれど、結婚資金が足りないから投資して増やそう」と誘い金銭を詐取するケースなどが報告されている。出典:青森県警察「特殊詐欺、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害防止」

風俗犯
マッチングアプリでも事件が発生している

 マッチングアプリ婚をする人が増えてきているが、既婚者であることを偽装するだけではなく、お金を搾取する結婚詐欺師も中にはいる。本気で結婚を考えての出会いを探したいのであれば、結婚相談所が運営している婚活アプリを使用するのが安心だ。

 独身証明書や収入証明などを偽るのは難しいため、証明書を提出している人に絞り込んで会うことで、ロマンス詐欺の被害を回避できる。

治安ランキング調査でわかったおすすめ防犯グッズ

 青森県では「窃盗」「特殊詐欺」「風俗犯」が多いが、工夫次第で被害は防げる。ここでは、治安ランキング調査でわかったおすすめ防犯グッズをご紹介する。

おすすめ防犯グッズ
ご自身、ご家族が安心に暮らすための防犯対策グッズ!

  EPIC home4u home4u home4u home4u
商品名 顔認証スマートロック「EPIC」 キッズケータイ「Hamic MIELS」 砂利敷き「砂利110番」 スマートホーム「MANOMA」 防犯リフォーム「リフォーム比較プロ」
特徴

・電池式で電源コードが不要

・後付けで設置できる

・好きな認証を選択できる

・開き戸と引き戸の2タイプ

・小中学生向けスマホ

・位置情報を発信

・ブザーを鳴らすと録音開始

・やりとりを見守れる

・現地調査が無料

・日本全国対応

・砂利選定、施工をお任せ

・IoT機器+アプリ

・自宅の様子がわかる

・違約金の発生なし

・最低利用期間なし

・緊急時はセコムが駆け付け

・防犯リフォームに対応

・3~4社を比較できる

・診断やプラン作成まで対応

販売価格 開き戸用:79,800円(税抜)
引き戸用:83,800円(税抜)

本体:29,700円(税込み)

月額料金:1,100円(税込み)

600円~/㎡(税込み)

2,618円(税込)~

最大3か月間980円(税込み)~

無料
運営会社 株式会社エナスピレーション Hamee株式会社 シェアリングテクノロジー株式会社 ソニー株式会社 株式会社サフタ
公式ホームページ EPIC公式サイトはこちら Hamic MIELS公式サイトはこちら 砂利110番公式サイトはこちら MANOMA公式サイトはこちら リフォーム比較プロ公式サイトはこちら

 治安がよい地域に住み、犯罪の手口を知り防犯対策することで安全、安心に暮らせる。日常のちょっとした意識と行動が、自身の安全を守るため、これを機会にあらためてみてはいかがだろうか?

  • RSS最新記事

治安ランキングエリアメニュー

北日本

北海道|青森県|岩手県|宮城県|秋田県|山形県|福島県

関東

東京都|神奈川県|千葉県|埼玉県|群馬県|栃木県|茨城県

中部

愛知県|三重県|静岡県|新潟県|富山県|石川県|福井県|山梨県|長野県|岐阜県

関西

大阪府|京都府|兵庫県|奈良県|和歌山県

西日本

鳥取県|島根県|岡山県|広島県|山口県|徳島県|香川県|愛媛県|高知県|福岡県|佐賀県|長崎県|大分県|熊本県|宮崎県|鹿児島県|沖縄県

TOP