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「フラット35」を主要9銀行で徹底比較!
金利が低く、手数料が安い銀行はどこ?
新規借入、借り換えに分けて分析

2020年9月1日公開(2020年10月2日更新)
千日太郎

千日太郎(せんにち・たろう)氏:住宅ローン、不動産分野で人気の高いブロガー。住宅ローンの選び方・借り方、不動産の購入のノウハウなどを、持ち前の分析力を駆使して紹介します。
 公認会計士であるため、金融商品の分析力については定評があり、データを駆使して、本当にお得な住宅ローンや、その使い方をあばいていきます!「千日なら、こういう選び方、返し方をします」「こういう人にはメリットが大きい」といった具体的な活用法やメリットを、様々なシミュレーションを駆使しながら紹介します。ブログ「千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える」を運営。

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フラット35を取り扱う銀行は、地方銀行や信用金庫などを含めると全国に1000社以上あり、どの銀行で借りればいいか迷う人も多いだろう。そこで、ダイヤモンド不動産研究所では、窓口となる銀行を主要9銀行に絞り、フラット35のお得な選び方を調べた。すると、新規借入ならば、金利が低いアルヒのスーパーフラットが有利だった。一方で、借り換えの場合は、フラット35の金利は多くの銀行がほぼ横並びなので、手数料が安い銀行を選ぶのがいいだろう。

フラット35の商品体系を徹底解説!
まずは、それぞれの特性を理解しよう

フラット35の紹介ページ(住宅金融支援機構)
フラット35の紹介ページ(住宅金融支援機構)

 フラット35は誰もが知っている有名な商品で、公的機関である住宅金融支援機構が関与するもので、安心感がある。また、民間銀行の自社商品より審査が通りやすいというメリットがあり、収入が少ない人や個人事業主でも借りやすい。

 ただし、フラット35には、「フラット35S」、「フラット35リノベ」、「フラット35(保証型)」などの種類があり、金利や特性が異なる。まずは、それぞれの違いを解説していこう。下表は2020年6月時点での金利をまとめたものだ。

 ■フラット35の主な金利体系(2020年6月時点の金利)
商品名
(返済期間)

フラット35
(
頭金10%、15年~20年)

フラット35
(頭金10%、21年~35年)

保証型
アルヒのスーパーフラット8
のケース(頭金20%以上)

フラット35 1.22% 1.29% 1.19%
フラット35S(A)
(長期優良住宅)
0.97%
(1-10年)
1.22%
(11-20年)
1.04%
(1-10年)
1.29%
(11-35年)
0.94%
(1-10年)
1.19%
(11-35年)
フラット35リノベ(A)
(リフォーム)
0.72%
(1-10年)
1.22%
(11-20年)

0.79%
(1-10年)
1.29
%
(11-35年)

0.69%
(1-10年)
1.19%
(11-35年)

■フラット35とは

 「フラット35」は、借入期間が最長35年の長期固定型住宅ローンで、金利は大半の銀行が横並び。借入期間が15年~20年の場合、「フラット20」と呼ばれ、より低い金利での借り入れが可能になる。ただし、上表の金利の適用には頭金10%が必要で、用意できないと0.44%近く金利が高くなる点に気を付けたい。

■フラット35Sとは

 「フラット35S」は、耐震性、省エネルギー性などに優れた長期優良住宅の購入・建築を行う場合、フラット35の金利を0.25%引き下げるというもの。中古住宅の購入にも使える。ただし、建物の技術基準によって、金利の引下げ期間が5年間と10年間に分かれるのでしっかり確認しよう。最近の建物であれば、大半がフラット35Sに適合している。

■フラット35リノベとは

「フラット35リノベ」は、中古住宅を購入し、性能を向上させるリフォームを行った場合、住宅の費用とリフォーム代に対して金利を0.5%引き下げるというもの。ただし、住宅金融支援機構が定めた技術基準を満たしている必要がある。フラット35Sとの併用はできない。中古住宅を購入し、住宅のリフォームを考えている人はぜひ検討したい。

■フラット35保証型とは

 通常のフラット35は、住宅金融支援機構が各金融機から住宅ローンを買い取るため、金利はほぼ横並びとなっている。

 一方で、「保証型」は住宅金融支援機構は保証をするだけで、商品設計に多少の自由度があり、金利や必要となる頭金の比率が違う。

 アルヒや、住信SBIネット銀行などが保証型のフラット35を投入している。頭金が多くなるほど、金利を低くしているのが特徴だ。通常のフラット35(頭金10%の商品)に比べて、最大で金利が0.2%も低くなる。それも借入期間中ずっと引き下げとなる。

 また、金利優遇はフラット35Sやフラット35リノベにも適用され、併用できるので、大変お得だ。フラット35リノベと併用すると、最大0.7%も金利が割引となる。

 頭金が20%以上用意できて、住宅ローンの新規借り入れの際には、最有力候補となる。以下の一覧表を参考にしてほしい。

■フラット35(保証型)の主な商品・金利は?
銀行名 商品名 手数料 金利の割引幅
(通常の頭金10%商品比)
新規借入
住信SBI
ネット銀行
保証型(頭金20%以上) 借入額×2.2% -0.15%
保証型(頭金10%以上)

借入額×2.2%

-0.09%
アルヒ スーパーフラット5(頭金40%以上) 借入額×2.2% -0.23%
スーパーフラット6(頭金30%以上) 借入額×2.2% -0.20%
スーパーフラット7(頭金30%以上) 借入額×2.2% -0.15%
スーパーフラット8(頭金20%以上) 借入額×2.2% -0.10%
スーパーフラット9(頭金10%以上) 借入額×2.2% -0.05%
借り換え
住信SBI
ネット銀行
保証型 借入額×2.2%

 -0.09%

アルヒ  スパーフラット借り換え 借入額×1.1% -0.05%

新規借入ならアルヒのスーパーフラット
手数料が高めであっても、ダントツの安さ

 頭金を20%以上用意するのは簡単ではない。そこで、「頭金10%以上」という条件で主要銀行のフラット35の商品を調べた。

 住宅ローンを比較する際に重要なのは、総支払額が少なくなること。そこで、「金利」だけでなく、「手数料」も考慮して比較する必要がある。なお、手数料は、新規借入と借り換えで異なるので、新規借入と、借り換えの両パターンで検証しよう。

 まずは、新規借入の場合を見てみる。ここでは頭金が10%以上のケースを比較してみた。

■フラット35の金利、手数料一覧【新規借入】(2020年10月、頭金10%以上、20年超)

金利 銀行名 手数料 (定率型) 最低手数料
1.21% 住信SBIネット銀行<保証型> 借入額×2.2% 11万円
1.25% アルヒ〈スーパーフラット9〉 借入額×2.2%  22万円
1.30% 優良住宅ローン 借入額×0.8% 11万円
三井住友信託銀行 借入額×0.99% 22万円
みずほ銀行 借入額×1.045% 3.3万円
楽天銀行 借入額×1.1%  11万円
イオン銀行 借入額×1.87%  11万円
りそな銀行 借入額×1.87%
2.06% 三井住友銀行 3.3万円(定額型)  ―
 ※「―」は記載なし。

 住信SBIネット銀行の「フラット35保証型」は、金利は低いが、手数料は借入額×2.2%と高め。一方で、優良住宅ローンは、金利は若干低いが、手数料は借入額×0.80%と安い。どちらが有利な商品なのか悩むところだ。そこで、物件価格3000万円、借入期間35年、団信に加入という条件で、総支払額を比較してみた。

(なお、三井住友銀行は、手数料が定額型の商品しか取り扱っておらず、手数料が安い分、金利は高めに設定されている)

■住信SBIネット銀行「フラット35保証型」と優良住宅ローンの比較
(フラット35Sを利用、物件価格3000万円、借入期間35年、団信に加入、金利・手数料は2020年10月現在)
銀行名 住信SBIネット銀行<保証型> 優良住宅ローン
(A)頭金 300万円 300万円
借入金 2700万円 2700万円
金利(フラット35S利用) 0.96% 1.05%
手数料 借入額×2.2% 借入額×0.8%
 (B) 総返済額 3308万円 3318万円
 (そのうち、手数料) 59万円 22万円
 (A)+(B)総支払額 3608万円
(10万円お得!)
3618万円

 住信SBIネット銀行と優良住宅ローンの比較では、住信SBIネット銀行の「フラット35保証型」が10万円お得になる。新規借入で、頭金10%が用意できるのであれば、住信SBIネット銀行の「フラット35保証型」がおすすめということになる。

借り換えなら優良住宅ローンで!
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 続いて、フラット35の借り換えの場合だ。下表を見てほしい。

■フラット35の金利、手数料一覧【借り換え】(2020年6月時点)
金利 銀行名 手数料 (定率型) 最低手数料
1.20% 住信SBIネット銀行<保証型> 借入額×2.2% 11万円
1.24% アルヒ(スーパーフラット借換) 借入額×1.1% 22万円
1.29% 優良住宅ローン 借入額×0.66% 11万円
楽天銀行 借入額×0.99% 11万円
三井住友信託銀行 借入額×0.99% 22万円
みずほ銀行 借入額×1.045% 3.3万円
イオン銀行 借入額×1.045% 11万円
りそな銀行 借入額×1.87%
1.35% 三井住友銀行  3.3万円(定額型)  ―
 ※「―」は記載なし。【ARUHI ダイレクト(Web借換申込/Web本申込)Web割引終了予定】2019年12月31日までにWeb事前審査を申し込んだ顧客で、本割引は終了し、事務手数料率:1.0%→2.0%(税抜)に変更となる。※上記期限までにWeb借換申込した場合であっても、Web借換申込日からWeb本申し込み日(書類がARUHIに到着した日)が3ヶ月を超える顧客は、本割引の対象外。

 借り換えだと、住信SBIネット銀行の金利が最も低い。ただし、他の銀行に比べて金利が低いのはわずか0.8%。一方で、優良住宅ローンは金利が0.8%高いが、手数料は0.66%とかなり低い。どちらが本当に有利な住宅ローンなのか悩むところだ。

 そこで2銀行の総支払額を比べてみた。

■フラット35を借り換えた場合の「総支払額」を2銀行で比較
(借入額2500万円、借入期間30年、団信に加入、金利・手数料は2020年10月現在)
銀行名

住信SBIネット銀行

<保証型>

優良住宅ローン
総支払額

3122円
(7万円有利)

3129万円

 物件価格2500万円、借入期間30年という前提条件で総支払額を試してみたところ、住信SBIネット銀行<保証型>の方が、優良住宅ローンよりも7万円、総支払額が少ないということが分かっただろう。

 なお、手続きが煩わしいという人は楽天銀行なども選択肢に入れたい。楽天銀行なら、誰とも会わずにメールや郵送ですべての手続きが行えるという便利さがある。

 ちなみに、意外と曲者なのが「最低手数料」。通常は、借入額に手数料率をかけて手数料を出すが、最低手数料を割り込んでいる場合は、最低手数料を支払うことになる。そのため、借りれ金額が少ない場合は最低手数料が適用されるため、手数料率が低い銀行が安いとは限らないのだ。

 例えば、借入額500万円だと、みずほ銀行が最も手数料が安くなる。借入額1000万円だと、みずほ銀行に加え、優良住宅ローン、イオン銀行、住信SBIネット銀行がほぼ横並びとなる。借入金額が少ない場合は、最低手数料のチェックも忘れないようにしたい。

100%フルローンで借りるなら
住信SBIネット銀行がお得!

 通常、フラット35では10%の頭金を支払わなければ、金利が0.3%近くアップしてしまう。そのため、多くの人が、なんとか頭金10%を用意して、金利が低い住宅ローンを借りようとする。

 しかし、そこにも裏技が存在する。手持ちの資金がなく、100%フルローンで借りたい人には、アルヒ、イオン、住信SBIネット銀行などが頭金分の10%を、別のローンで貸してくれるのだ。

 90%はフラット35の低い金利で借りて、残りの10%は多少高くなるが、下記のローンで借りればいい。金利は以下の通りだ。

■頭金などを別途借りられる住宅ローン(変動金利、2020年6月現在)
銀行名「商品名」 金利
住信SBIネット銀行「ミスターパッケージローン」 1.600%
アルヒ「ARUHIフラットα」 3.195%
優良住宅ローン「【フラット35】プラスワン」 2.725%
イオン銀行「イオン【プラス】」 2.975%
りそな銀行「りそなフラットON」 3.475%

 物件価格に対して100%まで借り入れるための住宅ローンは、金利にはかなり幅がある。当然、なるべく金利が低い方が有利なので、10%分を借りるための住宅ローンだけで見れば、住信SBIネット銀行が最も有利だ。住信SBIネット銀行の場合、全疾病に対応した補償も付いているのでよりお得だろう。

 なお、上記の表は全て変動金利だ。固定金利で借りたいというのであれば、住信SBIネット銀行や、りそな銀行が固定金利も用意している。

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まとめ
お得なローンは、総支払額で探そう

 以上がフラット35をお得に借りる方法だ。簡単にまとめてみよう。

  • ・最も有利な金利で借りる場合は、それなりの頭金が必要となる
  • ・頭金が20%以上=アルヒ、住信SBIネット銀行
    ・頭金が10%以上(新規借入)=住信SBIネット銀行の「保証型」
  • ・頭金が10%以上(借り換え)=住信SBIネット銀行の「保証型」
  • ・10%の頭金分を借りられるローン=住信SBIネット銀行

 以上のように、頭金の額によって、有利な商品は変わってくる。なお、各社は、常に新しい商品を投入したり、金利を変更したりしているので、正確に調べるのであれば、毎月更新している「返済額シミュレーション」などを使うのがベターだろう。

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◆「変動金利」住宅ローン金利ランキング(新規借入)
※借入金額3000万円、借入期間35年

順位 銀行名 <商品名>
実質金利
(費用等含む)
表面金利
(費用等除く)
保証料
(税込)
事務手数料
(税込)
1
0.510%
全疾病+がん50%
0.380%
0円
借入額×2.2%
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1
0.510%
0.380%
0円
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3
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