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住宅ローンシミュレーション
2019年6月15日公開(2019年9月4日更新)
菱田 雅生
菱田 雅生

菱田雅生(ひしだまさお):特定の金融機関等(銀行、証券会社、保険会社など)との提携関係などが一切ない独立系のファイナンシャル・プランナーとして活躍。中立的な立場から役立つ情報を発信し、多くの人が幸せな生活を送っていけるようサポートする。住宅ローンだけでなく、資産運用、確定拠出年金(DC)、保険、税金、相続など、お金や家計に関する相談を受ける。ライフアセットコンサルティング代表。

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住宅ローン借入額をシミュレーション⑤
年収1000万円の50代夫婦は、3000万円が限界!?
年金受給前に返済を終わらせることが重要

 不動産を購入する際、住宅ローンの借入額がいくらなら安心して返済できるのか? 今回は、世帯年収が1000万円の50代夫婦だ。老後の生活を見据えてマンション購入を検討しているが、資金シミュレーションで調べたところ、物件価格3000万円程度を借りるのが限界だという試算結果になった。(ファイナンシャル・プランナー 菱田雅生)

 今回は、53歳の青木さん(仮名)が相談に来たと想定したシミュレーションだ。青木夫妻は年収1000万円と高所得者。子どもたちが独立したため、老後の生活を見据えたマンション購入を検討しているが、年金の受給までに返済は終わらせたいとのこと。なるべく穏やかで良い立地の家を購入したいが、住宅ローンの支払いで困ってしまったら意味がない。そこで、さまざまな家族構成、収入、資産状況で、資金繰りをシミュレーションしてみた。

 シミュレーションでは、住宅ローン返済を含めた出費と、給料などの収入を細かく設定して、「年間収支」と「貯蓄残高」を計算した。これで、住宅ローンを安心して支払できるのか、老後にいくらのお金が貯まるのか、などをチェックする。細かい前提条件は下記を見てほしい。

■シミュレーションの前提条件(年間収支)■
【家族構成】・夫53歳/年収850万円(61~65は年収450万円)
・妻52歳、手取り年収150万円(65歳まで。金額の増減は無し)
・子どもは皆独立、別居
【基本生活費】260万円(年1.0%で増加。61歳以降は3割減)
【住居費】180万(購入前)
【教育費】なし
【保険料】30万円
【その他出費】110万円(年1.0%で増加。61歳以降は3割減)
【貯蓄残高】1500万円(期待運用利回り年0.5%)
【住宅ローンの詳細】3000万円(諸経費+120万円)のマンションを頭金1300万円とローン1820万円(全期間固定金利1.5%、10年返済)で翌年購入。毎月返済額16.3万円。住宅ローン減税を考慮(消費増税はナシと仮定)

分析結果は、物件価格3,000万円がギリギリのライン
それでも8年後から10年後までは年間収支がマイナスに

 シミュレーションしてみた結果、青木夫婦が購入できるのは物件価格3000万円程度がギリギリ。そこまでであれば、老後の生活に悪影響が出てくる可能性は低いと考えられる。ただし、世帯年収が1000万円と言っても、これまで1年に199万円くらい貯蓄してきたという夫婦で、頭金は1300万円を入れている。「年間収支」と「貯蓄残高」の推移については、下のグラフの通りだ。

 住宅ローンは10年返済で組んでいるため、夫が54歳で購入し、63歳時には返済が終了する。これまでの家賃は月15万円で、住宅ローンの毎月の返済額は16.3万円だ。ただ、夫の61歳以降は収入が減ってしまうため、8年後から10年後までは年間収支がマイナス状態になってしまう。ローンが終わることで年間収支のマイナスはなくなると思われるが、夫65歳時点の貯蓄残高が約1,500万円という状況を考えると、それ以上物件価格を引き上げるのは避けるべきだろう。

50代、世帯年収1000万円の家庭が借りられる住宅ローン

 老後生活にゆとりを持たせたいと考えるなら、物件価格を2,500万円程度まで引き下げると、65歳時の貯蓄残高も2,000万円を超えてくる。老後生活を具体的にイメージして、日常生活の利便性や、万一の病気やケガなどの際の病院までの距離など、総合的に判断していくことが重要だろう。今回のシミュレーションは退職金なしと仮定しているが、61歳以降も夫の年収が450万円あると高めの想定にしているので、過度に退職金をあてにするのはやめた方がいいだろう。

買い替えの場合は、返済可能額から算出すべき

 今回の試算は、買い替えではなく新規取得のケースで計算しているが、一般的には50代の夫婦が老後の住まいを見つけた場合、マイホームの買い替え(住み替え)になるケースも多いだろう。

 買い替えの場合は、買い替え後の借入金額を大きくしないようにすることが最も重要である。今回のシミュレーションで試算した借入金額は1,820万円である。仮に、買い替えを実行する際に、その金額以上の借入金額になってしまう場合は、試算よりも家計が厳しくなることが予想される。

 したがって、物件価格がいくらかということよりも、50代で組む借入金額がいくらになるのか、きちんと10年程度で返済できるのかどうかを冷静に判断したい。

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