年収1000万円の50代夫婦は、住宅ローン借り入れ3000万円が限界!?
【住宅ローン借入額をシミュレーション】
2019年6月15日公開(2023年6月23日更新)
不動産を購入する際、住宅ローンの借入額がいくらなら安心して返済できるのか? 今回は、世帯年収が1000万円の50代夫婦だ。老後の生活を見据えてマンション購入を検討しているが、資金シミュレーションで調べたところ、物件価格3000万円程度を借りるのが限界だという試算結果になった。(ファイナンシャル・プランナー 菱田雅生)
世帯年収1000万円、老後に住む家はいくらなら安心して買える?
今回は、53歳の青木さん(仮名)が相談に来たと想定したシミュレーションだ。青木夫妻は年収1000万円と高所得者。子どもたちが独立したため、老後の生活を見据えたマンション購入を検討しているが、年金の受給までに返済は終わらせたいとのこと。
なるべく穏やかで良い立地の家を購入したいが、住宅ローンの支払いで困ってしまったら意味がない。そこで、さまざまな家族構成、収入、資産状況で、資金繰りをシミュレーションしてみた。
シミュレーションでは、住宅ローン返済を含めた出費と、給料などの収入を細かく設定して、「年間収支」と「貯蓄残高」を計算した。これで、住宅ローンを安心して支払できるのか、老後にいくらのお金が貯まるのか、などをチェックする。細かい前提条件は下記を見てほしい。
■シミュレーションの前提条件(年間収支)■
【家族構成】・夫53歳/年収850万円(61~65は年収450万円)
・妻52歳、手取り年収150万円(65歳まで。金額の増減は無し)
・子どもは皆独立、別居
【基本生活費】260万円(年1.0%で増加。61歳以降は3割減)
【住居費】180万(購入前)
【教育費】なし
【保険料】30万円
【その他出費】110万円(年1.0%で増加。61歳以降は3割減)
【貯蓄残高】1500万円(期待運用利回り年0.5%)
【住宅ローンの詳細】3000万円(諸経費+120万円)のマンションを頭金1300万円とローン1820万円(全期間固定金利1.5%、10年返済)で翌年購入。毎月返済額16.3万円。住宅ローン減税を考慮(消費増税はナシと仮定)
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分析結果は、物件価格3,000万円がギリギリのライン
それでも8年後から10年後までは年間収支がマイナスに
シミュレーションしてみた結果、青木夫婦が購入できるのは物件価格3000万円程度がギリギリ。そこまでであれば、老後の生活に悪影響が出てくる可能性は低いと考えられる。ただし、世帯年収が1000万円と言っても、これまで1年に199万円くらい貯蓄してきたという夫婦で、頭金は1300万円を入れている。「年間収支」と「貯蓄残高」の推移については、下のグラフの通りだ。
住宅ローンは10年返済で組んでいるため、夫が54歳で購入し、63歳時には返済が終了する。これまでの家賃は月15万円で、住宅ローンの毎月の返済額は16.3万円だ。ただ、夫の61歳以降は収入が減ってしまうため、8年後から10年後までは年間収支がマイナス状態になってしまう。ローンが終わることで年間収支のマイナスはなくなると思われるが、夫65歳時点の貯蓄残高が約1,500万円という状況を考えると、それ以上物件価格を引き上げるのは避けるべきだろう。
老後生活にゆとりを持たせたいと考えるなら、物件価格を2,500万円程度まで引き下げると、65歳時の貯蓄残高も2,000万円を超えてくる。
老後生活を具体的にイメージして、日常生活の利便性や、万一の病気やケガなどの際の病院までの距離など、総合的に判断していくことが重要だろう。
今回のシミュレーションは退職金なしと仮定しているが、61歳以降も夫の年収が450万円あると高めの想定にしているので、過度に退職金をあてにするのはやめた方がいいだろう。
買い替えの場合は、返済可能額から算出すべき
今回の試算は、買い替えではなく新規取得のケースで計算しているが、一般的には50代の夫婦が老後の住まいを見つけた場合、マイホームの買い替え(住み替え)になるケースも多いだろう。
買い替えの場合は、買い替え後の借入金額を大きくしないようにすることが最も重要である。今回のシミュレーションで試算した借入金額は1,820万円である。仮に、買い替えを実行する際に、その金額以上の借入金額になってしまう場合は、試算よりも家計が厳しくなることが予想される。
したがって、物件価格がいくらかということよりも、50代で組む借入金額がいくらになるのか、きちんと10年程度で返済できるのかどうかを冷静に判断したい。
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2024/11/1現在の金利であり、実際の借入日の金利により変動する。審査の結果によっては保証付金利プランとなり、上記とは異なる金利になる。 保証付金利プランは固定金利特約が3年、5年、10年に限定され、審査の結果、保証会社を利用する場合は、保証料相当額を上乗せした金利が設定されるが、別途、保証料の支払いは不要。住宅ローン金利優遇割は、au回線、じぶんでんき、J:COM NETまたはコミュファ光、J:COM TVをセットで利用した場合、金利引下幅は最大▲年0.15%。J:COM NET優遇割、J:COM TV優遇割は戸建のみ対象。J:COM NET優遇割、J:COM TV優遇割、コミュファ光優遇割は適用条件充足後、3ヶ月後から適用開始。なお、変動金利は住宅ローン金利優遇割を最大適用した金利で、他の金利タイプは適用なし。現金キャッシュバックキャンペーンの適用条件・キャンペーン内容・キャッシュバック期間の詳細はauじぶん銀行の公式サイトをご覧ください。
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・固定金利/3万3000円(税込)
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・戸建・マンション(中古物件含む)の購入資金
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・他の金融機関で現在借入中の住宅ローンのお借換え(住宅ローンとリフォームローンの一括での借り換えを含む)資金
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- 年収
(給与所得者)
- 200万円以上
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(給与所得者)
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(個人事業主等)
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死亡・高度障害と診断された場合。または、すべてのけが・病気で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。がんと診断された場合、ローン残高が半分)。急性心筋梗塞、脳卒中を発病し60日以上労働制限等が継続または手術を受けた場合、肝疾患または腎疾患で60日以上入院した場合、ローン残高が半分に。
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死亡・高度障害状態、がんと診断された場合、または、すべてのけが・病気で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。4疾病50%保障は付帯せず。
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死亡・高度障害、がんと診断された場合。ローン残高が0円。急性心筋梗塞、脳卒中を発病し60日以上労働制限等が継続または手術を受けた場合、肝疾患または腎疾患で60日以上入院した場合、ローン残高がゼロ円に。
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死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円
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事務手数料:33,000円、保証料:融資額×2.06%(借入期間35年)
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(2)火災保険料、保証会社手数料・保証料、ローン取扱手数料、電子契約手数料、固定金利手数料、仲介手数料、担保関連費用、印紙税、引越費用、修繕積立金、付帯工事費用、管理準備金、水道加入金、リフォーム費用(住宅の購入資金と同時申込の場合)
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(給与所得者)
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(個人事業主等)
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(借入時)
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死亡・高度障害と診断された場合
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月払保険料4,806円から
※40歳加入、借入金額3,000万円、借入期間35年、金利年1.04%、元利均等返済の場合の初回保険料
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月払保険料4,474円から
※40歳加入、借入金額3,000万円、借入期間35年、金利年1.04%、元利均等返済の場合の初回保険料
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月払保険料1,156円から
※40歳加入、借入金額3,000万円、借入期間35年、金利年1.04%、元利均等返済の場合の初回保険料
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【融資手数料型】
融資額×2.2%+5万5000円
【保証料一括前払い型】
融資額×約2.060%(借入期間35年)+5万5000円
【保証料金利上乗せ型】
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上記を参照
■フラット35
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インターネット:0円(1万円以上1万円単位)
店頭・テレビ電話:変動金利が5500円、固定金利3.3万円
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インターネット:不可
店頭・テレビ電話:変動金利1.1万円、固定金利3.3万円
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インターネット:不可
店頭・テレビ電話:0円
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50万円以上、3億円以下(1万円単位)
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日本国内全域
※一部、取扱いできない地域あり
■フラット35
ー
- 使い道
- ■自社商品
本人が所有し、本人または家族が住む
住宅の新築・購入資金
マンションの購入資金
住宅の増改築・修繕資金
中古住宅(マンションを含む)の購入資金
住宅用土地(建物建築計画のある場合)の購入資金
住宅取得に伴う諸経費
- 年収
(給与所得者)
- ■自社商品
100万円以上
■フラット35
【年収400万円未満】総返済負担率が30%以下
【年収400万円以上】総返済負担率が35%以下
- 勤続年数
(給与所得者)
- ■自社商品
1年以上
■フラット35
ー
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(個人事業主等)
- ■自社商品
100万円以上
■フラット35
【年収400万円未満】総返済負担率が30%以下
【年収400万円以上】総返済負担率が35%以下
- 事業年数
(個人事業主等)
- ■自社商品
3年以上
■フラット35
ー
- 年齢
(借入時)
- ■自社商品
満20歳以上満70歳未満
■フラット35
70歳未満
- 年齢
(完済時)
- ■自社商品
満80歳未満
■フラット35
80歳未満
- その他条件
- ー
- 無料の団信
- 一般団信(借入時年齢:70歳未満)
死亡・高度障害と診断された場合
- オプション
(特約)の団信
- 団信革命(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.25%(40歳未満)
金利+0.30%(40歳以上)
死亡・高度障害、がんと診断された場合。または、急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態が60日超と診断された場合。もしくは、所定の身体障害状態・要介護状態に該当した場合、ローン残高が0円
3大疾病保障特約(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.20%(40歳未満)
金利+0.25%(40歳以上)
死亡・高度障害、がんと診断された場合。または、急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態が60日超と診断された場合、ローン残高が0円
がん保障特約(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.10%(40歳未満)
金利+0.20%(40歳以上)
死亡・高度障害、がんと診断された場合、ローン残高が0円
ワイド団信(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.30%
死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円
ペア一般団信(借入時年齢:50歳未満)
金利+年0.15%(35歳未満)
金利+0.25%(35歳以上)
(ぺアローンでお借入れ後、お二人どちらかが死亡や高度障害状態に該当した場合、どちらも住宅ローン残高が0円)※ペア一般団信の上乗せ金利は、2025年9月末までにお借入れされた方限定の優遇金利
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※実質金利は、借入金額3000万円、借入期間35年、団信加入、元利均等返済、ボーナス払いなし、最優遇金利を適用として、実質金利を計算。変動金利は現在の水準が継続と仮定。
実質金利の計算法はこちら。諸費用は、事務手数料等、保証料とする。保証料は、大手銀行の一般的な保証料率を記載しているので、銀行によっては違う保証料率となる。主要銀行・金融機関の主な商品を対象とし、ランキングに掲載するのは各銀行の商品の中で最も実質金利が低い商品のみとする。ホームローンドクター代表の淡河範明氏の監修で作成。
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住宅ローン利用者口コミ調査の詳細を見る
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今回作成した「住宅ローン利用者口コミ調査」の調査概要は以下のとおり。
【調査概要】
調査日:2023年12月
調査対象:大手金融機関の住宅ローン利用者(5年以内に住宅ローンを新規借り入れ、借り換えした人)
有効回答数:822人
調査:大手アンケート調査会社に依頼
評価対象:有効回答数47以上を対象とする
アンケートの設問は以下の7問。回答は5段階評価とした。なお、評価点数の平均点は小数点第2位以降を四捨五入。
【アンケートの設問】
Q1.金利の満足度は?
Q2.諸費用・手数料等は妥当でしたか?
Q3.団体信用生命保険には満足しましたか?
Q4.手続き・サポートには満足しましたか?
Q5.審査について、満足していますか?
Q6.借り入れ後の対応に満足しましたか?
Q7.他の人にも現在の銀行を勧めたいと思いますか?
【回答の配点】
・各設問は5段階で回答してもらい、Q1なら以下のように配点。平均値を求めた。
満足している(5点)
どちらかといえば満足している(4点)
どちらともいえない(3点)
どちらかといえば不満である(2点)
不満である(1点)
・総合評価については、各項目の平均値を全て合算。読者が重視する「Q1金利の満足度」については点数を3倍、「Q3団信の満足度」の点数を2倍として、点数の合計を50点満点とし、10で割ることで5点満点の数値を求めた。
変動金利ランキング完全版はこちら
【auじぶん銀行の住宅ローン】
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プロの評判・口コミ
淡河範明さん
auじぶん銀行の魅力は、業界トップクラスの変動金利です。変動金利が大好きな人なら、最上位にすすめたいですね。最大2億円まで借りられるのも大きなポイントです。
審査に関しては、めちゃくちゃ早いです。申し込んでから基本的には1ヶ月以内に融資実行ができるので、急いでいる場合にはありがたい。「今月中に融資して欲しい」とアピールすれば、審査がスムーズに運びやすいです。
団信では「がん・4疾病50%保障団信」が無料で付いているので、通常の団信より手厚いと言えます。通常、保障を厚くするのであれば、金利を上乗せする必要がありますが、無料でつくのは魅力です。