夫35歳(会社員)、妻34歳(パート)、世帯年収が350万円という家庭では、不動産を購入する際、住宅ローン借入額がいくらなら安心して返済できるのか?資金繰りをシミュレーションしてみよう。(ファイナンシャル・プランナー 菱田雅生)
年収350万円の夫婦が安心して借りられる住宅ローンはいくら?
今回は、結婚5年目の30代の夫婦、松本さん(仮名)から相談が来たと想定して試算する。現在の世帯年収は350万円で貯金は300万円だ。このまま家賃(月8万円)を支払い続けるくらいなら、マンションを買ってしまったほうがよいのではないかと考えているようだ。
シミュレーションでは、給料などの収入と、住宅ローン返済などの出費を推計して、毎年の「年間収支」と「貯蓄残高」を計算した。
今回は、夫の年収は50歳まで年1%の昇給率で増えていき、妻のパート収入は変動なし。子どもはおらず夫婦共に65歳まで働くという前提で計算している。
これで住宅ローンを安心して支払うことができるのか、老後にいくらのお金がたまるのか、などをチェックする。その他の細かい前提条件は以下を見てほしい。
【家族構成(収入)】
・夫35歳/年収280万円(50歳までは年1.0%増加、50歳以降は増減なし)
・妻34歳、主婦(パート収入:年間70万円、増減なし)
【基本生活費】140万円(年1.0%増加)
【住居費】106万円(マイホーム購入前 家賃月8万円)
【教育費】なし
【保険料】14万円
【その他出費】10万円(年1.0%増加)
【年間貯金額】(購入前)36万円
【預金残高】300万円(期待運用利回り年0.5%)
【住宅ローンの詳細】物件価格2100万円、諸経費84万円。マンションを頭金100万円とローン2084万円(全期間固定金利1.5%、30年返済)で翌年購入。毎月返済額7.2万円。住宅ローン減税を考慮(控除期間10年で試算)
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物件価格は2100万円あたりが上限
前提条件が変わればシミュレーション結果も大きく違ってくるので注意が必要だが、上記の前提条件で試算すると、物件価格は2100万円あたりが上限だろう。夫の収入の増加(50歳まで年1%)が確実なら、老後資金も1000万円ちょっとはためていけるはず。
1500万円、2100万円、2500万円の物件を購入したケースをそれぞれシミュレーションしてみると、2500万円の物件を購入した場合は、老後の貯金が586万円しか残らない計算になった。ローン完済後に手元に残る貯蓄額(老後のための資金)が1000万円を超えるギリギリのラインは「物件価格2100万円」だ。
下記に、2100万円の物件を購入した場合の、年間収支と貯蓄額をグラフにした。
ただし、子どもが生まれ、将来的な教育資金の必要性が出てくるとすると、根本的に試算を見直さなければならない。仮に、子ども1人当たりの教育資金がトータルで1000万円必要になるとすると、単純計算でも、老後のための貯蓄が1000万円少なくなるからだ。
したがって、子どもが生まれる可能性があるなら、生まれるまでは頭金準備に力を入れて、生まれた後の家計の変化を見ながら、教育資金や老後資金の準備を考慮した冷静な資金計画を立てていくべきである。
年収だけで安全か危険かは判断できない
今回は世帯年収350万円の共働き夫婦で、子どもはいないという前提。さらに、現在の家賃が月8万円で、年間36万円の貯金をしていて、預金残高が300万円あるという前提で試算している。
もし、現在の家賃がもっと高く、年間貯蓄額が36万円よりも少なかったりした場合は、物件価格が2100万円でも老後資金を1000万円は準備できないだろう。逆に、年間貯蓄額が36万円よりも多い場合は、もう少し高い物件でも安全かもしれない。
つまり、同じ世帯年収350万円といっても、支払っている家賃の状況や、毎月着実に貯金できる金額などの状況によって、安全か危険かは大きく違ってくるのである。年収だけでは判断できない。
やはり重要なのは、
① 現在の家計から住宅購入後の住居費に充てられる金額がいくらなのか
② 何歳まで働くことができるのか
③ 教育資金や老後資金はどの程度見積もるのか
といった3つの点を明確にして資金計画を立てていくことである。
マイホームの取得だけが人生ではない。マイホーム取得後の「ゆとりのある生活」を目標にして、冷静に検討を重ねるべきだろう。
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今回作成した「住宅ローン利用者口コミ調査」の調査概要は以下のとおり。
【調査概要】
調査日:2023年12月
調査対象:大手金融機関の住宅ローン利用者(5年以内に住宅ローンを新規借り入れ、借り換えした人)
有効回答数:822人
調査:大手アンケート調査会社に依頼
評価対象:有効回答数47以上を対象とするアンケートの設問は以下の7問。回答は5段階評価とした。なお、評価点数の平均点は小数点第2位以降を四捨五入。
【アンケートの設問】
Q1.金利の満足度は?
Q2.諸費用・手数料等は妥当でしたか?
Q3.団体信用生命保険には満足しましたか?
Q4.手続き・サポートには満足しましたか?
Q5.審査について、満足していますか?
Q6.借り入れ後の対応に満足しましたか?
Q7.他の人にも現在の銀行を勧めたいと思いますか?
【回答の配点】
・各設問は5段階で回答してもらい、Q1なら以下のように配点。平均値を求めた。
満足している(5点)
どちらかといえば満足している(4点)
どちらともいえない(3点)
どちらかといえば不満である(2点)
不満である(1点)
・総合評価については、各項目の平均値を全て合算。読者が重視する「Q1金利の満足度」については点数を3倍、「Q3団信の満足度」の点数を2倍として、点数の合計を50点満点とし、10で割ることで5点満点の数値を求めた。
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淡河範明さん
住宅ローンの商品設計は、いろいろ評価できると思います。一時期金利が低くなって競争力が高い印象でしたが、最近はそうでもありません。商品をよく改定するのでわかりにくい部分もあります。
ただし、実際の現場のスタッフは顧客本位の対応で積極的に相談に乗ってくれます。
審査は厳しい面も、やや緩い面もあるように感じますが、ルールを厳格に守る印象が強いです。住宅を投資用にしていたら、直ちに全額回収をしようとするような厳しさがあります。
「疾病保障付住宅ローン」については、金利を上乗せするタイプか、毎月別途支払う「保険料支払型」が選べます。「保険料支払型」は若いうちの保険料は安く、途中解約もできるというメリットがありますが、年齢とともに掛金が上がっていくタイプなので、住宅ローン残高が少なくなってきたら中途解約するなどの対応をしたいところです。
注文住宅を建設する際は、注意が必要です。本審査の時点で「工事請負契約」が必要になります。また、土地を先行購入するための融資には応じてくれますが、建設資金を分割支払いする場合には、例外はありますが応じてくれません。融資実行と支払タイミングが合わせづらく、状況によっては使いにくいです。