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住宅ローンシミュレーション
2019年6月13日公開(2019年9月4日更新)
菱田 雅生
菱田 雅生

菱田雅生(ひしだまさお):特定の金融機関等(銀行、証券会社、保険会社など)との提携関係などが一切ない独立系のファイナンシャル・プランナーとして活躍。中立的な立場から役立つ情報を発信し、多くの人が幸せな生活を送っていけるようサポートする。住宅ローンだけでなく、資産運用、確定拠出年金(DC)、保険、税金、相続など、お金や家計に関する相談を受ける。ライフアセットコンサルティング代表。

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住宅ローン借入額をシミュレーション③
世帯年収700万円なら5000万円が限界!
老後を考えるなら、4000万円以下が無難

不動産を購入する際、住宅ローンの借入額がいくらなら安心して返済できるのか? 今回は、世帯年収が700万円という、共働き夫婦ケースを試算した結果、5000万円までが限界で、ライフプランの変化があった場合のことを考えると4000万円以下が無難だという試算結果が出た。(ファイナンシャル・プランナー 菱田雅生)

 今回は、共働き夫婦の高野さん(仮名)から相談があったと想定して試算してみた。結婚して数年経ち、通勤に便利で、賃貸よりも設備が充実している分譲マンションの購入を検討している。お互いに仕事が忙しいため、子どもを作る予定はなく、5年に1度の海外旅行を楽しみにしているそうだ。 なるべく広くて、いい立地の家を購入したいけど、住宅ローンの支払いで困ってしまったら意味がない。そこで、さまざまな家族構成、収入、資産状況で、資金繰りをシミュレーションしてみた。

 シミュレーションでは、住宅ローン返済を含めた出費と、給料などの収入を細かく設定して、毎年の「年間収支」と「貯蓄残高」を計算した。これで、住宅ローンを安心して支払いできるのか、老後にいくらのお金が貯まるのか、などをチェックする。細かい前提条件は下記を見てほしい。

■シミュレーションの前提条件(年間収支)  
【家族構成】 ・夫32歳/年収400万円(40歳までは年2.0%増加、50歳までは年2.0%増加、50歳以降は増減なし、61歳からは年収半減) ・妻31歳/年収300万円(手取り240万円、ずっと増減なし)  
【基本生活費】  240万円(年1.0%で増加)  
【住居費】  144万円(購入前)  
【保険料】  36万円  
【その他出費】 ・その他支出60万円(年1.0%で増加)・5年ごとに旅行費用70万円支出予定  
【貯蓄残高】  800万円(期待運用利回り年0.5%)  
【住宅ローンの詳細】  4000万円(諸経費+160万円)のマンションを頭金600万円とローン3560万円(全期間固定金利1.5%、30年返済)で翌年購入。毎月12.3万円返済。住宅ローン減税を考慮(消費税増税なしと仮定)

4000万円以下の物件を買えば
2459万円の貯蓄ができ、老後にゆとりができる

  さまざまな物件価格でシミュレーションを作ってみたが、共働き夫婦は4000万円以下のマンションを買えば、将来的に家計面で大きな問題が発生する可能性が低いだろう。ただし今回の計算は、世帯年収約700万円に対して、毎年79万円くらいの貯金をしていたという倹約家の夫婦のケースだ。また頭金を600万円程度入れている。それだけの余裕がある夫婦ならば、4000万円程度のマンションを買っても、問題は起こりにくいと思われる。「年間収支」と「貯蓄残高」の推移については、下のグラフの通りだ。

住宅ローンは30年返済で組んだため、夫が62歳時には返済が終了する。それまで家賃は月12万円だったが、住宅ローンの返済は毎月12.3万円と大きく増えたわけではないので、28年後の貯蓄残高は2385万円ほどになる。それだけ貯蓄があれば老後も安心だと断定できるわけではないが、夫婦それぞれが公的年金、企業年金などを受給できる状態であれば、何とかなる可能性の方が高いだろう。

住宅ローンシミュレーション、30代、年収700万円、共働き

 とはいえ、もっと老後生活にゆとりを持たせたいと考えるなら、物件価格を3000万円程度まで引き下げると、住宅ローンの毎月の返済は8.7万円となり、30年後の貯蓄残高も4000万円に近づくことが予想される。どのような老後生活を送りたいのかを、可能な限り早くから相談して決めておき、住宅取得計画を慎重に検討することが重要だろう。

 ちなみに、物件価格を5000万円まで引き上げると、住宅ローンの毎月の返済は15.9万円に大幅アップし、途中で貯蓄が底をつくことはなさそうだが、30年後の貯蓄残高が1000万円ほどになってしまいそうなので、物件価格の引き上げはしないほうが無難だろう。6000万円の物件だと、老後の資金はなくなり、借金をすることになる。今回、退職金は考慮していない試算だが、年金の支給開始まではまだ時間があることから、退職金は虎の子の資金として取っておくくらいの心づもりでいるのがいいかもしれない。

ライフプランが変わる可能性にも備えておくべき

 マイナス金利の導入によって住宅ローンの金利もかなり下がってきた。それ自体は歓迎できることだが、いくら低金利であったとしても、借入金額を大きくしてしまうと、それだけ将来の家計の負担が大きくなる。住宅ローン控除などの制度も住宅取得をサポートしてくれるありがたい制度だが、最も重要なのは、安心して返済していくことができるのかという点だ。今回のシミュレーション結果では、物件価格は4000万円以内にしておいたほうが無難だと考えられる。

 また、今回はずっと夫婦共働きを続けるという前提でシミュレーションしたが、子供の誕生や共働きの終了など、ライフプランが大きく変わると、当然ながら家計の状況も大きく変わる。少しでも妻の出産や退職の可能性があるなら、夫の収入のみで購入可能な物件にしておき、余裕がある間に繰り上げ返済を行うなど、ライフプランの大きな変化に対応できるように準備しておくことも重要だろう。

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