2019年7月の住宅ローン金利は、史上2番目の低金利に! 長期金利のマイナス幅拡大が影響
【第35回】2019年6月20日公開(2020年6月8日更新)
世界的な長期金利の低下の影響で、2019年7月の住宅ローン金利は史上まれにみる低金利になるでしょう。今から借り換えを申し込めば、7月の実行に間に合います。また、フラット35など長期の固定金利で借りる予定ならば、6月から7月に実行を延期するだけで100万円以上の差が生じる可能性もありますよ。
フラット35団信込みで史上初の1.1%台へ!
こんにちは、ブロガーの千日太郎です。
19日に「住宅金融支援機構債(RMBS・住宅ローン債権担保証券)」の表面利率で、驚くべき低金利が発表されました。実はこの利率から、翌月のフラット35の金利が予想できるのです。
フラット35の金利を売り値とすると、住宅金融支援機構債の表面利率は仕入れ値のようなものです。仕入れ値が上がれば売り値も上がり、仕入れ値が下がれば売り値も下がるということです。
その証拠に、直近3カ月の住宅金融支援機構債とフラット35の金利を並べると以下のように同じ変動幅で推移していることが分かりますね。以下を見てください。
【 年 月 】機構債、フラット35
【2019年4月】0.31%、1.27%
【2019年5月】0.33%、1.29%(0.02%↑)
【2019年6月】0.31%、1.27%(0.02%↓)
【2019年7月】0.21%、1.17%予想(0.10%↓)
※フラット35は借入期間21年以上、団信加入、頭金10%以上の金利とする。
前の月に発表される住宅金融支援機構債の表面利率が0.02ポイント上がればフラット35の金利も0.02ポイント上がり、機構債の表面利率が0.02ポイント下がれば、同じく下がるということだったのです。
今回、6月19日に発表された機構債の表面利率が0.10ポイント下がったので、7月のフラット35の金利も0. 10ポイント下がるとすると、団信込み35年固定で1.17%になると予想できるのですね。
金利0.1%低下で総支払額は100万円以上減少も!
ここで、0.10ポイントの重みを実感してもらいましょう。
住宅ローンの金額が5000万円ならば、1.27%(6月)と1.17%(7月予想)では総支払額で100万円も違ってくるのです!
【2019年6月借り入れのケース】
金利1.27%
毎月返済額 14万7521円
総返済額 6195万8872円
【2019年7月借り入れのケース】
金利1.17%(予想)
毎月返済額 14万5138円
総返済額 6095万8110円
※試算の前提は、借入5000万円、35年元利均等返済とする。諸費用は考慮せず。
住宅ローンの借入額が多ければ、それだけ金利が下がることよる総支払額の減少幅も大きくなります。0.1ポイントの金利差は結構大きいのですよ。
7月の住宅ローンの固定金利はかなり下がる!
0.21%という機構債の利率だけ見てもピンと来ない人が多いと思いますが、これは2016年7月の英国のEU離脱ショックのときの0.19%に次ぐ、史上2番目の低さなのですよ。
このころ、各銀行は10年固定金利で低金利競争をしていました。機構債が0.19%となった次の月の8月には、10年固定金利で0.35%という住宅ローン史上最低金利が飛び出したのです。
現在は2016年当時よりも銀行の利益が圧迫されており、銀行間の低金利競争も沈静化してきていますので、まったく同じ金利で借りる(借り換える)ということは難しいかもしれません。特に変動金利については、あまり下がり幅は残っていないでしょう。
しかし、少なくとも公的融資のフラット35については、ほぼ0.10ポイント下がると予想できます。
そして、フラット35が金利を下げる以上は、民間銀行でも固定金利の主力商品の金利を下げないと太刀打ちできなくなってしまうので、追随して金利を下げることが予想できますね。フラット35に固定期間の近い30年固定や20年固定などは特に金利が下がりそうなので注目ですよ。
借り換えが殺到する前に、事前申し込みだけでも!
なお、住宅ローンの事前審査申し込みから実行まで概ね6週間といわれます。7月1日になって金利が発表されてから、皆が申込に殺到するとまず間に合いません。手続きは申込順ですから、金利発表前の今のうちにWEB事前審査などに申し込んでおくことをおススメします。
【関連記事はこちら】>>2019年7月の住宅ローン金利動向を予想! 変動金利、10年固定、フラット35など、人気商品の来月の金利は上がる?下がる?
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安定かつ継続した収入がある人
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総返済負担率が、
年収400万円未満は30%以下
年収400万円以上は35%以下
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(借入時)
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3大疾病50プラン(がんと診断、または急性心筋梗塞・脳卒中で60日以上労働の制限か後遺症が継続した場合または手術を受けた場合、ローン残高が50%に)
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金利+0.20%
がんと診断、または急性心筋梗塞・脳卒中で60日以上労働の制限か後遺症が継続した場合または手術を受けた場合、ローン残高が0円
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がんと診断、または急性心筋梗塞・脳卒中で60日以上労働の制限か後遺症が継続した場合または手術を受けた場合、ローン残高が0円
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死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円
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※こちらの商品は住信SBIネット銀行の住宅ローンです。上記は物件価格80%以内で借入れの場合。物件価格80%超~100%以内で借入れの場合は、上記金利に年0.022%上乗せ。物件価格100%超で借入れの場合は、上記金利に年0.046%上乗せ
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日本国内全域。ただし、借地上・保留地・共有仮換地上の物件、離島にある物件については、取扱いできない
■フラット35
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(給与所得者)
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総返済負担率が、
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(個人事業主等)
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(借入時)
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70歳未満
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(完済時)
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80歳未満
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- 【40歳未満】
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一般団信(死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円)
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就業不能保障(就業不能状態なら毎月のローン返済を最大12カ月保障。8大疾病以外は24カ月保障、当初3カ月免責)
全疾病保障(8疾病で就業不能状態が12カ月超の場合。または、8疾病以外のすべてのけがや病気で就業不能状態が24カ月超の場合、ローン残高が0円 )
先進医療特約(通算1000万円まで)
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- 借入額
- 500万円以上2億円以下(10万円単位)
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- 1年以上35年以内(1ヶ月単位)
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- 使い道
- 本人が住む住宅に関する以下の資金
・戸建またはマンションの購入(中古物件を含む)
・戸建の新築・現在借入中の住宅ローンの借り換え
・上記に伴う諸費用
- 年収
(給与所得者)
- 200万円以上
- 勤続年数
(給与所得者)
- ー
- 年収
(個人事業主等)
- 原則、利用不可
- 事業年数
(個人事業主等)
- ー
- 年齢
(借入時)
- 20歳以上65歳未満
- 年齢
(完済時)
- 80歳未満
- その他条件
- ー
- 無料の団信
- 一般団信(借入時年齢:65歳未満)
+一般団信プラス(借入時年齢:51歳未満)
+がん50%保障団信(借入時年齢:51歳未満)
一般団信プラス(死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円。がんと診断された場合、100万円の給付金。または、がん先進医療を受けた場合は、通算1000万円まで給付金)
がん50%保障団信(死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円。また、がんと診断された場合、ローン残高が半分)
- オプション
(特約)の団信
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金利+0.10%
死亡・高度障害、がんと診断された場合、ローン残高が0円。または、がんと診断された場合、100万円の給付金。上皮内がん・皮膚がんと診断された場合、50万円の給付金
11疾病保障団信(借入時年齢:51歳未満)
金利+0.30%
死亡・高度障害、がんと診断された場合。10種類の生活習慣病で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。または、がんと診断された場合、100万円の給付金。上皮内がん・皮膚がんと診断された場合、50万円の給付金。病気やけがで入院が連続5日以上の場合、10万円の給付金
ワイド団信(借入時年齢:65歳未満)
金利+0.30%
死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円
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※実質金利は、借入金額3000万円、借入期間35年、団信加入、元利均等返済、ボーナス払いなし、最優遇金利を適用として、実質金利を計算。変動金利は現在の水準が継続と仮定。
実質金利の計算法はこちら。諸費用は、事務手数料等、保証料とする。保証料は、大手銀行の一般的な保証料率を記載しているので、銀行によっては違う保証料率となる。主要銀行・金融機関の主な商品を対象とし、ランキングに掲載するのは各銀行の商品の中で最も実質金利が低い商品のみとする。ホームローンドクター代表の淡河範明氏の監修で作成。
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住宅ローン利用者口コミ調査の詳細を見る
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今回作成した「住宅ローン利用者口コミ調査」の調査概要は以下のとおり。
【調査概要】
調査日:2023年12月
調査対象:大手金融機関の住宅ローン利用者(5年以内に住宅ローンを新規借り入れ、借り換えした人)
有効回答数:822人
調査:大手アンケート調査会社に依頼
評価対象:有効回答数47以上を対象とする
アンケートの設問は以下の7問。回答は5段階評価とした。なお、評価点数の平均点は小数点第2位以降を四捨五入。
【アンケートの設問】
Q1.金利の満足度は?
Q2.諸費用・手数料等は妥当でしたか?
Q3.団体信用生命保険には満足しましたか?
Q4.手続き・サポートには満足しましたか?
Q5.審査について、満足していますか?
Q6.借り入れ後の対応に満足しましたか?
Q7.他の人にも現在の銀行を勧めたいと思いますか?
【回答の配点】
・各設問は5段階で回答してもらい、Q1なら以下のように配点。平均値を求めた。
満足している(5点)
どちらかといえば満足している(4点)
どちらともいえない(3点)
どちらかといえば不満である(2点)
不満である(1点)
・総合評価については、各項目の平均値を全て合算。読者が重視する「Q1金利の満足度」については点数を3倍、「Q3団信の満足度」の点数を2倍として、点数の合計を50点満点とし、10で割ることで5点満点の数値を求めた。
変動金利ランキング完全版はこちら
※サイト内の金利はすべて年率で表示
プロの評判・口コミ
淡河範明さん
住信SBIネット銀行の強みは業界トップクラスの金利の低さでしょう。ネット銀行なのですが、何故か店舗の方が金利や団信サービスで魅力的なことがあるのもユニークです。
住宅ローンの品揃えもバラエティで充実しています。利用するなら、金利の低い変動型がいいですね。
審査はとても厳格です。提出書類は、一切の代筆を許さない厳格さがありますね。もちろん書類に不備があればいちいち取り直しになったりし、意外と手間が発生することもあります。書類をしっかり用意することがポイントですね。
審査が通って融資実行までは3週間以上あけるのが原則なので、年末年始をまたいだりすると実際の融資実行がかなり遅れることがあるので注意です。
ただし、金利設定の細かな条件を理解していないと後で「そんなつもりじゃなかった」ということになりかねません。例えば、「固定金利特約タイプ」は、特約期間中に金利タイプを変更することはできません。その上、固定金利期間終了後は、何もしないと変動金利になりますが、その場合の変動金利はかなり高くなる(現在の金利設定の場合)ので、気をつける必要があります。
なお、給与振込銀行は別にしておきたい場合、住信SBIネット銀行は自動で毎月の返済分を他の銀行の口座から無料で吸い上げてくれる仕組みがあって便利です。