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住宅ローンの支払いが滞る前に検討したい「4つの対策」とは?

2019年8月18日公開(2019年8月14日更新)
ダイヤモンド不動産研究所

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 「念願のわが家を購入したものの、毎月の住宅ローン返済が苦しい」、「家計が大変」という状態になってしまった……。そうなったら以下の4つの対策を試してみよう。「理想の住まいと資金計画支援機構」(東京都渋谷区)の代表理事で、お金と住宅事情に精通したファイナンシャルプランナー(CFP)の峰尾茂克氏に取材した。

住宅ローンの支払いが滞る前に検討したい「4つの対策」

住宅ローンの支払いが滞る前に検討したい「4つの対策」(出所:PIXTA)

対策1. 家計の無駄を洗い出してみよう

 住宅ローンの支払いが苦しくなった場合、最初に見直すべきなのは、生活費の中の無駄遣いだ。峰尾氏はまず、家計を以下のA~Fの6つの費目に分類し、費目ごとに支出を把握し工夫する「簡易家計分析シート」の作成を勧めている。なかでも峰尾氏が最初に挙げるのは、A:基本生活費の無駄遣いだ。

簡易家計分析シート 

■年間総支出額
【A】基本生活費(食費、水道光熱費、通信費、外食費、お小遣いなど)
※各家庭により異なるが峰尾氏の顧客には216万円~240万円が多いとのこと
【B】保険料(自動車保険料、生命保険料《掛捨型、貯蓄型》など)
【C】住居費(住宅ローン、管理費・修繕積立金、固定資産税・都市計画税など)
【D】教育費
【E】一時的支出
(旅行費用《帰省費用含む》、車関連費《車購入代・車検代・自動車税含む》など)
【F】その他の支出電化製品購入費など)

※車関連費や電化製品購入費などは、年間平均額で捉える

 例えば、コーヒーショップを見つけると何も考えずに入ってしまうクセはないだろうか。

 峰尾氏によると、1日のお茶代が約330円とすると1カ月で約1万円、30年間で約360万円にもなるそうだ。「サイフに入っている500円玉の使い道をもう一度、確認してみましょう」。ちなみにワンコイン500円をなんとなく浪費すると30年間で約540万円の浪費となる。

 「お小遣いについても、夫婦二人で5万円/月であれば、30年間で1800万円のお小遣いになります」と峰尾氏。

 普段何気なく使っている「お金」でも、長く使えば「大金」になるので、無理のない範囲で無駄遣いを抑制できるかどうか調べよう。

対策2. 保険は「掛捨型」に見直す必要性も

 加入する保険も考えたい。峰尾氏は「預金金利が低いからといって、安易に貯蓄型保険で貯めようとするのはNG!」と警鐘を鳴らす。

 その理由として、「銀行の利息に比べれば保険の貯蓄型商品は有利なように考えられがちですが、ローン返済が苦しいからといって一定期間内に保険を解約すると、払込保険料の累計額よりも解約返戻金が少なくなるなど、一長一短があります。住宅ローンの支払利息と貯蓄型で得られる運用益とを比べてみるのも大切です」とのこと。

 特に、万が一の際の死亡保障に関する保険加入については『貯蓄型』にするか、『掛捨型』にするか、という選択は悩ましい。

 峰尾氏は「必要以上に『貯蓄型』に加入してしまうと、保険料という固定費が増加し、家計に柔軟性を失わせる恐れもあります」と話す。続けて、「貯蓄型よりも掛け捨て型の商品は月々の支払金額が少ないため、貯蓄型に加入したと計算し、差額を貯めます。ある程度貯まったら繰り上げ返済に回す方が、貯蓄型保険の運用益よりも利息軽減効果が高いケースがほとんど」とのことだ。

 なお、保険を見直す際に避けたいのは、既存の保険を安易に解約することだ。

 峰尾氏は「ケースによっては、『払済保険』(※1)や『延長保険』(※2)という制度を活用した方が、解約するよりメリットがある場合が多い」と話す。あまり知られていないが、保険を見直す場合には検討したい。

※1 保険期間は元の契約のまま、保険料の払い込みを中止する方法。一般的に保険金額は減額される
※2 死亡保障額は元の契約のまま、保険料の払い込みを中止する方法。一般的に保険期間が短縮される場合が多い

対策3. 車は本当に必要か?

 今、返済中のローンが苦しいなら、車の必要性を改めて考えよう。子どもが小さいときは、車は絶対に必要と思いこんでいないか。これも峰尾氏は以下のシミュレーションを通して再考を促している。

 峰尾氏に、下記2パターンのケースを挙げてもらった。この二つを比べると30年間で、約300万円の差額が発生する。また、車を廃車にすれば、30年間で1800万円~2100万円の支出削減となる。どうしても、車が必要な場合は、車の購入サイクルを見直したり、車のグレードを落としたりするのも一つの方法だ。

●車を所持することでかかる費用 
【パターン1】8年サイクルで240万円の車を購入するケース

車の購入コスト……30万円/年(240万円÷8年)
駐車場代(月1万5000円)……18万円/年  
ガソリン代(月約5000円のケース)……約6万円/年
自動車保険料・自動車税・車検代等……約16万円/年

合計約70万円/年
70万円×30年=2100万円(目安)の出費

【パターン2】10年サイクルで200万円の車を購入するケース
車の購入コスト……20万円/年(200万円÷10年)
駐車場代(月1万5000円)……18万円/年  
ガソリン代(月約5000円のケース)……約6万円/年
自動車保険料・自動車税・車検代等……約16万円/年

合計約60万円/年
60万円×30年=1800万円(目安)の出費


※駐車場代は有として試算。車の下取価格は考慮外とする。

※いずれも峰尾氏のシミュレーションによる

対策4. 借り換えを検討しよう

 近年、住宅ローンは非常に低金利だ。10年以上前に固定金利で借り入れていると、高い金利のまま返済していることが少なくない。

 峰尾氏は、「一例として、10年前の固定金利は3%前後でしたが、現在の固定金利は1%前後です。このため、ローンの借り換えを検討するのも一法です」とアドバイスする。

 ただし、これは一般的に高めの固定金利で借りている人のアイデアだ。

 当初から変動金利で借りていた場合でも、(10年前からの店頭金利低下は1%以下とさほど大きくはないが、)過去と比べて優遇金利幅が大きくなっており実質金利は低下しているため、借入残高が大きかったり、借入期間が長かったりする場合は、借り換えのメリットが大きく生じることがある。その場合は、借り換えの費用も含めて検討してみるのも一法である。

 では、どのくらい借り換えでメリットがあるのか。試算してみた。

■2009年に借りた4000万円の住宅ローン(固定金利)を、2019年に借り換えた場合の試算

・2009年7月の金利:2.82%
毎月返済額149,950円/月、総返済額約6298万円

・2019年7月の金利:1.18%
毎月返済額124,187円/月、総返済額約5525万円
(※実際の総返済額は端数処理の関係で異なることがある)                      
→6298万-5525万=773万円もお得に!

※試算の前提は、フラット35(借入額4000万円・35年返済・ボーナス返済無)。借り換え時の住宅ローン残高は約3225万円。実際の総返済額は端数処理の関係で異なることがある。借り換え後の総返済額約5525万円の根拠は、(【149,950円×12か月×10年】+【124,187円×12か月×25年】)。繰り上げ返済及び諸費用は考慮外。峰尾氏作成。

 このケースでは、なんと773万円もお得になった。

 ただし、借り換えの際には諸費用がかかる(※3)。金利だけでなく、かかる費用を考慮して借り換えのメリットデメリットを検証する必要がある。諸費用については各金融機関によって必要分が異なるため、事前に相談したい。

※3 借り換え時の諸費用例:保証料、事務手数料、印紙代、抵当権抹消費用、抵当権設定費用、司法書士の報酬 など

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番外編.
夫婦共働きなら、出産前後の手当金などを事前に確認

 「出産前後に不安を抱える方の多くは夫婦共働きの方です。産前産後は無収入になってしまうのでは?という思いからのようです」と峰尾氏。

 続けて、「特に夫婦二人でローンを組んでいると、返済を不安に感じられる方が多くいらっしゃいますが、産前産後は全く収入がなくなるわけではありません」と指摘する。

 例えば、出産に際しては、次のようなバックアップがある。

●出産前後に受けられる手当

・出産育児一時金(健康保険)

被保険者が出産(妊娠4カ月以上)をした時は、出産育児一時金として1児ごとに42万円(ケースにより40万4000円)を支給。

・出産手当金(健康保険)

出産のため仕事を休み、給料が受けられなかった場合などに支給。出産の日以前42日(双児以上の場合は98日)から出産の日後56日までの仕事を休んだ日数分。休業一日につき「支給開始日以前の継続した12カ月間の各月の標準報酬月額の平均を30日で割った額の3分の2相当額」を支給。

・育児休業給付金(雇用保険)

1歳未満の子またはパパ・ママ育休プラス制度を利用する場合は、原則1歳2カ月未満の子(保育園に入れないなど一定要件を満たした場合は2歳未満の子)を養育するために、育児休業期間中に支給。育児休業開始後180日まで休業開始前の賃金の67%、それ以降の期間は休業開始前の休業開始前の賃金の50%を支給。

※峰尾氏作成

 峰尾氏は、「自治体によっては、独自の子育て世代向けの助成制度を設けているところもあります。ご自身でも各自治体のホームページでどのような子育てに対する助成制度があるかどうかをお調べになられることをお勧めします」とアドバイスしている。

まとめ

 今、ローンの支払いが苦しくなっているなら、もう一度、家計を分別管理してみよう。峰尾氏は「自らの家計を把握せずに、苦しいままローンの返済を続けていくのは危険極まりない行為」と警鐘を鳴らす。家計に工夫の余地があるかを再確認して、将来設計も考慮に入れた安全なローン返済を行っていこう。(取材協力=不動産・住生活ライター 高田七穂)

 
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1
◆ジャパンネット銀行 <住宅ローン 全期間引下げプラン(自営業、市街化調整区域は不可)>
0.510%
0.380%
0円
借入額×2.2%
【ジャパンネット銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
ネット銀行のジャパンネット銀行は2019年7月末に住宅ローンの貸し出しをスタート。最大の特徴は、業界最低水準という低い金利で、特に「変動金利」「10年固定金利」に強みがある。オプションの団体信用生命保険も豊富に取りそろえる。
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3
◆住信SBIネット銀行 <住宅ローン 通期引下げプラン(新規借入、ネット専用)>
0.540%
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0.410%
0円
借入額×2.2%
【住信SBIネット銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
三井住友信託銀行とSBIホールディングスが設立したネット銀行で、変動金利の低さではトップクラス。通常の団信に加えて、全疾病保障(8疾病+病気・ケガ)を無料で付帯しているので、おとくな商品と言える。女性には、がんと診断されると30万円が支給される保障も無料で付けている。審査結果によっては、表面金利に年0.1%を上乗せする。
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◆SBIマネープラザ <ミスター住宅ローンREAL・通期引下げプラン(店舗相談、新規借入)>
0.540%
全疾病保障付き
0.410%
0円
借入額×2.2%
【SBIマネープラザの住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
SBIマネープラザは、証券、保険、住宅ローンなどを取り扱う、SBIグループのマネー相談プラザ。支店において対面で相談できるので、初心者でも安心だ。変動金利が低い「ミスター住宅ローンREAL」(住信SBIネット銀行の商品)と、全期間固定金利が低い「ARUHIのフラット35」を取り扱っているので、2種類の住宅ローンを比較して申し込みできる。
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※実質金利は、借入金額3000万円、借入期間35年、団信加入、元利均等返済、ボーナス払いなし、最優遇金利を適用として、実質金利を計算。固定期間終了後は変動金利を選択(現在の水準が継続と仮定)。実質金利の計算法はこちら。諸費用は、事務手数料等、保証料とする。保証料は、大手銀行の一般的な保証料率を記載しているので、銀行によっては違う保証料率となる。主要18銀行・金融機関の主な商品を対象とし、ランキングに掲載するのは各銀行の商品の中で最も実質金利が低い商品のみとする。ホームローンドクター代表の淡河範明氏の協力で作成。

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