住宅ローンの変動金利をめぐり、再び金利を引き下げる動きが出てきた。PayPay銀行(旧・ジャパンネット銀行)は2020年7月の金利更新で変動金利を0.38%(新規借入、借り換えの両方)に引き下げた。キャンペーンなどを除いた変動金利としては、過去最低金利を更新した格好だ。他にも住信SBIネット銀行、SBIマネープラザが金利を引き下げている。市場金利は、国債増発を嫌って若干上昇しつつある中で、変動金利の下落はまだまだ続きそうだ。
PayPay銀行が変動金利引き下げ

住宅ローンの変動金利は、この数年間、ずっと下がり続けてきた。3年前の2017年ごろから金利が0.5%を切る銀行がちらほら出てきたが、その後も金利は下がり続けた。2020年1月には、PayPay銀行(旧・ジャパンネット銀行)が金利を0.415%から0.399%に引き下げ、0.4%の壁を突破。7月にはついに0.38%まで金利を引き下げた格好だ。
実は、2020年1月にライバルのA銀行が金利の割引プログラムをスタート。変動金利は0.410%だが、キャンペーンを併用することで、金利を0.03%引き下げ、結果として金利0.38%を実現していた。ただし、この割引プログラムは、新電力会社への加入が条件となっており、誰でも利用可能というものではなかった。
PayPay銀行が最も低金利
では、現在の主要銀行の変動金利はどうなっているのか見ておこう。
■主要銀行の変動金利(新規借入、7月1日現在)
・0.380%:PayPay銀行(全期間引き下げプラン)0.399%から引き下げ
・0.380%:A銀行(キャンペーン併用)
・0.410%:A銀行
・0.410%:住信SBIネット銀行(通期引き下げプラン)0.457%から引き下げ
・0.410%:SBIマネープラザ(ミスター住宅ローンREAL・通期引下げプラン)
・0.450%:SBI新生銀行(変動フォーカス)
・0.450%:東京スター銀行 (スター住宅ローン)
■主要銀行の変動金利(借り換え、7月1日現在)
・0.380%:PayPay銀行(全期間引き下げプラン)0.399%から引き下げ
・0.380%:A銀行(キャンペーン併用)
・0.398%:SBIマネープラザ(ミスター住宅ローンREAL・通期引下げプラン)0.410%から引き下げ
・0.398%:住信SBIネット銀行(通期引き下げプラン)0.428%から引き下げ
・0.410%:A銀行
・0.429%:りそな銀行(全期間型・WEB申込限定プラン)
※表面金利が0.450%以下の主な銀行・金融機関の住宅ローンのみ掲載。全て最優遇金利で、審査の結果によって金利が上がることもある。基本はネット契約商品の金利。18銀行500商品から調査。諸費用は全商品一緒で、手数料として借入額×2.2%。りそな銀行のみ、諸費用は借入額×2.2%+3.3万円。
以上のように、7月1日に金利を引き下げたのは、PayPay銀行、住信SBIネット銀行、SBIマネープラザの3金融機関だった。
なお、住信SBIネット銀行及びSBIマネープラザは、借り換え金利にを0.398%に引き下げた。これは、明らかに6月まで最低金利だったPayPay銀行をわずかではあるが0.001%下回るという金利で、割引プログラム等なしでの、最低金利を実現しようとしたものだった。しかし、そのPayPay銀行が更に金利を引き下げたために、肩透かしを食らってしまった。
なお、上記の住宅ローンはすべて手数料が、「借入額×2.2%」で横並びなので、単純に金利だけを比較すれば有利な商品がわかる(りそな銀行のみ、借入額×2.2%+3.3万円と若干高い)。
PayPay銀行は、セット割引を使わなくても利用できるので、利用しやすくなったといえる。ただし、PayPay銀行は、個人事業主は申込できないほか、対象となる不動産にも条件が付く。賃貸併用住宅、借地物件、不動産業者の仲介のない個人間売買、保留地物件などは融資の対象外となっている。
大手銀行と比べると、総支払額で76万円おとく
次に、この低金利の住宅ローンが、大手銀行の金利と比べてどれだけおとくになるのかを試算してみよう。大手銀行の変動金利は0.525%でありため、金利差は0.2%弱だ。試算の条件は、新規借入、借入額3000万円、借入期間35年、手数料込み、変動金利は将来に渡り、変化しないとした。
・0.380%:PayPay銀行、総支払額3270万円
・0.525%:大手銀行、総支払額3346万円(76万円多い)
※大手銀行の保証料は、35年で借入額×2.06%とした
「不動産会社から大手銀行を進められた」「安心感がある」といった理由から大手銀行を選ぶ人が多いが、変動金利についてはネット銀行の金利の低さが目立つ。ネット銀行を利用すれば、実に76万円もとくをする可能性がある。
変動金利は、まだ下がる?
例年、住宅ローンの需要期といわれる1~3月は、各社がキャンペーン金利などを出してアピールし、その後は若干金利が上がることもある。しかし今年はその後もじりじりと変動金利は下がり続けている。変動金利は市場金利の影響よりも、銀行間の競争によって金利が決まるといわれており、コロナ自粛が収まりつつある中で、件数を獲得したい銀行がまた金利引き下げに動く可能性がある。
今後注目されるのは、住信SBIネット銀行、SBIマネープラザの動向だ。今回、最低金利を達成できなかったことを受けて、さらなる金利引下げを行うか、注目したい。
なお、変動金利は金利上昇リスクがある商品。金利上昇時は毎月支払額が増加するので、金利上昇ケースを試算しておくべきだろう。
132銀行を比較◆住宅ローン実質金利ランキング[新規借入] |
132銀行を比較◆住宅ローン実質金利ランキング[借り換え] |
![]() |
![]() |
【金利動向】おすすめ記事 | 【基礎】から知りたい人の記事 |
【今月の金利】 【来月の金利】 【2025年の金利動向】 【変動金利】上昇時期は? 【変動金利】何%上昇する? |
【基礎の8カ条】 【審査】の基礎 【借り換え】の基礎 【フラット35】の基礎 【住宅ローン控除】の基礎 |
新規借入2025年4月最新 主要銀行版
住宅ローン変動金利ランキング
※借入金額3000万円、借入期間35年で試算
- 実質金利(手数料込)
- 0.540%
- 総返済額 3287万円
- 表面金利
- 年0.410%
- 手数料(税込)
- 借入額×2.2%
- 保証料
- 0円
- 毎月返済額
- 76,688円
①保証料など0円サービスが充実
②新規借入で変動金利の場合は自己資金10%以上で金利優遇あり
③最大3億円まで借入可能


住宅ローン 全期間引下げプラン(新規借入、頭金20%以上)・変動金利
- 実質金利(手数料込)
- 0.766%
- 総返済額 3412万円
- 表面金利
- 年0.634%
- 手数料(税込)
- 借入額×2.2%
- 保証料
- 0円
- 毎月返済額
- 79,665円
①「がん・4疾病50%+全疾病+月次返済保障」が無料!
②住宅ローン金利優遇割ならダントツの低金利
③KDDIグループのインターネット銀行で全国に対応


- 実質金利(手数料込)
- 0.779%
- 総返済額 3419万円
- 表面金利
- 年0.647%
- 手数料(税込)
- 借入額×2.2%
- 保証料
- 0円
- 毎月返済額
- 79,840円
①がん50%団信が無料付帯!
②手数料4.4万円〜と安く、自己資金が少なくてもOK
③ミックスローンに対応しており、最大3つまで組み合わせOK


-
住宅ローン利用者口コミ調査の詳細を見る
-
今回作成した「住宅ローン利用者口コミ調査」の調査概要は以下のとおり。
【調査概要】
調査日:2023年12月
調査対象:大手金融機関の住宅ローン利用者(5年以内に住宅ローンを新規借り入れ、借り換えした人)
有効回答数:822人
調査:大手アンケート調査会社に依頼
評価対象:有効回答数47以上を対象とするアンケートの設問は以下の7問。回答は5段階評価とした。なお、評価点数の平均点は小数点第2位以降を四捨五入。
【アンケートの設問】
Q1.金利の満足度は?
Q2.諸費用・手数料等は妥当でしたか?
Q3.団体信用生命保険には満足しましたか?
Q4.手続き・サポートには満足しましたか?
Q5.審査について、満足していますか?
Q6.借り入れ後の対応に満足しましたか?
Q7.他の人にも現在の銀行を勧めたいと思いますか?
【回答の配点】
・各設問は5段階で回答してもらい、Q1なら以下のように配点。平均値を求めた。
満足している(5点)
どちらかといえば満足している(4点)
どちらともいえない(3点)
どちらかといえば不満である(2点)
不満である(1点)
・総合評価については、各項目の平均値を全て合算。読者が重視する「Q1金利の満足度」については点数を3倍、「Q3団信の満足度」の点数を2倍として、点数の合計を50点満点とし、10で割ることで5点満点の数値を求めた。
132銀行の住宅ローンを比較 >>返済額シミュレーションで、全銀行の金利を一気に比較・調査
|
- 年収に対して安心して買える物件価格は?
-
- ・年収200万円で妻が妊娠中の家族の上限は1600万円!?
- ・年収250万円の単身者の上限は1800万円!?
- ・年収300万円の4人家族の上限は1800万円!?
- ・年収350万円の2人家族の上限は2100万円!?
- ・年収400万円の単身者の上限は2500万円!?
- ・年収450万円の4人家族の上限は2000万円!?
- ・年収500万円の4人家族の上限は3000万円!?
- ・年収600万円の3人家族の上限は3500万円!?
- ・年収600万円の40代独身の上限は3000万円!?
- ・年収700万円の共働き夫婦の上限は5000万円!?
- ・年収800万円の3人家族の上限は4500万円!?
- ・年収1000万円の30代4人家族の上限は5000万円!?
- ・年収1000万円の40代4人家族の上限は3500万円!?
- ・年収1000万円の50代夫婦の上限は3000万円!?
※サイト内の金利はすべて年率で表示
プロの評判・口コミ
淡河範明さん
SBI新生銀行の住宅ローンは、10年固定、15年固定、20年固定といった金利が低い点が特徴です。
商品も特徴的で、介護状態を保障する団信や、長く借りていると金利が下がっていく「ステップダウン金利」があるのも主要銀行ではここだけです。
審査はオーソドックスに行なっている感じです。住宅ローン処理センターで集中審査しているので、窓口のかたの力量があまり問われず、公平に審査されるという印象です。
なお、相談から審査、契約の手続きまでネットで完結できるようになりました。不安な方には、ビデオ通話で自宅から気軽に相談ができるので、コロナ禍の現状では最適な方法が用意されているようです。