2019年の10月現在、フラット35は史上最低の金利を記録しています。そこで今回は、フラット35(保証型)の人気商品「住信SBIネット銀行フラット35(保証型)」と「アルヒスーパーフラット」を徹底比較。どちらのローンが自分に向いているのか、簡単に分かるように分析しました。
こんにちは、ブロガーの千日太郎です。現在、フラット35の金利は史上最低金利を記録しています。特に「保証型」と呼ばれる商品では、金利が1%未満なので住宅ローン減税の間は逆に儲かる上にその後も低金利で固定されるという、願ったり叶ったりの住宅ローンですね。
フラット35の「保証型」とは住宅ローン申し込みの窓口となる各金融機関が債権者となり、住宅金融支援機構はその債権を保証するという商品です。住宅ローンの債権を住宅金融支援機構が買い取る「買取型」とは違い、金利や融資条件の面でそれぞれの金融機関の特色を出せます。
つまり同じフラット35であっても、金利と融資条件が違ってくるので、そこをよく理解した上で利用しないと損をすることもあります。このフラット35「保証型」の2大勢力が住信SBIネット銀行とアルヒです。
そこで、住信SBIネット銀行とアルヒのフラット35(保証型)であればどちらを選択したら良いのか、簡単に判断するために各社の最安商品をもとに、フローチャートに起こしてみました。
それでは、なぜこのような判断になるのか、各社の商品を比較しながら説明していきましょう。
・各商品の適用金利を比較
・団信に加入しない場合は、アルヒスーパーフラットがお得
・ワイド団信に加入する場合は、アルヒスーパーフラット一択
・各社の借入費用を比較
・団信の保障内容を比較
住信SBIネット銀行フラット35(保証型)とアルヒスーパーフラットの適用金利を徹底比較!
市場最低金利の2019年10月の金利で比較しました。どちらも融資率(頭金)によって適用金利が異なり、また団体信用生命保険(以下「団信」という)によっても金利が変わってきます。 ※2019年10月の商品情報です。その後、アルヒは頭金4割以上で、より金利が低い「スーパーフラット6」を発売しています。
フラット35(買取型)を借りるには最低でも1割の頭金を自己資金で用意する必要がありますが、住信SBIネット銀行の「フラット35(保証型)」は、買取型よりも低金利で、さらに頭金を増やすことで金利が低くなります。アルヒスーパーフラットは頭金を多く入れることで、0.05%刻みで段階的に金利が低くなる仕組みです。
比較してみると、団信に加入することを前提とすれば、頭金が何割でも住信SBIネット銀行の「フラット35(保証型)」の方が低金利で借りられることが分かります。
団信に加入しない場合は
アルヒスーパーフラットがお得!
フラット35(買取型)では団信への加入が任意であり、団信に加入しない場合は団信込みの金利から0.2%引き下げになります。これに対して住信SBIネット銀行フラット35(保証型)は団信への加入が必須となっており、団信に加入せずに融資を受けることが出来ません。
その点、アルヒスーパーフラットは保証型でありながら、団信への加入が任意になっています。加えて団信に加入しない場合の金利の引き下げ幅は0.28%です。これは買取型で引き下げられる0.2%よりも0.08%低いのでおトクですね。
団信に加入しないことを前提とすれば、住信SBIネット銀行フラット35(保証型)は選べませんし、買取型よりも金利が低いためアルヒスーパーフラットがおトクだということになります。
ワイド団信に加入する場合は
アルヒスーパーフラット一択!
うつ病・高血圧症・糖尿病・肝機能障害などの持病があると、団信に加入できないことがありますね。このように、健康上の理由から一般の団信に加入できない場合には、引受条件を緩和した団信(以下「ワイド団信」という)に加入する方法もあります。
住信SBIネット銀行にはワイド団信の取り扱いがありませんので、一般の団信に加入できない場合は融資を受けることが出来ません。
アルヒの場合は金利に0.3%上乗せすることで、ワイド団信に加入することができます。死亡と所定の高度障害で住宅ローンの残高がゼロ円になるほか、余命6ヶ月以内と判断された場合に住宅ローンがゼロ円になるリビング・ニーズ特約が付帯しています。
ワイド団信に加入することを前提とすれば、住信SBIネット銀行フラット35(保証型)は選べません。対して、アルヒスーパーフラットはもとの金利が低くなる分、低コストでワイド団信に加入できます。
金利 | ⇒「アルヒ」詳細ページを見る |
無料団信の保障範囲 | 死亡・身体障害 (不要な場合は金利を年0.2%引く) |
オプション保険[保険料] | 死亡・高度障害(金利を0.3%上乗せ) |
事務手数料(税込) | 借入額×2.20%(ウェブ申し込みで、借り換え及びスーパーフラットを除く新規借入は、1.1%) |
保証料(税込) | 0円 |
【ポイント】SBIモーゲージから社名変更した住宅ローン専門の金融機関。フラット35の実行件数ナンバー1で、全国の店舗で相談可能。スーパーフラットは、通常のフラット35よりも金利が低く、頭金が多いほど低金利となる。事前審査は最短で当日、本審査は最短3営業日のスピード審査が特徴。 | |
住信SBIネット銀行フラット35(保証型)とアルヒスーパーフラットの借入費用を徹底比較!
利息以外にかかる借入費用では、どんな差があるのでしょうか? 住信SBIネット銀行フラット35(保証型)とアルヒスーパーフラットでかかる手数料を比較してみます。
「アルヒスーパーフラット」の借入費用一覧】
■収入印紙
借入額100万円超 500万円以下=2,000円
借入額500万円超 1,000万円以下=10,000円
借入額1,000万円超 5,000万円以下=20,000円
借入額5,000万円超 1億円以下=60,000円
(ただし融資の上限は8,000万円)
■登録免許税(抵当権設定)
融資金額の0.1%(軽減措置)
■融資手数料
新規借入 2.2%(税込み)
借り換え 住信SBIネット銀行フラット35(保証型)2.2%/アルヒスーパーフラット1.1%
■司法書士報酬(抵当権設定)
依頼する司法書士による(3万~6万円)
■フラット35物件検査
依頼する検査機関による3万~10万円。物件によっては省略できる場合も。
申し込みの窓口となる金融機関によって異なる融資手数料は、新規借入であればどちらも2.2%(税込み)で同じです。ただし、アルヒは借り換えの場合、手数料を1.1%(税込み)に設定していますから、借り換えであればアルヒに軍配が上がりました。
住信SBIネット銀行フラット35(保証型)とアルヒスーパーフラットの団信の保障内容を徹底比較!
住宅ローンを選ぶにあたっては、商品に付随する団信の保障内容についてもしっかり押さえておきたいですよね。
ちなみに、フラット35の「買取型」は債権者が住宅金融支援機構になりますので、加入する団信は原則として住宅金融支援機構の新機構団信になります。
これに対してフラット35の「保証型」においては、債権者は窓口の金融機関ですので、加入する団信も債権者となる各金融機関の特色が現れたものになります。ここでは住信SBIネット銀行フラット35(保証型)の団信とアルヒスーパーフラットの団信を比較します。
(1) 加入の要否:必須
(2) 引受保険会社:SBI生命保険株式会社
(3) 死亡の場合:住宅ローンがゼロ円になる
(4) 高度障害の場合:住宅ローンがゼロ円になる
(5) リビング・ニーズ特約:余命6ヵ月以内と判断されたとき住宅ローンがゼロ円になる
(6) 重度ガン保険金前払特約保険金:ガンと診断確定され、標準的な治療の指針にもとづく治療をすべて受けたが効果がなかったなどと保険会社により判断されたとき住宅ローンがゼロ円になる。
(7) 先進医療給付金:①責任開始日以後の傷害または疾病を直接の原因とする療養、②先進医療による療養、のいずれも満たす療養を受けたとき、被保険者の請求により給付金が支払われる。
(8)全疾病保障:8つの特定疾病及び重度慢性疾患で12カ月連続して働けなくなったら住宅ローンがゼロ円になる。8つの特定疾病及び重度慢性疾患以外でも入院により12カ月連続して働けなくなったら住宅ローンがゼロ円になる。
(1) 加入の要否:任意
(2) 引受保険会社:クレディ・アグリコル生命保険株式会社
(3) 死亡の場合:住宅ローンがゼロ円になる
(4) 高度障害の場合:住宅ローンがゼロ円になる
(5) リビング・ニーズ特約:余命6ヵ月以内と判断されたとき住宅ローンがゼロ円になる
(6) 重度ガン保険金前払特約保険金:なし
(7) 先進医療給付金:なし
このように比較して見ると、団信の幅広さなら住信SBIネット銀行、自由度の広さならアルヒの方が優位になります。
住信SBIネット銀行フラット35(保証型)は同行の看板商品である「全疾病保障」が金利上乗せ無しで付けられるのが特徴です。加入にあたっては審査がありますので、健康上の理由から加入できないケースもあるのですが、それでも融資はしてもらえます。付加サービスのような位置づけですね。
金利 | ⇒「住信SBIネット銀行」詳細ページを見る |
無料団信の保障範囲 | 死亡・高度障害(団信なしだと金利▲0.2%) |
事務手数料(税込) | 借入額×2.2% |
団信保険料(税込) | 金利に含む |
【ポイント】 住信SBIネット銀行の「フラット35(保証型)」は、通常のフラット35よりも金利を低く設定しているのが特徴だ。頭金が大きほど金利は低くなる。新規借入(頭金が10%以上、または20%以上)、借り換えに対応しているのでぜひ検討してみよう。 | |
なお、住信SBIネット銀行のフラット35(保証型)では、保険料は銀行の負担ですが、加入は必須です。健康状態などから、この保険に加入できない場合は住宅ローンを借りることが出来ません。
これに対して、アルヒスーパーフラットでは任意加入です。健康上の理由で団信に加入できなくても、融資を受けることが出来ます。
一方で、アルヒスーパーフラットには、任意で付けられる団信があります。アルヒスーパーフラットでは金利に上乗せすることで、団信の保障内容を充実させることが出来るようになっています。また加入条件を緩和したワイド団信の取り扱いもあり、オプションの幅が広いです。
・がん団信(がん50%保障プラン)…金利に0.05%上乗せ。一般団信の保障+がんと診断されたら住宅ローンの金額が50%になる。
・がん団信プラス(がん100%保障プラン)…金利に0.15%上乗せ。一般団信の保障+がんと診断されたら住宅ローンの金額がゼロ円になる。加えてガン診断で給付金もあり。
・生活習慣病団信<入院プラスα>…金利に0.25%上乗せ。がん団信プラス(がん100%保障プラン)の保障+生活習慣病により継続180日以上入院した場合に住宅ローンの金額がゼロ円になる。加えて入院保障あり。
・ワイド団信…金利に0.3%上乗せ。加入条件を緩和した団信で一般団信と同じ保障が受けられる。
住信SBIの全疾病保障は金利上乗せ無しなのが魅力ですが、保険金の支払われる条件がかなり厳しいのが難点です。これに対してアルヒの団信は金利上乗せとなりますが、ガンと診断された時点で保険金が支払われるなど、現実的に頼りになりそうな保障となっています。
こうした諸々の条件を加味して作成したのが、冒頭で紹介したフローチャートになります。「どんな住宅ローンを選べばいいか」というのは十人十色ですので、必ずしもこのフローチャートで収まるものではありませんが、参考にしてくださいね。
【関連記事はこちら】>>過去5年にフラット35を借りた人は、低金利のフラット35への借り換えで確実に儲かる!2019年9月の金利水準の低さを実感しよう
金利 | ⇒「アルヒ」詳細ページを見る |
無料団信の保障範囲 | 死亡・身体障害 (不要な場合は金利を年0.2%引く) |
オプション保険[保険料] | 死亡・高度障害(金利を0.3%上乗せ) |
事務手数料(税込) | 借入額×2.20%(ウェブ申し込みで、借り換え及びスーパーフラットを除く新規借入は、1.1%) |
保証料(税込) | 0円 |
【ポイント】SBIモーゲージから社名変更した住宅ローン専門の金融機関。フラット35の実行件数ナンバー1で、全国の店舗で相談可能。スーパーフラットは、通常のフラット35よりも金利が低く、頭金が多いほど低金利となる。事前審査は最短で当日、本審査は最短3営業日のスピード審査が特徴。 | |
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【調査概要】
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調査対象:大手金融機関の住宅ローン利用者(5年以内に住宅ローンを新規借り入れ、借り換えした人)
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評価対象:有効回答数47以上を対象とするアンケートの設問は以下の7問。回答は5段階評価とした。なお、評価点数の平均点は小数点第2位以降を四捨五入。
【アンケートの設問】
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Q2.諸費用・手数料等は妥当でしたか?
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プロの評判・口コミ
淡河範明さん
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