auじぶん銀行の住宅ローン

頭金ゼロの場合に想定されるデメリット〜住宅ローンの頭金について銀行員が解説

【第28回】2024年4月19日公開(2024年5月9日更新)
加藤隆二:金融ライター(現役銀行員)

住宅を手に入れるとき、そして住宅ローンを考えるとき、必ずと言っていいほど登場するのが「頭金」というキーワードです。知っているようで意外と説明しにくい頭金について、銀行員がわかりやすく解説していきます。(金融ライター・加藤隆二、現役銀行員)

住宅ローンの頭金とは?〜頭金の意味と平均準備割合

 土地や建物は大きな買い物で、金額も大きなものになります。そのため一括で支払うケースは少なく、多くが何回かに分割して支払います。このように不動産のお金を分けて支払うとき、最初に支払う代金が頭金です。

図表1 住宅購入に必要となる費用住宅購入資金と頭金のイメージ図

 とはいえ、最近では物件そのものの購入とは別に必要となる諸費用も含めた自己資金のことを頭金と呼称するように変わってきています。

頭金の割合

 住宅ローンを利用する人は、自宅購入者全体の8割近くです。特に若年層の住居購入はローンが主流となっています。

 そして、ローンを借りたときの頭金については、全世代平均では約48%が「頭金ゼロか1割程度」で、30歳代の「頭金ゼロか1割程度」の比率は68.6%3分の2がほとんど頭金なしで住宅を購入しています

図表2 住宅購入時の頭金比率(物件価額に対する比率)

なぜ頭金が必要になるのか?

 頭金が必要になる理由は主に2つあります。

理由1.住宅購入資金は、すべてが住宅ローン対象とはならないから

 現在、住宅ローンの資金使途はかなり幅広くなっています。たとえば私が銀行に入社した30年前の頃は、保証会社の保証料や手数料は自己資金で払うことが当たり前でしたし、新築時の外構費用(庭やエクステリアなど)も住宅ローンで借りることができないものでした。ところが現在では、ほぼすべての諸費用が住宅ローンで借り入れ可能となっています。

 以下は、みずほ銀行の資金使途の抜粋です。

資金使途
(1)本人居住用の土地・住宅の購入、住宅の新築・増築・改築、底地の買取資金
* 賃貸の目的にはご利用できません。
(2)火災保険料、保証会社手数料・保証料、ローン取扱手数料、電子契約手数料、固定金利手数料、仲介手数料、担保関連費用、印紙税、引越費用、修繕積立金、リフォーム費用、付帯工事費用、管理準備金、水道加入金

【参考】住宅ローンで借入できる諸費用(資金使途)みずほ住宅ローン商品概要

 しかしながら、住宅ローンの対象となる範囲は銀行によって異なります。ローンの対象となっていても、ローンを借りてからかなり時間がかかるもの(例・仕事や子どもの学校などの都合で入居まで半年以上必要になる場合などの引っ越し費用)は、ローンで借り入れできない場合もあります。また土地や分譲マンション購入時の手付金を払わなければいけないケースでは、住宅ローンを借りる前なので自己資金での支払いとなることが多いです。

 こうした理由から、一般に「住宅購入には2割から3割程度の自己資金が必要」と言われてきました。ただ上記の通り、今では住宅ローンが柔軟に対応できるものも増えており、銀行員としてローン審査をする立場からは、自己資金は最低でも1割程度必要と考えています。

理由2.住宅ローン審査では減額回答されることもあるから

 例えば3,000万円の住宅ローン申し込みに対し、2,500万円までなら融資可能といった場合もあり、これを「減額回答」などと呼んでいます。住宅ローン審査で減額回答される原因は人それぞれ、さまざまですが、主な理由は以下のとおりです。

<住宅ローンが減額回答される原因>
• 返済比率
顧客の収入が少ないと返済比率が銀行の審査基準を超えてしまい、申込額を貸せない
• 資金使途
申し込みの資金使途で住宅ローンとして認められないものがある

 一方、最近では銀行の住宅ローン審査も変化して、かなり優しくなってきていると私は感じています。例えば、以前なら「自己資金がない人は、お金に余裕がないから」との理由で審査ではマイナス要素となっていました。

 しかし、住宅ローン利用率が高まり、さらに頭金がゼロまたは少しだけのケースが一般化している時代の流れで、以前なら審査落ちしていたフルローンやオーバーローン(*)でも、現在は多くの銀行でマイナスの影響なく審査が進むようになっています。

(*)フルローン:一戸建てなら本体価格を全額(フル)借りること 諸費用は自己資金
(*)オーバーローン:諸費用込み、つまり本体価格を超えて(オーバー)借りること

【関連記事はこちら】>>諸費用込み、頭金なし、オーバーローンに対応する銀行は?【主要17銀行の住宅ローン比較】

頭金ゼロの場合に想定されるデメリット

 先述の通り、頭金ゼロや1割程度などで住宅を購入することが一般的になっています。しかし、こうした自己資金が少ない住宅ローンの申し込みをした場合には、いくつかのデメリットも考えられます。

デメリット1.どうしても自己資金は必要

 諸費用のどこまでを住宅ローンの資金使途に認めてくれるかは銀行により異なりますが、何かしらの自己資金が必要になることは間違いありません

 ちなみに住宅ローンで借りることができない諸費用だけに限定した別途ローンを組む「諸費用ローン」というものもあります。しかし諸費用ローンを借りると、今度は「借金が2口」になるので慎重に検討することが必要です。

デメリット2.売りたくても売れない

 いつの日か自宅を売ることになったとき、頭金なしで多くの金額を借りていた場合、頭金ありの人に比べて借金の金額が大きくなります。通常、家の価値は年月とともに下がるものであり、土地価格もバブル期のように買ったときより上昇することは考えにくい状況です。

 そうなると、任意売却で売りたくてもローンが残ってしまうので売れない、ということにもなりかねません。

【関連記事はこちら】>>住宅ローンが破綻したら「任意売却」の検討を! 「競売」よりも高値売却が可能でメリット大 経験が豊富な専門家に早めに相談しよう

デメリット3.毎月の返済額が増える

 頭金の割合による住宅ローン返済額に違いがでてきます。下の比較表で検証してみましょう。

図表3 頭金の割合による返済額の違い
【前提条件】一戸建て購入の必要額5,000万円・返済期間は35年(ボーナス払いなし)。金利は0.3%で変動がないとの仮定で、500万円の自己資金を貯めてローン借入4,500万円の場合

  ローン借入額 毎月返済額 総返済額
頭金なし(0円) 5,000万円 約12.5万円 約5,270万円
頭金1割(500万円) 4,500万円 約11.3万円 約4,740万円
頭金3割(1,500万円) 3,500万円 約8.8万円 約3,690万円
頭金5割(2,500万円) 2,500万円 約6.3万円 約2,630万円

 借入金額が少なくなれば、毎月返済や総返済額が少なくなるのは当然です。しかし、実際に自分がいくら返済して、どこまで自己資金を出すかという重要な数値でもありますので、一つの目安にしてください。

まとめ

 今回は頭金と住宅ローンについて解説しました。自己資金は必ず必要となるので、ある程度の頭金を準備してから自宅購入を検討することが理想です。

 ただし、理想ばかり追っていたら金利の上昇でタイミングを逸してしまうかもしれません。慎重に考えつつも時期を見ながら考えていく必要があるため、むずかしい状況が続きます。だからこそ、情報収集の重要性が高まっていると銀行員は考えます。

【関連記事はこちら】>>【銀行員が解説】最近の住宅ローン担保評価、融資可能額はどう計算しているのか?

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住宅ローン変動金利ランキング

※借入金額3000万円、借入期間35年で試算

住宅ローン金利優遇割で、金利最大年▲0.15%
実質金利(手数料込)
0.308%
総返済額 3161万円
表面金利
年0.179%
手数料(税込)
借入額×2.2%
保証料
0円
毎月返済額
73,694円
おすすめポイント

「がん・4疾病50%+全疾病+月次返済保障」が無料!
②住宅ローン金利優遇割ならダントツの低金利
③三菱UFJ銀行とKDDIが立ち上げたネット銀行。ネット申し込みで、全国に対応

2024/7/1現在の金利であり、実際の借入日の金利により変動する。審査の結果によっては保証付金利プランとなり、上記とは異なる金利になる。 保証付金利プランは固定金利特約が3年、5年、10年に限定され、審査の結果、保証会社を利用する場合は、保証料相当額を上乗せした金利が設定されるが、別途、保証料の支払いは不要。住宅ローン金利優遇割は、au回線、じぶんでんき、J:COM NETまたはコミュファ光、J:COM TVをセットで利用した場合、金利引下幅は最大▲年0.15%。J:COM NET優遇割、J:COM TV優遇割は戸建のみ対象。J:COM NET優遇割、J:COM TV優遇割、コミュファ光優遇割は適用条件充足後、3ヶ月後から適用開始。なお、変動金利は住宅ローン金利優遇割を最大適用した金利で、他の金利タイプは適用なし。
口コミ・団信・審査基準などを表示

特徴・評判

諸費用

審査基準

団体信用
生命保険

  • 三菱UFJ銀行とKDDIが共同で立ち上げたネット銀行で、変動金利は業界トップクラスの低金利
  • 無料団信が充実しており、「がん・4疾病50%保障団信」「全疾病保障」「月次返済保障」が無料で付帯
  • ネットだけで契約を完了でき、仮審査は最短当日回答、本審査は最短2~3営業日で回答など、審査スピードも速い

プロの評判・口コミ

淡河範明さん
住宅ローンアドバイザー
淡河範明さん

auじぶん銀行の魅力は、業界トップクラスの変動金利です。変動金利が大好きな人なら、最上位にすすめたいですね。最大2億円まで借りられるのも大きなポイントです。

審査に関しては、めちゃくちゃ早いです。申し込んでから基本的には1ヶ月以内に融資実行ができるので、急いでいる場合にはありがたい。「今月中に融資して欲しい」とアピールすれば、審査がスムーズに運びやすいです。

団信では「がん・4疾病50%保障団信」が無料で付いているので、通常の団信より手厚いと言えます。通常、保障を厚くするのであれば、金利を上乗せする必要がありますが、無料でつくのは魅力です。

関連記事 auじぶん銀行の金利推移、審査基準、注意点は?
手数料(税込)
融資額×2.20%(税込)
保証料
0円(審査の結果、保証会社を利用する場合があるが、保証料相当額は金利に含まれており、別途、保証料は発生しない)
繰上返済手数料(一部)
0円(1円以上1円単位)
繰上返済手数料(全額)
・変動金利/0円
・固定金利/3万3000円(税込)
借入額
500万円以上、2億円以下(10万円単位)
借入期間
1年以上35年以内(1ヶ月単位)
融資を受けられるエリア
全国
使い道
本人または家族が住むための以下の資金
・戸建・マンション(中古物件含む)の購入資金
・戸建の新築資金
・他の金融機関で現在借入中の住宅ローンのお借換え(住宅ローンとリフォームローンの一括での借り換えを含む)資金
・上記に伴う諸費用
年収
(給与所得者)
200万円以上
勤続年数
(給与所得者)
年収
(個人事業主等)
200万円以上
事業年数
(個人事業主等)
年齢
(借入時)
満18歳以上〜満65歳未満
年齢
(完済時)
満80歳の誕生日まで
その他条件
無料の団信
一般団信(借入時年齢:65歳以下)
+がん・4疾病50%保障団信(借入時年齢:50歳以下)
+全疾病保障団信(借入時年齢:50歳以下)
+月次返済保障団信(借入時年齢:50歳以下)
死亡・高度障害と診断された場合。または、すべてのけが・病気で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。がんと診断された場合、ローン残高が半分)。急性心筋梗塞、脳卒中を発病し60日以上労働制限等が継続または手術を受けた場合、肝疾患または腎疾患で60日以上入院した場合、ローン残高が半分に。
オプション
(特約)の団信
がん100%保障団信(借入時年齢:50歳以下)
上乗せ金利年0.05%
死亡・高度障害状態、がんと診断された場合、または、すべてのけが・病気で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。4疾病50%保障は付帯せず。
がん100%保障団信プレミアム(借入時年齢:50歳以下)
上乗せ金利年0.15%
死亡・高度障害、がんと診断された場合。ローン残高が0円。急性心筋梗塞、脳卒中を発病し60日以上労働制限等が継続または手術を受けた場合、肝疾患または腎疾患で60日以上入院した場合、ローン残高がゼロ円に。
ワイド団信(借入時年齢:65歳未満)
上乗せ金利年0.30%
死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円
閉じる
頭金10%以上で変動金利が低くなる!
実質金利(手数料込)
0.399%
総返済額 3210万円
表面金利
年0.270%
手数料(税込)
借入額×2.2%
保証料
0円
毎月返済額
74,864円
おすすめポイント

①低金利の上、がん50%団信無料
②無料で全疾病保償&12カ月の就業不能保償を付帯
③金利+0.1%で、がん100%団信も付帯OK

口コミ・団信・審査基準などを表示

特徴・評判

諸費用

審査基準

団体信用
生命保険

  • 割引サービスなどを併用しなくても、変動金利は業界最低水準
  • 審査結果によって金利が上がることがない、安心の一律金利
  • がん100%保障団信が、わずか0.1%の上乗せで加入できる

プロの評判・口コミ

淡河範明さん
住宅ローンアドバイザー
淡河範明さん

PayPay銀行の住宅ローンは、ネット銀行ならではの低金利が特徴です。がん50%団信も付帯するようになり、auじぶん銀行などと人気を分けています。

 

ネット銀行ならではの、お申込みから契約までネットでお手続きを完結できる点も魅力的です。


ただし、審査は厳しめです。
 

条件のいい借り手に絞ることで低金利を実現しているものと思われます。当初の計画では、徐々に融資対象を拡大していくとしていましたが、今後どうするのか注目しています。

関連記事 PayPay銀行の金利推移、審査基準、注意点は?
手数料(税込)
借入金額×2.20%
保証料
0円
繰上返済手数料(一部)
ホームページでの手続き:無料
電話での手続き:5,500円(税込)
繰上返済手数料(全額)
手数料:33,000円(消費税含む)
PayPay銀行住宅ローンセンターに電話で申し込み
借入額
500万円以上2億円以下(10万円単位)
借入期間
1年以上35年以内(1ヶ月単位)
融資を受けられるエリア
全国
使い道
本人が住む住宅に関する以下の資金
・戸建またはマンションの購入(中古物件を含む)
・戸建の新築・現在借入中の住宅ローンの借り換え
・上記に伴う諸費用
年収
(給与所得者)
200万円以上
勤続年数
(給与所得者)
年収
(個人事業主等)
原則、利用不可
事業年数
(個人事業主等)
年齢
(借入時)
20歳以上65歳未満
年齢
(完済時)
80歳未満
その他条件
無料の団信
一般団信(借入時年齢:65歳未満)
+一般団信プラス(借入時年齢:51歳未満)
+がん50%保障団信(借入時年齢:51歳未満)
+全疾病保障&入院保障(借入時年齢:51歳未満)
一般団信プラス(死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円。がんと診断された場合、100万円の給付金。または、がん先進医療を受けた場合は、通算1000万円まで給付金)
がん50%保障団信(死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円。また、がんと診断された場合、ローン残高が半分)
全疾病保障&入院保障(けが・病気により入院した場合、毎月返済が無料になる他、就業不能状態が12ヵ月継続すると、住宅ローン残高がゼロ円に)
オプション
(特約)の団信
がん100%保障団信(借入時年齢:51歳未満)
金利+0.10%
死亡・高度障害、がんと診断された場合、ローン残高が0円。または、がんと診断された場合、100万円の給付金。上皮内がん・皮膚がんと診断された場合、50万円の給付金
11疾病保障団信(借入時年齢:51歳未満)
金利+0.30%
死亡・高度障害、がんと診断された場合。10種類の生活習慣病で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。または、がんと診断された場合、100万円の給付金。上皮内がん・皮膚がんと診断された場合、50万円の給付金。病気やけがで入院が連続5日以上の場合、10万円の給付金
ワイド団信(借入時年齢:65歳未満)
金利+0.30%
死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円
ペア連生団信
(一般団信、借入時年齢:65歳未満)
金利+0.20%
(連帯債務で借り入れを行う二人のどちらかが、死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円)ペア連生団信
(がん100%、借入時年齢:51歳未満)
金利+0.40%
(連帯債務で借り入れを行う二人のどちらかが、がんと診断及び死亡・高度障害になった場合、ローン残高が0円)
閉じる
実質金利(手数料込)
0.419%
総返済額 3221万円
表面金利
年0.290%
手数料(税込)
借入額×2.2%
保証料
0円
毎月返済額
75,123円
おすすめポイント

手数料5.5万円〜と安く、自己資金が少ない人におすすめ

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特徴・評判

諸費用

審査基準

団体信用
生命保険

  • 事務手数料11万円なら、要介護状態になると住宅ローン残高がゼロになる「安全保障付団信」が付く
  • 長期固定には「ステップダウン金利」と「長期固定金利」がある。ステップダウン金利タイプは、10年後以降、5年ごとに金利が当初金利の10%分ずつ下が理、長期で借りる人はお得

プロの評判・口コミ

淡河範明さん
住宅ローンアドバイザー
淡河範明さん

新生銀行の住宅ローンは、手数料が5.5万円からと非常に安いので、うまく使うとおとくになります。特に「借り換え」で利用される方が多く、「新規」であっても「借入金額が大きい」「期間が短い」といったケースでは魅力的な銀行となります。

 

10年固定、15年固定、20年固定といった金利が低いのも特徴的です。

商品も特徴的で、介護保障保険が付帯した商品や、長く借りていると金利が下がっていく「ステップダウン金利」があるのも主要銀行ではここだけです。

 

審査はオーソドックスに行なっている感じです。住宅ローン処理センターで集中審査しているので、窓口のかたの力量があまり問われず、公平に審査されるという印象です。

 

なお、相談から審査、契約の手続きまでネットで完結できるようになりました。不安な方には、ビデオ通話で自宅から気軽に相談ができるので、コロナ禍の現状では最適な方法が用意されているようです。

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手数料(税込)
【定額型】5万5000円~
【定率型】借入残高×2.2%
保証料
0円
繰上返済手数料(一部)
0円(1円以上1円単位)
繰上返済手数料(全額)
0円。電話にて連絡
(安心パックW(ダブル)の場合、借り入れ日から5年以内に完済すると、繰上返済手数料として完済時に別途165,000円必要)
借入額
500万円以上3億円以下(10万円単位)
(ステップダウン金利タイプは、2000万円以上、3億円以下)
借入期間
5年以上35年以内(1年単位)
(長期固定金利タイプまたはステップダウン金利タイプの場合は、21年以上35年以内)
融資を受けられるエリア
全国
使い道
本人または家族が居住するための、
●戸建・マンション(中古物件を含む)の購入資金
●戸建住宅の新築資金
●戸建・マンションにかかる他の金融機関で現在借入中の住宅ローンの借換資金
●戸建・マンションのリフォーム資金
●上記にかかる諸費用
●延床面積で50平米以上(マンションの場合は専有面積30平米以上)
●住居専用、もしくは店舗や事務所との併用住宅(住居部分が延床面積の50%以上で、併用部分(店舗・事務所)は、自己使用であるものに限る)であるもの
年収
(給与所得者)
300万円以上
勤続年数
(給与所得者)
2年以上
年収
(個人事業主等)
300万円以上(2年平均)
事業年数
(個人事業主等)
2年以上
年齢
(借入時)
20歳以上65歳以下
年齢
(完済時)
80歳未満
その他条件
・SBI新生銀行が指定する団体信用生命保険への加入資格を有すること
・日本国籍または永住許可を有すること(永住許可を有していない場合は、配偶者が日本国籍または永住許可を有し、かつその配偶者が連帯保証人になること)
・その他SBI新生銀行所定の資格・要件を満たしていること
無料の団信
一般団信(加入時年齢:65歳以下)
死亡・高度障害と診断された場合
オプション
(特約)の団信
安心保障付団信(加入時年齢:65歳以下)
11万円
要介護3以上。または、所定の状態が180日超と診断された場合、ローン残高が0円
がん保障(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.10%
死亡・高度障害、がんと診断された場合、ローン残高が0円
閉じる
※実質金利は、借入金額3000万円、借入期間35年、団信加入、元利均等返済、ボーナス払いなし、最優遇金利を適用として、実質金利を計算。変動金利は現在の水準が継続と仮定。実質金利の計算法はこちら。諸費用は、事務手数料等、保証料とする。保証料は、大手銀行の一般的な保証料率を記載しているので、銀行によっては違う保証料率となる。主要銀行・金融機関の主な商品を対象とし、ランキングに掲載するのは各銀行の商品の中で最も実質金利が低い商品のみとする。ホームローンドクター代表の淡河範明氏の監修で作成。

住宅ローン利用者口コミ調査の詳細を見る

 今回作成した「住宅ローン利用者口コミ調査」の調査概要は以下のとおり。

【調査概要】
調査日:2023年12月
調査対象:大手金融機関の住宅ローン利用者(5年以内に住宅ローンを新規借り入れ、借り換えした人)
有効回答数:822人
調査:大手アンケート調査会社に依頼
評価対象:有効回答数47以上を対象とする

 アンケートの設問は以下の7問。回答は5段階評価とした。なお、評価点数の平均点は小数点第2位以降を四捨五入。

【アンケートの設問】
Q1.金利の満足度は?
Q2.諸費用・手数料等は妥当でしたか?
Q3.団体信用生命保険には満足しましたか?
Q4.手続き・サポートには満足しましたか?
Q5.審査について、満足していますか?
Q6.借り入れ後の対応に満足しましたか?
Q7.他の人にも現在の銀行を勧めたいと思いますか?
【回答の配点】
・各設問は5段階で回答してもらい、Q1なら以下のように配点。平均値を求めた。
満足している(5点)
どちらかといえば満足している(4点)
どちらともいえない(3点)
どちらかといえば不満である(2点)
不満である(1点)
・総合評価については、各項目の平均値を全て合算。読者が重視する「Q1金利の満足度」については点数を3倍、「Q3団信の満足度」の点数を2倍として、点数の合計を50点満点とし、10で割ることで5点満点の数値を求めた。

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