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2017年6月15日公開(2018年4月2日更新)
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年収不足で住宅ローンが借りられないときの裏技!
「親子リレーローン」の上手な活用法とは?

「親子リレーローン」という住宅ローンをご存じだろうか。通常、個人や夫婦で借りる住宅ローンを、親子で借りるというものだ。フラット35だけではなく、最近は民間の銀行でも親子リレーローンを取り扱っている。「二世帯住宅のローンを親子で支払う」という使い方だけではなく、「一時的な年収不足で住宅ローンが借りにくいので、親の年収を計算上だけでいいから合算したい」という場合にも使える。そこで、住宅ローンの専門家に親子リレーローンについて詳しく聞いてみた。

「親子リレーローン」の審査なら、
親の収入を減額せず、フルに加算が可能!

 「家を建て替えたいけれど、住宅ローンを組むなら80歳までの完済と決まっている。そうなると、返済期間が短くなって月々の支払いが厳しい……」と嘆くお父さん世代。

 「家を買いたいけれど、収入を考えると借りられる住宅ローン金額が少ない。買える家も限られるな……」と呟く子ども世代。

親子リレーローンは、フラット35だけでなく、民間の銀行でも利用しやすくなっている。
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 この悩める二世代の両方から注目されている、住宅ローンの新しい借り方がある。それが、「親子リレーローン」だ。半官半民の「フラット35」で取り扱っているだけでなく、最近は三菱UFJ銀行、りそな銀行、千葉銀行、常陽銀行などの民間銀行も対応するようになってきた。

 特に、フラット35の親子リレーローンには以下の特徴がある。

(1)親子の収入をフルに合算することが可能
(2)親子は同居しなくてもいい
(3)子どもの年齢を基準に返済期間を設定できる

 この3つの特徴により、まさにいいとこ取りの住宅ローンになる。そこで、住宅ローン専門会社で審査業務を担当し、現在は住宅購入に関する情報サイト「いえーる すみかる」などを運営している、iYell(イエール)の窪田光洋社長に親子リレーローンについて解説してもらった。

 まず、「(1)親子の収入をフルに合算することが可能」とはどういうことなのか。

 実は、親子2世帯での住宅購入では、以前までは「親子合算ローン」が頻繁に使われていた。ただし、使い勝手が悪かった。

 「従来の親子合算ローンでは、年齢などを考慮して親の収入を実際よりも減額して審査を行うのが一般的でした」(窪田氏)

 一方、フラット35の「親子リレーローン」は、親の収入が減額されることはなく、100%そのまま加算されて審査が行われる。これは、借り手にとってのメリットが大きい。

 なぜなら、収入に不安がある子ども世代でも、親の年収をフルに合算して、高額の物件を購入しやすくなるからだ。

 もちろん、年収が低いのに無理をして高額物件を購入するのはオススメしないが、たまたま直近の年収が低くて住宅ローンの審査が通りにくくなってしまった場合などには、有効な手段になる。

【関連記事はこちら!】
>> 住宅ローン借り換えにライターが挑戦! フラット35でトップシェアのアルヒは「連帯債務」契約なら、2人とも住宅ローン減税に対応

 次に、「(2)親子は同居しなくてもいい」という特徴を説明しよう。

 親子リレーローンのうち、フラット35であれば、「購入した家に親と同居する必要がない」という大きなメリットがある。都心に住む息子が、田舎に住んでいる親とローンを組む、といった使い方もできてしまうのだ。こうした「申し込みに同居条件がない親子リレーローン」はフラット35だけではなく、民間の銀行でも取り扱いを増やしている。

 さらに、支払い口座をひとつにすることができるので、親主導の場合なら親だけでローンを返済、子ども主導の場合なら子どもだけでローンを返済、という支払い方法が可能になる。「お父さんは支払いをしなくてもいいから、名前だけ貸してよ」といった手続きが有効なローンなのだ。もちろん、名前を貸していると言っても、実際は連帯債務人になるので、子どもが支払えなくなった場合は親が支払わなければならないといった説明をする必要はあるだろう。

 一方で、「(3)子どもの年齢を基準に返済期間を設定できる」こともメリットが大きい。

 親世代が住宅ローンを借りるときには、年齢が問題になることが多い。借入期間は80歳までという銀行が多いため、例えば60歳で住宅ローンを借りる際は、20年間しか借りられない。ただし、親子リレーローンならば、子ども世代の年齢を基準にして返済期間を設定できるので、通常の住宅ローンを借りるよりも長期のローンを組めるため、毎月の返済額を少なくすることができる。2世帯住宅などで、子ども世帯がそのまま家を引き継ぐ場合などは、使い勝手が良いローンだろう。

団信は「親が加入」するのがお得!
保険料のミスマッチを利用しよう

 「あまり大きな声では言えませんが……」と前置きして、窪田社長は続ける。「個人的に親子リレーローンで一番おいしいと思うのは、団体信用生命保険(団信)が使えることですね」

 「団信」とは、住宅ローンの返済中に契約者が病気や事故で死亡したり、大きな障害が残ってしまったりした場合に、残りの住宅ローンの支払いを生命保険会社が肩代わりしてくれるものだ。

 親子リレーローンの場合は、申し込み時に親か子どものどちらが団信の対象になるかを決める。その際、ポイントは「親を団信の対象にする」ことだ。そうすれば、先述のように子どもが主導してローンを組んで、支払いも子どもだけという場合でも、親が亡くなった段階で住宅ローンはなくなるのだ。団信は80歳までしか加入できないので、親が80歳になると、団信は子どもが引き継ぐことになる。つまり、親が80歳までに亡くなれば、住宅ローンの支払いは免除されるということだ。

 フラット35の団信は保険料が金利に含まれており、何歳でも保険料は一緒だ。本来、80歳に近い人の保険料は高くなるものだが、フラット35が半官半民の商品であるため、そうした経済合理性がない保険料設定になっている。この保険料のミスマッチを使わない手はない。

 しかし、親にストレートに「団信に入ってくれ」というと、煙たがられるかもしれない。それでも、合理的な選択ではあるので、根気強く親を説得するのがいいだろう。また、民間の銀行だと、最初から「(団信は)親子それぞれ、融資金額の2分の1ずつ加入(りそな銀行『親子二世代型』)」という規定になっているケースもあるので、各銀行に確認しよう。

義理の親子でも借り入れ可能!
さらに「祖父と孫」でもOK

 利用者は少ないと思うが、ややマニアックな話題にも触れておこう。

 「親子リレーローン」は、血縁関係がなくても組むことができるのだ。子ども世代からみれば、例えば妻の父親(義父)と親子リレーローンを組むことができる。

 「自分の父親が、まだ自宅の住宅ローンを支払っていて、新しいローンは組めないといった場合などに有効です」(窪田氏)

 一方で、親世代からすると、息子がすでに自宅を購入してローン返済中でも、息子の妻(嫁)と親子リレーローンを組むこともできる。

 戸籍上は親子でも元はといえば赤の他人。借り入れを共有するのは抵抗がある人も多いかもしれないが、選択肢のひとつとして知っておいて損はない。

 さらにいえば、祖父と孫といった形でも親子リレーローンを組むことができる。こうなると、まったく「親子」ではないのだが、契約上は問題ない。

「名前を貸しただけ」のつもりが、
自分のローンが組めないトラブルも!

 メリットが多い親子リレーローンだが、デメリットはないのだろうか。

 強いて挙げるなら、実家の建て替えなど親主導でローンを組む場合、住宅ローンに詳しくない子どもが親子リレーローンを安請け合いしてしまうと危険だ。子どもが「名義を貸しただけ」という意識で親子リレーローンを組み、実際のローン支払いはしていないケースでも、債務者として記録されているので、親子リレーローンの完済までは新規の住宅ローンが組めなくなる。長期間拘束されることになるため、絶対に安請け合いはせず、事前によく話し合ってから申し込みを決めよう。

 他に、気をつけるべき点は通常の住宅ローンと変わらないことばかりだ。親世代に比べて子ども世代が経済的に貧しくなっていると言われる現代。まさに時流にあった住宅ローンとして、今後、注目が集まりそうだ。

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実質金利
(費用等含む)
表面金利
(費用等除く)
保証料
(税込)
事務手数料
(税込)
1
◆ジャパンネット銀行 <住宅ローン 全期間引下げプラン(自営業、市街化調整区域は不可)>
0.529%
0.399%
0円
借入額×2.2%
【ジャパンネット銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
ネット銀行のジャパンネット銀行は2019年7月末に住宅ローンの貸し出しをスタート。最大の特徴は、業界最低水準という低い金利で、特に「変動金利」「10年固定金利」に強みがある。オプションの団体信用生命保険も豊富に取りそろえる。
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2
◆auじぶん銀行 <住宅ローン 全期間引下げプラン(新規借入)>
0.540%
全疾病+がん50%
0.410%
0円
借入額×2.2%
【auじぶん銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
三菱UFJ銀行とKDDIが共同で立ち上げたネット銀行。変動金利の競争力が高く、業界トップクラスの低金利となっている。がんと診断されると住宅ローン残高が半分になる「がん50%保障団信」が無料付帯。ネットだけで契約を完了でき、仮審査は最短即日回答、契約は最短10日とい短期間での契約が可能だ。
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3
◆住信SBIネット銀行 <住宅ローン 通期引下げプラン(新規借入、ネット専用)>
0.545%
全疾病保障付き
0.415%
0円
借入額×2.2%
【住信SBIネット銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
三井住友信託銀行とSBIホールディングスが設立したネット銀行で、変動金利の低さではトップクラス。通常の団信に加えて、全疾病保障(8疾病+病気・ケガ)を無料で付帯しているので、おとくな商品と言える。女性には、がんと診断されると30万円が支給される保障も無料で付けている。審査結果によっては、表面金利に年0.1%を上乗せする。
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3
◆SBIマネープラザ <ミスター住宅ローンREAL・通期引下げプラン(新規借入)>
0.545%
全疾病保障付き
0.415%
0円
借入額×2.2%
【SBIマネープラザの住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
SBIマネープラザは、証券、保険、住宅ローンなどを取り扱う、SBIグループのマネー相談プラザ。支店において対面で相談できるので、初心者でも安心だ。変動金利が低い「ミスター住宅ローンREAL」(住信SBIネット銀行の商品)と、全期間固定金利が低い「ARUHIのフラット35」を取り扱っているので、2種類の住宅ローンを比較して申し込みできる。
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5
◆新生銀行 <住宅ローン 変動金利半年型タイプ・変動フォーカス(新規借入)>
0.581%
0.450%
0円
借入額×2.2%
【新生銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
2019年7月の商品改訂に伴い、金利を大きく引き下げた。「変動フォーカス」は他の商品と違って、手数料は借入金額×2.2%と高めだが、金利が低いため、競争力がある。過去に繰り上げ返済で期間短縮した場合、入院時などにその期間だけ元本返済を止められるサービスもある。
【関連記事】新生銀行の住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
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※実質金利は、借入金額3000万円、借り入れ期間35年、団信加入、元利均等返済、ボーナス払いなし、最優遇金利を適用として、実質金利を計算。固定期間終了後は変動金利を選択(現在の水準が継続と仮定)。実質金利の計算法はこちら。諸費用は、事務手数料等、保証料とする。保証料は、大手銀行の一般的な保証料率を記載しているので、銀行によっては違う保証料率となる。主要18銀行・金融機関の主な商品を対象とし、ランキングに掲載するのは各銀行の商品の中で最も実質金利が低い商品のみとする。ホームローンドクター代表の淡河範明氏の協力で作成。

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